2010/02/28 Sun
 昨日午後は、高齢者の施設づくりをすすめる近畿連絡会と国会議員との懇談会。

 日本共産党近畿ブロック事務所で、宮本岳志衆議院議員と懇談を行った。

 まずは、介護現場の実態から。

 自ら要支援の認定を受けている方からは、日頃の様子、とくに喘息のひどい時の状況を一切みない要介護認定の問題点を語られた。

 特養の方からは、介護職員処遇改善交付金について、介護職員だけが対象で、職種間の不公平や同一法人の他施設との問題など具体的な問題が示され、何よりも「2年半」という時限措置で、その後のことは厚生労働大臣が何と言ってもどうなるか信用できないのでどうなるか分からないのが一番不安と述べられた。

 奈良県の小規模事業所の方は、処遇改善交付金を使ってもヘルパーの時給は950円にしかならず、処遇改善にはほどとおく人材も確保できない。通院介助などは、採算があわず、事業所の中では遠距離は拒否するところもあり、利用者は不便している、

 などさまざまな声が出された。

 改善問題では、何と言っても「負担問題」。

 保険料と利用料負担である。

 とくに、同じ政権で障害者自立支援法については「応益負担をなくす」といっているのに介護保険については1割負担を全く見直す動きがないことについて、参加者からも多くの声が上がった。

 宮本議員も、「与党は、高校無償化は、自民党から批判されても、『教育は無償』としてやろうとしている。ところが介護になると、当然のように受益者負担と言う。民主党政権は、はっきりいって何もわかっていない。つぎはぎだらけ。しかし、国民の運動によってはその政策を変えさせることができる可能性を秘めている」と強調。

 近畿連絡会では、今後も、民主党はじめ各党の近畿選出国会議員との懇談を行いながら、国会請願署名をすすめていくことにしている。

 介護保険はローカルの問題も多いが、基本は国政問題である。大阪にいるとどうしても遠く感じがちであるが、地元選出の与野党国会議員のところにも足を運びながら現場の実態と国政課題を結び付ける活動も大切である。
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Category: 介護保険見直し
2010/02/26 Fri
 650件もの介護保険料不服審査請求について、言いがかりをつけて「門前払い」を策動している大阪府介護保険審査会。

 昨日(2月25日)、何人かの不服審査請求人に対し、「弁明書」が審査会から送られてきた。

 「やっと大阪府介護保険審査会も自分の誤りに気がついて、門前払いをやめたか」と思った。

 ところが、大阪府介護保険審査会事務局の吉田課長補佐に電話すると、とんでもないことが判明した。

 今回、弁明書を送ったのは60数件という。

 吉田補佐いわく

 「審査会で、個別に判断し本案審査に入ることにしたもの」との説明。

 それなら他の600件近いものはどうするのか

 「不適法な審査請求とし、本案審査しない」という。


 いったい何を基準に線引きしたのか

 「それは個別に判断したので言えません」

 バカを言うな。国民の権利である審査請求を、勝手に線引きし、「これは適法」「これは不適法」としておいて、その基準すら言えないのとはどういうことか。

 実際に聞いてみると、夫婦で審査請求を出していて、夫には弁明書が届いてるが妻には来ていないという方もいた。

 夫婦でも「適法・不適法」で線引きしたらしい、それも、基準は説明しない、ということか。


 これでは暗黒審査会である。

 絶対に許せん。断固闘いあるのみ。
Category: 介護保険料
2010/02/24 Wed
ツイッターやブログで「厚生労働省が介護保険制度の意見募集やってる」と情報が飛び交っているので、さっそく見てみた。

 介護保険制度に関する国民の皆さまからのご意見募集



 何や、ただのアンケートやんけ。

 山井政務官は「介護ビジョン」策定を鳩山総理から指示されたなんて言っているが、その材料にされかねない。

 へたしたら「国民は介護保険制度を評価している」と利用されかねない内容だ。

 設問にとらわれず思いっきり辛口の意見を送るべし。


Category: 介護保険料
2010/02/24 Wed
 昨日は午後から京都市聴覚言語障害センターで開かれた「全国聴覚障害高齢者施設協議会」の介護認定研修会に招かれた。

 全国から、聴覚障害の高齢者施設の相談員やケアマネジャーさんなど40人が参加。

 介護保険の現状と要介護認定見直し問題についてお話させていただいた。

 質疑応答や、経験交流で午後5時までお付き合いさせていただいたが、こちらの方がいろいろ勉強になった。聴覚障害というコミュニケーション障害に加えて要介護状態となった高齢者の支援の課題は大きい。

 しかも介護保険制度はこうした方々を想定した制度・運用がなされていない。

 例えば、要介護認定の調査項目にある「意思の伝達」について、認知症のない聴覚障害者で手話でないと意思疎通ができない人をどうチェックするか。

 参加者にお聞きした。

 「4できない」「3ほとんど伝達できない」「2ときどき伝達できる」「1意思を他者に伝達できる」のうち、1と答えた人はなかったが、2~4までそれぞれ何人かあった。

 実際の生活場面や介護の場面では口話によるコミュニケーションができなければ意思を伝えることはかなり難しい。手話を解する援助者や手話通訳者がいない限り、伝達は困難だが、これをどう評価するか、統一した基準がないと言える。

 厚生労働省の以前の認定調査Q&Aには「伝達の手段は問わない」とだけある。

 こうした問題も含め、多様な障害を持つ要介護者に柔軟で十分な対応と支援ができる制度にしていくのも介護保険改革の課題であろう。
Category: 介護保険見直し
2010/02/22 Mon
 訪問介護事業所の従業員の方から内部告発メール。

 私のサイトの内部告発コーナー「サーラの部屋」に掲載する予定だが、とりあえず、告発内容を紹介する。

私は訪問介護事業所の職員です。ここの事業所にはサービス提供者が名前貸しの方のみで1人も実在しません。サービスも介護計画なしで進められており、不正請求も日常茶飯事です。あまりにもばれそうな場合は実費と言って利用者様に100%以上の額を請求し社長は自分のポケットに。セクハラ事案の困難な利用者様も社長自信がサービスに出向き好きなだけ触らせておこづかいをかせがれます。挙句にヘルパーにもそれを強制し、ヘルパーが意見した為、社員を全員解雇とした。自分の事業所にケアマネを置き益々不正に拍車をかけている。

 法人とは名ばかりの個人経営に近い事業所にはこの手の不正・不適切運営は珍しくない。しかし、こういう事業所の存在が、行政の過度の締め付けとサービス制限の絶好の口実となる。

 行政向けに形だけ事業所の体裁を整え、実態は水増し不正請求を繰り返し、金儲けに走る。こんな連中をどんどん参入させておいて、ネズミ捕りのような摘発を事業全体への締め付けを繰り返す。

 このような後手後手の対応は改めるべきである。

 きちんと事後規制をすること、寄せられた内部告発は行政が責任をもって厳正に迅速に対処することが重要である。
 それも満足にしないで、締め付けだけを強化するのは本末転倒である。

 
2010/02/21 Sun
 今日は午後から、大阪自治労連壮年部の春闘学習会。

 「私たちの老後はどうなる 社会保障の現状」というテーマでお話しさせていただいた。

  
 参加者、大阪府内の自治体(おもに衛星都市の市役所関係)の職員で、定年を前にした方々が大半。

 思いっきり、「老後不安」についてお話させていただいた。

 役所に30数年勤めあげて、退職し、さらに再任用の期間を経て、65歳になって年金を満額貰っても、受給額は200万円~250万円がせいぜいである。

 2006年の税制改悪までは、年間266万円以下の年金は「非課税」だったが、今は、155万円を超える年金は住民税課税になる。

 したがって、介護保険や医療の軽減措置の対象から外れる。

 高い介護保険料・国保料を取られ、もし、病気や介護状態になっても負担に苦しめられる。

 地方公務員OBもただの市民、ただの高齢者で、決して特権階層でない。

 だからこそ、市民の苦しみ、高齢者の苦しみを我がものとして感じ、行動すべきである。

 こんな話をしたが、はたしてどこまで通じたことやら。

 「両親が認知症で特養にやっと入所できました」という女性が、「とても今日の話分かりました」といっていただいた。


 現役の労働組合は、もっと「老後」、社会保障について、語り、闘うべきである。
Category: 社会保障問題
2010/02/21 Sun
 昨日は、大阪民医連主任ヘルパー(サービス提供責任者)研修。

 今回は「訪問介護計画の作成と活用」についてがテーマ。

 これには困った。私は介護支援専門員の資格は持っているが、ヘルパー資格や介護福祉士の資格は持ってないし、訪問介護計画を数多く見て、いろいろ論評はしたことはあるが、自分で作成したことはない。

