2010/07/29 Thu
 ケアマネうつ病公務災害裁判の提訴。

 今でもうつ病に苦しむ本人は、地裁への提訴に同行してくれた。

 多人数の前に立つのは無理、と記者会見の場は遠慮されたが、テレビの取材は、頑張って受けていただいた。

 
 大丈夫か

 うん大丈夫


 こんなやりとりを何度もしながら。


 うつ病とたたかうだけでも大変なのに、

 
 そして、何とか再建した生活を継続するだけでも大変なのに、あえて彼女は「たたかい」の道を選んだ。

 われわれにできることは、彼女の決意にこたえること、精一杯支援し、公務災害認定を勝ち取るためにできることをすべてやること。
 しかし、うつ病の苦しみは身代りになることはできない。

 この思いで、今晩の堺市職労定期大会で、裁判闘争支援の発言をさせていただいたが、果たしてどこまで理解していただいたか分からない。

 人生をかけたたたかいの「思い」を一人でも多くの人に分かち合ってほしい。

 

 当事者のブログをぜひ見てほしい。
 「抗うつ剤を服薬しながら何とか生きてます。3人の子供をもつシングル母。」自分でうつ病ナースと名乗っているが、このたたかい、どれだけ負担をかけていることか。

 一日も早く、勝訴=公務災害認定を勝ち取りたい。

 そして何よりも、堺市の副市長にひとこと「申し訳ありませんでした」の謝罪の一言を、発してほしい。
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Category: 堺市政問題
2010/07/28 Wed
 本日(7月28日)午後、堺市の元非常勤職員(ケアマネジャー)Kさんの「うつ病」について、公務災害と認めるよう求める裁判を大阪地裁に起こした。

 午後1時 訴状提出(大阪地裁) 
 午後1時30分~2時15分 記者会見(司法記者クラブ)
 その後、ABC放送の取材受ける(大阪弁護士会館)

 そして、夜は、堺市職員労働組合の定期大会で裁判提訴の報告と支援の訴えを行う。

以下、その原稿。




 2006(平成18)年4月~2008(平成20)年3月まで、堺市の健康福祉局福祉推進部事業者指導室(当時)で非常勤職員をしていたKさん(ケアマネジャー)は、途中で「不安抑うつ」症を発症し出勤できなくなったため、1年後に「勤務不良」として雇用を打ち切られました。
 Kさんのうつ病は、堺市の不当な仕事の取り上げ、退職強要(雇い止め通告)により発症したものであり、その責任と原因は業務と堺市にあり公務災害です。
 
事件の経過
 Kさんは、1999(平成11)年9月から6年間、非常勤職員として週3日、介護保険の「認定調査員」として堺市で働きながら、いくつかの民間事業所でケアマネジャーや看護師のパートをしてきました。
 2006(平成18)年4月 堺市は健康福祉局福祉推進部に「事業者指導室」を設置しました。介護保険の不正請求や不適切な給付を適正化することを目的とする業務でした。Kさんは、ケアマネジャーの資格で「介護給付費調査員」として採用されました。
 ところが、その年6月に介護報酬不正請求が発覚した事業所に、Kさんがかつてパートのケアマネジャーとして勤務していたことから、堺市は、Kさんの不正関与を疑い、Kさんから仕事を取り上げたのです。
 Kさんは知らない内に「常勤ケアマネジャー」として名前を使われており、不正には一切関与していませんでした。このことは調査すればわかることなのですが、堺市はまともな調査もせず放置しました。
 さらに06年12月、堺市は、Kさんに対し、退職強要(雇い止めの通告)を行ってきました。この時は、組合の申し入れにより、撤回にはなりましたが、Kさんの不正濡れ衣は晴らされることはありませんでした。
 職場で日々追いつめられる状態だったKさんは07年1月に「釈明書」を当時の芳賀福祉推進部長(現副市長)に提出しましたが、ついにその返答はありませんでした。
 そして同年2月22日にうつ病の症状が顕在化し、役所に出勤することもできなくなり、欠勤から休業状態となりました。
 そして、1年後の2008年3月をもって事業者指導室は組織としては解消し監査指導課に合併されることになり、また、不適正事業所に対する訪問調査の業務もなくなりました。堺市はこのことと、本人が「勤務不良」であるという理由で「雇用終了」としKさんを解雇したのです。
 Kさんは組合の援助を受けて07年8月に堺市に対しうつ病を職場における不当な扱いが原因であるとして公務災害の届出を行いましたが、「公務外」と認定され、審査会にも申立てましたが「却下」と裁定されました。

重大な堺市の責任
 Kさんにうつ病を発症させ、出勤不能な状態に追いやった原因は、堺市が、Kさんの「不正関与」を一方的に疑い、仕事を取り上げたことにあります。しかし、堺市としてKさん本人に対する調査や事情聴取はいっさいなく、大阪府による「元従業員」としての聴取が1回あったのみでした。堺市として、不正事件の真相を解明しないまま、Kさんの不正関与を疑い続け、いっさいの釈明の機会も与えませんでした。
 堺市はまともな調査も行わず、不正の全容解明も責任追及も行わず、Kさんをうつ病に追い込み、さらに「勤務不良」として使い捨てにしたのです。

