2010/09/28 Tue
あるヘルパー事業所の方とお話をしていたときのこと。

「自宅から要介護4ので常時見守り・介助の必要な方を病院へ通院介助していくのですが、院内での待ち時間を1時間中抜きをするので、行きと帰りを分けて 2回で 請求できませんか。」
との質問。

 もともと通院介助は一連のサービスだから、通院等乗降介助以外は、2回に分けることはできない。ただ、一部の府県では、中抜きへの配慮もあってか、2時間以上 中抜きがある場合は、2回に分けて算定することを認めているようだ。

 ところで、中抜きの時間は、どうしているのですか。

 「利用者さんに自費で10割いただいてます」

 常時見守っているなら、場合によっては身体介護を算定できる場合もあるのでは?

 「利用者さんはリハビリ室に入っているので、ヘルパーは外で待ってるだけです」

 そんな時間を利用者さんから 自費で「ヘルパー待機料」をとってるんですか? いくら自費契約でもやりすぎではないですか?

 「登録ヘルパーなので、そうしないと行ってくれないので…」

 ヘルパーを拘束している間は事業所は賃金を払う義務はありますが、利用者のそばを離れて見守りも何もしていない、それこそ単なる待機時間を事業所の都合で、利用者に全額負担させるのは 不当ではないですか?

 「……」

 院内介助を機械的に 「介護報酬対象外」とした弊害である。

 報酬がとれなければ何でも利用者に自費負担させる、負担できない利用者にはサービス提供しないという事業所もある。

 通院介助では、院内も含めて 適切なサービスを介護保険で提供し、適切に算定する。これが利用者本位の大前提である。
 
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Category: 介護保険見直し
2010/09/26 Sun
 「今年 立命館大学卒業し、今は大学院生です」
 男性介護研究会後の 懇親会で 隣になった 女性。
 研究会を主宰している立命館大学のT先生も。

 ふっと「二十歳の原点」って知ってますか、と聞いてみた。

 「知らないです」

 えっ 立命館大学なのに知りませんか。

 T先生 「今の立命館の学生はそんなん みんな知りませんよ」
 その女性 「私の友達も誰も知らないと思います」

 ところが、参加していた 団塊の世代 以上の おじさんたちは みんな知っている。
 
  「―独りであること、未熟であること、それが私の二十歳の原点である」

 「シアンクレール、っていう店」とか。

 さらに 話題はさかのぼって 60年安保でなくなった東京大学生・樺美智子さんの「人知れず微笑まん」まで。

 安保闘争の話や 「総評のオルグ」や 現役のころの激しい労働組合運動など 勇ましい話に。

 人生にさまざまな「たたかい」を経験された 男性介護者 の方たち。介護の世界で、とても頼もしい存在である。 



Category: 雑感・雑記
2010/09/25 Sat
9月25日午後は、「男性介護研究会」という集まりに招かれた。

いまや、「主たる介護者」の4人に一人は男性。都市部では3割を超えていると言われている。
昨年、男性介護者の全国ネットワークも結成された。

男性介護研究会は、これまで京都の立命館大学で開かれていたが、今回は初めて 大阪市の淀屋橋にある「立命館大阪オフィス」で開かれた。

 参加者は、実に多彩、介護している夫、息子たち。そして、豊中市や枚方市、大阪市などの老人介護者(家族)の会からの参加されていた。中には何組か、介護を受けている妻を連れての参加者もあった。近畿だけでなく岡山からも参加があった。

 私のテーマは、研究会案内によれば、
 「介護保険制度を糺す-ローカルルールや苦情申し立ての事例から-(仮)」現行制度の持っている問題点・欠陥事項を、「ローカルルール」や「苦情申し立て」など具体的事例をもとに解説します。

 となっていたので、少し過激に

 「役立たず保険」の実態を告発し改善への共同を ~給付抑制一辺倒の介護保険を抜本的に見直すために~
 
とさせていただいた。

 介護保険見直しの動向、給付抑制と訪問介護のローカルルールの実態などについて50分ほどお話させていただき、さらに40分ほど質疑応答。実にたくさんの10件近い質問が出された。
 男性介護者だけあって、介護をめぐる動き、各地の動向に実に多くの情報と 関心を持っておられる。
 お話のなかで、紹介させていただいた、大阪社保協のブックレット「ここまでできる!ホームヘルプサービス」も「どこに注文したら購入できますか」と質問があいついだ。
 
 最後の閉会挨拶では、「いつまでも女の介護ののマネをしているだけでなく、男の介護をめざそう」というユニークな言葉もあった。

 介護保険10年は、いろいろなものを生み出したが、この「男性介護者」もその一つかもしれない。介護に参加し始めた男たちのネットワークは全国各地に広がりつつある。

 家事や介護などの経験に乏しく、近隣とのつながりが希薄で、「燃え尽き」「孤立」に陥りやすいと言われる男性介護者。介護している夫や息子による「介護殺人」「介護心中」の悲しい報道がされるたびに指摘されることだが、一方で、このような力強い ネットワークも生まれつつある。

 日本の介護を変える 1つの社会的勢力となることを 男性の立場から 期待する。

Category: 介護保険見直し
2010/09/25 Sat
 介護保険料に怒る一揆の会や年金者組合が8月から一斉に提出していた「平成22年度介護保険料賦課決定処分」に対する「不服審査請求」。

 9月17日付けで、大阪府介護保険審査会事務局から、各審査請求人に対し「お尋ね」が送られてきた。



 審査請求書における趣旨及び理由について

 あなたから提出のありました審査請求書において、審査請求の趣旨及び理由が記載されていますが、その内容が当審査会の審査の対象となるかどうか必ずしも明らかでなく、確認する必要がありますので、別紙様式に記載のうえ、平成22年10月1日(金)(必着)までに下記あてご回答いただきますようお願いします。

 なお、期日までに回答のない場合や両方に○印をつけるなど趣旨が不明のものにつきましては、審査できないものとして取り扱わざるを得ませんのでご了承ください。


 (別紙)          介審○○○○号  審査請求人○○○○


 あなたが大阪府介護保険審査会に審査請求をした趣旨及び理由(は次のうちどちらですか。次のいずれか1つの数字に○印を付け、あわせてその具体的な内容をご回答下さい。

1.介護保険法又はこれに基づく処分は憲法に違反するので制度を変えてほしい。」「保険料が高いので引き下げてほしい。」など、介護保険法あるいは介護保険制度の見直しや廃止、又は処分の変更を求める。
 
→これらの事項は当審査会の審理の対象とはならない事項ですが、ご意見・ご要望として、大阪府(福祉部高齢介護室介護支援課)において承りますので、その具体的内容についてご記入ください。
 


2.「介護保険料額の算定や対象所得の把握に間違っている。」「年金からの天引き回数や時期が間違ってい る。」など、今回の介護保険料決定通知処分が、法令等に違反し、違法又は不当であるから処分の取り消しを求めるものである。
   
 具体的内容をご記入下さい。



 これは昨年から 大阪府介護保険審査会が 毎年数百件出されている集団不服審査請求運動に対する嫌がらせ、門前払い策動である。
 不服審査請求の「趣旨」については、すでに提出している審査請求書に「介護保険料賦課決定処分の取り消しを求める」と明記されており、「理由」についても記載されており、あとは審査会が審査すればいいものである
 今回事務局が送った文書には制度要求をしているものに対しては「審査の対象でないので却下する」と門前払いしようとする口実作りというべき行為であり、許されない。