 何とか、いろいろ勉強して、資料をつくり、大切と思うこと、とくに、「利用者本位のアセスメント」と、「介護過程」について私になりにお話をさせていただいた。

 参加者は、訪問介護事業所の管理者とサービス提供責任者40人ほど。

 質問が次から次へと出てきた。

 とても勉強になってよかった。何よりもサービス提供責任者の方たちが困難ななかでも頑張っている、これが、わたしなりの感想。

 しかし、あとから思い返してみれば…。 やはり、訪問介護計画は、現場で生かされているとは言えないと思う。

 まず、計画書を登録ヘルパーに見せていない、渡していないところがけっこうある。

 また、質問で

 「計画書の日付はいつがいいのでしょうか?」

 「計画を渡した時、受領書は、利用者様のサインだけでいいのでしょうか。印鑑は?」
 

 「ご家族が書くときは家族の氏名を書いていただくのかご利用者様の名前を代筆していただくのか?」

 「ケアプランより先に訪問介護計画をつくることがあるが、これはいいのでしょうか?」

 「セルフケアプランの方の『目標』はどうしたらいいのでしょうか?」


 計画の内容や視点よりも、形式についての質問が多かった。

 ケアプラン(居宅サービス計画)と違い、訪問介護計画は標準様式がない。

 だから運営基準と通知に規定された内容があれば立派な計画である。しかし、実際は、実地指導のときなどは、ケアプラン以上に細かくチェックされている。

 行政からの実地指導で言いたい放題言われているせいだろうが、これではまじめな事業所のサービス提供責任者がかわいそうである。

 私なりの結論。

 訪問介護計画って誰のためのものですか。

 第1に利用者の援助のためにつくるもの、そして日々サービスに入るヘルパーのためにつくるもの。サービス提供責任者が業務の指針としてつくるものではないですか。

 日付や印鑑などばかり問題にして肝心のヘルパーに手渡すこともしないのであれば、利用者不在、ヘルパー不在の計画書と言われても仕方がないのではないでしょうか。

 極論を言えば、利用者・ヘルパー・サービス提供責任者が共通できるものでなければ、いくら形式や印鑑や日付が整っていても計画の意味はないと思う。

 すくなくとも、役所向けにつくる計画ではないはずである。

 
 
Category: 介護保険見直し
2010/02/20 Sat

 介護保険で要介護2の人が、 状態が悪化し区分変更申請をし、調査が終わり認定が出るまでにさらに状態が悪化しているのに再調査もせずに、区分変更を「却下」とされた。あまりの仕打ちに、介護保険審査会に不服審査請求されていた問題。処分庁(保険者)から、ボロボロの弁明書が出されていた。

 この件で、今度は、保険者の方が、すでに出している処分(区分変更却下)を「職権で取り消す」と介護保険審査会から連絡があった。

 審査請求が出され、勝ち目がないから、却下処分を取り消せば、審査請求の対象となる処分がなくなり、審査請求もなくなる、というわけだ。

 「全面降伏」に近い。審査会の裁決も出ていない段階で、保険者自らが、先に行った却下処分を「誤り」と認め、取り消したことになる。

 通常なら審査会で裁決が出るまで数ヶ月かかるところをわずか1ヶ月で不当処分を取り消させたことになる。

 保険者の対応には、多くの問題があったが、この不服審査請求の威力は「絶大」である。

 あとは、保険者が誠実に対応し、正しい「再認定」をやり直すこと。そして、二度とこのような不当な認定を出さないために運営の適正化をはかるために総括をきちんとすることである。
Category: 介護保険見直し
2010/02/19 Fri
 昨晩は、介護保険料に怒る一揆の会世話人会。文字通り怒りの会議。

 大阪府介護保険審査会に昨年夏から出している600人以上の介護保険料不服審査請求が半年近くも放置されている。いろいろと難癖をつけて審査に入らず、門前払い(却下)にしてしまおうとしているのだ。

 何度も一揆の会代表は足を運び、「内容審査に入れ」と要求してきた。

 1月26日、一揆の会・年金者組合・生健会で大阪府介護保険審査会に、3度目の申し入れに行った。
 回答をもとめたのは、

1 審査請求人に対し二度にわたって送付した文書を撤回し、審査請求妨害を直ちに中止すること。
2 行政不服審査法・介護保険法に規定する不服審査請求の要件を満たしている適法な審査請求について、法に基づき、速やかに、審査を開始し、処分庁に弁明書提出を求めること。
 以上について速やか介護保険審査会長出席の下で話し合いの場を設定し、回答すること。


そして、2月3日、普通郵便で郵送してきた「回答」がこれである。

平成22年2月3日
全日本年金者組合大阪府本部執行委員長 松井 幹治 様
全大阪生活と健康を守る会連合会会長  松岡 恒雄 様
介護保険料に怒る一揆の会   代表  宮崎 守正 様
大阪府介護保険審査会
会長  池 田 敏 雄 

「違法な審査請求妨害を中止し、速やかな審査を求める要求書」について(回答)

平成21年11月19日付けで要求のありました標記について下記のとおり回答します。


 大阪府介護保険審査会の役割は、「行政庁(保険者)の違法又は不当な処分」等に関し、広く不服申立て(審査請求)のみちを開くことによって、「簡易迅速な手続きによる府民の権利利益の救済を図るとともに、行政の公正な運営を確保する」ことにあり、法令や制度の政策的な当否や憲法問題(合憲性)について審議する権限はなく、保険者に代わって保険料を変更するなどの処分もできません。
 これまで、貴会を通じ、実質的に「介護保険法あるいは介護保険制度の見直しや廃止、又は処分の変更を求める」審査請求が毎年大量になされ、その都度裁決書等において、この旨を説明してまいりましたが、今般個々の審査請求人の方々に対し、「当審査会に対し何を求められているのか」等実質的な趣旨を確認するため文書による審尋(お尋ね)をさせていただいたところでございます。
 したがいまして、その結果、行政不服審査法及び介護保険法に基づく手続きを進めてまいります中で、当審査会が審理できるものであれば弁明書や反論書のやりとり等が行われることになりますが、当審査会の審査の対象外であれば、不適法な審査請求として取り扱わざるを得ないものと考えられますのでご了承ください。
 なお、審査会の審理方法等に関するご意見、ご要望は事務局において承りますが、具体的な審査請求がなされている場合に、その審査手続き等について、会長等委員が出席して請求人等との法定外の意見交換を行うことは、審査の公正さを担保する観点から必ずしも適当でないと考えております


 内容もなければ誠意のひとかけらもない。被保険者の救済機関を名乗る資格はもはや、この審査会にはない。

 だいたい、この3者構成(公益、被保険者代表、保険者代表)9人の審査会は、はっきりいって、要介護認定を審査する部会と違って、介護保険料の不服審査請求しか審査する事案がない。
 これがこのように審査請求に難癖をつけて「審査しない」などとしたら、全く仕事はなくなる。

 このような態度をとるなら、いっそ解散してはどうか、と言いたくなる。

 一揆の会世話人会では、「会長の自宅に押しかけたらどうか」「自宅周辺に抗議のステッカーでも貼ったらどうか」など、労働争議のような意見でた。とくに、被保険者代表の委員でありながら、「門前払い方針」に賛成した連合大阪の山本修氏と老人クラブ連合会の西貞子氏については、直接に申し入れをすることも検討した。

 大阪府介護保険審査会は、高齢者をバカにするにもほどがある。

 怒りに燃える一揆の会である。
Category: 介護保険料
2010/02/18 Thu
 昨年から作成作業を続け、大詰めにきている「介護保険活用ハンドブック-ここまでできる!ホームヘルパー」。3月5日発行をめざして編集会議を重ねてきたが、少し、発行時期を延期することになった。

 最終の詰めと校正作業に完璧を期すためである。やはりやっつけ仕事はよくない。

 3月5日発行でいろいろ段取りをしてこられた事務局長の決断もありがたかった。

 出版社さんには、こちらに勝手な注文や変更にいろいろ無理をお願いし、いろいろご迷惑をかけてきただけに作業日程の変更はさらに負担をかけて申し訳なく思っている。

 しかし、どうしても「本を世に出すためにはきちんとしたものを!」というケアマネジャーさんの思いは尊重したいし、それが責任ある方針だと思う。予定していた3月6日の大阪社保協総会と3月7日の東大阪市の研修会には間に合わなくなるが仕方がない。「急がば回れ」である。

 ただ、私としては、完璧な書籍を出すための姿勢が欠けていたと、少し反省している。

 以前、労働組合活動をやっていたころの経験からいうと、よりよい印刷物をつくるためには、こちら側のどんな無理も聴いてくれて、顧客第一でその無理に応えてくれる業者が、結局、運動にとって一番である。これは思想信条や路線も問題でない。

 力量・能力とスピード、そしてどんな悪条件でも完璧なものを作り上げるという姿勢を求めきた。印刷業者さんからしたら不完全な原稿を遅く出してきて、期日は守れ、しかもどんどん変更をかけてくるという、とんでもない、「わがままな客」だと思われていただろう。私のわがままについてこれなくなった業者さんは、次回から、注文を受けてくれなくなった。

 しかし、私としては、その方が正しかったと思っている。

 まあ、今の私は、一執筆者にすぎないので、そんな権限はないが、今回のことで、そのシビアさを取り戻したいと思う。

 出版するなら責任のもてるものを。肝に銘じたい。

 