公務災害認定求め裁判闘争へ
 いわれなき不正事件の濡れ衣を着せ、仕事を取り上げ、うつ病を発症し出勤できなくなると、解雇する。こんな理不尽な扱いは許せない、との思いからKさんは、公務災害認定を求める裁判を決意しました。

 このたたかいは、Kさん一人の問題にとどまらない意義をもっています。
 第1に、堺市の人権侵害、パワーハラスメントに対する責任追及であることです。
 第2に、非常勤職員など「非正規」労働者の勝手な使い捨てを許さないたたかいであることです。
 第3に、堺市のゆがんだ介護保険行政を問うたたかいであることです。

 さらに、少なくない職場で過重労働やパワーハラスメントによるメンタル障害が起こっているとき、この公務災害認定裁判は、自治体労働者全体に共通する意義も持っています。

 うつ病の苦しい症状と日々たたかいながら、公務災害認定を求めて立ち上がったこの裁判をKさん一人のたたかいとしないためにも皆さんのご支援をお願いします。




原告Kさんのコメントの抜粋
 平成18年に採用された事業者指導室で一方的に過去の副業先でのあらぬ疑いをかけられて、専門職でなくてもできる単純な事務作業や内勤業務を命じられたあげく何度も退職の強要を受け、私はうつ病を発症してしまいました。仕事はおろか外出もできず寝たきり状態になってしまった1年後、今度は勤務成績不良の理由で雇い止めをされました。
 私はこれまで精神疾患を患ったことなどなく、不眠で処方されていた薬も少量服用することで充分眠れていましたし、仕事や日常生活に支障を来すことは一切ありませんでした。平成11年9月以降は市役所内で勤務していたのですからその実態は容易に確認できるはずなのに役所は私の発病を公務外の災害と判断しています。発病してから3年以上が経過しましたが、今も通院治療を続けながら時折襲ってくる強い抑うつ状態に苦しんでいます。
 堺市は公務災害を認めてください。ちゃんと謝ってください。この思いから組合の支援を受け裁判に立ち上がりました。皆さまのご支援をよろしくお願いします。
Category: 堺市政問題
2010/07/27 Tue
 2012年度介護保険改定に向けた検討を行っている社会保障審議会介護保険部会が7月26日に開かれ、今後の検討スケジュール案が示され、合意されたと報道されている。

 その検討スケジュールを見てみると

 7月30日 ・今後の介護保険施設の機能やあり方 ・有料老人ホーム・生活支援付き高齢者専用賃貸住宅の在り方など検討
 → 「主な論点の提示」では、42万人もの特養待機者など介護難民問題への解決への視点は皆無で、現在は社会福祉法人に限られている特養ホーム運営に他の法人の参入を検討することも論点に。、また、低所得者の食費・居住費を給付している補足給付についても介護保険から外す、必要性を厳密に確認する、などもテーマにされている。

 8月23日 ・在宅サービスの在り方 ・要支援者に対する生活援助等のサービスの在り方 ・地域支援事業の在り方 など
 → 軽度者への生活援助(家事サービス)について「論点提示」の中に「制度の持続性確保の観点から保険給付は重度者に特化すべき」との指摘をあげている。

 8月30日 ・認知症者への支援の在り方 ・要介護認定(区分支給限度額含む)について ・ケアマネジャーの在り方
 → 要介護認定見直し(簡素化、廃止)について、「論点」で提示しながら、「保険財政への影響もあり得ることから見直しに当たっては慎重な検討が必要」との指摘も示す。

 9月6日  ・負担の在り方 ・給付と負担のバランス
  → 第5期は保険料や公費の増が必要となり、「介護保険制度を持続可能なものとしていくことがまず重要」と財政論をぶち上げ、保険料の在り方、公費負担割合、利用者負担の在り方などをテーマに。そして、「給付と負担のバランス」として軽度者支援、補足給付などについて「どう考えるか」と切り捨ての方向に論議をもっていこうとする意図が見え見え。

 9月17日 ・保険者の果たすべき役割 (介護保険事業計画、介護基盤整備)
  → 「日常生活圏域ごとのニーズ調査」を打ち出す

 9月24日 ・介護人材確保と処遇改善の推進方策 ・労働法遵守、キャリアアップの促進策、介護職員の医療行為実施の制度改正、・情報公表制度の在り方 など
  → 人材確保と処遇改善には「論点提示」は空白。現政権の公約であったはずの「介護従事者4万円賃上げ」はどこへ行った? 介護職の医療行為は制度改正して促進方向。評判の悪い「情報公表制度」は手数料廃止など抜本見直しなど「論点」に。

