2011/03/29 Tue
 「議会と自治体」誌 4月号に 介護保険見直しと「地域包括ケア」 ●「介護の危機」は解決できるか のテーマで書かせていただいた。
 
 2月に編集部の方から、メールで依頼を受けてバタバタと書いた拙論。字数を大幅に超過したため、後半の大部分をカット、図表のすべて削ったため、いまいちわかりにくいものになったが、私なりに 介護保険見直しと地域包括ケア問題について現時点での見方をまとめたもの。

 拙論の「おわりに」の部分である。

 ドイツ、オランダに続き日本で介護保険制度がスタートして11年。現在にいたるも高齢者介護を保険方式で行っている国は韓国などが増えただけで、世界では圧倒的少数派のままです。
 「介護の社会化」への大きな期待とともに、ケアマネジャーやヘルパー、そして多くの介護労働者や介護関係者の使命感によってここまで来た介護保険制度です。しかし、介護保険制度が持つ構造的な欠陥に加え、度重なる報酬切り下げ、制度改悪と給付抑制によって介護保険制度は「介護の危機」と言われるほどの無残な現実となりました。
現行の介護保険制度は、この介護ニーズの爆発的増加と介護問題の社会化に対応できる仕組みではなくなっています。「介護の危機」を解決できず、「負担と給付の均衡」をとるためと給付減と負担増に走り、「介護の破滅」へと進もうとする介護保険制度はもう限界ではないでしょうか。
憲法第25条を踏まえた「権利としての介護保障」の実現をめざし、「高齢者の尊厳」「介護の社会化」「自立支援」といった、現行介護保険制度では 果たし得なかった理念を実現するために、国民的なたたかいをはじめるときです。介護保険制度の下での経験と蓄積を生かし「利用者本位」の実現する公的介護保障の新たな制度を作り出すことが求められています。

 

 よろしければ、読んでみてください。
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Category: 介護保険見直し
2011/03/28 Mon
 昨年、堺市でおきたケアマネジャーの利用者宅訪問中の死亡事件。警察は、一緒に死亡した利用者を殺人容疑で書類送検した。
 (事件については 「尊い犠牲」参照)

以下、報道内容
 死亡の男が硫化水素で殺害容疑 
 去年10月、堺市の集合住宅の一室が焼け2人が死亡した火事で火元の部屋に住んでいた男が、訪ねてきたケアマネージャーの80歳の男性に硫化水素を吸わせて殺害した疑いが強まったとして警察は、容疑者死亡のまま書類送検しました。
 去年10月22日、堺市中区小阪の住宅から火が出て焼け跡から2人の遺体が見つかりました。
その後の調べで警察は、死亡した、この部屋に住む濱田武・容疑者(69)が、訪ねてきたケアマネージャーの豊田康弘さん(80)に硫化水素をすわせて殺害した疑いが強まったとして容疑者死亡のまま書類送検しました。
部屋には硫化水素を発生させる薬品を混ぜたポリタンクがありそこから豊田さんがいた部屋にホースが引き込まれ扉に細工がされて外に出られないようになっていたということです。
濱田容疑者は、数年前から介護を受けていましたが、日ごろから苦情を言って担当を何度も変えさせていて、火事の前には知り合いに「硫化水素で人を殺す」などと話していたということで、警察が詳しいいきさつを調べています。(03月23日 23時05分 NHKニュース


 この報道の中の「数年前から介護を受けていましたが、日ごろから苦情を言って担当を何度も変えさせ」という部分が、ケアマネジャーの中にさまざまな反響をよんでいる。

 この事件を契機に、行われたケアマネジャー対象に行われたアンケートでは、次のような結果だった。

「利用者の言動により、ケアマネジャーやサービス提供者が身の危険を感じたり、精神的苦痛を感じるようなケースを担当されていますか?」
 現在担当している                30%
 現在は担当していないが過去に担当したことがある 40%
 担当したことはない               30%

「利用者の言動について」
 暴言     44%
 暴力     13%
 セクハラ行為 24%
 その他    19% 

 「相談するところはありますか?」
 相談している  88%
 相談していない 12%

 「相談先について」
 行政機関       15%
 地域包括支援センター 25%
 在宅介護支援センター  7%
 同じ事業所のケアマネ 35%
 他の事業所のケアマネ  5%
 その他        13%
 

 意見記載欄には、今回の事件について、「どういった経緯があっての事件なのか、詳細を知りたい」との意見が多数寄せられていた。
 また、「ケアマネジャーが重い責任をおわされているのでは、と感じる」という声もあった。

・「あらためてケアマネジャーの孤独感が浮き彫りになった事件だと思う。決してまれなケースではないと感じた。『最後はケアマネ』と世間的に思われており、ケアマネジャーが重い責任をおわされているのでは、と感じる」
・「困難ケースなど、行政、保健所、地域包括と話しても解決がえられず、自分の中で解決している。反対にサービス事業所やケースワーカーから相談され、ケアマネジャーが保護者的に利用者の生活のすべての要となってしまっている。主治医や精神科医にも相談するが、解決できない。いろいろと相談して理解してもらっているが、365日利用者と対応しているような精神的負担を感じることが多い。行政のケースワーカーにも、もっとしっかりしてほしいと思う」
・「人の人生を左右するケアマネとしての役割は重みがある。しかし、命を落としてまでもかかわらなくてはならないとは、残念である」