 
Category: 介護保険見直し
2010/02/17 Wed
 今日は、「堺市の介護保険を考える会世話人会」。

 いくつか今後の企画の議論を行った。

 ひとつは、ケアプラン点検にかかわって、ケアプランのルールについてざっくばらんに話をした。

 ケアプランに書いた「短期目標」の期間が終了した場合、そのままの目標でさらに継続する場合でも、ケアプランは再度つくりなおして再交付するか? 意見は大きく分かれた。

 「期限切れプランやから当然再交付。それも1表から3表までを全部交付する」という人。「私は支援経過にモニタリングと合わせ、何月何日まで短期目標期間と記載しているだけ」という人。

 しかし、最近の実地指導では、こうした短期目標期間過ぎのケアプランについて、再交付していなくても指導はされていないようだ、という。しかし、正面から改めて行政に質問すると「再交付してください。またアセスメント・担当者会議も必要です」と言われるので聞かないようにしている、との意見もあった。

 たしかに、目標は達成するために立てられるものであり、ケアプランはそのためにあるとすれば、短期目標達成の期間が経過しておれば、再作成・再交付となるのが、スジというものであろう。省令や通知もそのように読める。

 また、「短期目標」は、長期目標の達成のために踏むべき段階として設定されること、さらに「サービス内容」は短期目標達成のためのものであるとされているので、短期目標期間とサービスの期間は連動するとの意見が一般的である。そうなると、短期目標期間が切れているプランは、サービス提供期間も切れていることになる。

 これらは、制度の趣旨としては理解できるが、実態としてほとんど状態も変わっていない利用者に長丁場の支援を繰り返すような場合、実務的にどうだろうか、という疑問がでてくる。ここから、短期目標をできるだけ長く設定して再交付の回数を少なくしようと本末転倒した発想が出てくる。

 また、「短期目標は一律3ヶ月、必ず3ヶ月に1回プラン再交付」というルールをとっている和泉市では、「①目標の変更や既に利用しているサービスの頻度の見直し等、軽微なプラン変更に関してはアセスメントやサービス担当者会議は省略しても構わない ②3ヶ月に1回はケアプラン全体を見直して再作成するので、間月2ヶ月のモニタリングは緊急性や重要性の高いニーズを中心に行っても構わない」(和泉市の指導記録)としている。
 これは、逆にいえば3ヶ月に1回プランの再交付さえ行っていれば、「目標が変更」しても「サービスの頻度が変更」しようが担当者会議も開かなくてよい、途中のモニタリングは手を抜いてもよい、ということになってしまう。これでは、「ケアプラン」という書類だけ3ヶ月に1回整えればよい、という形式的な支援なってしまう。

 これもおかしい。

 むしろ、要介護認定期間を考慮した「長期目標」に変化がなければ、その「ふむべき中間段階」である短期目標の期間が変わってもケアプラン全体を見直し、初めから作り直すのもおかしいのではないか、という意見も出てきた。

 そこで、もう一度、運営基準や通知、各種の方法、考え方も読み比べながら、現場の実態、手間と、利用者に本当によりよい支援をするためにどうしたらよいのかを本音で語り合ってみようということになった。

 上から、行政によって押し付けられるのでなく、現場サイドから、利用者支援に必要なケアプランのガイドラインを作っていく取り組みをやってみよう、という結論になった。
 
 紙と時間の無駄にしかならないような煩雑なルールでなく、利用者と向き合うケアマネジャーが本当に必要な手順をガイドライン化することから、地域のケアプラン点検は始めるべきでないだろうか。


 厚生労働省が今募集している「書類・手続き見直しのパブリックコメント」には間に合わないが、現場のケアマネがガイドラインを作って、それを行政が尊重するような取り組みができればいいなあ、という結論になった。

 「現場の本音でつくるケアプランのガイドライン」のようなシンポジウム企画をやってみよう、ということになった。

Category: 介護保険見直し
2010/02/17 Wed
 昨晩、12時前に、ツイッターにこう書き込んだ。

「無責任指導。和泉市では、ケアプランの「短期目標」は3ヶ月とすることをケアマネジャーに強制し、すべての利用者に3ヶ月毎にケアプランの作成・交付するよう指導してきた。話し合いで「どういう根拠・経過か」と聞くと課長以下、「・・・」「前任者のときから」と説明不能。再検討することに。 」

 すると、わずか30分ほどの間に、あちこちのケアマネジャーさんらから、次々と返信やら、RTやらリツイートやらが書き込まれた。

一例を紹介すると

・目標内容によって期間設定はさまざまなハズ。期間ありきなら利用者の達成感はどうするつもり?と思うけど…。
・ケアマネジャーさんの仕事って、むちゃくちゃペーパーワークですね。似たような書類たくさん作ってハンコ押させられて、、来月の計画を作るから通院予定を教えろと言われても、年寄りが一ヶ月後にどんな体調かは予測つかないです。
・お疲れ様です どうしてこうも行政側の人は利用者の立場から見ることができないでしょうかね
・記事を読みましたが本当にひどいルールですね。利用者本位というより行政の都合が優先しています。何のために保険料を納めているのか、あまりにもひど過ぎ!
・役所が根拠のないことを押しつけるのなら、こう言う責められ方をしてもおかしくはないと思います。おいらが在宅の頃も、こういうお役人いましたね。「電動車椅子は認めません」「根拠は?」「・・・わかりません」だったっけ?
・長期目標が一年の人でも三カ月で短期目標更新?それは大変ですね。


 いやはや、すごい反響である。

 いかに和泉市の「短期目標3ヶ月義務付け、ケアプラン再作成・再交付」というローカルルールが異常であるかよくわかる。

 ツイッターには、こうも書きこんだ。
「ケアマネジャーやヘルパー事業所を苦しめてきた和泉市のローカルルールがやっと是正されることになった。あとは約束を守らせること。」

 本当に約束を守って、この「3ヶ月」ルールを見直すのかどうかが問われている。
Category: 介護保険見直し
2010/02/16 Tue
 午後から和泉市高齢介護室と話し合いを行った。出席は、和泉市側は高齢介護室長ら3人。
 
 昨年12月に和泉市に対し、大阪社保協と和泉社保協連名で「和泉市介護給付適正化事業及びローカルルールの改善に関する要望書」を提出し、今年1月20日に「回答」をもらっていた。

 今日の話し合いはこの回答をめぐって行われた。

以下ニュース用現行



 給付適正化事業を市内の一事業者に委託している異常な事態については、依然として現行の委託形態にこだわる態度は変えませんでしたが、市の責任の果たし方などは「今年度からすべて市職員が同席している」とし、さらに来年度に一定の見直しを行う旨の返答を行いました。

 給付適正化事業の委託料として年間630万円もの公金を支出しながら、委託契約に反して、「事業実施報告書」も出させず、「精算」も行っていないことについては、「不適切だった」とこれまでの誤りを認め「平成21年度から報告書を提出させ、精算を行う」と約束しました。

 社保協側は、「不適切だったとするなら、過去にさかのぼって、事業報告書を出させ、委託料精算をさせよ」と追及し、和泉市側は「検討する」と答えました。

 和泉市のローカルルール問題については、社保協側が、この間の事業者アンケートや、情報公開で入手した「適正化指導記録」などをもとに具体的な追及を行った結果、改善することを確認しました。

・ケアプラン短期目標「3ヶ月」押しつけ問題
 国の法令にも大阪府の指導内容とも異なること、さらに和泉市の内部でもどのような経過・根拠で「3ヶ月」とすることになったのか出席者は誰も返答できませんでした。やりとりの結果、3ヶ月ルールについては「再検討する」と回答しました。

・ヘルパーの買物について買物同行と買物代行を要介護者と要支援者で機械的に線引きを行っている問題
 「現在は線引きしていない」と回答しましたが、過去の指導記録では繰り返し、「要介護者は買物同行は認めない」と明記されていることを指摘され、これらについて「文書で是正する」と回答しました。

・生活援助の過度な規制と有償サービスへの誘導
 過去の指導記録に「日中独居」の利用者に対し、ヘルパーの生活援助でなく、民間の有償サービス利用を視野に入れる必要があるなどと指導している記述があることを指摘し、今後の改善を確認させました。

・ヘルパーの散歩同行の一律禁止・外出介助先の独自の制限問題
 「大阪府Q&Aどおりで制限していない」と回答しましたが、過去の指導記録では「散歩はできない」とプランから外させた事実もあることを指摘し、やりとりの結果、和泉市としても散歩介助を認める旨の説明を行うことを確認させました。

・大阪府訪問介護Q&A改正の周知徹底問題
 和泉市が、これまで、府以上に厳しい制約をおこなってきた経過から、今回の府Q&A改正を受けて和泉市もそのとおりの指導基準でいくことを市内の事業所に文書通知を出して周知徹底するように要請し、和泉市側も「平成22年度に事業者連絡会の場で説明する」と回答し、文書を出すことについても約束しました。


 ようやく、和泉市のローカルルールも解消への第一歩を踏み出した。今後、この回答や確認がきちんと実行されるか点検していく必要がある。
 
 
 