 昨年、多くの不服審査請求人(309人)が、1と2と両方に○印をつけて回答した。個別の介護保険料の不当性も審査請求するし、制度改正も求める という意思表示である。

 ところが、大阪府介護保険審査会事務局は、今年からは「両方に○印をつける」と「審査できない」と新たな条件を持ち出してきた。

 こんなアホな話はない。

 適法な審査請求でも主張のなかに 少しでも「制度問題」を含んだら「門前払い」というのである。

 行政不服審査制度は、国民(主権者)の権利・利益を救済するものであり、審査会はそのための救済機関である。

 個別の「不服」の背景には制度の欠陥や問題点があることは明らかである。

 あえて、制度問題について主張することすら封殺しようというのは、言論封殺に等しい暴挙である。

 今回の措置は ますます 高齢者の怒りに火を注ぐことになる。



Category: 介護保険料
2010/09/24 Fri
 今日は午後から、大阪民医連の「訪問介護(ホームヘルプ―ビス)サービス提供責任者スーパーバイズ研修」に招かれた。各事業所のサービス提供責任者が対象で「ホームヘルパーの役割と専門性を学ぶ」がテーマ。

 「利用者の生活の再構成」を支援することこそ、ヘルパーの専門性である、という持論を述べさせていただいた。2年前に読んだ東京都社協の「訪問介護における第三の機能とサービス管理システム―訪問介護事業所におけるサービス管理システムのモデル開発を行うための研究事業報告書」を大いに参考にさせていただき、これに、石田一紀・京都女子大学教授の「認知症の人を在宅でいかに支えるか―心に寄りそうホームヘルパーの介護過程」で展開されている、専門性論と実践例を組み合わせてお話をさせていただいた。

 3班に分かれての「ミニグループワーク」では、「利用者を見る視点と専門性・社会性」について、「困難事例」をもとに話合っていただいた。

後半は、「ここまでできる! ホームヘルプサービス」を使っての「利用者の望む暮らし」を実現するため訪問介護の在り方について、お話をさせていただいた。

 「ミニグループワーク」での検討事例は以下のようなもの。

門扉から玄関までの通り道の掃除

「事例
  Tさん 82歳 女性 要介護2 1人暮らし
 
 一戸建ての家で、門から玄関まで石畳になっている。Tさんは杖があれば玄関まで出られるので、介護保険の住宅改修で手すりと段差解消をしてもらった。
 秋になると落ち葉がたまり、だれもそうじしないので腐って滑りやすくなる。さらに、野良犬か野良猫の糞までころがっている。Tさんから、手すりがあってもすべって転びそうなので、ヘルパーさんに掃除してほしい、と依頼があった。
 市役所に聞くと「庭の草取りが禁止されているから、庭の落ち葉掃除は対象外、犬・猫の糞の始末はペットの世話と同じでできない、と言われた。

 さあ、サービス提供責任者として、どうしますか。」


短時間だったが、各グループ、「たたかうヘルパー」ぶりを発揮した積極的な意見発表が相次いだ。
Category: 介護保険見直し
2010/09/23 Thu
 彼岸の日。葬式に行った。

 20年来のお付き合いの方の母親がなくなった。

 市長、市議会議長も臨席し、親族も多数参列され 立派な葬式。

 しかし、その近くで「直葬」や「家族葬」の会場も。

 ちなみに「直葬」の「葬」は葬式の葬でなく、「火葬」の葬である。

 最近急増しているのが、この直葬と家族葬とのことである。

 通常の葬儀だと費用は100万円を越す場合が多いが直葬なら格安価格ですむため、
 貧困と格差拡大の影響で葬儀費用を抑えたい遺族が増えている。

 現在は葬儀全体の2割程度を「直葬」が占めるそうである。
 
 葬儀に対する考え方の多様化によるだけでなく、貧困の拡大、高齢単身世帯の増加から、死者を弔う経済的余裕がなくなっていることの表れであろう

 
私も個人的には 無宗教であるから 死者の葬儀にいたずらにカネをかけるのはどうかと思う。

しかし、故人をしのび わかれを惜しむという 葬儀そのものは、やるに越したことはない。

 そのひとの人生と命を 残された人々が 弔い、そして記憶に引き継ぐ 荘厳で 人間的な 行為であるからである。

 死者の尊厳にカネをかけられない、となると 生存している 高齢者の尊厳に カネをかける余裕もなくなる ということにつながる。

 貧困は恐ろしいものである。 


 ある葬儀業者のサイトには

 詳細
参考例:やすらぎ霊安室 親族5名 参列者0名 
*ひかりプランは直葬(火葬のみ)・密葬の方におススメのプランです。
*オプションで写真や花を飾ると豪華になって良いでしょう。
*自宅で施行される場合は式場使用料は必要ありません。
*当社に御遺体安置・管理をお願いして頂いて各火葬場にて待ち合わせしてお別れされる方も最近多くなっております。
項目 金額 内容
ひかりプラン \105,000 ひかりプランセット内容
式場使用料 \31,500 やすらぎ霊安室(2日間)
寺院(浄土真宗紹介) \30,000 火葬場だけの読経(戒名付)
火葬料金 \10,000 大阪市内料金
割引 -\5,000 事前相談・見積り割引
合計 \171,500

とあった。

「格安」でも、しっかり 宗教行事と 葬儀屋は利益をあげる仕組みになっているようだ。

 高齢社会は「多死社会」でもある。「薄利多売」であろうか。


Category: 雑感・雑記
2010/09/23 Thu
 昨晩は、「大阪ヘルパー集会実行委員会準備会」。

 かつては盛大に開いていた「大阪ヘルパー集会」だが、ヘルパー連絡会が開店休業状態になると開催されなくなった。もう2年たつ。

 これではいけない! と再開に向けた実行委員会準備会を重ねてきた。

 
 大阪社保協が全面的にバックアップし、現場のヘルパーさんたちの声を本音を大切にした集会にしよう、と、実行委員会メンバーは、基本は現役ヘルパーで、と提案があった。

 すったもんだ の議論の末、実行委員長は、パートのヘルパーさん。3人の副実行委員長は、ヘルパー2人(サービス提供責任者)、とケアマネジャー1人。事務局長以下、事務局も全員現場のヘルパーやデイサービス職員やケアマネジャーになった。

 われわれは、あくまでフォロー役に。

 来年2月の開催めざし、10月には実行委員会のたち上げをする。

 介護保険見直しの中で、ますます、重要性を増す ヘルパー問題、ヘルパー自身の連帯と立ち上がりが求められている。

 
Category: 雑感・雑記
2010/09/19 Sun
大阪社保協主催の「マスターケアマネジャー・ヘルパー養成研修」2日目。

先週出した「宿題」の各自の事例の生活アセスメントと総括表作成をもとに、各グル―プでケアプランと訪問介護計画作成のグループワークと演習。
 朝9時半から午後4時半までみっちり。
Image419.jpg

やはり「生活アセスメント」を基本にしたケアプランは強い。
利用者の生活の「歴史的・構造的把握」を土台にしているので、サービスに「目的」「狙い」がとても明確になる。

 90歳の認知症、一人暮らしの女性

 20年前に夫に先立たれ一人暮らし。3年前からアルツハイマー型認知症。

  
 訪問しても「自分でできてる」と拒否的。「電気もつけずぼんやり過ごしている」
 「長年暮らし慣れた町内であるが、他者との交流が少なく、息子が訪ねなければ何もせず終日過ごしている」
 「独力で買い物に行けていいたローソンが昨年11月閉店。買い物にもいけなくなる」
(心理・社会状況)