 さらに、行政や地域包括支援センターに対し、相談・連携を含め、今後の対応策の強化を求める声も多く見られた。
一部を紹介すると
「・ケアマネの事業所(とくに少人数の)は、今回のような場合、組織としての対応ができず一人で悩むことが多いと思う。結果として、地域包括支援センター、介護保険課や警察署との連携が充分できないまま、最悪の結果になってしまったのは非常に残念。今回の事件を無駄にしないため、対策を考えてほしい。
・暴力行為などで、ヘルパーやサービス提供者に危険をおよぼす可能性があると判断した場合、包括や行政などへ相談し、かかわってもらい、サービスを中止することも可能だが、ケアマネジャーについては訪問を拒否することはできない。また、ヘルパーは危険が予測される場合、二人介助が認められるが、ケアマネジャーが二人で訪問することは事業所判断で行われる場合もあるが、二人分請求することはできない。そのような問題のあるプランについては、行政や包括で担当することはできないものだろうか。同じケアマネジャーとして、今後このようなことが再発しないように、制度的に考慮してほしい。」
 
 

 尊い犠牲を犠牲をどう生かすか、今後の対応が問われると思う。
  
 
Category: 介護保険見直し
2011/03/27 Sun
 昨日、夕方、急に「この前泉岳寺行ったから 赤穂へ行ってみたい」 と思い立ち

 山陽道を 走って 赤穂市へ 行ってきた

 車中泊して

 今朝から  赤穂城址 大石内蔵助良雄屋敷門、赤穂市歴史博物館、海洋博物館 塩の国 をひとめぐり

 最後は 赤穂御崎温泉 で 瀬戸内海を 眺めながら 入湯

 気持ちは すっかり 赤穂義士である
 
Category: 雑感・雑記
2011/03/21 Mon
 福岡まで来たので、先週開通したばかりの九州新幹線で鹿児島まで足を伸ばした。
博多駅の九州新幹線「さくら」
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そして、朝から曇りで今にも雨が降りそうな中、フェリーで桜島にわたる。
この桜島フェリーは鹿児島市が運航しており、24時間営業で昼間はほぼ10分間隔でで出発し、桜島までは15分ほどで着く。
桜島フェリーImage548

 残念ながら、悪天候のため桜島の山頂には霞がかかってせっかくの雄大な火山島もふもとしか見えず。
桜島age549




 桜島は、5000人もの住民が住んでおられ、火山とともにしっかりと暮らしが営まれている。桜島港の近くには特別養護老人ホームやデイサービスセンターもある。
桜島特養ge556

桜島ビジターセンターでしっかり島の歴史と噴火の現状を学び、「大正の大噴火」でできた溶岩の間を歩く。
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溶岩mage552

鹿児島の気温は21度と暖かい。もう 桜も咲き始めている。
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島の景観を保つために看板や建物の色も規制があるという。桜島のローソンの看板はなんと茶色だった。
ローソンmage554

この後、鹿児島市内に戻り、市内の観光地めぐりのバス「カゴシマシティビュー」にのりあちこちめぐる。

帰りは、新幹線「みずほ」で、鹿児島中央駅発午後5時58分 新大阪着午後9時44分。大阪と鹿児島はこれだけ近くなった。




Category: 雑感・雑記
2011/03/20 Sun
福岡県粕屋町で開かれた「福岡県高齢者福祉生活協同組合」のケアワーカー集会に招かれた。

1月に北九州でひられた「よりよい介護をめざす連絡会発足集会」でのご縁で読んでいたが、私のほうが勉強させていただいた。

介護保険見直し議論の中で一時期「お泊りデイ」が注目を集めたことがある。東京などを中心にかなり劣悪な「お泊りデイ」もあり、行き場のない高齢者を男女一緒に雑魚寝にして住まわせるようなところも問題になっている。1月の集会の時には、この問題について、少しふれたが、今回、高齢者福祉生協の方から「うちは積極的にお泊りをデイサービスで受け入れている。その実践を見てから批評してほしい」と指摘され、実践報告集や様々な資料を送っていただいた。
 読めば読むほどにいわゆる「宅老所ケア」の素晴らしい実践に引き込まれた。
 

 この集会、午前中は私の講演で、午後からは分科会だったが、「住まいと泊り」の分科会にゲスト参加させていただいた。
 認知症の問題行動が激しく施設を退所させられた方でも『うちは絶対断りません』と断言し、受け入れた認知症デイでは、そのまま連泊で住み込んでおられる何カ月もかけてご本人は見違えるように穏やかに。一時は精神病院しかないと思われていたご家族もびっくりされるほどの変わりよう、だという。
 これが、グループホームでなく、デイサービスのお泊りなのである。

 ご家族と主治医と話し合いを重ね、お泊りデイで『看取り』を行った事例も紹介された。

『先週私たちと娘さんに看取られて亡くなり、今日が初七日です』と涙交じりに報告されたデイの職員さん。
 毎日25人~27人の泊りを受け入れているデイサービス事業所の所長さんの確認に満ちた発言。

 どれも、私にとっては驚きの連続であった。この実践の根底には『協同労働』の思想があり、それに支えられたチームケアがある。

 もうひとつの感動は、分科会に参加している職員さんが、「利用者と一緒に住み込み」「14時間連続勤務」など、自主事業なだけに、他の介護保険事業では見られないようなすさまじい条件下で支援困難な利用者を受け止めているにも関わらず「ぐち」が全く聞かれないこと である。実践し、切り開く者としての誇りさえ感じられる。

 こうした「宅老所ケア」の実践こそ 本物の地域包括ケアにつながるだろう。
Category: 介護保険見直し
2011/03/18 Fri
観測史上最大規模の地震、そして戦後最悪の被害をもたらした大津波、さらに原発事故による放射能汚染の危険。

これらは、自力で日常生活を送ることが困難な要介護者、障がい者の方々にも情け容赦なく襲いかかる。

避難できず命を落とした方々、自宅・施設・病院に置き去りにされた方々、避難所で十分なケアや健康管理をなされず衰弱し、なくなっていく方々。

被災地に容易に入れない支援者、被災地周辺では、燃料不足で 送迎できないデイサービス、訪問できないヘルパーも続出している。

厚生労働省は、震災発生当日から「通知」(事務連絡)を出しまくっている。

高齢者、障害者等の要援護者の緊急的対応について

東北地方太平洋沖地震により被災した要援護者への対応及びこれに伴う特例措置等について(課長通知)