Category: 介護保険見直し
2010/02/15 Mon
 
 以前、支援の訴えをさせていた沖縄・那覇市での生活保護申請却下の取り消し訴訟で、那覇地裁は全国初の「仮の義務付け」を決定した。

以下沖縄タイムス
 
生活保護開始を命令 那覇市に仮の義務付け
却下取消訴訟で地裁 2010年2月13日

 生活保護申請を却下したのは違法だとして、那覇市内に住む70代の女性が市に却下取消を求めた訴訟で、那覇地裁が昨年12月22日、市に一時生活保護開始を命じる「仮の義務付け」を決定していたことが分かった。専門家は「生活保護開始の仮の義務付けは全国初。ほかの生活保護訴訟に与える影響は大きい」としている。市は決定を不服として1月4日、福岡高裁那覇支部に即時抗告している。(高崎園子)
 「仮の義務付け」は本訴の判決が出る前に、裁判所が緊急性のある処分を行政に義務付ける制度。2005年施行の改正行政事件訴訟法に盛り込まれた。同年、徳島県で障害児の幼稚園入園を仮に認める義務付け決定があった。
 原告の女性は清掃員として働いていたが、けがで働けなくなり、1996年6月から約12年半、生活保護を受給。禁止されている借金をするなどし、2008年12月保護を打ち切られた。女性は市内に一人暮らし。
 今回、争点となっているのは、女性が生活保護中と廃止後に利用していた年金担保貸付。
 厚生労働省は、過去に年金担保貸付を利用し、生活保護を受けていた人が、再度借り入れし保護申請を行う場合、原則として申請を却下するよう指導している。一方、(1)急迫状況にある(2)社会通念上やむを得ない―場合は保護の適用を認めている。
 原告側は、女性は保護廃止後、月2万8000円余りの年金しかなく、生活費や家賃支払いのためにやむを得ず貸付を利用したと主張。糖尿病などの医療費の請求もあり「急迫状況にあるのは明らか」と訴えている。
 市側は、女性は子や友人らから金銭や食料の援助を受けているため急迫状況になく、年金担保貸付を生活費でない滞納家賃の支払いなどに充てており「やむを得ない状況にあったとは認められない」としている。
 これに対して那覇地裁は、女性は生活保護廃止後、生活費や家賃、医療費が著しく不足する急迫状態にあり、年金担保貸付も生活困窮のためやむを得なく利用したとして、保護開始が緊急に必要であると認めた。また、生活保護法は憲法25条(生存権)の理念に基づくものだと言及した。
 同地裁は、本訴訟の判決が言い渡されるまでの間、生活扶助約4万~5万4000円、住宅扶助2万2500円のほか、医療扶助を支払うよう命じた。支払いはすでに始まっている。
 本訴訟は第1回口頭弁論が今月17日にあり、原告側は弁護団(団長・大井〓弁護士)を結成している。 

急迫な状態認定
 生活保護裁判に詳しい花園大学の吉永純(あつし)教授(公的扶助論)の話 那覇地裁は、この女性が明らかに放置できない急迫な状態に置かれていることを正面から認めた。生活実態をリアルに見た上で判断するべきだと行政に迫っており、那覇市はこの決定をしっかりと受け止めるべきだ。


 地元で社会福祉士事務所を開設して活動する「いっぽいっぽ」さんらの頑張りである。

 貧困問題と真正面から取り組む社会福祉士さんたちに拍手。
Category: 社会保障問題
2010/02/14 Sun
 要介護認定で、状態が悪化したため区分変更し、訪問調査後、認定がでるまでにさらに悪化し入院となった。保険者に再調査の必要性を問うが、「認定が出てから再び区分変更すればよい」と断られ、認定結果は「却下」。

 あまりの仕打ちに、不服審査請求をされた。

 保険者からの「弁明書」が届いた。

 これは、ひどい。弁明書になっていない。
 
 「審査請求の理由に対する認否」は、審査請求書の記載内容をひとつひとつ引用し、追認するばかり。ただ、「関係資料から確認」できるかどうかだけで、「認めます」「認めません」をだらだらとくりかえす。

 保険者職員が言ったことまで、「関係資料から確認できないので認否しません」と書いてある。

 そんなもん資料になくても、職員に確認すれば、認否できるはずである。とぼけているのか、書き方を知らないのか。

 そして、「弁明の理由」の項には、「審査請求の理由にに対する認否」で書いたことと同じことをまるでコピーしたかのようにだらだらと書いているだけで、何の弁明にもなっていない。

 あまりにもお粗末な弁明書で、読んでいるほうが恥ずかしくなってくるほどである。

 
 「認否」と「弁明」との違いがわかっていないのだろう。

 認否というのは、審査請求者の「理由」に対する事実認否である。要するに「正しい事実かどうか」である。

 正しければ「認める」、違えば「争う」、知らなければ「不知」。(以前の弁明書は裁判の準備書面のような書き方をしていたが、表現がきついのでこの書きか方はしなくなった)
 
 弁明というのは、「違法・不当」との審査請求に対し、保険者の処分(要介護認定)がいかに正当・合法なものかを述べることである。事実認否と同じことを書いてどうする。

 一度、不服審査制度の基本的な仕組みなどについて、職員研修を行ってはいかがだろうか。
Category: 介護保険見直し
2010/02/13 Sat
 奈良県北葛城郡広陵町の議員さんから介護保険料の相談を受けた。

 昨年も第4期介護保険料について相談を受けたことがある。

 昨年3月、第3期(06年~08年度)は、基準額月4,000円だったが、第4期(09年~11年度)は4500円という引き上げ案が「第4期介護保険事業計画」で出されていた。

 ところが、町長選挙をめぐるゴタゴタの中で、昨年の議会では、引き上げの条例改正案が否決され、介護保険料は据え置かれていた。

 私は、昨年、この町の介護保険料引き上げ案について、不当性を指摘しておいた。
①第3期介護保険事業の実施状況が、制度改定及び給付適正化の影響もあって、計画値の92.6%の給付費実績となっている
②第4期介護保険事業見込み額が第3期実績と比べて著しく伸びが大きい給付見込み額となっている
 サービス種別に見ても説明のつかないものがある。たとえば、給付の中で3番目に割合の大きい「訪問系」では、第3期では減少を続けているにもかかわらず、09年度は一挙に3.8%増を見込んでいる。とくに訪問系の大半を占める訪問介護では、3年間減少しているのに、まったく根拠のない伸びを見込んでいる
 給付額の大きい施設においても、具体的な施設整備(新設・増設)の説明のないまま、介護老人福祉施設では、144人増など根拠のない「増加」を見込んでいる。
③第3期末の介護給付費準備基金は、66,217,164円(算定シート記載の見込み額)であるが、第4期に取り崩す額は56,000,000円で取り崩し率は84.5%である。これは、第3期の第1号介護保険料の余りであるので、本来は全額取り崩し第4期の介護保険料抑制にあてるべきであるのに15%以上も繰越すことは許されない。
 と指摘しておいた。

 ところが、今回、町当局は、「介護保険・国民健康保険を考える30人会議」なるものを作り、1月にふたたび引き上げ案を出してきた。

 その資料を読ませていただいたが、住民を意図的にあざむくものだ。
 
 前半資料は、過去9年間の保険給付の伸びや一人当たりの給付費で単なるイメージづくり。

 問題の第4期3年間の見込み額が明らかに意図的である。

介護保険事業の総費用見込額(保険給付費+地域支援事業費)が、今年度(09年度)は、計画値と比べ93.9%だが、10年度と11年度は計画値と100%一致する見込み額となっている。
 その結果、11年度には3337万円の不足額が生じる。県の財政安定化基金からの貸し付けを受けるのは困難なので、これを65歳以上の第1号被保険者数で割ると月135円の引き上げが必要になる、という結論である。

 初年度に計画値の93.9%しかないものが、なぜ2年目・3年目に100%になるのか。根拠は全くない。グループホームの開設が遅れたからという説明があったそうだが、これだけは到底説明はつかない。奈良県全体でも、09年度の給付額は計画値を下回っている。
 
 さらに、仮に3年目に不足額が生じた場合、県の財政安定化基金から貸し付けを受けられない理由などどこにもない。

 一方で、第3期の介護保険料のあまりである介護給付費準備基金の方は、計画策定時の見込み額の6621万円より多い8773万円である。
 
 少なくとも、08年度の決算と09年度の見込み額から、10年度・11年度の根拠のある見込み額を出してからでないと「09年度に3337万円不足」との結論は出てこない。

 むしろ、10年度・11年度が計画値を下回る給付で、介護給付費準備基金を全額繰り入れた場合は、保険料引き下げの可能性さえでてくる。

 こんないいかげんな根拠数字で住民をダマシ、介護サービスもろくに増えないのに介護保険料だけ引き上げようとする自治体の姿勢は許せない。

 がんばれ。議員さんと町民のみなさん。

Category: 介護保険料
2010/02/12 Fri
 ある放送局の記者から「介護保険10年なので特集番組を考えているのでいろいろ教えてほしい」と相談があり、ケアマネジャーと一緒に話をすることになった。

