2008/03/16 Sun
 3月15~16日と、自治労連の介護関係労働者全国交流集会というのに参加した。私の役割は「基礎講座 知っておきたい介護保険」の講師。

 会場の岩手県盛岡市のつなぎ温泉は、凍結した御所湖に面し、雪をいただいた岩手山が見える風光明媚なところ。

 岩手県には、岩手県介護関係職員労働組合というものがある。10年前に結成された自治労連の組合だが、介護保険後も健在で、この集会にも大挙、40人以上が参加されていた。

 この岩手介護労の組織化に尽力されたのが、一関市職労出身で、岩手自治労連委員長、後に岩手県労連議長になられた菅野さんである。私は、菅野さんがおられなかったら岩手介護労はなかったのではと思うくらいである。
 
 10年以上前、大阪にこられたとき「これからはヘルパーや介護施設の仲間を自治労連に組織しなければ」とお話をしたことを思い出す。
 
 菅野さんは、県労連の議長を退職された後、昨年は岩手県知事選挙にも出馬された。

 うれしいことにその菅野さんが、この集会に参加され、恐れ多いことに2日間とも私の講座を受講していただいた。
 講座の参加者も半分以上が岩手介護労の皆さん。

 岩手介護労のヘルパーやケアマネさんたちの発言を聞いていても本当にまじめでひたむきな活動をされていることが伺える。まるで、菅野さんのお人柄がそのまま組合になったようである。

 介護保険開始後、爆発的に介護従事者は増えたが、自治労連関係は、自治体のヘルパーが次つぎと消滅していく中で必ずしも組織化はうまく言っていない。もちろん、東京介護労のような民間事業所の労働者を大胆に組織化している実践はあるが。

 そんな中で岩手介護労の健在ぶりは本当に頼もしい限りである。菅野さんと岩手の皆さんに拍手。
 
 

 
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Category: 介護保険見直し
2008/03/12 Wed
 衆議院議員会館内で「後期高齢者医療制度の中止・撤回をめざす国会内集会」が開かれ、参加した。

 後期高齢者医療制度廃止法案が2月28日に4野党(民主党、共産党、社民党、国民新党)共同で衆議院に提出されており、集会に多数の議員が参加。狭い会議室は参加者で溢れかえった。

 「年寄りは消えていきます国のため」は、民主党の岩國哲人議員が、発言で紹介したもの。
「後期高齢者というが、本当は政治の力で幸期高齢者にしなければならない。戦前・戦中・戦後の日本を支えてきた人々に対するこの差別扱いは許せない」 と語った。

 集会には、自民党からも議員が参加された 自民党衆議院議員の広津素子氏は、「後期高齢者医療制度は、自民党の中では議員に十分説明がない。内容を知れば、ひどいもので実施すべきでない」と反対を表明された。
 
 どの議員も、高齢者に対する医療差別を厳しく批判、10年間で59兆円をつぎ込む道路特定財源や、年間6000億円も米軍に与える思いやり予算などを厳しく批判しながら、後期高齢者医療制度撤回を訴える。

 発言された21人の議員の言葉を聴いていて、本当にこの4野党の議員が本気で国会内でたたかったら後期高齢者医療制度の廃止、福田内閣打倒も夢でない、こんなワクワクした気持ちになってくる。

 
Category: 社会保障問題
2008/03/09 Sun
 後期高齢者医療制度と世帯分離について、話をすることになり、1日「世帯分離」について勉強。

 最近、他県の方でメールで「役所へ行っても母の世帯分離はダメといわれました」という相談が寄せられている。

 大阪の常識では、考えられないことだが、調べていてとんでもない自治体の「審査マニュアル」を見つけた。

 鳥取県でいくつかある。

「南部町世帯変更届出時変更確認要綱」とか「大山町世帯変更届出時変更確認要綱」とかいうもの。

 大山町の要綱は
「(世帯分離の届出時の審査)
第3条 世帯分離の届出を受理するときは、「世帯変更届出時申立書」(様式第1号)を提出させ、次に掲げる事項を審査しなければならない。
(1) 住所の異動を伴うものでないこと。
(2) 生計が全く別であること。
(3) 法の目的に沿うものであり、この届出をすることにより不当な利益を得るものではないこと。
2 世帯分離の届出をしようとする者に、「世帯分離届をされる方へ」(様式第2号)を交付し、世帯分離について説明しなければならない。
3 世帯分離の届出時において、世帯分離をしようとする者が、介護老人保健施設及び介護療養型医療施設に入所している者、又は、これから入所しようとする者であるときには、当該世帯分離をしようとする者の世帯員が衣服の洗濯、利用料の支払等世帯分離をしようとする者の生活の補助を行っているときには、前項の規定にかかわらず、審査において世帯分離の要件がないものとする。」