3月11日に東北地方を中心として発生した地震並びに津波により被災した要介護者等への対応について

東北地方太平洋沖地震の被災者に係る被保険者証の提示等について

 東北地方太平洋沖地震及び長野県北部の地震における転入者に係る被保険者資格の認定等について

東北地方太平洋沖地震及び長野県北部の地震による被災者に係る利用料等の取扱いについて

ほかにも多くの通知が発出されている。

被保険者証なしでサービス受領可、避難所でも避難先旅館でもサービス提供可、保険料賦課猶予、利用料猶予など当たり前のことばかりだが、介護保険は、未曾有の大災害の際にいちいちこんなことを厚労省が通知しないと融通がきかない制度なのか、と言いたくなる。

 災害により、「保険者機能」も一時的に失われている自治体、サービス提供事業者も身動きが取れなくなっている地域、そして何より、壊滅した施設の利用者、置き去りにされた要介護者のいのちを救うための支援がすぐに開始されるべきである。
 
 通知の乱発でなく、大規模な人材と設備、資金と施設を投入した施策が一刻も早く打ち出されることを望む。

 全国の介護現場の人びと、そして自治体の職員だって、すぐさま応じてくれると思う。
 

Category: 時局争論
2011/03/14 Mon
14日、生後4カ月の赤ちゃんを発見した自衛隊員

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(Photos/Videos from think_justice より転載)


 いのち、希望 にあふれる 映像 

Category: 未分類
2011/03/13 Sun
 ヘルパーの集いin大阪 は 135人以上のヘルパーの参加で大成功。
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 午前中の記念講演は、八戸大学人間健康学部・准教授の篠崎良勝先生の「ヘルパーの専門性はどこにあるのか!?ヘルパーの医療行為の問題から考える」。

 介護保険法等の「改正」法案の中で、たんの吸引と経管栄養の管理といった医療行為が介護職員に「解禁」される動きの中で、介護職員の経年的な調査結果を踏まえて、実に興味深いをお話をされた。

 東北の大震災に被災され、自宅の電気・ガス・水道も止まるという状況にもかかわらず、はるばる大阪まで来ていただいた篠崎先生に、参加したヘルパーからは大きな拍手が送られ、会場では、「東北の大震災の被害者支援の緊急カンパ」が取り組まれ、約6万円が集約された。
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 午後からは4つの分科会が行われ、私は第4分科会「どうなる介護保険・どうする?ヘルパーの仕事」で助言者をつとめさせていただいた。

 集いで採択された 「アピール」




「ヘルパーのつどい」アピール
 
 ホームヘルパーが高齢者の暮らしを支える専門の仕事を担っていることをアピールすると共に「高齢者の尊厳」「家族が安心して介護の支援を受けられる公的責任」「ヘルパーが明日も笑顔で働くことのできる労働条件の確立、身分保障を」訴えます!

私たちホームヘルパーは介護の仕事の現場で一番身近に高齢者の暮らしに寄り添っています。介護保険で誰もが安心して暮らせる状況になったでしょうか。
それにしては、あまりにも介護にまつわる事件が続き、「介護殺人」や「介護心中」など哀しい事件が社会問題になっています。
また「老老介護」「認認介護」と地域で暮らす利用者さんの支援もヘルパーが細切れの時間の中で、専門的な知識や工夫で支援しないといけない大変なケースが増えています。
介護をされている家族はどうでしょうか、介護で仕事を辞めなければいけない、無理をして仕事を続けているが介護にかかる費用は自費などで支払わないと介護保険の枠内だけでは実際の介護は無理。夜は毎日、介護のために実家に帰っている。介護に追われて家族との時間も過ごせないなど、ぎりぎりの状況で介護をしている家族の実態があります。

そんな介護の実態の中で、介護保険の改定が進められようとしていますが、ヘルパーにとって見過ごすことができない大きな問題があります。
一つめは、要支援の人のサービスが切り捨てられる仕組みが導入されようとしていることです。市町村の判断で「生活支援総合事業」に置き換えられ、介護保険給付から外す仕組みです。
二つめは、「24時間定期巡回・随時対応型サービス」です。このサービスは、コスト優先の短時間細切れ訪問で、在宅生活を本当に支えられるか疑問です。問題は、このサービスが私たち訪問介護のヘルパーの仕事を奪う口実にされかねないことです。
三つめは、医療行為問題です。たん吸引・経管栄養管理などの医療ケアは私たち介護職が担うべきものでしょうか。これ以上、現場できつい労働実態の中、知識の乏しい医療の分野を担い、安心して介護の現場で働き続けられるでしょうか。
 
ヘルパーは労働者としての権利も充分に保障されていません。そんな中、黙っていれば、私たちの介護の専門性は奪われ、働き続けられるか不安な状況になるでしょう。これからますます必要になる高齢者の生活を支える大事な仕事を守るためにも、私たちの後ろにいるたくさんの利用者さん、家族の声を代弁して、今日のヘルパーのつどいの参加者が声を上げましょう。介護保険の改定が現場抜きにならずに、「高齢者の尊厳」と「利用者本位に支援が受けられる」が守られるために、私たち、介護で働く仲間が希望を持って働き続けることができるように。
 多くの利用者、家族、介護の仕事に従事している仲間とつながり、学び、「誰もが安心して暮らせる」介護保険の実現のために声を上げましょう!