 テーマは、「訪問介護のローカルルール」。

 同居家族のいる利用者への生活援助の制限、散歩同行、通院帰りの買い物、ヘルパーができる家事の範囲など、自治体によって実にまちまちの対応がある。

 ここの市ではOKなのに、隣ではダメ。

 記者氏いわく「明文化されたものはありますか」。

 ところが、このローカルルールというものは、文章化されてものは少ない。ほとんど個別の対応での「口頭回答」がほとんどである。

 また、「一律全員ダメ」でなく、担当者によって、見解がことなったりする。

 また、報道機関がその自治体に取材したとき「うちは一律には禁止していませんよ」と回答することもあるだろう。

 「視聴者にもわかりやすい事例を」。記者氏は言うが、なるほど、そんなに単純なものでない。

 このあいまい極まりないのが、ローカルルールの特徴である。

 世間に問うには、豊富な事例や「えっこんなアホなことが」という事例はふんだんにあるヘルパーのサービス制限dが、もっと体系的・明快にまとめる必要がありそうだ。

 さて、どのような企画になるのか、楽しみである。

 
Category: 介護保険見直し
2010/02/11 Thu
「建国記念日の今日、国会もお休みです。メルマガを更新しました。今回は、自衛隊の海外での活動について書いています。ぜひお読みください。実は、今日は私の誕生日でもあります。63歳になりました。」

新宿のネットカフェでツイッターをしてると、あの鳩山首相のツイートが流れてきた。

あまりに腹が立ったので、

こう返信してやった。
エセ建国記念日があなたの誕生日とは。まさにお似合い。「いのちを守りたい」と何十回も繰り返しながら、マニフェストそっちのけで後期高齢者医療制度廃止は先送り、普天間基地問題はフラフラ。「労働なき富」のかたまりのような母親からの裏献金・・・」


たぶん鳩山首相自身から返信が来ることはないだろうが、なんとおめでたいオッサンか。


 もともと建国記念の日は、紀元節という明治政府が無理やりこじつけた日である。

 紀元節は、『日本書紀』が伝える神武天皇の即位日とされる。しかし、『日本書紀』によれば、神武天皇の即位日は「辛酉年春正月、庚辰朔」であり、日付は正月朔日、すなわち1月1日なのである。

 明治政府は神武天皇の即位をもって「紀元」と定め(明治5年太政官布告第342号)、同日には「第一月廿九日」(1月29日)を神武天皇即位の相当日として祝日にすることを定めた(明治5年太政官布告第344号)。
 この1月29日とは、1873年(明治6年)の旧暦1月1日をそのまま新暦に置き換えた日付である。

 そのため、紀元節は旧暦1月1日、すなわち旧正月を祝う祝日との誤解が国民のあいだに広まった。国民のこの反応を見て政府は、紀元節は神武天皇即位日を祝う祝日であるという理解が広まらないのではないかと考えた。

 そこで、政府は、1873年(明治6年)、新たに神武天皇即位日を定め直し、2月11日を紀元節とした(明治6年太政官布告第344号)。

 まさに、こじつけにこじつけを重ねたのが「2月11日」なのである。

 何の根拠もない。

 アメリカの独立記念日(Independence Day)の7月4日とはまったく異なる。

 21世紀になって、こんないんちき「建国記念の日」を後生大事に国民の祝日にしているようでは世界に笑われる。

 それに輪をかけて、「私の誕生日」と喜ぶ、お気楽首相は、恥の上塗りというものである。

その鳩山首相のメルマガには、こんな記事が

[日本の誇り]
 先週土曜日、時折強い風が吹くなか、インド洋に派遣されていた海上補給支援部隊、補給艦「ましゅう」と護衛艦「いかづち」の帰国を、東京都晴海埠頭で出迎えました。
 インド洋の、気温40度、甲板の上は70度になろうかという酷暑のなか、見事に職責を果たしてこられた約340人の海上自衛隊の隊員達。そのプロフェッショナリズムは、日本の誇りであり、心から感謝申し上げたいと思います。
 約8年間に及ぶ補給活動に従事された、のべ1万3千人の隊員一人ひとりに、私は、「本当にありがとう」と伝えたい、そのような思いを込めて、内閣総理大臣特別賞状をお渡ししました。
 補給支援特措法は、今年の1月15日に期限を迎えました。政府として、今後、国連平和維持活動、テロの防止、人道支援など適切な役割を積極的に果たしてまいります。


この後ハイチへの派遣が述べられている。ハイチの震災復興への派遣は問題があるが、国民の中にはさまざまな意見がある。しかし、インド洋での多国籍軍への補給活動は、まさに米軍などの後方支援であり、明白な憲法違反の海外派兵である。
 民主党も批判し「撤退」を主張してきた。だからこそ、新テロ対策特別措置法の期限が切れる1月で終了し海自を撤退させたのではないか。

 ところが、帰ってきたら「日本の誇り」扱いである。

 どう変わるかわからないようなフラフラ首相にはうんざりである。



Category: 時局争論
2010/02/11 Thu
 東京で開かれた「第10回地方自治研究全国集会 分科会運営責任者・企画委員会・自治労連自治研推進委員会合同会議」という長い名前の会議に出席した。

 自治労連 が各種団体と共同して地方自治問題を考えようという集会で今年は10月16・17日に岡山で開かれる。3000人の規模の集会で分科会も27にのぼる。

 一昨年、京都で開かれたこの集会の介護の分科会をお手伝いさせていただいたことがあり、今年は介護の分科会の責任者を務めるはめになった。

 分科会の企画・運営から助言者の手配、レポートの要請などいろいろ仕事がある。

 まあ、これも介護保険を全国的に考える上でよい機会であると考えて前向きに取り組むことにした。

 しかし、自治体職員の組合だけあっていかにも運営は融通が利かない。

 住民団体にもレポート報告をお願いするのだが、謝礼・交通費が出ないだけでなく、参加費も弁当代も一般参加者と同じように徴収する決まりになっている。

 一昨年の京都での集会では私が提案して、京都・大阪・神戸のヘルパー、ケアマネジャーや高齢者の施設作り運動の方々にレポート報告をお願いしたが、実に心苦しかった。非常識だと叱られもした。

 会議の中でもある分科会責任者から、「地元の自治会長やNPOの方にレポートをお願いして、参加費も交通費もとるのは何とかならないか」という発言があったが、事務局からは「これまでの決まりなので…」との答弁。

 まあ、いろいろ問題はあるが、それはそれとして、全国の自治体の介護行政が少しでもよくなるように、そして新政権のもとで介護制度改革に大胆な問題提起ができるような介護分科会になるようにしたい。

 今回は地域包括支援センター問題も取り上げられれば…、そして、助言者には「介護保険制度廃止」論の先生もお招きし大胆な議論をしたいと思う。
Category: 雑感・雑記
2010/02/10 Wed
 「老健めぐり」という言葉がある。これは在宅生活が困難になった要介護高齢者が、特別養護老人ホームに入れず、老人保健施設を3~6ヶ月単位で転々としながら特別養護老人ホームのベッドが空くのを待っていることを示す言葉である。


 老人保健施設は1983年にできた制度で、病院から在宅復帰への「中間施設」と位置づけられた。このため介護保険制度で「介護老人保健施設」となってからも、長期間継続入所が前提となっていない。老人保健施設の運営基準には、入所者が「退所して居宅において生活ができるかどうかについて定期的に検討しなければならない」とされ、入所後早期に「居宅生活への復帰の可否の検討」を行い、その後も「少なくとも3月ごとには行うこと」とされている。

 特別養護老人ホームがいっぱいで、たまたま空いていた老人保健施設に入所できても、3ヶ月たてば退所を迫られ次々と老健施設を移っていく「流浪」状態になる。たらいまわしにされる本人も施設探しに奔走する家族も大変である。

 私のお聞きした事例でも、7年間で9箇所の老健を転々とし、5人の家族が休みの日は手分けして施設探しに走り回ったという。

 厚生労働省が昨年12月に公表した「特別養護老人ホーム入所申込者」(待機者)42.1万人の中で、在宅者を除くともっとも多いのが「老人保健施設入所」である。その数7万1692人である。この人たちは間違いなく「老健めぐり」の流浪の民である。
 ところが、これで全員かというとそうではない。この厚生労働省の全国集計はそのもとになる都道府県集計の段階からデタラメなのである。
 厚生労働省によると14府県は独自の基準で集計を行っている。8県は「在宅」の方だけを集計対象にしていて、何らかの施設に入っている人は除外して集計している。富山県、京都府、大阪府、愛媛県、宮崎県は、「介護3施設」(特養、老健、介護療養型)は除外しているので、「老健めぐり」の人は集計されない。ほかにも富山県、高知県は「要介護3以上」しか集計対象にしていない。