というもの。
 
さらに、南部町にいたっては、
「第3条 世帯分離の届出を受理するときは、南部町世帯変更届出時確認シート(様式第1号)を使用して次に掲げる事項を審査しなければならない。
(中略)
2 前項に定める審査項目については、次に掲げる事項を厳密に審査しなければならない。
(1) 同一の、専ら人の居住の用に供する家屋にそのまま居住するものであること。
(2) 世帯において、生計が全く別であり、原則として、台所、便所及び風呂の設備がその世帯ごとにあり、現にそれらを使用していること。
 (中略)
4 第2項に定める審査において実態を把握することが困難なときは、証明書(様式第3号)により、同項に定める審査に代えることができる。」
 として、「集落民生委員の証明書」の様式まで定めている。

住民向けの説明書(大山町)では

「4 介護老人保健施設や介護療養型医療施設に入所している者を世帯分離できるか?

 原則として、世帯分離できません。

 介護老人保健施設や介護療養型医療施設は、病院が、患者の病気を治し、自宅に帰ってもらうのと同様に、介護老人にリハビリ等により、在宅介護に復帰していただくための施設です。手術等の医療の必要のために一時的に病院へ入院する場合がありますが、介護老人保健施設や介護療養型医療施設への入所も病院での入院と同様に、療養の必要のための一時的な滞在です。そのため、介護老人保健施設や介護療養型医療施設は短期居住(滞在)型の施設として設置されています。

 仮に、入所老人が、介護サービス費用を自分の年金等で全額賄うことができたとしても、洗濯や介護サービス費の支払いなどは当然家族が行いますし、介護責任は、家族にあります(退所された場合には、よりいっそうの家族の養護、扶助が必要になります。)。施設に入所している間、一時的に離れて生活していても家族として生計を同一にしている状態なのは入所前とまったく変わっていないのです。」

 なんと、とんでもない自治体もあったものである。


Category: 社会保障問題
2008/03/08 Sat
 娘は今年大学進学。
 
 「学費の高い私学はアカンゾ」と言ってきたせいか 国立の教育学部に決まった。

 しかし、一昔と違い 学費の高いこと 
 
 初年度納付金 81万7千円。 

 大学のパンフレットには 「国立大学ならではの授業料! 私学の平均は118万円」と書いてあるが、
 どこが安いのか。

 おまけに、後期でめざしていた 自宅から近い本命の大学は、前期合格者は受験できないことが発覚。

 女子学生向けマンションのこれまた高いこと

 日本の大学の学費は、4年間で平均約500万円(国公私立平均)という。これに生活費などを含めると約1000万円になるとのこと

 その昔、私が学生運動をしていたころ、当時の文部省役人は、学生との交渉で
 「国立大学の授業料はどういう性格だ」との質問に
 「意思確認料だ」
 と返答

 「それなら月100円でも意思確認できるから、よいではないか」
 役人いわく「理屈ではそうなるかもしれないが、常識的に・・・」

 まさに隔世の感である。

 日本は、いまや 世界一の高学費国である。

 先進30カ国(OECD加盟)で、大学の授業料無料は、15カ国。有料の国でも日本より格段に安い上に、25カ国は給付制奨学金があるという。
 授業料有料で給付制奨学金がない国は3カ国だけという。

 日本の貸与制奨学金は、収入制限のゆるい第2種は卒業後3%の利子がつき、貸与額によっては毎月2万円以上を15年も返済しつづけなければならない。

 すべての国民の「教育を受ける権利」 教育の機会均等など 絵空事である
Category: 雑感・雑記
2008/03/06 Thu
 介護保険料に怒る一揆の会で、大阪府後期高齢者医療広域連合事務局に「要望書」を提出し、話し合いを行った。
 