 そして、10月上旬、10月下旬 に各1回づつ「制度見直しの基本的考え方」を議論し、
 11月 には「まとめ」をするというのである。

 介護保険の各論の議論は 7月30日~9月24日のわずか2ヶ月足らずの間の6回だけである。

 これで、介護保険10年のまともな検証も、介護難民、介護崩壊、介護危機など、お先真っ暗な介護保険のまともな改正論議などできるはずがない。

 しかも、審議会事務局の提示した「論点」には、とんでもない改悪の方向性がいくつも含まれている。

 つまるところ、「負担と給付のバランス」=要するに介護保険料負担が増大するから介護サービスは縮小・整理しましょう。それが公費増の抑制にもつながり「制度の持続性」が確保される、というのが議論の方向である。

 国民や利用者、高齢者、そして介護現場の人々のことなどそっちのけの議論である。

 厚生労働省と、この審議会に対し、国民の声と高齢者・介護現場の実態を突き付けていくことが重要である。
 
Category: 介護保険見直し
2010/07/24 Sat
 堺市が「地域包括支援センター再編案」なるものを出してきた。

 地域包括支援センターは文字どおり「地域」を「包括」するケアシステムの中核である。

 その「地域」とは、日常生活圏域=せいぜい中学校区の人口1万5千人~2万人程度と、国は構想した。

 ところが、堺市の地域包括支援センターは、政令指定都市の「区」に1ヶ所。人口は最少で4万人~最多で15万8千人である。
 
 社会福祉士・主任ケアマネジャー・保健師等の「3職種」は、国基準の高齢者人口六千人に1人を下回る実態さえあった。

 大阪市と並ぶ、広域の「地域包括支援センター」で、多いところは人材派遣会社からのスタッフを含めて20人という大規模センターである。

 当然に「介護予防プランセンター」化する傾向にある。地域と「顔に見える関係」をつくることも極めて困難であった。

 運営は、財団法人堺市福祉サービス公社に委託し、7区7か所で、職員は80人に上る。

 ようやく6年たって、第5期介護保険事業計画(2012年度~)から再編するというのであるが、きっかけは、委託先の堺市福祉サービス公社の「廃止」にある。

 まともに「地域包括ケア」を検討した結果でない。

 委託先の外郭団体が廃止になるので、ドタバタと新委託先を含めて再編案を作ったにすぎない。

再編案は

 現行 7ヶ所 福祉サービス公社の地域包括支援センタ-を 


○基幹型地域包括支援センター(仮称)
 各区1ヶ所(全市7ヶ所)外郭団体(堺市社会福祉協議会)に委託 ※包括的支援業務のみ(指定介護予防支援は実施しない)
○地域包括支援センター 
 日常生活圏域ごとに1ヶ所(全市21ヶ所 33ヶ所の在宅介護支援センター運営法人の中から選定(プロポーザル方式) 包括的支援業務・指定介護予防支援業務
 ※地域包括支援センター配置職員数 1センターあたり4名以上(3職種及び指定介護予防支援業務1名以上)
 ※運営に係る費用 概算 1センターあたり1950万円程度

 に再編するというもの。

 堺市には在宅介護支援センターは現在33か所あるが、その中から21を選定するという案である。

 日常生活圏域に1ヶ所にするというのを実に6年遅れで具体化するという点だけは評価できるだろう。しかし、問題はその中身である。

 先日開かれた、労働組合との協議の席上、担当の部長はじめ課長らは、誰一人、「地域包括ケア研究会報告」を読んでいなかった。中には、その存在すら知らなかった者もいた。

 いい悪いは別にして、国の政策動向くらいは知った上で、市の将来方向を検討すべきであると思うのだが、そんなことはお構いなしである。

 地域包括支援センター運営協議会は、全市に一つしかなく、地域密着型サービスの指定のために委員会と兼ねている。06年のときに、堺市当局は、「7つの区ごとの部会を作る」と約束したが、それも実行していない。

 今回、21か所プラス7か所に再編するにあたり、その機能の分担や運営協議会の細分化について質問してもまともな回答はない。

 なによりも問題なのは、今後の「地域包括ケア」の中核となる地域包括支援センターについて、ごく一部の関係者だけで決めようとしており、介護事業関係者はおろか市民や利用者にまったく知らせずに進めていることである。

 そして、現行の地域包括支援センター職員には、たった1回「従業員説明会」を開き、「平成23年度末で終わりですよ」と宣告しただけで、意見反映の機会をまったく与えないままでいることである。

 現場無視、利用者無視、そして何よりも市民不在の勝手な再編案としかいいようがない。

 


 


Category: 介護保険見直し
2010/07/23 Fri

 昨日に続き、介護保険制度改定への動きについて。

 介護保険制度改正議論は、今月26日に第27回社会保障審議会の介護保険部会が開かれ、そこで、今後の検討事項の整理が行なわれる予定とのことである。要介護認定や支給限度額など、現場が期待する抜本改正に踏み込むことになるのか。あるいは「財政再建」「制度の持続性確保」という再改悪の方向へと流れるのか。議論の行方を注目される。