 「一人が気楽」とデイサービスを拒否する利用者に対し、ケアプアランで位置づけた「散歩介助」。

 生活全般の解決すべき課題(ニーズ)は、生活不活発による認知症の進行を防ぎ、安全に生活してほしい」
  これは、離れて暮らす息子の要望を取り入れたという。
 長期目標は、「認知症がこれ以上進行しない」
 長期目標は、「外出し、散歩をすることで、心身ともに活性化する」

 サービス内容は、「ヘルパーによる外出(散歩)介助」とし、留意点に「・散歩中にヘルパーとの会話を楽しむことから信頼関係が深まる」「・ご近所との顔見知りの関係になり、地域の支援をうけられるようになる」「・外に出ることにより好きな花を見ることができ、季節の移り変わりを感じられる」
 とやや、詳しく、散歩介助にあたるヘルパーが、「何のために」散歩をするのかが分かるように記載されている。

 ケアプランに表現方法、記載方法はさまざまな意見があるだろうが、散歩について、多面的な狙いや効果をきちんと押さえられている。
 
 サービスに拒否的な利用者に、「散歩中の会話」はヘルパーとの信頼関係構築の可能性を秘めた場面であり、近所とのあいさつ、関係づくりは、独居の認知症高齢者にとっては、見守りも含めた支援の関係づくりの第一歩である。

 他の事例も、生活アセスメントに基づき、通院の際の院内介助、通院外出の機会での買い物、同居家族のいる利用者への生活援助など、訪問介護でのサービスに何かと規制されがちな、サービス内容について、その必要性・根拠、そして目的を導き出す試みがなされた。

 参加したケアマネジャーは、「この研修を受けてもやもやがとれて、心がとても軽くなりました」と感想を語った。

 あるケアマネジャーの言っていた「利用者を本当に丸ごと理解していれば、本当に必要なサービスは自身をもってケアプランに導入できます。行政の締め付けに屈してしまうケアマネは利用者が理解できない人が多い」
 という言葉はそのとおりである。

 生活アセスメントを通じた 利用者理解、そして共感の獲得は、必要なサービスを適切に提供できるケアマネジメントの前提である。
Category: 介護保険見直し
2010/09/18 Sat
メールで、いきなり こんなものが届いた。



国民健康保険や国民年金料を大幅に減少させる方法です。
知りたい方はこちらからご覧下さい。
⇒ http://aseikweb.com/vase/
■たった 1枚の書類だけで、国保が数十万円も減少する、
目からウロコの方法とは?
■支払金額は減るのに、将来の年金受取が増える方法とは?
■支払金額は減るのに、いろんな保障が増える方法とは?
■様々な税金を減少させ、返す刀で国保まで激減させてしまう、
一石二鳥の方法とは?
■保険料が払えない、そんな緊急事態に威力を発揮。
保険料を極限まで減らす方法とは?
■国保を無駄に払っている親族を、1人残さず見つけ出す
超簡単マニュアルとは?
■本マニュアルの方法を組み合わせた、
最強の保険料節約テクニックとは?


いたずらメールの類だろうと思って削除しようとしたが、タイトルが気になり、サイトを開いてみた。

 コンサルティング会社 が 国保料・国民年金保険料などの軽減対策を指南するないようで、1万4800円もする「マニュアル」を売りつけようとするサイトだった。

 所得の申告方法の変更や、世帯分離、転居などで、保険料を軽減できる、というノウハウを紹介する内容である。

 こうした商法は、嫌悪感をもつが、保険料軽減が、ビジネスになるような事態こそ、高い国保料が、いよいよ社会問題になってきた、証拠であろう。

 社会保障運動でも、各種制度を活用した保険料軽減はとりくむが、決してビジネスではない。制度は少しでも活用するとともに、制度改善、保険料引き下げなどの、運動として取り組む。

こうしたビジネスが登場するまでになった、深刻な保険料負担。改善は緊急課題である。

Category: 社会保障問題
2010/09/15 Wed
カラオケやら スナックやらが入居していた 7階建てのアミューズメントビル。

いつの間にか その大部分を転用して、高齢者・障害者向け住宅に。

消防法にも違反するような設備構造だという。

あちこちから行き場のない高齢者を集めて入居させる 80人は入居できるとのこと。

収入のない人には地元で生活保護を申請する。

ケアマネジャーもヘルパー事業所も他市から。とてもまともなケアプラン、ホームヘルプサービスが確保されると考えられない。

 「住宅」そのものは 規制がかけられない と 運営会社は考えているようだ。

 脱法施設に 大勢の高齢者を住まわせ、介護保険と生活保護を活用するつもり。

 介護難民が増えれば増えるほど、こうした 脱法施設が横行することになる。

 公的規制の強化と、施設整備が強く望まれる。
Category: 介護保険見直し
2010/09/14 Tue
 つい3ヶ月前に、基準違反で「指定取り消し処分」を受けながら
 今度は、別人を「代表」に仕立てて、以前の事業所と同じビルで新たな事業所立ち上げ

 指定取り消しした大阪府も、そのまま、指定。

 あらたな事業所はやりたい放題。

 以前の利用者を囲い込み、ケアマネジャーに 言いたいほうだい
 言うことをきかないと見ると、ケアマネ変更。

 このような輩がいるから、介護事業者全体が迷惑する。

 行政処分でダメなら刑事告発が必要であろう。

 そして、単なる名義借りで 設立する会社や、事業者は 安易に指定すべきでない。 
2010/09/13 Mon
 大阪府の橋下知事が、「地方分権」推進で、暴走している。
 2010年度~2012年度の3年間で、大阪府の行っている事務権限86を市町村に「移譲」するという実施計画を作っている。

 そのなかで、社会福祉法人の設立認可等の事務ととともに、介護保険の「指定居宅介護サービス事業者の指定等事務」、「有料老人ホーム設置届等各種届出の受理及び運営指導等事務」が、市町村に権限移譲されることになっている。 

 ある雑誌に依頼されて、これについての批判文を書いた。

以下はその要点。



 「指定居宅サービスの指定等」の事務については、大阪市・堺市を除く41市町村のうち、23市町村(池田市、泉大津市、貝塚市、茨木市、富田林市、河内長野市、箕面市、柏原市、大阪狭山市、豊能町、能勢町、忠岡町、太子町、河南町、千早赤阪村、岸和田市、豊中市、吹田市、枚方市、八尾市、松原市、和泉市、東大阪市)、
 「有料老人ホーム設置届等各種届出の受理及び運営指導等」の事務については、30市町村(池田市、泉大津市、貝塚市、茨木市、富田林市、河内長野市、箕面市、柏原市、大阪狭山市、豊能町、能勢町、忠岡町、太子町、河南町、千早赤阪村、岸和田市、豊中市、吹田市、守口市、枚方市、八尾市、寝屋川市、松原市、和泉市、羽曳野市、東大阪市、交野市、島本町)が権限移譲を受けることになっている。

 市町村に移譲されると、通常の保険者事務(資格管理、保険料賦課徴収、給付管理、要介護認定など)だけで、手いっぱいのところに事業者指定の事務を行うとなると、少数の担当者が他の業務との「兼務」で行うことになりかねない。町村と小規模市では十分な体制がとれる人的余裕はほとんどない。なお、
 こうした中で、移譲された市町村で、居宅サービス事業者指定が、十分な審査もされず「フリーパス」状態、事業運営に必要な指導も研修も実施されず事業者が野放しにされる危険性がある。