 2011・3・13 ホームヘルパーのつどいin大阪
Category: 介護保険見直し
2011/03/12 Sat
 13日の「ヘルパーの集いin大阪」 
 記念講演(「ヘルパーの専門性はどこにあるのか!?ヘルパーの医療行為の問題から考える」)の講師も無事、参加できることになった。
 
 八戸大学人間健康学部・准教授の篠崎良勝先生、東北大地震の直後には、ご無事が確認でき、新幹線が不通なので、空路で来られるとのことだったが、その後一時連絡が取れなくなり、また、国内便の大量欠航で空路もどうなるか、集い実行委員会メンバーもとても心配していた。

 夕方に羽田経由で来られることが分かって メイン講師も含めて予定通り 開催出来ることになった。

 災害のさなか 万難を排して お越しいただく先生に感謝するとともに、東北のみなさんの 一刻も早い救援と生活再建を願わずにいられない。


Category: 介護保険見直し
2011/03/12 Sat
 東北大地震から 一夜明けて。→ 政府の公式発表(12日午前5時30分)

 関東・東北地方の友人、知人の消息は 大半がメールやツイッター、フェイスブックで伝えられてきた。阪神大震災の時にはなかった情報伝達手段の威力はすごい。
 とくにツイッターは、政府関係や自治体、電力会社、報道機関などの公式ツイッターと、個人のものが入り混じって時時刻刻と動きが伝わる。



 たとえば、人命の救助に向ってる人がいる。たとえば、避難場所で人びとの世話をしている人がいる。たとえば、病院で救護にあたってる人がいる。たとえば、線路の復旧をしている人がいる。いま現在も、不安を煽るのではなく、落ち着いて現場で働いている人たちがいるんです。それが「希望」です。


夜が開けてきた。さあ、希望を持って!絶望感からは何も生まれない。励まし合い、助け合い、生き延びて!


大丈夫、みんな大丈夫 死なないで死なないで アメリカは今午前5時なのに日本のニュースでいっぱいなんだって 中国のTwitterが「日本頑張れ」で埋まってるんだって 世界がみんなの、あなたの無事を願ってるんだよ だから大丈夫


人知を超えた災害時こそ人間本来の連帯や理性、勇気が広がる。

Category: 雑感・雑記
2011/03/11 Fri
 早朝の閣議で、介護保険「改正」法案が、閣議決定された。

 以下引用


都道府県の基金活用、保険料抑制 介護法改正案を閣議決定  2011年3月11日 08時57分
 政府は11日、2012年度の介護保険制度改正に向け、65歳以上の介護保険料の上昇を抑えるため、都道府県の基金を活用することなどを柱とした介護保険法等改正案を閣議決定した。今国会に提出し、成立を目指す。
 65歳以上の月額保険料は、全国平均で12年度からは最大で約5200円になる見込み。これを5千円程度に抑えるため、12年度に限り、都道府県の「財政安定化基金」を取り崩せるようにする。
 改正案は、医療と介護のサービスを同時に必要とする在宅高齢者への支援として、昼夜を問わず定期的に自宅を巡回する訪問サービスの導入を目指す。
 一つの事業所が介護と看護の訪問サービスをまとめて提供する「複合型事業所」を導入。たんの吸引など、医師や看護師に限られている医療行為を介護職員にも認め、在宅ケアの充実を図る。
 長期入院患者向けの介護型療養病床の廃止期限は11年度末から17年度末までに延長。有料老人ホームの入居一時金をめぐるトラブル防止のため、返金ルールを事業者に義務付ける。
 このほか、単身の認知症患者を支えるため、一般市民を対象にした「市民後見人」の育成を市町村に促す。
 
 東京新聞より



 大阪社保協を通じて、来週「改正」法案の厚生労働省レクチャーを受けに行く予定だった。そこへ、東北大地震、東京混乱のため、どうなるか分からないとのこと。
Category: 介護保険見直し
2011/03/10 Thu
フジテレビの取材を受けました。約1時間ほど介護の現状と介護保険見直しについてお話しました。さて何秒に編集されることやら。「寝たきり専用賃貸住宅」も取材するとのこと。スーパーニュースで来月あたり放映とのことです。
Category: 介護保険見直し
2011/03/09 Wed
介護保険法改正案の要綱が 2月23日の民主党厚生労働部門会議で示され、民主党議員のHP上でも公開されている。

 介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案要綱 は 予定では3月11日に閣議決定されるという。


法律案要綱では、
 「三新たなサービスの創設
 1 地域密着型サービスへの追加 
 地域密着型サービスに「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」及び「複合型サービス」を追加する

 と書かれた。

 「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」

 もともとは、検討会の名称にあるように、「24時間地域巡回型訪問サービス」という名前であった。「24時間」「訪問」というイメージが強く打ち出されたもので、現行の夜間対応型訪問介護との共通性も見られた。

 それが昨年11月の社会保障審議会介護保険部会の「見直し意見」最終報告書では「24時間定期巡回・随時対応型サービス」という表現に変った。
 「定期巡回訪問」と「随時対応」。その随時対応は、必ずしも訪問を意味しない。コールに答えて話を聞くだけでも随時対応である。

 2月に公表された「24時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会」報告書では、「1.本サービスの呼称について ○ 本調査研究では「24 時間地域巡回型訪問サービス」と仮称したが、普及にあたっては、利用者や国民が正確にその意義やサービス内容を理解できるような呼称を工夫すべきである」と、24時間地域巡回の呼称にこだわらないことを強調した。

 そして、法律案要綱では、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」である。「24時間」の文字は姿を消した。

 検討会報告書では、「実際の訪問ニーズは、基本的に利用者が起きている日中の時間帯に集中しており、深夜帯等のケア提供の回数は、限られた規模になると考えられる。」
 ときわめて安易に「日中」を中心とした定期巡回で在宅生活が支えれることを強調している。