 これだけ、都道府県段階で集計基準の異なるものを寄せ集めて「全国集計」と称すること自体がおかしいではないか。

 冒頭の「老健めぐり」については、全国で7万1692人に加えて13府県の集計から除外された老健入所者数を加えた数がその実態というべきであろう。

 それにしても問題なのは、こうした「老健めぐり」を特養入所待機者の数から除外するという府県の考え方である。問題を隠蔽するのもはなはだしい。

 この不完全な厚生労働省の「全国集計」では、在宅以外の特養入所待機者で、「老健入所」の次に多いのが「不明・その他」で6万5567人もいる。厚生労働省の説明では「都道府県調査において、入院、入所の施設の種別が不明の者、居所不明な者等」とされている。
 これはいったいどういうことであろうか。特養入所待機者42万人のうち、7人に1人がどのような施設に入っているかも不明という統計である。

 こういうのを「無責任行政」という。介護基盤整備は介護保険制度を運営する行政の責任である。そのための基礎的データが全国集計でこの有様である。

 「不明・その他」の6万5587人の中には在宅は含まれていないので、「無届け有料老人ホーム」や劣悪な「高齢者住宅」や貧困ビジネスの居住施設に入っている人も相当数含まれているだろう。しかし、これも、この集計では「実態不明」である。
 
 何たる無責任行政か。行政から見捨てられ、行き場を失い、闇をさまよう要介護高齢者や家族の嘆きの声が聞こえてくるようである。

 厚生労働省と自治体は、昨年3月におきた群馬県渋川市の無届け老人ホーム「たまゆら」火災・焼死事件から何を教訓にしたのであろうか。

Category: 介護保険見直し
2010/02/09 Tue
 大阪社保協で作成中の 介護保険活用ハンドブック「ここまでできるホームヘルパー」の作成がいよいよ大詰めである。今夜は編集会議で校正の点検と打ち合わせ。

 かなり本の形になってきた。3月初旬発刊向け、9時過ぎまで校正と打ち合わせを行った。

 本づくりは大変である。

 もうすでに多くのケアマネさんから注文をいただいている。

 この本が介護保険の訪問介護を変える「爆弾」となれば幸いである。
Category: 介護保険見直し
2010/02/08 Mon
 今夜は寝屋川市の日本共産党市議会議員団の介護保険学習会。地元の医療生協の人たちも参加された。

 この市の議員さんはとてもよく頑張っておられる。議会のたびごとに介護保険の問題を取り上げて質問されている。

 しかし、寝屋川市の介護保険運営はかなり問題がある。

 一つは、とりすぎの介護保険料のため込みである。

 介護給付費準備基金。これは厚生労働省も
 「介護給付費準 備基金については、各保険者において最低限必要と認める額を除き、基本的には次期計画期間において歳入として繰り入れるべきもの」(第4期介護保険料算定に係る担当者会議資料;平成20年8月20日 厚生労働省老健局介護保険課)としている。
 その理由は、「介護保険制度は、計画期間内に必要となる保険料については各計画期間における保険料で賄うことを原則としており、保険料が不足する場合には財政安定化基金から貸付等を受けることができること、また、被保険者は死亡、転居等により保険料を納めた保険者の被保険者ではなくなる場合があること等から介護給付費準備基金については、基本的には次期計画期間において歳入として繰り入れるべきもの」(同資料)というものである。

 ところが、寝屋川市は、これを半分以上残し、43.6%しか繰り入れない。残りは3年間ため込んでおいて、第5期に回すという。11億円のうち6億2千万円はそのままため込む。

 これだけのため込みは、大阪府内では、ワースト2である。

 寝屋川市の介護保険の給付が伸びなかった要因は、要介護認定率の低さにある。65歳以上の第1号被保険者のうち要介護・要支援認定を受けた人は大阪府内では、17.9%だが、寝屋川市では、13.9%で4ポイントも低い(08年9月時点)。

 寝屋川市は、第4期事業計画の中で、この要介護認定率の低さについて、「介護予防や適正化の取り組みが一定の成果をあげるとともに、真に必要なときに要介護認定を受けるという意識が広がっているものと考えます。」(寝屋川市高齢者保健福祉計画35ページ)と肯定的に評価しているのである。しかし、介護予防事業の参加者は微々たるものであり、要介護認定率に影響を与えるようなものではない。

 介護保険の周知度が低く、住民にとっては利用しづらいだけのことである。

 居宅サービスの利用者にしても第3期計画の目標値に比べすくなく、ケアプラン数にいたっては予防・介護合わせても制度改悪前と比べると大きく落ち込んでいる。
 また、特養の新設がないこともあり、介護保険施設の利用者もほとんど増えていない。

 これでは、介護保険料があまるのは当たり前である。

 ほかに寝屋川市の介護保険の問題点は、介護保険料の低所得者の独自減免制度がいまだにないことである。

 大阪府内の41保険者のうち、33が独自減免を制度させており、広域連合を除き、市で減免がないのは、寝屋川市のほか1市のみである。これでも寝屋川市は、「減免制度を行う考えはない」と市議会で答弁している。

 ほかにも訪問介護に関する大阪府Q&A改正についても対応、ケアプラン点検の問題点などをお話させていただいた。
 
 市当局の問題点はさておき、市会議員や医療生協の介護事業所の方が、こうして介護保険問題に継続的取り組まれていることは非常にすばらしい。

 今後の変化に期待したい。

Category: 介護保険料
2010/02/07 Sun
 東京都新宿区が、65歳以上の障害者が、介護保険サービスに追加して、障害者自立支援法のサービスを利用することを拒否する「独自ルール」を昨年10月から運用していたとして、区民に対しホームページを通じて謝罪した。

 新聞報道


以下新宿HPより
区民の皆様へ 障害者自立支援法に基づく障害給付に対する新宿区の対応について
新宿区においては、平成21年10月に、65歳以上で新たに障害者手帳を取得された方に対する障害給付について、同種のサービスが介護保険により給付される場合、介護保険を一律に優先して適用することとしました。
この結果、同月以降は新たに65歳以上で障害者手帳を取得された方に対して、介護保険サービスのみでは対応できない個々の状態に応じて給付することができる、障害者自立支援法による必要なサービスの給付を行っていなかった事例が判明しました。
こうした運用は、不適切かつ誤ったものであり、直ちに改めました。
このような運用が行われていたことについては、障害福祉サービス利用者及び区民の皆様に深くお詫びいたします。今後このようなことが生じないよう、今回の原因を徹底的に調査、究明し、区民の皆様の信頼回復に職員とともに取り組んでまいります。

平成22年2月2日
                            新宿区長 中山 弘子



 在宅の重度の要介護者は、介護保険の支給限度額では、サービスが不足する場合があり、障害者手帳を持っている人は障害者自立支援法のサービスを併用することができれば、不足分を補うことができる。また、同種のサービスであっても介護保険のサービスでは対応できない個別の事業がある場合も障害者自立支援法のサービスで対応することができる。
 このことは、厚生労働省の「障害者自立支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等について(平成19年3月28日付け障企発第0328002号/障障発第0328002号通知)にも
 「サービス内容や機能から、障害福祉サービスに相当する介護保険サービスがある場合は、基本的には、この介護保険サービスに係る保険給付を優先して受けることとなる。しかしながら、障害者が同様のサービスを希望する場合でも、その心身の状況やサービス利用を必要とする理由は多様であり、介護保険サービスを一律に優先させ、これにより必要な支援を受けることができるか否かを一概に判断することは困難であることから、障害福祉サービスの種類や利用者の状況に応じて当該サービスに相当する介護保険サービスを特定し、一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないこととする。したがって、市町村において、申請に係る障害福祉サービスの利用に関する具体的な内容(利用意向)を聴き取りにより把握した上で、申請者が必要としている支援内容を介護保険サービスにより受けることが可能か否かを適切に判断すること。」「当該サービスの利用について介護保険法の規定による保険給付が受けられない場合には、その限りにおいて、介護給付費等を支給することが可能である。 ア在宅の障害者で、申請に係る障害福祉サービスについて当該市町村において適当と認める支給量が、当該障害福祉サービスに相当する介護保険サービスに係る保険給付の居宅介護サービス費等区分支給限度基準額の制約から、介護保険のケアプラン上において介護保険サービスのみによって確保することができないものと認められる場合。イ利用可能な介護保険サービスに係る事業所又は施設が身近にない、あっても利用定員に空きがないなど、当該障害者が実際に申請に係る障害福祉サービスに相当する介護保険サービスを利用することが困難と市町村が認める場合(当該事情が解消するまでの間に限る。)…」と記載されていることからも当然である。

 ところが、大阪の自治体の中に、今日に至るも、この通知を無視し、65歳以上の障害者は介護保険優先で、介護保険の支給限度額を超えても、障害者福祉サービスを給付しない、という扱いを続けている市がある。
  
 わが堺市もその一つで、廃止された旧厚生労働省通知(平成12年3月24日障企第16号・障障第8号通知)の規定を準用し、
 全身性障害者(両上肢、両下肢のいずれにも障害が認められる肢体不自由1級の者)だけが対象で ①介護保険の1週間当たりの訪問通所サービス区分の支給限度基準額まで介護保険のサービスを受ける場合であって、かつ、②介護保険の訪問介護(ホームヘルプサービス)を①の基準額のおおむね5割以上利用する場合に対象
 とする以外は認めない、という方針をとっている。

 東京都新宿区の当然すぎる「謝罪」を踏まえ、全国でもそのような不当な扱いをしている例はないか、点検していく必要がある。
 

 