 現在でも、居宅サービス事業者に対する各市町村の保険者としての指導には、「市によって違う」などその不統一が問題となっている。なかには、法令や厚生労働省通知等になんら根拠がないにも関わらず、独自で制限を設ける「ローカルルール」が存在する。
 現在では、大阪府内事業者のついては、大阪府が一定の指導の指針を示したりQ&Aなどを提示することによって、かろうじて足並みがそろっている状況である。これが、各市町村で事業者指定、指導監督まで完結するとなると、完全にバラバラになり、著しい対応格差が生まれる危険性が高い。とくに、市町村は、法令による規範以外に、介護給付費が増大することによる保険料上昇を懸念し、給付抑制に走る傾向が顕著であり、この面から、ローカル規制が横行する可能性がある。

 有料老人ホーム設置届受理・運営指導の権限移譲は「貧困ビジネス」「囲い込み介護ビジネス」の横行につながる。
老人福祉法では、老人を入居させ、食事の提供や介護、家事や健康管理のサービスを提供する事業を行う施設は「有料老人ホーム」として、都道府県に届け出ることが義務つけられ、都道府県には立ち入り検査権があり、改善命令を行うことができるとされている。
特別養護老人ホームに入所待ち者(待機者)が膨大な数に上っていることに示されるように介護保険施設の不足は、無届の有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅を大量に生みだしている。中には、高齢者を囲い込み、介護サービスの不正・過剰利用や不正請求をおこなったり、住居とはなばかりの劣悪な施設も少なくない、火災など安全上の問題もあり、これに対する行政の取り組みがますます重要となっている。
大阪府は、無届老人ホームに「届け出指導」をするにとどまり、積極的な立ち入り調査などは現状では極めて不十分である。
さらに、この有料老人ホーム設置届等各種届出の受理及び運営指導等の事務権限が市町村に移譲されれば、体制のない市町村では、まったくの無為無策で野放し状態となる危険性がきわめて大きい。
 
 居宅サービス事業者の指定等の権限については、地方分権改革推進委員会第一次勧告において、「市への移譲」が勧告されている。ただし、移譲先に町村は含まれず、指定の場合は「都道府県の同意」が必要とされている。
さらに、この指定権限の市町村移譲は、地域主権一括法案にも盛り込まれていない。今回の大阪府の市町村権限移譲計画の中で強引に盛り込んできたことは、介護事業者や従事者、サービス利用者の実態や声などとは全く無縁のものであり、国の「地域主権改革」の先取りをしようとする意図だけである。しかし、何よりも当該事務を執行している現場の実態が示すように、本来市町村において行うことが無理な事務を強引に移譲すればその事務の最低限の執行すらできなくなることは明らかである。
ただちに、権限移譲は中止・撤回すべきである。




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2010/09/12 Sun
今日は、まる一日 「マスターケアマネジャー・ヘルパー養成研修」

大阪社保協が、マスターケアマネジャー養成研修をはじめて4年。

今回は対象を ヘルパー(サービス提供責任者)にも広げ、そして、「生活アセスメント」を徹底して学び、たたかう力量をつけていただくことを主眼とした集中研修とした。

 愛知県から 「生活アセスメント研究会」の大野勇夫(元日本福祉大学教授)をお招きし、午前はみっちり講義。午後からは、事例に基づき アセスメントシートを作成、総括表からニーズを導き出すところまでをグループワークで行った。

 北九州市や四日市市からの参加があり、参加者はとても熱心。

 あちこちやっているケアマネジメント研修と違い、「生活を歴史的構造的に把握する」という視点を大切に、総括表は、単なる「個人と環境」、そしてその「調整」という平板なとらえ方でなく、生活の諸要素を 洗い出し、その歴史的社会的発生を読み込み、個人の生活問題を「個人問題」としてではなく「社会的問題」としてとらえる視点もとても重要である。

 そして、5つの問いとして
 ①現状は健康で文化的と言えるのか
 ②そうなっていないとすればなぜか(原因)
 ③この人・世帯の生活の変化は
 ④変化に対してどう対処・抵抗してきたか
 ⑤社会は何をしたか、また何をなすべきか
 
ここから 解決すべき課題 (ニーズ)が導きされる。

 生活を丸ごと理解するという過程を通じて、共感・共同が生まれるという問題提起もなされた。

 先生のレジメには
 「4とも」(ともに伝え合う ともに分かりあう、ともに取り組み、ともに育ちあう)という援助の基本姿勢も提示されていた。

 いままで受けたケアマネジメントのつまらない研修とは大違い。感動と、やる気がわいてくる 研修だった。

 次回は来週の日曜日、研修参加者全員に「アセスメントシートと総括表作成」の宿題も出された、いよいよ来週はケアプランと訪問介護計画作成の演習である。
Category: 介護保険見直し
2010/09/11 Sat
 公的扶助研究全国セミナー3日目は、特別講座Ⅲ「生活困窮者を狙う貧困ビジネスの被害の実態と問題解決への展望」に参加した。
 
 関西囲い屋対策会議の普門大輔弁護士が、いわゆる「大阪方式」の囲い屋の実態と大阪市の対応の問題点を中心に報告された。
 民間アパートやワンルームマンションの空き部屋をサブリースして、野宿生活者を囲い込む「不動産業者」の巧妙な手口と大阪市の誤った対応について、最新の動きも含めてのお話に、とても実態がよくわかった。

 さらに、日本福祉大学の山田壮志郎准教授から、「無料低額宿泊所問題対策の動向と課題」について、少し歴史的経過を振り返った報告があった。この手の宿泊所が急増した背景として、①屋根の下で寝たいという野宿者のニーズ ②被保護者の急増に人員不足で対応しきれない福祉事務所側のニーズ ③顧客が容易に確保でき規制が甘いため高利益をあげられる事業者のニーズが相互に支えあいながら無料低額宿泊所ビジネスが拡大してきたという分析と、問題解決に向けた①規制ルート ②優良施設育成ルート ③転宅ルートの三つを上げられて問題提起された。

 私は、利用者を囲い込みから救出し、自立生活へと導く「転宅ルート」の重要性は理解しつつも、やはり、悪質な業者は公的規制によって排除することが不可欠だと考え、そのような趣旨の発言を行った。
 日本弁護士連合会が、今年6月10日に提出した「『無料低額宿泊所』問題に関する意見書」にあるように、
 現在はびこっている無料低額宿泊所の類は、本来は社会福祉法第2条2項1号の「生計困難者を無料又は低額な料金で収容して生活の扶助を行うことを目的とする施設を経営する事業及び生計困難者に対して助葬を行う事業」(第1種社会福祉事業。都道府県知事の許可が必要。無許可事業には罰則がある)であるのに、厚労省は、社会福祉法第2条3項8号の「生計困難者のために、無料又は低額な料金で、簡易住宅を貸し付け、又は宿泊所その他の施設を利用させる事業」(第2種社会福祉事業。都道府県への届け出義務はあるが違反しても罰則がない)とする意図的で誤った解釈をおこなっていること。
 さらに無届の宿泊所を「法的位置づけがない施設」などとして、社会福祉法上の規制の対象外であるかのように扱っている。
 
 私は、日弁連意見書が述べているように 無低宿泊所について、その実態に基づき、社会福祉法で規定する第1種社会福祉事業を無許可で行う違法な施設として、処罰の対象とする、又は、無届で行い「不当に営利を図り」「処遇につき不当な行為」をしたものとして、検査の上、業務停止命令を行うよう、働きかけるべきだと思う。

 高齢者を住まわせ、食い物にする高齢者専用賃貸住宅や「高齢者向け住宅」も大半は、「無届有料老人ホーム」として老人福祉法での規制が可能であるにもかかわらず、厚労省の無策もあって大半の都道府県は届出指導にとどまっている。
 これも、同じ問題である。