 再改悪は、昨日紹介した「地域包括ケア研究会報告書」に集大成されている内容で、「軽度者を介護保険から外し、重度者へのサービス充実を図る」、「施設整備を抑制し、『地域包括ケア』の名目で制度再編」といった方向で、すでに経済同友会の提言などが報道されている。

 一方、現場や利用者サイドからは、「要介護認定制度の見直し」(将来廃止、当面3段階への簡素化など」や「区分支給限度額の拡大」、「公費負担割合の拡大」などの提言や要望が相次いで出されている。「高齢社会をよくする女性の会」や「認知症の人と家族の会」「介護保険を持続・発展させる1000万人の輪」の提言などである。
 樋口恵子氏や白澤政和氏といった介護保険推進論者らがこぞって、要介護認定の廃止・見直しや公費負担拡大を主張し、「介護の社会化」を唱えていることの意味は大きい。

 一方で、参議院選挙での民主大敗と、小泉竹中流「構造改革」派である「みんなの党」の議席増は、介護保険再改定論議に影を落としている。

 参院選後の7月13日に行なわれた長妻厚労大臣の記者会見において、記者側から「要介護認定について、民間団体から廃止や簡素化についての意見が強く出ている」という指摘が出されたのに対し、長妻大臣は「非常に根幹にかかわる話ですので、それを直ちに見直すということについては、今のところは考えていません」と発言したと伝えられている。

 財政再建論議に縛られ、現場からの要求や提言を切り捨て、さらなる改悪へ進むのか、少しでもマシな制度になるのか、今後のたたかい次第であろう。
 
 


 
Category: 介護保険見直し
2010/07/22 Thu
 「介護保険制度見直し」の検討が始まっている。
 今年5月31日、2年ぶりに開かれた第25回社会保障審議会介護保険部会。2012年度の診療報酬・介護報酬の同時改定に向け,介護保険制度改正に向けて議論をスタート。
 宮島俊彦厚生労働省老健局長は「持続可能な制度とするため,財政,システム,給付のあり方等,制度の見直しが必要になっている.本部会での議論を踏まえて,介護保険法の改正案をまとめ,次期通常国会に提出したい」

 スケジュール的には、
 今年11月ころに意見のとりまとめ
 2011年1月からの通常国会に介護保険法改正案
 2011年中に介護報酬・基準等改定検討
 2012年に介護報酬・基準等改定 第5期事業計画期間スタート 制度改正実施 
 
 といった流れになるだろうか。

 6月21日に開かれた2回目の検討(第26回社会保障審議会介護保険部会)では、

 「地域包括ケア研究会 報告書」が報告され、厚生労働省側の制度改正議論の基調(方向性)を示された。

 その中で、「2025年に実現を目指すべき地域包括ケアのシステム」の姿を述べている。
・地域住民は、概ね30分以内に生活上の安全・安心・健康を確保するための多様なサービスを24時間365日を通じて利用しながら、病院等に依存せずに住み慣れた地域で生活することが可能になっている
・独居世帯等の中重度の要介護者でも、医療を必要とするようになっても、住み慣れた地域で生活を継続することが十分に可能となっている。現在のような特別養護老人ホーム入所待機者は問題は生じない

 まるでユートピアのような「地域ケア」像である。しかも、わずか15年後の姿である。現在でも42万人以上いるという特養待機者がなくなるというのである。
 
 しかし、それに向けての「改革の方向」には、はっきりと介護保険制度のさらなる改悪の内容が盛り込まれている。
・「在宅サービスが優先で会って施設サービスは補完的なもの」と施設の縮小整理の方向を強調
・24時間巡回や複合事業所を「包括報酬」へ
・在宅復帰に向けての生活期のリハビリテーションのスタッフが重点配備された施設を整備。こうした機能を持たない従来型の介護保険施設は、「ケアの組み合わされた集合住宅」(医療・看護・介護サービスは外付けで提供)へ
・要介護者に対する基礎的な医療ケアは介護福祉士が実施
・家事援助サービスは訪問介護から除外し、NPOや自治会等へ
・保険給付の重点化(要支援1・2と要介護1は保険給付の対象外とすべき。家事援助については地域支援事業へ。仮に軽度者の保険給付を継続ずる場合は利用者負担を引き上げ という意見を付記)

 などなどである。


 2015年の地域包括ケアはこのままでがユートピアどころか、惨憺たる介護地獄であろう。

 介護現場や利用者家族からの制度改革への要求運動が求められる。






Category: 介護保険見直し
2010/07/20 Tue
 訪問介護サービスについて、これまでの厳しい制限を是正する通知文の発出を拒否していた東大阪市が7月14日、市内のケアマネジャーに口頭で「説明」を行った。