 
Category: 介護保険見直し
2010/02/06 Sat
 昨日(2月5日)からシティプラザ大阪で、一泊で労組の「春闘討論集会」に参加。

 大阪自治労連の中に衛都連(衛星都市職員労働組合連合会)というのがあって、そのなかに「職員評議会」というのがある。春闘討論集会と言っても、大阪府内の大阪市以外の各市役所の職員の組合の集まりなので、ベースアップがどうのこうのという話は少ない。

 春闘討論集会の基調報告は

 「探してみよう!変化のきざし」 構造改革によって「貧困と格差」が広がり、これに対する国民的批判が政権交代を生み出しました。構造改革は、自治体の姿も業務内容も変えるとともに自治体職員についても厳しい条件を作り出しました。
 という書き出しで始まる。

 大阪府内の自治体職員は、国家公務員の賃下げ(マイナス人勧)に加え、独自の賃金カットがあり、人員も「集中改革プラン」で大阪府内の市町村全体で3万4千人減少し削減率は25%。自治体職員の4人に1人は、パート・アルバイト・非常勤・派遣などいわゆる「非正規」である。

 そういう中でも、非正規職員の新たな労組結成が相次ぎ、青年層の労組への結集など「変化のきざし」があるという。

 私のまわりには、そのようなきざしは見えてこないが…。

 この衛都連の主催で、6月に「職場別交流集会」というものを行う。春闘討論集会の2日目には、その職場別交流集会の企画について検討された。

 「記念講演」の講師をどうするか。

 構造改革や地方主権のテーマで、という意見も出たが、やはり「貧困問題」ではないか、ということになり、派遣村をやった湯浅誠さんか宇都宮健児弁護士に依頼しようということになった。湯浅氏は内閣府の政策参与だし、宇都宮弁護士は、日弁連の会長に選出されれば、講師は難しいかもしれないが、とにかくあたってみようということになった。

 やはり住民と向き合う自治体職員は、「貧困」問題は正面から向き合うべきであろう。

 衛都連の行動綱領には「住民の繁栄なくして自治体労働者の真の幸せはない」というスローガンがある。住民が貧困で苦しんでいるとき、自治体職員だけがよくなるわけがない。
 本気でこのスローガンを実践するときであろう。


この職場別交流集会の14ある分科会の一つに「高齢者介護」の分科会もあり、大阪府内各市の介護保険担当課の職員が参加する。
 
 私が責任者のなっているので、すこしでも自治体の介護保険運営はましになるよう内容を充実させたい。
 

 
Category: 雑感・雑記
2010/02/04 Thu
 厚生労働省が、昨日(2月3日)から、「介護保険制度に係る書類・事務手続の見直しに関するにご意見の募集」を行っている。

「介護保険制度に係る書類・事務手続について、これまで制度改正や報酬改定が重なったこともあり、書類作成や事務手続が煩雑で、関係者の負担となっているとの意見があることから、その見直しを行うことを検討しています。」と、広く利用者、事業者、従事者、自治体等関係者の皆様のご意見を募集するという。

 介護保険が始まって10年、やたら書類が多いのが介護保険の特徴である。

 私としては、事業参入に対する規制は、ある程度しっかり行う必要があるので、指定申請書などはきちんとすべきであると思う。ただし、指定申請を受理し審査する行政はきちんと審査を行い、不正な指定の受領を防止すべきである。

 一方で、現場の職員、とくにケアマネジャーが煩雑な書類の作成、それも、行政の指導監査対策のためのアリバイ的記録や書類に追われ、利用者と向き合う時間を削るような本末転倒した事態は改善すべきであると考えている。

 現場からどんどん厚生労働省に意見を上げていただきたい。

 ケアマネジメント業務の根幹の書類である居宅サービス計画書(ケアプラン)について、これを機会に議論し整理しておくべきことがある。

 それは、ケアプランの「変更」をめぐる問題である。

 ケアプランは、利用者とそれを取り巻く家族などの状況を分析し、解決すべき課題(ニーズ)を明らかにし、そのための「長期目標」「短期目標」を定め、さらに提供すべきサービス内容を設定し、さらにサービス提供の頻度、そしてサービス提供期間も記載される。

 運営基準の上では、要介護認定の更新と区分変更の場合は、ケアマネジャーはサービス担当者会議を開き、ケアプランの変更の必要性について意見を聞くことが義務づけられている。

 そしてケアプラン変更の場合は、新規作成の際とほぼ同じような手続きを踏むことも定められている。

 要介護認定の更新は6ヶ月~24ヶ月。せめてその機会にはケアプランの見直しを行うのは当然である。また、区分変更は利用者の心身の状況が大きく変化していることが通常である。これについてケアプラン見直しはだれしも一致するだろう。

 ここで問題なのは、要介護認定更新や区分変更以外のケアプラン見直しである。

 
 ケアプランには「短期目標」があり、目標期間は「○月○日~○月○日まで」と定められている。その期間が過ぎたのちのことである。
 ケアプランにある「短期目標」は、3ヶ月程度のものが比較的多いが、定めた短期目標期間が経過した後のケアプランは、更新し交付しておくべきなのか。

 ある県では、短期目標期間の終了日時が到来する前に、目標に対する評価が必要であり、新たな短期目標を設定するにしても、また、引き続き同じ短期目標を継続して設定する場合でも、これはケアプランの「変更」にあたり、新規作成を同じ手順を踏んだ上で、1表から4表までの新たな計画書を利用者などに交付するべきである、と指導している。

 運営基準の読みようによってはそのように解釈することも可能だという意見もある。そうなると、もし短期目標を2~3ヶ月の期間で設定した場合、しょっちゅうケアプランを作り、交付し続けなければならなくなる。そこで、今度は短期目標期間を6ヶ月あるいは1年に設定し手間を省こうとするケアマネジャーが出てくる。行政の方は、「長すぎる短期目標は不適切だ」と指導を強める。
 ある行政は、短期目標期間ごとにケアプランは作成し交付しなければならないが、サービス担当者会議などの手続きは省略してよい、と指導している。
 また、ある県は、短期目標に「変化」がなく、単純な延長ならば、ケアプランの一部(短期目標の記載されている第2表)だけをさしかえればよい、としている。さらに、ある県はそれも省略して「延長」である旨を「経過記録」に記載しておけばよい、と融通を利かせる指導をしている。

 本来のケアマネジメントも利用者のこともそっちのけで、お役所仕事のような「形式論」での堂々巡りや、つじつま合わせが横行している。

 利用者の尊厳ある生活を維持する援助のために、本当に必要な書類であれば、たとえ労力がかかっても作成するのがプロの仕事にあり方だと思うが、ケアプランの議論を聞いているととてもそうは思えない。役人のつくった形式論、小理屈の枠の中、どうすれば実地指導や、ケアプラン点検で指摘されないか、そればかりを考えるケアマネジャーを増やしているとしか思えない。

 たしかに一部のケアマネジャーの中には、専門職とは思えないような稚拙なケアプランもある。一度つくったケアプランをそのまま何年もまる写しにして使いまわしている例もあるという。また、ケアプランソフトの文例を並べただけの「無内容プラン」も見たことはある。しかし、こんなものはいくら書類や記録をきびしくしても改まらない。
 
 問題は、支援を必要としている要介護者にとってどうなのか、である。ケアプランは、役所のためのものでなく利用者のためのものである。

 厚生労働省が呼びかけた介護保険の書類・事務手続きの見直しを、ケアマネジャーの仕事を本当の意味で効率的で、利用者の役に立つものに高めていくための見直しにしていくために、今こそ大いに議論すべきであろう。


Category: 介護保険見直し
2010/02/03 Wed
 大阪府が09年4月に「訪問介護サービス内容に関するQ&Aを全面改正」し、サービス制限を大幅に緩和し現場の裁量を認める方向に転換した。しかし、大阪府内の自治体は依然として旧来の制限を改めていないところも多い。昨年からの粘り強い取り組みによって、堺市で訪問介護サービス関係の通知が全面改正された。

以下ニュース原稿


 
 大阪社保協・よりより介護をめざすケアマネジャーの会の運動により、昨年4月に大阪府訪問介護サービス内容に関するQ&A」が全面改正されたことにより、ホームヘルプサービスへの不当な制限が改善されました。
 しかし、その内容が十分周知されず、多くの自治体では従来のサービス制限が改められませんでした。
 堺市も、「散歩は不可」「病院帰りのスーパー立ち寄り対象外」などとした08年2月の堺市介護保険課長通知をそのまま放置してきました。

 大阪社保協は、昨年11月に、この堺市通知を「廃止・訂正」するように求める要望書を堺市に提出、さらに堺市内のケアマネジャー、ヘルパー事業所アンケート、さらに12月6日には「訪問介護サービスと適切なケアマネジメントを考えるヘルパー・ケアマネジャー研修会」を開催するなど取り組みを強めていました。