 やりとりの最後に
 「後期高齢者医療制度のメリットはありますか。」

 広域連合
「うーん。メリットと言われても今のところ言えませんね」「少なくとも大阪では、この制度で今よりもよくなるということは一切説明していません」

 ・・・・・。

 新たな医療制度を担う運営主体の広域連合をして、「メリットなし」「よくなることなし」と言わざるを得ない。

 この事実こそ後期高齢者医療制度の本質をよく表している。

 このような制度のために府及び府内自治体からかき集められた広域連合事務局の40人に上る職員こそ気の毒である。


 「後期高齢者医療のメリットはない」
     一揆の会が後期高齢者医療制度で広域連合と話し合い

 一揆の会は、3月6日午後、大阪府後期高齢者広域連合との話し合いを行いました。広域連合は、松本事務局長、隅野資格管理課長ら4人が対応しました。
 2月28日に提出した5項目の要望項目についての広域連合の回答はどれも「法の規定でできない」という型どおりのものでした。
なぜ、独自の軽減ができない!
 一揆の会側は、「東京で行っている税を投入しての保険料軽減措置がなぜ大阪でできないのか」と質しました。
広域連合側は「税で補って保険料を下げる東京都の方式は、国も『制度の枠組みを変えるもので好ましくない』としている」とし、現在のところ「考えていない」と繰り返すにとどまりました。
参加者からは、「国のいいなりで独自の努力をなぜしないのか」「東京都は高いからと言うが、大阪府も全国3番目に高い保険料だ」「高齢者は他にも税や介護保険料など負担増にあえいでいる実態を理解しているのか」などという声が寄せられました。
年金天引きの矛盾どうする!
 年金天引きについて、一揆の会側は、介護保険料の例も挙げ、先取りの問題や生活費を勝手に削る問題について指摘しました。とくに、「介護保険法の規定を準用する」としながら同じ法の枠組みで国保料の前期高齢者天引き問題では、市町村の独自判断で口座振替者などを天引きから除外できることを示し、追及しましたが、広域連合側からは明確な返答はありませんでした。
二重処分問題は?
 後期高齢者医療保険料が、「保険料賦課決定」を広域連合が行い、徴収方法と期割決定を市町村が行うという「二重処分」となります。このことについて、一揆の会側は、「広域連合と市町村の保険料決定通知は必ず同じ日付けになるのか」と質しました。広域連合側は、「市町村がセットで通知するので同じ日になるはず」と答えましたが、通知日のない大阪市の介護保険料通知の例もあり、後日調べて答えることになりました。
審査請求に誠意をもって対応せよ
 不服審査請求について、「市町村の処分(保険料徴収決定)を広域連合に不服審査請求書を出した場合、処分庁経由として審査会に送るのか」と質問シマしたが、広域連合側は「処分庁経由ではないが、審査会に送付する」と答えました。
 また、弁明書の丁寧な記述や再弁明など誠意をもって審査請求に対応すること、審査請求の案内書の作成などについて重ねて要請しました。

「制度のメリット」一切言えない広域連合
 最後に「広域連合としてこの制度のメリットやよくなるところについて言えるか」と質問しました。
広域連合側は「とくにメリットは言えない」「大阪ではこの制度で今よりよくなるという宣伝は一切していない」と答える始末で、制度の本質を端的に表すものでした。



一揆の会の要望項目に対する回答要旨
1 後期高齢者医療制度の実施中止について              
後期高齢者医療制度は当事者である後期高齢者にほとんど周知されておらず、府民的にもまったく合意されていない。また、広域連合や各市町村の準備も不十分であるので、制度の実施中止と再検討を国に求めること。
【回答要旨】
  府民への周知については市町村の広報への掲載、パンフレットの配布、インターネットなどで行っている。制度の中止を国に求めることは、法が制定されている下では難しい

2 保険料の軽減措置等について
① 被保険者本人に所得がない場合は、保険料は免除とすること。
【回答要旨】
保険料は所得割8.68%、均等割47,415円。均等割は後期高齢者に応分の負担をいただくものなので、免除は難しい。ただし低所得者には政令による軽減(7割、5割、2割軽減)があり、これより下げることは考えていない
② 大阪府及び市町村の財源負担により均等割保険料は、2万円以下に引き下げること。所得割保険料の料率についても引き下げること
【回答要旨】
保険料の算出の基準は国で決められている。この枠組みを超えて税負担により保険料を変えることは考えていない
③ いわゆる「政令軽減」の対象者の所得は、被保険者本人のみの所得によって判定すること
【回答要旨】
政令軽減は本人及び被保険者の世帯員と世帯主の所得を合算して対象を決める。政令で定められているので独自でこうした扱いをすることはできない
④ 生活困難者を対象とする独自の保険料減免を制度化すること
【回答要旨】
条例に基づく減免は①災害②収入減少③刑事施設収監の3要件のみ。生活困難者の減免は、政令軽減と二重になるので行う考えはない
⑤ 低年金者・低所得者については、必要に応じ、徴収猶予・分納措置を行うこと
【回答要旨】
保険料の徴収猶予及び分納については相談の中できめ細かく対応するように市町村に要請していきたい
3 年金天引き(特別徴収)の中止について
  年金から天引きする特別徴収については、被保険者の同意なく一方的に行わないこと。保険料納入方法は、普通徴収(窓口納付・口座振替)・特別徴収のいずれによるかは、個々の被保険者の選択により決定すること
【回答要旨】
 保険料徴収は市町村の権限。特別徴収については介護保険法を準用するので、介護保険料と同じく選択できない。年金18万円以上及び介護保険料+後期高齢者医療保険料が年金額の2分の1を超えない方は特別徴収になる。選択制は法改正が必要
4 未納者・滞納者に対する制裁措置の中止について
  保険料未納者・滞納者に対する給付制限、資格者証の発行は一切行わないこと
【回答要旨】
 資格者証の発行は法の定めがあるので「一切行わない」ということはできない。個々のケースに応じて分納で納めていただき資格者証を抑えるなどしていきたい。今後8月までに基準を作成していきたい
5 不服審査請求制度の周知徹底について
後期高齢者の医療給付に関する処分及び保険料に関する処分に不服審査請求ができることを後期高齢者に周知徹底するため、広域連合として案内パンフレットを配布するとともに市町村窓口には不服審査請求書の用紙等を備え付けること
【回答要旨】
不服審査請求については、処分を行う際に必ず、不服審査請求を行うことが出来る旨教示を通知文に印刷して周知するなど法の規定に則して対応したい