 そして「随時対応」では、検討会報告書では、
「随時の対応のための職員配置(オペレーター)○ 利用者からのコールに対しては、オペレーターが利用者の日頃の状態を把握し、電話等での対応を通して適切に解決を図ることが重要である。モデル事業の結果によれば、利用者からのコールは、時間帯を問わず発生するものの、一ヶ月に発生する一人あたりのコール数は限定的であり、また、回数が多い場合でも、大半が実際に訪問することなく、通話(会話)で利用者のニーズへの対応が図られている。

 と大半は電話での会話対応事足りるような言い方である。

 法律案要綱では、

定期巡回・随時対応型訪問介護看護
「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」とは、次のいずれかに該当するものをいうものとすること
(介護保険法第八条第十五項関係)
(一)居宅要介護者について、定期的な巡回訪問により、又は随時通報を受け、その者の居宅において、介護を行うとともに、看護を行うこと。
(二)居宅要介護者について、定期的な巡回訪問により、又は随時通報を受け、訪問看護を行う事業所と連携しつつ、介護を行うこと。
 

 問題は、(二)である。「訪問看護を行う事業所と連携しつつ」であり、看護職員を配置しないタイプも法律上規定する。

 これに連動する動きは二つである。
1つは、介護職への医療ケアの「法的解禁」である。

 法案要綱では、
 「第六社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正
 一介護福祉士による喀痰吸引等の実施
1 介護福祉士は、喀痰吸引その他の身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者が日常生活を営むのに必要な行為であって、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る。)を行うことを業とするものとすること。」
 

 と社会福祉士の本来業務にたんの吸引等が入れられる。

 さらに、それ以外も介護職については、
「二認定特定行為業務従事者による特定行為の実施
1 介護の業務に従事する者(介護福祉士を除く。)のうち、認定特定行為業務従事者認定証の交付を受けている者は、保健師助産師看護師法の規定にかかわらず、診療の補助として、医師の指示の下に、特定行為(喀痰吸引等のうち当該認定特定行為業務従事者が修了した喀痰吸引等研修の課程に応じて厚生労働省令で定める行為をいう。以下同じ。)を行うことを業とすることができるものとすること。」


 「認定特定行為業務従事者」という新しい資格を作り、医療職でなくても医療ケアができる仕組みとした。

 「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」サービスが、看護職員を配置しなくても医療ケアを提供できる法的な枠組みである。

 さらにもう一つの動き。
 政府の行政刷新会議が3月6日から2日間の日程で「規制仕分け」を行ったが、その中で訪問看護ステーションの開設要件の1事業所につき2.5人以上の看護師が必要とする現行の基準を、緩和する結論を出したこと。「訪問看護ステーション」の開業要件について「看護師1人でも開業できるように緩和すべきだ」と結論づけた。
 CBニュース参照
 こうして乱造される「一人訪問介護ステーション」と、既存の訪問介護事業所が「連携」すれば、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」事業所は大量に出現する条件が整う。

 一方でおろそかにされ、捨て去られるのは「24時間」の在宅生活を支える責任ある体制である。

 「24時間」の文字が法律案から消えた意味は大きい。
Category: 介護保険見直し
2011/03/08 Tue
 今朝の当ブログで紹介した 山下参議院議員の 特養待機者、寝たきり専用賃貸住宅問題を取り上げた 7日の参議院予算委員会での質問を紹介した記事。

以下記事内容紹介


国は特養増やせ
参院予算委 山下議員の質問

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 7日の参院予算委員会で、社会問題になっている高齢者介護問題を取り上げた日本共産党の山下芳生議員。高齢者を食い物にするような介護ビジネスの実態を突き付け、政治の責任を問いました。
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山下氏 “介護退職社会”どうする
菅首相 社会全体で対応努力

 特別養護老人ホームの待機者は42万1259人(2009年度)。介護保険発足後10年間で4倍に増え、家族の介護・看護のために離職する人は年十数万人に上ります。
 山下氏はパネルを示し、入所希望者の増加に特養ホーム整備が全く追いついていないと告発。東京都内の44歳男性が75歳の認知症の父親を介護するために仕事を辞め、月10万円の父親の年金で暮らしている例を突き付け、首相の姿勢を問いました。
 山下 総理は厚労相時代、「介護を社会化する」といって介護保険を推進した。親の介護のために40代のミドルエイジが仕事も結婚もあきらめざるを得ない。こんなことで日本社会はどうなると思うか。
 菅直人首相 高齢化が進み、一人暮らしが増え、支える家族が少ないなどの状況がある。きちっと社会全体で対応できる努力をしなければならない。

寝たきり専用住宅
健康悪化でも病院運ばず/オムツ持ち込み禁止
厚労相 調査する

(写真)寝たきり専用賃貸住宅の看板(山下芳生事務所撮影)
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 特養ホームの待機者がどういう境遇に置かれているか。
 山下氏は「寝た専賃」と呼ばれる「寝たきり専用賃貸住宅」の急増を指摘。実態を告発しました。
 ある住宅は「寝たきり老人専用」と案内しています。チューブで栄養をとる「経管栄養」で、食事介助の必要がない人ばかりを集め、各部屋は4畳半程度で17人が入居。看護師が1日3回やってきてチューブで栄養剤を注入するだけです。
 オムツ持ち込みは「禁止」。オムツも医療も介護も身内の事業所が提供し、利用料と介護保険の報酬で利益をあげるためです。
 状態が改善して「寝たきり」でなくなったら、「手間」がかかるので料金値上げ。健康状態が悪化しても在宅医療で改善しなければ「終末期」とみなし、病院に搬送しません。こうした取り決めの「承諾書」に家族が署名・押印させられます。

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 山下 これが介護、医療と言えるのか。お年寄りの人生の最後を“食い物”にするやり方ではないか。
 首相 本当に本人のためになるサービスのあり方か、考えなければならない。