 その録音データをもとに書いた記事。


東大阪市「改正府Q&A」について説明 
銭湯介助以外は「個別の保険者確認は不要」

東大阪市は、7月14日「平成22年度第1回 東大阪市と介護支援専門員との意見交換会」を開催し、大阪府「訪問介護サービス内容に関するQ&A」改正版を初めて配布し、その説明を行いました。

個別の保険者確認は不要

 大阪府Q&Aでは、個別事例については、「保険者に確認すること」とされていますが、東大阪市としては、銭湯介助以外は、「介護支援専門員が適切なケアマネジメントに基づき、当該利用者の心身の状況や当該サービスの必要性、合理的理由等を勘案し、サービス担当者会議等を経て、ケアプランに位置付ければ、介護給付費の算定は可能」との見解を文書で示しました。

「通院帰りの立ち寄り」「散歩同行」 可能との説明

 改正府Q&Aについては、「通院帰りの立ち寄り」「散歩同行」について、従来は給付の対象と認められなかったものについて、適切なマネジメントにより給付対象となることを説明しました。銭湯での入浴介助については、個別確認を求める説明を行い、「同居家族がいる場合の共有部分の掃除」「院内介助」についての説明では、大阪府Q&Aと同水準の説明を行いました。

 東大阪市では、昨年4月に改正された「訪問介護サービス内容に関する大阪府Q&A」の内容が周知されず、旧来の厳しいサービス制限が続いていました。大阪社保協は、地元のケアマネジャー・ヘルパー事業所や東大阪社保協とともに是正を求め、本年5月13日の東大阪市との話し合いの席で、「東大阪市として独自の制限は付けていない」「府Q&Aで『保険者の判断を得て』とされているものでも個別に市の判断を得る必要はない」と回答しました。
 大阪社保協は、東大阪市が回答した内容を「通知文書」にするよう求めてきましたが、東大阪市は「介護支援専門員との意見交換会で説明する」と答えていました。

 この意見交換会では、改正大阪府Q&Aを踏まえて給付が可能になった通院帰りに立ち寄りや散歩同行について説明するとともに、「保険者の個別確認」は不要と明記したことは評価できます。
 しかし、院内介助では、見守りの必要な利用者の待ち時間が給付対象にならないような説明を行い、同居家族の居る利用者への生活援助では、本人が汚した場合に限られるかような説明でした。
 5月13日の話合いの席上では、「個別の事例で市がそのケアマネジメントが適切かどうかを判断するという考え方はもっていない」と、ケアマネジャーの専門性や裁量を尊重する考え方を示し、訪問介護サービス内容について「府のQ&Aが変わったことで東大阪市の考え方もこれまでと変わった」という答弁をおこなっていましたが、今回の意見交換会での説明ではそうした前向きな姿勢から後退したものでした。

 大阪社保協が求めた「通知文」を出すことを拒否したまま「口頭説明」にとどまっていることもあり、今後、東大阪市の運用をチェックしていく必要があります。

参考 資料 1

「保険者の個別確認不要」との東大阪市の説明文書

大阪府の訪問介護サービス内容に関するQ&A(平成21年4月改定版)の説明にあたり、文中、「具体の個別事例によっては保険者の見解及び取扱いが異なる場合があるので、保険者に確認すること」となっていますが、17番の銭湯介助以外は各介護支援専門員が適切なケアマネジメントに基づき、当該利用者の心身の状況や当該サービスの必要性、合理的理由等を勘案し、サービス担当者会議等を経て、ケアプランに位置付けていただければ、保険者への確認はいりません。ただ、判断に迷う場合は、本市に相談してください。



参考資料 2

改正府Q&A等についての東大阪市の説明と質疑応答
                      (録音にもとづき内容を要約)

1 通院帰りの立ち寄り

 通院の帰りの立ち寄りについては、以前は立ち寄った場合はその間は介護給付費算定はできないと回答をしていたが、当日の心身の状況から必要となる立ち寄りは一連の行為とみなして介護給付費の算定はできる。また、目的及び目的地が複数ある場合については、一連のサービス行為と見なしえるか個別のケースによって異なるため、「保険者の判断を得て」とされているが、保険者の判断ではなく、介護支援専門員が適切なマネジメントを経てケアプランに位置付けられたい。ただし、通院等乗降介助は別である。
【質問】
 通院帰りの立ち寄りについて、要介護3で全盲の利用者で独居の利用者。家の近くの病院への通院帰りにスーパーに立ち寄って買物をしたいが、今までは、いったん家に帰って再度買い物に出直していた。合理的理由があるので、1回で行きたいが、ヘルパー事業所から、通院介助と買い物はつなぎで行ってはいけない、と言われている。
【回答】
 改正前の大阪府のQ&Aでは、病院帰りに買い物については、その間は算定できませんとされていたので、そのように事業所が言っているかもしれない。しかし、改正後のQ&Aでは、必要性、合理的理由があり妥当とケアマネジャーが判断すれば算定できる。