Category: 社会保障問題
2008/03/04 Tue
 大阪府の医務・福祉指導室長から「回答」が郵送されてきた。
 当方の要望は、大阪府が昨年8月の居宅介護支援事業者集団指導で配布した「訪問介護サービス内容に関するQ&A」の訂正要求

 なんと回答は
「2008年1月29日付けで要望のあった標記については、1から5の項目に対して、平成20年度介護保険指定事業者集団指導(平成20年5月開催予定)において、必要に応じて、当該Q&A集の内容を補足するとともに、その説明を行います。」

 たったこれだけである。

 昨年10月に要望書を提出し、11月に大阪府が回答し、2時間にわたる懇談で意見のやりとりをしてきた。

 大阪府側は、口頭では、このQ&A集が不正確な表現があること、補足説明の必要性は認めてきた。

 だったらさっさと補足・訂正せよ。
 
 「5月に補足・説明するからそれまで待て」というのである。
 訪問介護サービスは日々営まれている。大阪府の不可解なQ&Aは日々介護現場で悪影響を撒き散らしている。

 大阪府の事業者指導でもいつも言っているではないか
 「速やかに改善してください」と。

 そのことばそのまま、大阪府にお返ししよう。
Category: 介護保険見直し
2008/03/03 Mon
 札幌地域労組の鈴木さんから「ルミエール虐待内部告発事件」の裁判資料を送っていただいた。
  
 2004年、札幌市内の特別養護老人ホームで繰り返された入居者に対する虐待を内部告発した職員を経営者が迫害し、村八分にしたうえ、逆に組合や新聞社らを「名誉毀損」で訴えたという事件だ。
 札幌市は施設に対し行政処分(改善命令)を出しましたが、施設側は虐待の事実を認めていない。
 虐待被害者の家族の訴訟もあり、地裁では施設側が敗訴しており、現在は高裁での判決は5月に予定されているという。

 この内部告発のたたかいは実に奥が深く、それだけに素晴らしい内容を持っている。

 さまざまな政治的立場や思惑を超えて、日本の介護にかかる全ての人に知っていただき、支援していただきたい裁判である。
 
 
 
Category: 内部告発
2008/03/01 Sat
 「ケアマネのただ働き問題を考える」
 3月1日 堺市で開かれたシンポジウムは120人のケアマネの共感が渦巻いた。

 「誰もしてくれる人がいない。しかし、誰かが手助けしないと利用者は生きていけない」
 こんな認知症・独居の利用者にケアマネは、何から何まで、それこそ、金銭管理から公共料金の支払や、さまざまな日常生活に必要な雑用までこなしている。

 「いくら訪問してカンファレンスもしてもサービス利用に至らなければ報酬ゼロ」
 入院中の要介護者の退院・在宅生活に向け、何度も病院に足を運び、カンファレンスを重ねて退院準備を整えても、容態が急変し、なくなられたら、まったく無報酬」

 ケアマネの「仕事」として期待されながら、報酬はまったく付かない、または、報酬に見合わない多大な労力を要する利用者の支援。

 このシンポジウムではケアマネの「報酬外業務」を名付けた。

 「次期介護報酬改定で、こうした業務に報酬上の評価を」
 「何でもケアマネまかせの状態を打開するための地域ケアの仕組みを」
 こうした提言も確認した。

 半年間にわたるアンケート調査から、シンポジウムの企画・準備を担ったケアマネたちは「今日がスタート」
 いよいよ全国発信である。
 
Category: 介護保険見直し

プロフィール

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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