 山下氏が「実態を把握すべきだ」と迫ると、細川律夫厚労相は「調査させていただく」と答えました。

 山下氏は、「寝た専賃」を経営する会社がホームページで「数に限りある『老人介護施設』や『有料老人ホーム』に入所できず、『療養型病床』も減っていく中でますます在宅介護の必要が高まります」と宣伝していると指摘。「特養ホームを増やさず、療養型病床を減らしてきた、政府の政策のおかげでビジネスが成り立っている」と批判しました。
 菅首相は「ご指摘はもっとも。よりしっかりサービスを提供できる体制をどうしたらつくれるか。多くの問題を含んでいる」と答弁。山下氏は「解決の道は一つ。ちゃんとした受け皿を増やすことだ」と強調しました。

山下氏 国有地活用
菅首相 考えてみるべきだ
 特養ホームを緊急に増設するために何が必要か

 山下氏の質問に細川厚労相は、国が都道府県に対する特養ホーム整備の「一人当たり補助単価」を、1999年度360万円から2005年度225万円へと削減してきていることを認めました。
 山下氏は、補助金が、東京都では839万円から430万円へ、大阪府では773万円から352万円へと半減していることを指摘しました。
 山下 国がブレーキをかけている。アクセルを踏み込むべきだ。
 菅首相 施設の不足はおっしゃる通り。しっかりしたサービスが提供できる在り方を目指していかなければならない。
 山下氏は、民主党は09年総選挙のマニフェストで「40万人の待機者を解消する」「3倍のスピードで特養ホームを増やす」と言っていたことを指摘。100人の特養ホームを年間800カ所、8万人分つくれば5年間で40万人の待機者を解消できると述べ、「必要な予算は約4000億円。法人税減税・証券優遇税制2兆円のわずか5分の1で解消できる」と強調しました。
 山下氏は、未利用国有地の活用や貸付料の減額などを行い、建設を促進するよう迫りました。
 野田佳彦財務相が「財政法では時価による貸付としている」と消極姿勢を示したのに対し、山下氏は、「財務省だとこうなる。だから政治が知恵を出すべきではないか」と追及。
 菅首相は、「検討すべき項目に入れて考えてみるべきだ」と認めました。

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 (しんぶん赤旗より引用)

Category: 介護保険見直し
2011/03/08 Tue
 昨日の参議院予算委員会で、「寝た専賃」が取り上げられた。

 「寝たきり専用賃貸住宅」のことである。

 山下芳生議員(共産党)が、増加する特別養護老人ホーム待機者解消を政府に求める質問の中で取り上げた。

 要介護5限定で、入居させ、全員が経管栄養で、おむつから医療・介護まで特定事業者との契約を行わせ、4畳半の部屋にベッド一つだけ。看護師が3時間に一回経菅栄養の管理、栄養剤の補給にやってくるだけ。入居承諾書には、「要介護5に変更があった場合は個人の負担金が増えますのでご了承ください」とある。おそらく単位数の足りない分を自費負担とさせるのであろう。
 終末期だと業者が判断すれば病院にも搬送しない ことも入居承諾書には明記してある。


 「これが、介護、医療と言えるのか」と質問した。

 菅首相は「本人のためになると考えないといけない」と答弁、厚生労働大臣も実態調査を行うと答えたという。

 山下議員とお会いしたのは先月の11日、東京での介護シンポジウムの後である。

 「介護問題で質問したい」とのお話に、特養の待機者問題と、その陰で「寝た専賃」などという大変なものが一部地方で広がっていることを説明させていただいた。

 さすが共産党の議員である。特養へ自ら出向いて待機者調査を行い、寝たきり専用賃貸住宅も実際に調査をおこない、たった1ヶ月足らずで情報をそろえられた。質問時間もたった10分で、施設入所待機者問題の核心をついた。

 今回の質問をきっかけに一部地方でしか問題になっていない「寝た専賃」問題が、国レベルでもきっちり対応されることになることを期待する。

 政府のすすめる「地域包括ケア」構想の中には、24時間定期巡回・随時対応型サービスと「サービス付き高齢者向け住宅」を組み合わせた「効率的巡回サービス」も推奨されている。
 一歩誤れば、「寝たきり専用アパート」と24時間巡回型サービスを組み合わせた「囲い込みビジネス」を奨励しかねないだけに、この問題は重要である。
 
Category: 介護保険見直し
2011/03/07 Mon
 介護保険料に怒る一揆の会の世話人会。先日(3月2日)の大阪府との交渉の内容について議論した。

 みなさんの結論は「こんな大阪府ない方がまし」。

 国に対し、介護保険の国庫負担を大幅に引き上げるよう求めよ との要求に対し、大阪府は


 府としては、制度の趣旨・理念に照らして、介護保険料と公費それぞれ2分の1ずつで負担する仕組みは合理的なものと考えていますが、基本的に国の責任において運用されている制度であることから、必要に応じ、介護費用の国負担を求めてまいります

 との回答。この保険料・公費 半々という財政構造が、今日の介護保険のジレンマなのである。介護サービスが増えれば介護保険料があがるという「給付と負担の連動」がネックになってどこの自治体も給付抑制に走る。

 社会保障審議会介護保険部会の「見直しに関する意見」でも、公費負担増については、両論併記のかたちで記載されている。

 これを大阪府の役人どもは、「半々が合理的」と無思考、無批判にくりかえす。ここに地方行政の貧困がある。
 
 さらに、大阪府独自の「悪さ」も加わる。

 府独自事業の切り捨て回答
 「財政構造改革プラン(案)」においても、引き続き歳出改革等に取り組んでいることから、「高齢者住宅改造助成事業」の復活は困難であることをご理解頂きたいと存じます。