2 散歩同行
 散歩同行については、以前は、給付対象と認められないとされていたが、平成21年4月以降は、「適切なケアマネジメントに基づき、自立支援、日常生活活動の向上の観点から、安全を確保しつつ常時介助できる状態で行うものについては、介護報酬の算定は可能」とされた。また、厚生労働省の事務連絡では、適切ケアマネジメントに基づくもので、保険者の個別具体的な判断により保険給付の対象となるとされている。これについてもケアマネジャーが適切なケアマネジメントによりケアプランに位置付けていただいて結構である。
 なお、「散歩同行は認知症の利用者に限られるか」という質問があったが、認知症に限定されるものでない。

3 銭湯介助

 銭湯介助については、市に個別にケアプラン等を持って相談をしていただきたい。風呂がないなど居宅において入浴介助ができない場合は訪問入浴や通所介護を検討すべきだが、これによりがたい場合は、適切なアセスメントに基づき必要性、合理的理由等について明確にした上で、保険者の判断を得てケアプランに位置付けることにより介護給付費の算定が可能である。
 なお、「銭湯までの同行だけ認められないか」という相談があるが、入浴介助するために銭湯に行くのであって、銭湯に行くまでの同行だけというのは対象とならない。

4 昼間独居の利用者の共有部分の掃除

昼間独居の利用者の共有部分の掃除については、「直接本人の援助に該当せず、家族が行うことが適当」とされている「主として利用者が使用する居室等以外の掃除」(厚生労働省通知)に該当するため、基本的には介護給付費を算定することはできない。ただし、本人が汚してしまった場合のやむをえない掃除などは「直接本人の援助」であり、介護給付費の対象となる。
なお、要介護者夫婦の共有部分の掃除について質問があったが、算定基準で「生活援助については、要介護者間で適宜所要時間を振り分ける」とされている。
【質問】
 同居家族が居る方の掃除について、トイレと浴室はダメと思っていたが、先ほどの説明だと本人が汚した場合は、給付の対象となる場合があるとあった。トイレで、家族は昼夜仕事をしていて、夜にだけ家族が使う場合があるが、どうなのか。
【回答】
基本は家族が掃除すべきであるが、人によって本人がトイレを汚してしまう頻度が高い場合まで家族がやりなさいということにならないので必要に応じて掃除することは可能である。本人が入浴する際の浴室の掃除もそうである。通知には、「主として家族の利便に供する行為又は家族が行うことが適当であると判断される行為」とあり、どこまで必要かによるが、基本は家族がやるべきところは家族にやっていただくことになる。

5 院内介助

院内介助について、厚生労働省の事務連絡で、「院内であることをもって、一概に算定しない取扱いとすることのないよう」とされ、大阪府では、①適切なアセスメントに基づく院内介助が必要な理由 ②必要と考えられる具体的なサービス内容 ③介護支援専門員によって医療機関により院内介助が得られないことが確認された経緯の記載が必要とされている。また、診察時間と単なる待ち時間を除くとされている。これに基づき適切にお願いしたい。
【質問】
 院内介助について、要介護3の利用者(車いす使用で酸素使用の厳しい状況で移動すべてに介助の必要な人)が、昨年、総合病院の眼科にかかることになった。行きと帰りの通院介助は介護保険でとったが、私の去年の理解では、院内の介助はダメと思い、全て自費にした。今の時点で「院内の移動」介護保険の給付があるということだが、総合病院で長く待たされるため合計すると「身体8」くらいの時間の付き添いが必要だが、ケアプランを作成するときにどこで移動と待ち時間の区別をすべきなのか。
【回答】 
 院内での必要な介護の部分(トイレに行く、診察室に行くなど)がある場合は、その部分を足して算定可能である。



Category: 介護保険見直し
2010/07/19 Mon
 しんぶん「赤旗」に毎週木曜日連載させていただいた「介護保険 ここまでできるホームヘルプサービス」。先週の第9回目で私の担当分は終了。

 わりと反響があった記事なので、以下に紹介。




「できない」と言う前に考えて!
「利用者さんが散歩に行きたいと言っていますが、ヘルパーが付き添っていいですか。」(ケアマネジャー)。
「ダメです。」(自治体の介護保険担当課職員)。
こんなやりとりが、毎日、各地で行われています。
 担当職員へのメッセージ 
 利用者を見たこともない自治体の職員が一方的に「できる」「できない」を判断し、ケアマネジャーがそれを鵜呑みにするという光景です。さらにA市ではOKなのにB市ではダメと、自治体によってヘルパーのできるサービスについてルールがちがうこともあります。
 介護保険では、保険給付の判断は、市町村が行うことになっているため、担当課職員の判断が大きな力をもちます。職員の「できません」のひとことが、利用者の生活に必要なサービスを奪うこともあります。
 大阪社保協が発行したブックレット「ここまでできる!ホームヘルプサービス」では、自治体の介護保険担当課職員への「メッセージ」を掲載しています。
***
 自治体職員のみなさん。
 安易に「できない」と言う前に考えてください。
○あなたのその判断には法令上の根拠はありますか?介護保険の法令や国の通知などを十分把握した上で判断しましたか?
○利用者の個別の状況を把握した上での判断ですか?サービス行為の内容だけで判断せず、個別具体的な状況で判断すべきと国の通知では指摘していますがご存じですか?
○あなたの一言でヘルパーがそのサービスをできなくなったとき、利用者はどうなりますか?利用者の「尊厳の保持」「自立した日常生活」はどうなりますか?
 *** 
 自治体が「住民福祉の向上」という本来の役割を果たすためにも、介護保険担当課職員には、「利用者本位」の立場にたった温かく現実的な対応が求められます。
 個別の状況に合わせて
 そもそも介護保険のサービスは、高齢者の「自立した日常生活」を支援するものです。そして、利用者の個別の状況に合わせて必要なサービスをヘルパーが行えるようにするにはケアマネジャーの大切な役割です。