日本弁護士連合会意見書の要旨
1 第1種社会福祉事業の実体を有する無許可施設が第2種社会福祉事業として営業することを容認する、平成15年7月31日社援発第0731008号厚生労働省社会・援護局長通知「社会福祉法第2条第3項に規定する生計困難者のために無料又は低額な料金で宿泊所を利用させる事業を行う施設の設備及び運営について」は、ただちに廃止されたい。
2 上記社会・援護局長通知を前提とし、さらに現行社会福祉法による規制が可能な事業者を法的位置付けがないものと扱う、平成21年10月20日社援保発1020第1号厚生労働省社会・援護局保護課長通知「生活保護受給者が居住する社会福祉各法に法的位置付けのない施設及び社会福祉法第2条第3項に規定する生活困難者のために無料又は低額な料金で宿泊所を利用させる事業を行う施設に関する留意事項について」は、ただちに廃止されたい。
3 無料低額宿泊所が、「不当に営利を図り」「(利用者の)処遇につき不当の行為」をしていると疑われる場合には、届け出の有無にかかわらず、社会福祉法70条に基づく調査を実施し、同法72条1項または3項に基づいて経営の制限又は停止を命令するなど、適切にその権限を行使するよう、都道府県知事及び指定都市市長に対して地方自治法245条の4第1項に基づく技術的助言としての法解釈指針を社会・援護局長通知などの形で早急に示されたい。
4 ケースワーカーを増員するなど、ホームレス状態にある者に対する居宅確保を援助する体制を整え、生活保護法が要請する居宅保護の原則を徹底されたい。
5 一般住居への転居支援の促進、苦情申出先としての運営適正化委員会の体制整備、当事者への情報周知の徹底などによって、意に反してこのような業者のもとでの生活を強いられている当事者の救済を図られたい。




 

Category: 社会保障問題
2010/09/10 Fri
 神戸市内で開かれている「第43回公的扶助研究全国セミナー」第2日目。
私の担当は第3分科会「高齢・介護」。テーマは「高齢者の尊厳ある生活を守るために今、現場に何がもとめられているか」。

 合計5本のレポートと、助言者の「孤独死」についての報告。約30人の参加者のうち、多数は福祉事務所の生活保護ケースワーカー。

 当然、議論は、高齢者ケースをめぐる生保ケースワーカーとケアマネジャーや地域包括支援センターとの連携に数中する。
 
 議論のきっかけは、ケアマネジャーから出された「悪質な高齢者専用賃貸住宅に入居した高齢者への支援」に関するレポート。
 生保受給者が入居者の大半を占める高専賃。生活保護費がほとんど手元に残らない高額な管理料や生活費を徴収し、さらに介護サービスは限度額いっぱい使う。しかも併設の居宅介護支援事業所はケアマネ不在。ヘルパーのシフトが組めず、高専賃の事務員がかわりにサービスに入る。行ってないデイサービスにも行ったことにされ架空・水増し請求が繰り返される。系列に診療所からの医師の往診、居宅療養管理指導、薬剤師の居宅療養管理指導、歯科医の居宅療養管理指導、さらに、整骨院の施術など、介護扶助と医療扶助を加えると生活保護受給額は月50万円以上になるという。

 ところが、その高専賃を運営していた会社が経営破たんし、高専賃のオーナーから「退去」を命じられ、入居者全員も退去させられることになった。

 要介護3で住居を失うことになった利用者にケアマネジャーは、次の転居先探し、引っ越し費用の工面など奔走するが、福祉事務所の生活保護ケースワーカーは何もせず、転居費用・敷金の支給を求めても「生保では出せない」の一点張り。

 ケアマネジャーが、高専賃の運営会社とかけあって、転居費用・敷金をやっと出させたのは退去の期限の日。
利用者はその日の夜から行き先がなく、家財はケアママネジャーの所属法人の病院の倉庫へ、利用者は同じ法人の老健施設へ一時避難し、新しい住居へ移って行ったという。

 この間、生活保護のケースワーカーは何もせず、ケアマネジャーは課長ともかけあったがらちがあかなったという。

 「なんでケアマネジャーがここまでいなくてはいけないのか。住むところを無くした生保受給者を助けるのは本来は、行政の、生活保護の役割ではないのか」と、ケアマネジャーは問題提起。

 参加していた各自治体の生保ケースワーカーから、次々と発言が。

 「生保ケースワーカーの平均経験年数は1.6年。経験不足で複雑な問題は対応できない」
 「高齢者ケースは、正職員でなく3年任期付き雇用の職員がケースワーカーになる」
 「高齢者ケースはケースワーカー一人あたり380件を担当する。訪問などできない」
 「若いケースワーカーがケアマネと一緒に熱心にうごいても、上司や先輩ケースワーカーが『そこまでしなくていい』と止める」
 
 きちんと地域包括支援センターと連携した行き届いた支援を展開している発言もあったが、一部の自治体では、生活保護の実施体制の不備を、高齢者ケースにしわ寄せし、まともな相談援助体制をとっていないところがある。
 
 いわば、最低限の生活保護費は支給するが、悪徳事業所に食い物にされようが、生活に困ろうが、「ケアマネ任せ」「地域包括任せ」「事業所まかせ」という対応である。

 

 稼働年齢世帯への「就労指導」はするが、高齢者のとくに要介護高齢者はほったらかし。これでは、生活保護の「姥捨て山」である。

 高齢者の尊厳ある生活を実現するためには、この現実の改善も重要な課題であろう。


  
Category: 社会保障問題
2010/09/09 Thu
神戸市で開かれた「第43回公的扶助研究全国セミナー」に参加している。今日から3日間の日程。

記念講演は、湯浅誠さん(元年越派遣村村長、現内閣府参与)。

貧困の歴史的・構造的な分析ともに、公的な支援の在り方として「パーソナル・サポート」を提案されている。
「対象や制度やに合わせて問題を限定化してとらえて支援する(又は他の支援機関に回す)のではなく、クライエントの抱える問題の全体を構造的に把握したうえで、支援策をクライエントのニーズに合わせてオーダーメイドで調整、調達、開拓するコーディネイトの重要性」に着目し、「このような支援を『パーソナル・サポート・サービス』として検討する」というものである。

 「制度から人間を見る」のでなく、「人間から制度を見る」発想である。湯浅氏によれば、この「パーソナル・サポーター」は、10年、15年かかって支援の人材を育成することに見合うような処遇として、チーフサポーターであれば年収八百万円くらいを想定した制度だとのことである。

 まさに、縦割り・ばらばらの機関と制度を横断的に「利用者本位」で調整し、継続的に支援するという大胆な問題提起である。しかもその仕事は、現在「良質のケースワーカーなどが個人的に手弁当で担ってきた領域を制度化」するものという。

 介護保険では、継続的・包括的マネジメントが強調されているが、それをはるかに上回る、利用者にまるごと「寄り添う支援」の制度化である。

 今後の議論を期待したい。
Category: 社会保障問題
2010/09/09 Thu
 介護保険見直し議論 社会保障審議会介護保険部会での議論が、本質的な部分に入ってきた。

 「給付と負担の在り方について」を議題に、9月6日に開催された第31回社会保障審議会介護保険部会では、さまざまな議論が交わされた。
 事務局である厚労省の示した「論点」では、
・負担の在り方 ・給付と負担のバランス
 「第5期は保険料や公費の増が必要となり、…」「介護保険制度を持続可能なものとしていくことがまず重要」と財政論をぶち上げ、保険料の在り方、公費負担割合、利用者負担の在り方などをテーマに。そして、「給付と負担のバランス」として軽度者支援、補足給付などについて「どう考えるか」と切り捨ての方向に論議をもっていこうとする意図が見え見え のものであった。