 また、問題の特養待機者についても

市町村が見込んだサービスの必要量をもとに「ふれあいおおさか高齢者計画」で整備目標量を設定し、計画的な整備を進めています。

 さらに、大阪府がため込んだ「埋蔵金」(介護保険財政安定化基金)の取り崩しについては、

介護保険法等の一部を改正する法律案(仮称)には、介護保険料の急激な上昇の緩和を図るため、各都道府県に積み上げられた財政安定化基金を取り崩して保険料を軽減することが記載されています。一方、財政安定化基金全額を保険料軽減に活用した場合には、市町村に対し資金の貸付け等ができなくなるおそれがあります。 基金の取り崩し範囲などその扱いについては、今後の国の法改正の動向等を注視しながら、慎重に検討してまいります

 国で取り崩しが可能となる法整備がなされようとしているのに「慎重に検討」しか言えない。

 一揆の会世話人会の感想は
 「こんな大阪府いらん!」
 
Category: 介護保険料
2011/03/05 Sat
 今日は午後から、「高齢者の居場所づくりをすすめる連絡会」の介護保険改定学習会。

 私も役員のはしくれなので講師を仰せつかった。テーマは「どうなる介護保険・地域包括ケア」。

 参加者は、施設づくりや宅老所づくりを取り組んでいる方、零細な介護事業所やそのスタッフの方が大半。

 「地域包括ケア」を中心に、主に 地域おける介護の提供体制がどう変わるかについて、お話させていただいた。

 やっと最終報告書が公表された「24時間定期巡回・随時対応型サービス」を中心に、この間のいくつかの報告や文書をつなぎ合わせて考えてみた。
 
 ①24時間地域巡回型訪問サービスあり方検討会報告書 (厚労省はすでにこの名称でなく「24時間定期巡回・随時対応型サービス」と呼んでいる)
 ②区分支給限度基準額に関する調査結果報告
 ③介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方について中間まとめ
 ④高齢者住まい法改正案
 ⑤全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料
 
 「在宅限界点を高める」として、要介護3~5の中重度要介護で単身者でも、在宅介護を可能にするという「地域包括ケア」。
 その「基礎的なサービス」とされているのが、「24時間定期巡回・随時対応型サービス」である。このサービスは、看護と介護の一体的提供、短時間の定期巡回と随時対応を組み合わせる というのが特徴だ。①24時間地域巡回型訪問サービスあり方検討会報告書 をみればわかるように「コスト論」「効率的運営」の一辺倒である。事業実施のイメージ図では、夜間対応するオペレーターは、同一法人であれば3事業所をまとめて1ヶ所で対応もOK。さらに入所施設の夜勤職員が兼務してもOK、単独事業所ではオペレーターをおかず携帯電話を職員が持つだけでもOK、という、超安上がりな構想である。利用者は「24時間対応の安心感」を与えられるというが、「電話の向こうのオペレーターは自宅で携帯電話で対応」ということを知っても利用者は安心するであろうか。
 
 問題なのは、居宅介護支援事業所のケアマネジャーとは、別の「継続的アセスメント・モニタリング」を行うとされており、その担い手はケアマネジャーでなく「看護職員」とされている点である。(報告書9頁)
 これは、②区分支給限度基準額に関する調査結果報告
で、ケアマネジャーのプランが「医療系サービスが少ない」「9割が見直しが必要なプラン」などと批判されたことと結びつく。福祉職系ケアマネジャーに対する言われなき偏見と誹謗中傷がここでも独り歩きしている。24時間定期巡回・随時対応型サービスのアセスメント・モニタリングはケアマネでなく看護職員という位置づけもこれと共通の発想なのだろう。
 利用者の「望む暮らし」でなく、医療・看護に一面的に傾斜したアセスメント・モニタリングを期待している向きがある。ケアマネジャーとは「共同マネジメント」とされているが、実際のサービス現場では、24時間巡回型サービスでケアを包括される利用者についてケアマネジャーの出番は限りなく少なくなるであろう。
 危険で意図的な「ケアマネ不要論」の第一歩である。

 ところが、そのように重要なはずの看護職員もまともに配置されない。24時間地域巡回型サービスの事業実施の「イメージ図」(報告書18頁)では、介護職員22.8人に対し、看護職員は1.71人で、10人に一人に満たない。これで看護と介護の一体的提供をどうするのか。
 
 そこで、③介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方について中間まとめ に示される、基礎的な医療ケア実施の介護職員へのシフトである。経管栄養の管理もたんの吸引も、ほとんどは介護職員が行うことになろう。少数の看護職員がアセスメント・モニタリングを行い、実際に定期巡回訪問する介護職員(ヘルパー)に指導(療養上の助言、判断)を行うことになるであろう。それどころか、「介護サービスと看護サービスを一体的に提供」がうたい文句でありながら、24時間地域巡回型サービス事業所に看護職員の配置が困難な場合は外部の訪問看護ステーションとの「連携」でもOKという超手抜きも許される構図となっている。

 そして、コスト上最大の課題である「移動時間」については、「高齢者向け住宅」を「本サービスと一体的に整備し、地域に展開することにより、効率的なサービス提供が期待できる」(報告書11頁)とし、利用者の住まいを「集合住宅化」することで解決しようとしている。
 そこで、④高齢者住まい法改正案 の登場である。「サービス付高齢者向け住宅」をどんどんたて、その「見守りサービス」に依存しながら、ポイントポイントで、24時間定期巡回サービスを短時間おこなえば効率的、ということである。

 さらに、⑤全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料 では、24時間定期巡回・随時対応型サービスを地域密着型サービスとし、市町村は、「公募・選考」で指定ができるようにする、また、「定期巡回・随時対応型サービスの普及のために必要なときは、都道府県が指定する際に市町村と協議するルールも導入するとしている(会議資料17頁)。
地域包括ケアの「地域」を定期巡回・随時対応型サービスを実施する事業所に「丸投げ」し、他の居宅サービス事業所を排除することも可能になる。