 記事には書かなかったが、これは、自治体職員である私自身への自戒も含めたメッセージである。何となく仕事をこなす、住民やケアマネジャーからの問い合わせに対応する、こんな毎日の中で知らず知らずのうちに、「制度だからできません!」と簡単に切って捨てていることはないだろうか。現行の制度の中でも運用や解釈で少しでも住民ニーズにこたえることができることがある可能性もある。
 
 個人の力量や知識は別として、せめてそのような問題意識とこだわりは毎日持ち続けたいものである。
 それが、一介の木っ端役人であっても自治体職員の存在価値であろう。
Category: 介護保険見直し
2010/07/17 Sat
 先日、大阪府介護保険審査会事務局を訪ねた折に、各自治体の「取りすぎ介護保険料のため込み」(介護給付費準備基金の未取り崩し)問題についての見解をたずねた。

 大阪府は、「条例に基づいて議会で議決され処理されているものを不当とはいえない」としながら、「審査会の裁決書に付言として記載しました」「ひどいところは大阪府として個別の保険者指導の中で国の指導にそって是正するよう指導しています」との返答であった。

 そこで、裁決書を引用する。

「さらに、本件処分について、請求人は『大阪市は保険料の取りすぎが2,890,000,000円もあり、これを繰り入れて保険料を下げるべきである。』と主張するが、介護保険の運営から生じる剰余金については、保険者が条例により介護給付費準備基金を設けて管理しており、その積み立てや取り崩し等は条例の規定に従い適正になされていると認められ、これをもって本件処分を違法または不当とする理由とはならない。なお、法第129条第3項は、保険料率はおおむね介護保険事業計画の期間である3年間を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならないと定めており、前期における各年度の黒字を積み立てた介護給付費準備基金については、保険者が最低限必要と認める額を除き、基本的には次期計画期間において歳入として繰り入れるべきものと考えるとされている(厚生労働省老健局介護保険課17年12月6日付け事務連絡)。もとより、介護保険の保険料率は各市町村の条例で定められるものであり、その財政運営についても法の範囲内で各保険者の裁量に委ねられていることは言うまでもないが、およそ保険料が介護保険事業に要する費用に充てるために徴収されるもの(法第129条第1項)である以上、当該積立金の一部でも歳入として繰り入れることなく保険料率を改定する場合は、その金額と必要性を明らかにして被保険者の理解を得るべきであって、当審査会としては、今後とも、処分庁がそうした不断の努力を継続することを望むものである」

 大阪府介護保険審査会として、処分庁(大阪市)に対し、ため込み保険料の36パーセントにあたる28億9千万円を繰り入れずに、保険料を下げなかったことについて、
①保険料が介護保険事業に要する費用に充てるために徴収されるもの 
②積立金の一部でも歳入として繰り入れることなく保険料率を改定する場合は、その金額と必要性を明らかにして被保険者の理解を得るべき
③処分庁がそうした不断の努力を継続することを望む

 という付言である。

 大阪府の審査会として「大阪市にひとこと言った」という限りでは評価できる。しかし、「努力を継続することを望む」とはあまりにも弱い。
 だいたい、大阪市は、第3期の取りすぎ介護保険料85億円のうち56億円しか第4期に繰り入れていないが、繰り入れずため込んだ「その金額と必要性」について、いっさい市民に説明していない。まったく理解を得る努力をしていないのである。
 
 「大阪都構想」問題で、橋下知事は、平松大阪市長に対し言いたい放題のことを言っていることと比べても、この大阪府介護保険審査会の、弱腰ぶりは、まことに情けない。

 「付言」するのであれば、以下のように書くべきであろう。

 「処分庁は、介護給付費準備基金の一部を取り崩さず、第4期の介護保険料を引き下げなかったが、その金額と必要性について明らかし被保険者の理解を得るべきところ、その努力を行っていないことは誠に遺憾である。当審査会としては、処分庁が、ただちにその努力を行うよう強く要請するものである。」

 少なくともこのくらいは書かないと、ど厚かましい大阪市には通じないであろう。

 