 当日示された資料では、「第5期介護保険料」について、全国平均額(現行月4160円)第5期には5千円を上回るとの見通しを示した。介護職員の処遇改善を図るための交付金などの特例措置が積み重なったことから、給付費が当初試算より約2千億円上回る可能性が大きくなったことが要因などと説明していた。

 これに対し、財界側から「保険料引き上げには反対」、「もっと必要不可欠なサービスに絞ってはどうか」(日本経済団体連合会・久保田専務理事)などの意見がだされた、

 しかし、今回の議論では、「公費負担増」を求める意見が各委員から出されたことが特徴である。


 「“強い社会保障”を実現するためには、保険料の引き上げと公費投入の割合を現在の50%から引き上げる案を検討すべき」(関西学院大学大学院小西教授)
 「引き続き処遇改善を推進していく上で介護報酬の引き上げは必要。しかし保険料は据え置きが望ましい。そのためには公費負担を60%にすべきだが、現政策が子供手当てに注力している限りそれも望めない」(UIゼンセン同盟日本介護クラフトユニオン河原会長)
 「保険料負担の急激な増加を避けるためには50%を超える恒常的な公費負担の導入が必要」(全国老人クラブ連合会理事・齋藤事務局長)

 など、それこそ「介護保険制度の持続性確保」には「公費負担増」が必要との意見が多数を占めたかのような報道もなされている。

 しかし、これに対し、「国費増を伴う介護保険法等の改正法案は、来年の通常国会に提出できない恐れがある。なぜなら、国費増によって給付の充実を行うなら、財源を確保できない限り、来年度の通常国会で改正法案を通して、2012年度の実施にむけて準備するという段取りができない」「給付の充実を図るには、現行どおり公費負担割合は50%を維持することが重要」(慶應義塾大学経済学部土居教授)など、真っ向から否定する発言もある。

 厚労省としては、公費50%(国25%、都道府県・市町村各12.5%)・保険料50%(1号保険料20%、2号保険料30%)という費用負担割合は、そのままで、「保険料負担増か給付抑制か」の二者択一論の議論にもっていきたいところであるが、介護保険と国民の現状はこれを単純には許さない。 

 公的介護保険にふさわしい、公費負担増を求める国民的な世論が急務である。

 社会保障審議会第31回介護保険部会資料
Category: 介護保険見直し
2010/09/08 Wed
 ある医療関係の新聞から 「介護保険10年の連載記事をかいてほしい」と依頼され、ホイホイとうけてしまった。
 第1回の締め切りが 今日(8日)。昨晩から6回シリーズの構想について 悩みに悩む。なにせ、開業医が読者の新聞なので、どう書いていいか。

 結局、介護保険の現実、見直しの動きなどを何回かテーマに分けただけになった。

 朝4時に起きて、ようやく第1回の原稿を書き上げ、今メール送信。

 
 あと、10日まで締め切りの小論文が1つ。テーマは大阪府橋下知事の「分権改革」の一環として行われる高齢者介護関係の大阪府業務の市町村への移譲問題。
 いちから資料を読みあさり、「地域主権」問題について、勉強しなおし。

 書くことはとても勉強になるし、結果がきっちり残るのでとてもありがたいが、何せ、夜間、早朝に睡眠時間を削ってやる作業になるので、満足なものにならないのがくやしい。

 通勤電車の中で資料を読みふける。
Category: 雑感・雑記
2010/09/06 Mon
 9月5日、「第5回ヘルパーのつどいin奈良」に招かれた。

 ここ毎年この集会にお招きいただいているが、今年は記念講演というものを仰せつかった。

 昨年、この集会にきたとき、いくつかの「ローカルルール」をきいた。

 
・「同居家族のいる利用者への生活援助」--奈良市では、ケアプランを市に3カ月ごとに届けることが条件とのこと!
・「散歩の同行介助」は最近、認められたが、①自宅の周辺に範囲は限定 ②他に通所系サービスを利用している方はダメ ③週1回以上通院など外出介助を受けている人もダメ! 
・「買い物外出介助」も、これまで、月1回ヘルパーの服を買いに行くことことを楽しみにしていたが、「洋服の好みをヘルパーが聞いて買い物代行にしなさい」と指導を受けた!


 集会前の打ち合わせで、奈良市の通知文と「算定届出書」を見せてもらった。

 同居家族のいる利用者に訪問介護で生活援助を提供する場合、「生活援助単位算定届出書(同居家族有り・やむを得ない事情)」を市役所に提出することになっている。提出書類は「届出書2枚、アセスメント、ケアプラン(第1表、第2表)、サービス担当者会議の内容、サービス利用票(第7表)、訪問介護計画書」とされている。
 新規に提供する場合と、家族構成やサービス利用内容に変化が生じたときも再度提出が必要で、プランの変更時期にも提出が必要とされている。他にも「生活援助単位算定届出書(日中独居・介護疲れ等)」という届け出もあるようである。
 この場合でも、トイレ・浴室等のいわゆる共有部分のそうじ等はできない。
 共有部分ができる場合は、同居家族が、18歳未満の児童又は障害者自立支援法のヘルパー派遣決定者の場合のみとされ、「共有部分の生活援助単位算定算定届出書(障害者自立支援法に基づく居宅介護の支給決定者と同居・18歳未満の子供とのみ同居」の提出が必要とされている。

 生活援助だけでない。身体介護の「自立生活支援のための見守り的援助」の場合も「算定届出書」が必要とされている。「利用者とともに家事を行う」「散歩に同行する」などの場合である。

 散歩についても、利用者が
・週に1回も外出(通院含む)をしていない
・デイサービス・デイケア等利用していない
・外出する機会がない
等に限定され、
 「目的」に下肢筋力防止の歩行訓練が入っていれば、訪問看護・訪問リハビリしか認めない
「範囲」も
 ・週1回程度、1回30分と限定している

 
 さらに驚いたのは、奈良市内のケアマネジャーの多くは、介護保険法に基づくこれを当然の手続きとして「ローカルルールと感じていない」ということであった。

 
 訪問介護のサービス行為の内容によって、事前に保険者の「算定届出書」の提出を義務付け、そうでないと算定を認めない、などという規定は介護保険法令にも厚労省通知にも一切ない、完全なローカルルールである。

 また、その算定要件にも、明らかに国とも異なる独自の規制が数多く存在する。
 集会の中では「奈良県に聞いてOKというものが奈良市に聞くとダメと言われた」との発言もあった。

 記念講演では、「この奈良市のローカルルール通知をケアマネジャーやヘルパーの力で見直しさせていくことから第1歩が始まる」と強調させていただいた。

 ヘルパーの集いは、80人以上のヘルパーの参加で大盛況、4例の実践報告も利用者の在宅生活を支える感動的なものばかりであった。

 奈良のヘルパーさんたちの取り組みがこの理不尽なローカルルールを是正させていくことを期待したい。

Category: 介護保険見直し
2010/09/06 Mon
ombudsmank

5年に1回の「国勢調査」。今回から調査票封入・郵送提出も可。しかし、国勢調査そのものの国民的議論はまだである。http://ombudsman.blog61.fc2.com/blog-entry-863.html
09-05 09:09

Category: 未分類
2010/09/05 Sun
ombudsmank

@okajinaokun さん。フォローありがとうございます。まだツイッターがよくわからないまま。最近はさぼりぎみですがよろしくお願いします。
09-04 13:44

公的扶助研究全国セミナー。今年は神戸です。「高齢・介護」の分科会。まだまだ参加できます。ぜひどうぞ。http://ombudsman.blog61.fc2.com/blog-entry-862.html
09-04 13:41