 そうした中で、堺市は今年2月1日付けで、旧来の通知を廃止し、大阪府Q&A改正に対応した新たな通知を出しました。

 堺市通知文
訪問介護サービス内容について(通知)
平素は、本市介護保険制度の推進にご協力いただき、誠にありがとうございます。
さて、平成21年4月22日、23日の両日に大阪府により「平成21年度介護保険指定事業者集団指導」が行われ、「訪問介護サービス内容に関するQ&A(平成21年4月改正版)」(以下「21年4月改訂版Q&A」という。)等が配布されました。これらに基づき堺市の下記通知については、廃止の取扱いとし、21年4月改正版Q&A等に関する補足事項を別紙のとおりまとめましたので、お知らせします。
サービス提供時には、この度お知らせする21年4月改正版Q&Aの補足事項について、ご留意いただきますようお願いします。



 通院帰りの買物や一度に複数の医療機関へ行くことも可能に 
 ヘルパーの介助で通院した帰り道の買物や、1回の外出で2つ以上の病院へ行くことについて、大阪府Q&Aでは、
 「通院と買い物」や「複数の医療機関」など目的及び目的地が複数ある場合の通院・外出介助については、居宅を介した一連のサービス行為とみなし得るか個別のケースによって異なるため、介護給付費を算定する場合は、利用者の心身の状況を踏まえ、その必要性、合理的理由等について明確にした上で、保険者の判断を得てケアプランに位置づけられたい。
 
 としていました。そのつど「保険者の判断」が必要との見解でしたが、

 堺市の通知ではこれを一歩踏み込んで、

 「保険者(堺市)の判断」としては、居宅を介した一連のサービス行為と判断できる例として、次の場合があります。その必要性、合理的理由等を明確にしたうえで、ケアプラン及び訪問介護計画に位置付けてください。
(1) 「複数の医療機関」への通院介助
(2) 買い物が必要な利用者であって、定期的な通院に連続して買い物を行う場合
(3) 買い物同行や買い物代行が位置付けられている利用者であって、随時の通院に連続して当該買い物を行う場合(例えば、水曜日に買い物同行が位置付けられている利用者で、通院日が水曜日となったためその通院帰りに買い物を行う場合や、通院日が火曜日となったため水曜日の買い物を火曜日の通院帰りに変更して行う場合など)
上記の(1)~(3)については、居宅外から居宅外(病院⇒病院、病院⇒スーパー等)の身体介護も含めて算定することができます。


 と明確にし、この3つような例については、ケアプランと訪問介護計画に位置づけるだけで可能でありいちいち保険者の個別判断を得る必要がなくなりました。

 散歩の同行についてもケアプラン・訪問介護計画で提供可に

 散歩について、堺市は旧来の通知では、「不可」としていましたが、今回の通知では、

散歩の同行は、訪問介護事業所の判断で提供するのではなく、アセスメントやサービス担当者会議等を通じてその必要性を明確にしたうえで、ケアプラン及び訪問介護計画に位置付けて、提供してください。

 と大阪府と同様に、アセスメントやサービス担当者会議での適切なマネジメントにより提供可能という見解をとりました。神戸市や京都市のような細かな規制はいっさいありません。

 大阪府内で第二の規模の都市である堺市で、こうした通知が出されたことは、今後、改正大阪府Q&Aを各自治体において徹底し、訪問介護サービスに不当な制限を押しつけるローカルルールを打破していくうえで大きな意義を持ちます。

 今後、各自治体でも改めて訪問介護サービスの制限について旧来の指導を見直し、改めていくことが求められています。
 
Category: 介護保険見直し
2010/02/03 Wed
 2月は税金の申告の時期である。

 介護保険料は、「社会保険料控除」の対象となる。しかし、年金天引き(特別徴収」は、ここで厄介な問題を引き起こしている。

 介護保険料は本人の年金から天引きされる。
 
 たとえば、夫が課税者で妻が非課税者の場合、通常は、妻は夫の扶養家族である。扶養家族の社会保険料も当然夫の税の控除の対象になる。

 ところが、妻本人の年金から天引きされた介護保険料は、夫の社会保険料控除の対象にならない。

 国税庁のHP

Q4
 扶養している私の妻の公的年金から介護保険料が特別徴収されている場合、私の社会保険料に加えて妻の介護保険料についても私が社会保険料控除の適用をうけることができますか。

A4
 介護保険料などの社会保険料が、あなたの妻の公的年金から特別徴収されている場合、その社会保険料を支払ったのは妻になります。したがって、あなたが支払った社会保険料ではありませんから、あなたの社会保険料控除の対象にはなりません。


 そんなアホな。たいていの人は怒る。「妻が払ったて言うけど妻を扶養しているのはワシやないか」と。


 ところで、年金天引きをやめて、夫の口座から引き落としにした場合は、控除の対象になる。

同じく国税庁のHP

Q5
 後期高齢者医療制度の保険料を、年金から特別徴収された場合と口座振替により支払った場合で、社会保険料控除の取扱いはどのようになりますか。

A5
 社会保険料控除については、居住者が、各年において、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合には、その支払った者に社会保険料控除が適用されることになります。
 平成20年4月から実施されている後期高齢者医療制度では、原則として、その保険料が年金から特別徴収の方法により徴収されています。この場合、その保険料を支払った者は年金の受給者自身であるため、その年金の受給者に社会保険料控除が適用されます。
 一方、平成21年4月以降の保険料については、市区町村等へ一定の手続を行うことにより、年金からの特別徴収に代えて、口座振替により保険料を支払うことが選択できることとされました。この場合には、口座振替によりその保険料を支払った方(被保険者又は被保険者と生計を一にする配偶者その他の親族に限ります。)に社会保険料控除が適用されます。


口座振替により支払った後期高齢者医療制度の保険料に係る社会保険料控除
Q6
 生計を一にする妻の後期高齢者医療制度の保険料を私が口座振替により支払いました。
 その保険料について、私が社会保険料控除の適用を受けることができますか。

A6
 後期高齢者医療制度の保険料について、平成21年4月以降の保険料については市区町村等へ一定の手続を行うことにより、年金からの特別徴収に代えて、口座振替により保険料を支払うことが選択できることとされました。この場合には、口座振替によりその保険料を支払った方(被保険者又は被保険者と生計を一にする配偶者その他の親族に限ります。)に社会保険料控除が適用されます。
 したがって、あなたが口座振替により支払った保険料については、あなたに社会保険料控除が適用されます。



 税務署で、「介護保険料も口座振替に変えたら控除の対象になると言われた。口座振替にしてほしい」という人が窓口に何人もやってこられた。

 しかし、税務署の説明はマチガイ。

 後期高齢者医療保険料は。届け出により、年金天引きを口座振替に変更できる(選択制」が昨年4月から導入された。しかし、介護保険料は、選択制はなく、年金天引きを変更することはできない。

 市役所で「できません」と断られた高齢者はカンカンに怒る。

 当たり前である。


 年金天引き強制制度にしがみつく自治体。そして、本人の年金からの天引きという理屈で社会保険料控除を適用しない国税。どっちもどっちである。

 この大問題は、政権がかわっても何も解決していない。

 ただちに介護保険料も、後期高齢者医療保険料と同様に選択制とするべきである。



Category: 介護保険料
2010/02/02 Tue
 2月2日は私の誕生日である。

 この年になると誕生日なんて。と思っていたが、今日、ある方にいただいたメッセージに「誕生日は両親とこれまで世話になった人に感謝する日」とあった。

 自分を生かしてくれた人たちへの感謝の日と考えると意味深い。

 とくに私は、生まれた日に死にかけた こともあり、感慨ひとしおである。

さっそくツイッター に書き込んだ。
Category: 雑感・雑記
2010/02/02 Tue
 昨夜は「共同シンポジウム」(仮称)の第2回打ち合わせ会。

 新自由主義と構造改革路線による社会保障の再編が、昨年の政権交代で一定の路線転換を余儀なくされたが、後期高齢者医療、障害者自立支援法、介護保険、そして保育制度改革とそれぞれに複雑な問題を抱える。

 新政権のもとで、国民の側から社会保障の再構築をめざすための道を探求するのがこのシンポジウムの趣旨である。

 今回は、後期高齢者医療、介護保険、障害者自立支援法、それぞれの現局面と課題について報告をしたいただき、議論した。

 確認したことは、
  契約利用制度は、社会保障の市場化路線推進の現政権のもとで今後も温存推進されるが、契約になじまないかたについてそれでいいのか、問題提起を行う必要がある。
 とくに公的責任で現物給付を行う必要性については、今後子どもの問題を中心に検討してはどうか。

 各分野の共同の趣旨はいいが、保育から後期高齢者まで一堂に関係者が議論するとなると理解そのものがむつかしいのではないか。

  しっかりしたわかりやすい「基調講演」が必要ということになった。

 次回の打ち合わせ会では、保育制度改革について報告をいただくとともに、シンポジウム本番の前に、研究者に来ていただいた「プレ報告会」のようなものを開催していくことになった。できれば基調講演はその研究者のかたに構造改革路線の評価とともにお願いすることになった。

 大阪発の構想だが、構造改革路線後の社会保障のあり方を問題提起する壮大なテーマだけにしっかり議論したい。
Category: 社会保障問題

プロフィール

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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