 
Category: 介護保険料
2010/07/15 Thu
 最近、あまりの忙しさに、少しタガをはずして、ブログも気が向いたときだけ書くことにしたら、何と月1回ペースになってしまった。
 ぼちぼち、再開。

 今日(7月15日)は、本業は有給休暇で一日活動日。

 以下、活動記録を記す。

 朝5時起床。
 原稿作成作業(ケアマネ公務災害裁判の準備)にとりかかる。

 8時に家を出て、大阪府庁へ。

 大阪府介護保険審査会事務局(介護支援課)を訪ねる。


 大阪府介護支援課の総括課長補佐ら3人と話し合い。介護保険料に怒る一揆の会で取り組んでいる「集団不服審査請求」について。

 昨年、600件近い不服審査請求を出したが、不当なことに大阪府介護保険審査会は、その大半を「適法な審査請求でない」と却下にした。

 介護支援課とのやりとりで、内容審査に入った審査請求と、却下になった審査請求の違いについて、少し突っ込んで聴いた。

 まあ、簡単に言うと。「個別の介護保険料決定について、不服の理由を書いているかどうか」という点にあるようだ。

 今年の不服審査請求提出は、8月26日(木)午後1時半、大阪府議会会館で行うことを確認する。

 
 その後、大阪府国民健康保険課へ。

 ここは、後期高齢者医療審査会と国民健康保険審査会の事務局である。

 この両審査会は、介護保険審査会と違って、昨年も審査請求を「却下」にはせず、内容審査に入っている。

 やり取りを通じて、審査会の審査方針に変更はないことなどを確認。

 これも、8月26日に介護保険料の不服審査請求と同一場所で行うことを確認する。


 大阪社保協事務所へ。

 一揆の会世話人会のレジメを作成する。年金者組合などに電話連絡も。

 昼過ぎに大阪社保協事務所を出て神戸市へむかう。

 午後2時から、兵庫県私学会館ホールで「兵庫民医連介護事業所交流会」。 200人定員のホールは一杯。

 1時間半ほど「介護保険10年の検証と大阪における取り組み」のテーマでお話させていただく。

 4時過ぎに神戸を出て、再び大阪社保協事務所

 不服審査請求についての要請文、案内チラシなどを作成する。

 6時前に大阪社保協事務所を出て、堺市へ向かう。

 午後7時から、堺労連事務所で、ケアマネ公務災害裁判の準備のための会議。

 裁判闘争支援のための「リーフレット」の原稿の検討と作成。1時間伴ほどかけて、ようやくめどが立つ。

 大阪地裁への提訴日の段取りや、弁護団との打ち合わせ日程などを確認する。

 8時半に堺労連事務所を出て、自宅へ。

 神戸の交流集会の会場の書籍販売コーナーで売っていた「ボクにしか書けないケイコの物語-がんで逝った看護師の妻」(著者は道上哲也・神戸医療生協)を一気に読む。

 本日の活動終了。

 
 
Category: 雑感・雑記
2010/07/04 Sun
 4年前のこと。

 大阪のある養護学校小学部(現・特別支援学校)に娘を通わせている方から、担任の暴言や障がい児の人権を無視した言動によって、登校できなくなるほどの事態になった、との相談を受けた。

 教育現場でのできごとであり、当方に対応できるメンバーがいなかったことや、相談者自身が、自力で交渉する能力を持った方であったため、福祉・介護オンブズネットとして、直接支援することにはならなかった。

 その代わり学校側との話し合いの場に「第三者」として参加してほしい、との依頼を受けて、あるNPOの理事長を紹介し、関与してもらった。

 最初の2回の話し合いは、うまくいった。
 
 学校側は、
 ①こどもの症状を悪化させ、登校できなくなったことについて同校教員(担任ら)の不適切な言動にその責任が あることを認めた
 ②そのうえで担任の交代などの解決策を示した
  話し合いに立ち会った方は、私に対して「第三者としての役割を果たすことができた」と報告された。  「親も学校側も両方が了解できるものになり、落ち着きました。そして、学校側も父母たちも互いに理性を発揮する方向で進んでいます。」

 ところが、1ヶ月もたたないうちに、学校側の不適切な対応により、そのこどもは緊急入院。

 学校側は、いったん合意したことも翻し、解決に向かうと見られた話し合いは決裂状態に。

 第三者としてかかわった方も「もう限界」と手を引かれた。

 親は、裁判への道を選ばれた。

 裁判では、学校側は、親をクレーマー扱いする主張を繰り返し、いったん認めた責任も、話し合いでの合意もことごとく否定する態度にでたという。

 一審は親が敗訴。

 裁判は二審へ。

 「せめて話し合いの事実を証明したい」との依頼を受けて、私が裁判所に陳述書を出すことになった。

 当時の記録やメールを読み返して、改めて、障がい児教育の大変さとともに、学校側のあまりに不誠実な対応に怒りがわいてくる。

 同時に積極的な支援ができなかったことが悔やまれる。

 
Category: 介護事故問題

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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