Category: 未分類
2010/09/05 Sun
「控訴人らは、『不適切行為②』に関し、今頃になって新たに、日下部雅喜なる正体不明の人物の陳述書(甲90)を提出している。…… その証拠価値は全くないと言うべきものである。」

 よくも ぬけぬけと書いてくれたものである。 

 私が、ある事件の「事実関係」を明らかにするために、ごく簡単な「陳述書」を提出したことに対し、被控訴人側の代理人(俵正市弁護士・高橋英弁護士)が出してきた準備書面である。

 証拠価値うんぬんは、裁判のことであるから議論の余地はあるが、「正体不明の人物」とは、なんたる言い草であるか。

 私は陳述書の冒頭で、次のように書いている。

氏名   日下部 雅喜
年齢  54歳
職業  地方公務員(堺市職員)
第1 陳述人の身上及び経歴
 私、日下部雅喜は、1979年3月に日本福祉大学を卒業し、同年4月に大阪府堺市に福祉行政職員として任用され、現在まで、障害福祉課、民生総務課法人施設監理担当、南保健福祉総合センター地域福祉課など、社会福祉行政に従事してきた者です。1999年に民生総務課法人施設監理担当(当時)として社会福祉施設の指導監査をおこなっていた際に、社会福祉法人の理事長らによる巨額の施設運営費不正流用事件を発見しましたが、堺市上層部が毅然たる処分を行なわなかったため、2000年4月に「公務員個人」として理事長らを刑事告発しました。このことを契機として、福祉・介護オンブズマン運動に参加するようになりました。2001年4月、福祉・介護に関する不正や権利侵害などについて、広く相談を受け、解決のために活動する市民団体「福祉・介護オンブズネットおおさか」を設立し、今日まで、その事務局長として活動してきました。また、その関係で、NPO法人「福祉サービス評価WACCH」の監事も務めています。なお、これらの活動は、地方公務員として職務に従事する傍ら、無報酬で行う活動です。


 このように職業も経歴も明らかにしている。さらに、この事件の原告(控訴人)との関係についても、事実にもとづいて記載している。
 これに対し、「正体不明の人物」といってのける。弁護士センセイの良識を疑う。

 このような言われかたをするのであれば、 この俵正市なる 弁護士の「正体」について、書いておく。
 ひとことでいえば、「悪徳弁護士」の類あろう。

 それも行政事件がらみで、被告となった行政当局の代理人として、なりふり構わぬ、弁護を展開する。
 
 私の知る限りでは、大阪の自治体関係の労使紛争にかかる裁判や公務災害認定裁判には、必ずと言ってよいほど、当局側の代理人として登場するのがこの弁護士事務所のセンセイたちである。公金の不正支出に関わる住民訴訟においての多くにもかかわっている

 私のかかわった介護報酬不正返還請求の住民訴訟でも、この事務所の小川洋一弁護士は、証人尋問で、不正を告発した元職員に対し、その名誉を著しく傷つける言動を行った。さらに、明白な運営基準違反である介護保険事業所における「管理者不在」についても、「軽微な瑕疵」などと言いくるめ一億円以上の不正介護報酬返還をしなくてもよい、と主張した。
 この事件では、俵弁護士らが弁護した堺市は地裁で敗訴。俵弁護士らは、控訴審からは代理人を外された。

 住民や被害者が、悲壮な決意をもって、経済的にも物理的にも多大の負担と犠牲を払って行政を訴えることは並たいていのことではない。

 それをこの弁護士らは、行政当局の代理人として、公金で多大の弁護費用をもらい、かつ、訴訟の事務においても行政職員の資料作成、証拠収集など、多くの仕事をさせ、実に「楽」な弁護士活動である。しかも、行政を訴えた原告に対して、その名誉や人格も傷つけるような理由を並べたて、ときとして、シロをクロと言いくるめるような主張さえ行う。
 
 こういう輩を「悪徳」と世間では言うだろう。

 本件の裁判においても、障がい児教育の場における学校側の不適切な対応に対する保護者の要望についてクレーマー扱いし、いったんは認めたこと、学校側が保護者と合意したことまでも否定する主張を行っている。
 法廷で事実と法に基づいて論戦するのはいい。しかし、強大な行政権力と一体になり、訴えた側の住民や保護者を傷つけたり、事実を否定するような卑怯な弁論は、「社会正義の実現」をその使命とする弁護士として許されない。
2010/09/04 Sat
 国勢調査の「指導員」というものを仰せつかった。5年前と同じ調査地域である。私のもとに11人の「調査員」(自治会推薦の方)がいる。

 2日間かけて「調査員事務打ち合わせ会」を開催した。

 5年前も国勢調査のとき、私は「国勢調査について考える」という拙文を書いた。
 5年前に大問題になった、調査員が調査票を見ることができなくする「封入」問題で、私は、次のように書いた。
個人情報を積極的に保護するという観点から言えば「全世帯封入提出」方式とすべきであろう。 実際、横浜市などは独自に全世帯封入方式を採用した。ちなみに小生の担当地域の577世帯の内、封入提出は477で82.7%であった。 封入問題についてさらに言えば、封入封筒は調査員は開封してはならないことになっているが、封入シールが小さく、粘着力も弱く、密封といえる代物ではない。一度明けてもまた貼りなおせば分からないようなものである。封入提出とするならそれにふさわしい封筒とするべきである。

 今回、当然のことであるが、全件封入 しかも 提出は 調査員に手渡すか、自治体に郵送するか も調査を受ける世帯が選択できることになった。また、調査員には、「絶対に開封しない」ことも指示された。当然のことである。

 しかし、この国勢調査そのものの必要性についての国民的議論はなされないままである。

 まだ、今回の国勢調査開始前であるが、5年まえの小生の拙文の 結論を 紹介する

 国勢調査については、「住民基本台帳があるのにさらに必要経費600億円、調査員だけでも90万人という膨大な手間と公金を使って調査をする必要があるのか」といった批判や「人口調査」(統計法4条1項)なのに「なぜ、住居の面積や勤務時間まで調査項目にあるのか」といった疑問もある。 国勢調査問題を研究したことはないので、これについての小生の見解は、明確にできないが、調査の一端にかかわったものとしては、至極当然の声であると思わざるを得ない。
 むしろ、政府にとって、国勢調査は、5年に1回、10月1日という決まった日に1億2千8百万人の国民・在留者を全国の自治体を動員し、100万人近い調査員を組織して、いっせいに調査・回答させるという「国民管理システム」にその意義を見出しているのではないだろうか、と考えてしまう。 その意味で、「調査員のなり手がない」「調査に対する反発が広がっている」など、最近の国民意識の変化に伴う「調査環境の悪化」は、そうした管理システムの維持が困難になってきていることを示しているのではないだろうか。
 国家が国民に「申告の義務」(統計法5条。罰則付き)を課していることに安住して調査ができる時代は過ぎ去りつつあるだろう。国勢調査をその必要性を含めて国民的な議論の上、検討されることを望む。プライバシーと人権、そして個人の尊厳を保障した21世紀型の統計システムの創出を祈念する。( 2005年10月16日記)


 私のような浅学非才の者が 5年たっても同じことを言わなければならない のは、残念なことである。

Category: 時局争論
2010/09/04 Sat
 第43回公的扶助研究全国セミナーが年9月9日から3日間神戸学院大学ポートアイランドキャンパス等で開催されます。
 