 ひとつひとつは分かりにくい 今回の介護保険改定であるが、一連の報告書・資料を並べてみれば、その意図する姿がありありと見えてくる。

 介護関係者に、改定案の全体像、そしてそれによって介護の現場と地域、利用者がどうなるのかを 分かりやすく具体的に明らかにしなければならない。
 
Category: 介護保険見直し
2011/03/02 Wed
 今日は、午後から3時間半にわたり、介護保険問題で、介護保険料に怒る一揆の会が大阪府高齢介護室と交渉を行った。
 ようやく実現した制度問題交渉だが、大阪府の回答のあまりの誠意のなさに怒り心頭であった。
 一体何のための介護保険料か、介護保険制度なのか、大阪府行政とは何のためにあるのか、参加した高齢者みんなが怒りを込めて問い直した。

 高齢者のこの声を大阪府も国もかみしめるべきである。

以下 交渉報告の記事


大阪府は高齢者の声を聞け!
 介護保険改善要求問題で怒りの交渉
 
 介護保険料に怒る一揆の会、年金者組合大阪府本部、全大阪生活と健康を守る会連合会は、3月2日午後、大阪府と介護保険改善要求問題で交渉を行いました。
 一揆の会宮崎代表、年金者組合松井委員長、大生連秋吉事務局次長をはじめ16人が参加。大阪府側は、高齢介護室の 介護支援課、施設課、居宅事業者課が応対し、①介護保険料②介護サービス③不服審査請求について、3時間半にわたって話合いを行いました。

介護保険料引下げのため大阪府は国に公費負担増を要望せよ
 大阪府の試算では、府内の介護保険料は、現在第4期保険料府内平均 4,588円(全国平均4,160円)が第5期には5,527円(国の推計5,200円程度)に上昇するという大幅な負担増です。
 大阪府は、「必要に応じ国に要望します」と回答しましたが、交渉を通じて、保険料抑制のための公費負担増については、府として国に要望すら行っていないことが明らかになりました。交渉団は、「府議会ですら昨年3月に保険料抑制のために公費負担割合を5割から増額するよう意見書を採択し国要望している。府知事が国に要望せよ」と迫りました。大阪府側は、「検討させていただく」と答えました。 
ため込み自治体をきちんと指導せよ
 大阪市など一部の自治体が取り過ぎ介護保険料(介護給付費準備基金)をためこんだままにしていることについて、府は「保険料の軽減に充てるものと考えており、必要に応じ市町村に助言を行っている」と回答しました。交渉団は、藤井寺市は7割以上もため込み、地元の社保協が運動して1年後にやっとため込みを吐き出して保険料をさげたことを上げ、「府の指導は不十分だ」と指摘しました。さらに、大阪市のため込み問題では、府審査会の裁決書で「金額と必要性を明らかにし被保険者の理解を得るべき」と記載されながら、大阪市は未だに何の説明も行っていないことを指摘しました。
 このほかに、低所得者軽減では、国の「弾力的段階設定」の動きを踏まえて、現行の5割軽減でなく、9割~7割の軽減になるくらいの措置をせよ、と迫り、府は「国の動きを見ながら研究させていただく」と返答。減免制度問題では、収入基準(150万円~92万円)と大きな差があり、未だに独自減免制度がないことについて、大阪府は「全国統一の基準で実施するよう国に要望している」と回答しました。交渉団は「国への要望以前に府として府内の格差を解消せよ」と迫りました。大阪府にため込まれている「埋蔵金」(財政安定化基金)が196億円に上り、まったく運用されていない問題については、国で取り崩し可能となる法改正が予定されており、府側は「取り崩す範囲は、今後国の動向を見ながら慎重に検討したい」と回答。交渉団側は、「本来全額崩して高齢者の保険料引下げに回せ」と強く求めました。

介護サービス等 特養ホーム入所待機者解消 具体的計画示さず
 特別養護老人ホームの入所待機者問題については、 大阪府は「要介護4・5」「要介護3で3ヶ月以内に入所する必要性の高い緊急性がある」という厳しい条件での待機者数が
 平成21年4月 7036人 平成22年4月 8086人 と増えていること。特別養護老人ホーム(350ヶ所 26797床)の退所が年間6000人程度であることを示しました。
 府は「計画的な整備をすすめている」「今後も確保に努めたい」と回答しましたが、交渉団が「いつまでに待機者を解消する計画なのか」「私が入る必要になった時入れるのか」と追及しても一切答えられず、大きな怒りを買いました。
 「大阪版権限移譲」として、居宅サービス事業者の指定や、有料老人ホームの指導などの権限を市町村に丸投げしようとしている問題は、府は、①居宅サービス事業者の指定・指導監督権限は平成23年度12市町村、平成24年度11市町、②有料老人ホーム届出受理・指導は平成23年度に12市町村、平成24年度に15市町の実施予定と回答しました。交渉団は「市町村側には人的にも事務的にもそんな体制はない。指導などできなくなる」と指摘し無謀な丸投げの中止を求めましたが、府は実施の構えを崩しませんでした。

高齢者の心情を理解して対応せよ 不服審査請求 不服審査請求問題では、大阪府が昨年度から審査請求者に送りつけている「お尋ね文」と審査会委員が口頭意見陳述に出席しないことに怒りの声が上げられました。大阪府は「審理の進め方には回答できない」としましたが、交渉団は「審査請求を高齢者がどんな思いでやっているのか理解せよ」「あまりにも高齢者をバカにしたような態度には高齢者の怒りは限界にきている」と強く抗議しました。



Category: 介護保険料

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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