 二日目の分科会の中に「高齢・介護」の分科会がありますが、今年は私が運営責任者です。

 レポートなど準備は全部整ったのですが、事務局から

 「9月1日時点の集計では、参加者がとても少ない」

 とのこと、

 ぜひ、ご参加を。

第3分科会テーマ
 高齢者の尊厳ある生活を守るために今、現場に何が求められているか

◆サブテーマ
介護保険10年と高齢者のくらし

◆分科会のねらい
“100歳を超えた「長寿者」の中にその所在すら確認できない人が数多くいた” 「長寿大国・日本」でこの夏表面化した事態は今日の高齢者問題の深刻さの一端をしめしています。
「高齢化」の進行と、貧困と格差の広がりのなかで、人生の「高齢期」を迎えた人びとの生活は、より大きな困難や課題が生まれています。
一つは、高齢者の地域での「孤立化」問題です。「所在不明者」「孤独死」(孤立死)に端的なように地域社会が様変わりする中で、社会から取り残された生活を送る高齢者が増えています。
二つ目には、行き場のない要介護高齢者、とくに低所得者の問題です。大量の特養入所待機者に示されるような「介護難民」が社会問題となっています。
高齢者虐待や老老介護、「介護心中・介護殺人」など地域における高齢者の問題はきわめて深刻さを増しています
介護保険制度がはじまって10年がたちました。制度当初にうたわれた「介護の社会化」や「利用者本位」などの理念は後景に追いやられ、制度改定と「適正化」等により、サービス制限や一方、介護従事者の人材確保困難が続き「介護崩壊」の危機も叫ばれています。自治体の介護保険職場も介護保険料や利用者負担をめぐる問題や要介護認定見直しに伴う混乱など多くの課題が山積しています。 
分科会では、地域おける高齢者の現状と、公的な支援の在り方について、議論しながら公的な支援の在り方、生活保護ケースワーカーとケアマネジャーや地域包括支援センターなど介護関係者との連携についても議論します。


 申し込みは 当日まで可能です。

 申し込み書などは、全国公的扶助研究会 HPから。
Category: 介護保険見直し
2010/09/04 Sat
 以前に このブログで 書かせていただいた 「なぜ介護保険料が日本一安い? 岐阜県七宗町を訪ねて」
でお話をうかがった 職員の方から メールをいただいた。

 いきなり、名乗りもせず、訪問し、ブログに書かせていただいたのに、ご丁寧なメールをいただき 恐縮する。

 3か所 誤りを指摘していただいたので、記事を訂正し、再アップしました。

 「なぜ介護保険料が日本一安い? 岐阜県七宗町を訪ねて」

Category: 介護保険見直し
2010/09/03 Fri
ombudsmank

次の大阪府内の介護保険料平均額は20%以上値上げ。行政でありながら悪質な試算http://ombudsman.blog61.fc2.com/blog-entry-859.html
09-02 07:45

要介護認定こそ、いまこそ見直すべき。そして将来は廃止へ。こんな悲惨な事例もあります。末期がんの人が「非該当」に。http://ombudsman.blog61.fc2.com/blog-entry-858.html
09-02 00:30

Category: 未分類
2010/09/02 Thu

こんな文書がある。

「次期介護保険事業期間である第5期(平成24年~26年度)においては、次の理由により保険料の大幅な上昇が予測される。第5期における保険料の上昇に関わる要素として、高齢者、とりわけ後期高齢者や要介護(要支援)認定者数の増加による保険給付の自然増や第4期の介護報酬改定(3%プラス改定)の影響がある。さらに介護保険料への影響が懸念されるのが、平成21年度からの介護職員の処遇改善(1人あたり月額1.5万円)の財源、加えて現政権の公約である1人当たり4万円までの引き上げに必要な財源で、仮にこれらも含めて介護保険制度の枠内で賄うとして、機械的に試算すれば、府内においては、平均の月額保険料4,588円(第4期)が5,527円(第5期)となると見込まれる(939円増、+20.4%)
 [第5期保険料の機械的な試算]
 第4期保険料      4,588円(大阪府内平均)
 自然増           610円(給付費上昇率4.18%:平成19→20年度の割合)
 報酬改定(3%)       76円
 処遇改善(1.5万円分)   94円
 同(さらに2.5万円分)  159円
(合計)第5期保険料   5,527円」


 今年3月に大阪府が作成した「大阪府高齢者施策戦略レポート2010」の中に記載されている。このレポートでは、この試算を受けて、「保険料」の「改革提言」として、「世帯でなく個人を賦課」「段階制から定額制と定率制を組みわせた制度」などの提言を展開している。

 その提言の検討は、さておき、問題はこの「第5期保険料額試算」である。
 介護職員処遇改善交付金は、全額国庫負担であり、2011年度以降も、「継続する方向」と長妻厚生労働大臣が表明している。ところが、大阪府はこれをわざわざ、全額介護保険給付費にもってきている。
 さらに、現政権公約の「4万円」の残額に相当する2.4万円分も全額保険給付費に入れている。これは、現時点では国は、その内容を明らかにしておらず、また、長妻大臣はじめ厚生労働省幹部の言動からは、実行するかどうかも疑わしい。ところが、大阪府はこれも保険給付費に算入している。

 現在よりも20%以上も上げ、月5500円を超える介護保険料は高齢者の負担能力を超えたものであり、到底許されるものではない。ましてや、政府ですら言っていなことを「機械的試算」などと、勝手に保険料計算にくわて、このままでは「大幅にあげるぞ」と 脅迫する、極めて悪質な試算である。
     
Category: 介護保険料
2010/09/01 Wed
昨日のブログで 池田省三センセイが、現行の要介護認定制度が いかにすばらしいか 述べている と書いた。

 いかに現実をみない議論か。

こんな例もある。

知的障害の孫さんと二人暮らしの女性 70歳代後半。

家事は一手に担ってきたが、胃がんで入院、末期であちこちに転移している

退院後のことを考え 要介護認定申請

退院の日に認定調査

退院後は、訪問介護週2回と福祉用具(歩行器)をレンタルし、在宅で療養


要介護認定の結果は「非該当」。

要介護認定等基準時間は 23.8分

あと1.2分で要支援1なのに。

主治医意見書には がんの病状が 明記してある。


それよりも、入院中だったので、「点滴」と「モニター測定」が主治医意見書にチェックされているが、調査員の調査項目では 「なし」

明らかな不整合 主治医意見書も入院中、認定調査も入院中 それぞれ10日間も開いていない。

認定調査のチェックもれの可能性が高い。

もし 認定調査でチェックされれば、「点滴」(8.5分) モニター測定(3.6分)で 12.1分も加算される
 これを加算すれば、要介護認定等基準時間は 35.9分となり、要支援2または要介護1(32分~50分)である。
 末期がんであるから「状態不安定」で要介護1である。

 それが、1ヶ月以上もかかって 非該当の 結果になった。
 

 退院後、暫定プランで利用していたサービスはすべて自費に。

 ご本人は「すべてに見放されたのか」と大ショック。

 要介護認定の現場では、場合によってはこんなことも起こりうるのだ。

 コンピュータと記録だけで、机上で 事前にろくに見ないで 1時間あまりで30件も審査すれば、誰も気に留めず、こんな結果がでることもある。

 一見 精緻に見えるが モザイクのようなシステムである。

 今から新規申請をやり直しても、これまでのことはもとに戻らない。不服審査請求で認容される可能性は高いが、その結果は数ヵ月後である。
 救済措置も間尺に合わない。
 
 
 要介護認定が廃止されていれば、医師とケアマネジャーがそれぞれの情報を持ち寄り、即座に退院後の生活を十分に支援するための介護の必要量が決められただろうに。

 
 尊厳ある生、そして尊厳ある最後の日々  

 介護保険のあまりの残酷さに、言葉を失う。
Category: 介護保険見直し

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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