2012/04/30 Mon
連休の真ん中、京都まではたして何人集まるやろか
 
 京都ヘルパー連絡会 と 大阪社保協よりよい介護をめざすケアマネ・ヘルパーの会 が 主催し、京都社保協の協賛で 4月29日京都で開かれた「これでよいのか在宅介護 介護報酬改定を問う京都集会」は、 
 こんな心配を吹き飛ばし、会場は120人の参加者であふれた。
Image834京都集会参加者

 「ヘルパーの生活援助45分区分撤回せよ」と全国で一番頑張ってきた京都ヘルパー連絡会代表世話人の浦野さんの開会あいさつ
Image835京都浦野さん挨拶
 
 基調報告は私がさせていただいた。
 テーマは「介護報酬改定で 何が変わったのか」
 だが、内容は、報酬改定告発である。
 「これでいいのか①処遇改善」
 「これでいいのか②通所介護」
 「これでいいのか③訪問介護」
 「これでいいのか④ケアマネジャー」
 と報酬改定の在宅の4つの問題点を指摘し、

再度 問い直す 介護報酬改定で 何が変わったのか
  ~すべては私たちのたたかいにかかっている

 とまとめさせていただいた。



 実態報告では、
利用者 ヘルパー デイ ケアマネ がそれぞれの立場で「報酬改定」の問題点を報告された。
 Image836京都報告者

 地域の取り組みとして京都ヘルパー連絡会から、集会、署名、宣伝行動、デモ、マスコミ発表などあらゆることを取り組み「45分撤回」を求めてきた報告もあった。

 フロア発言では、遠距離介護の家族、認知症の人と家族の会、全国視力障害者協会などの利用者の発言とケアマネジャー、ヘルパー、地域包括支援センター職員など 介護提供者の発言が 双方から出され、連帯・共有しあうというすばらしい討論となった。

 集会終了後は、四条大宮までデモ行進

 先頭には 利用者が車いすで手書きのプラカードを持って参加
Image839京都デモ利用者
 
 小刻みのサービスでは高齢者のいのちとくらしは守れない!とアピール
Image841京都デモ

エプロンに訴えを書いて行進した京都のみなさん
Image842京都三輪さん

 京都集会アピール
 

4.29京都集会 アピール

利用者本位で、高齢者の尊厳あるくらしを守るために
ホームヘルパー、ケアマネジャーはじめ全ての介護従事者と市民が手を携え、なんとしても介護報酬「改悪」を撤回させよう


4月1日から介護保険は第5期に入りました。

65歳以上の介護保険料は軒並み1000円以上値上がりし、平均5000円~6000円という高額保険料となりました。このまま3年ごとの値上げが続けば、平均1万円となる日もそう遠くはありません。
介護現場では大混乱がおきています。
厚生労働省が今回設定した45分の報酬のために生活援助は基本時間が45分や70分に設定されるなど利用者抜きの一方的な時間短縮が行なわれています。
デイサービスは報酬を大幅に引き下げられ事業所は経営の危機に直面しています。
処遇改善交付金は報酬化・加算化され利用料に跳ね返る仕組みとなりました。
ケアマネジャーに対する厳罰的な減算は、ケアマネジャーの仕事そのものの否定であると言えるでしょう。
高い保険料を無理やり年金から天引きされ要介護認定を受けても、利用料が払えず介護保険をあきらめる高齢者が後をたたず、「孤立死」「孤独死」を引き起こしています。
 
2006年の介護保険見直しでは「介護予防」という名で軽度者の切り捨てが行われましたが、今回の介護保険見直しでは、居宅サービスの柱である訪問介護やデイサービスという在宅介護の柱となるサービスとケアマネジャーの切り捨てを行おうとしていると言えるのではないでしょうか。
 それは、政府・厚生労働省が介護保険を高齢者のくらしを支えるものではなく、医療の安上がりな受け皿としてのみ機能させようとしているからだと言えるでしょう。

しかし、生活援助の時間短縮問題では、3月になって厚生労働省は一変して「従来通りの提供はできる」と言いだしました。これは私たちのたたかいが反映したものです。

わたしたちのたたかいはこれからです。いかに実態をうきぼりにし、利用者・高齢者、そして私たちの声を世論化していくか、にかかっています。

私たちのたたかいの真ん中には「利用者」がいます。
利用者本位のサービス提供ができるよう、ホームヘルパー、ケアマネジャーはじめ全ての介護従事者と、そして市民が手を携え、なんとしても介護報酬「改悪」を撤回させましょう。

2012年4月29日   
介護報酬改定を問う京都集会





 

スポンサーサイト
Category: 介護保険見直し
2012/04/28 Sat
 早くもボロを出しはじめた 橋下・独裁市長の「原発再稼働反対」ポーズ。

節電に住民支持ない場合は再稼働容認…橋下市長 
 関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に反対している大阪市の橋下市長は26日、市役所で報道陣に、「原発を再稼働させなくても(今夏の電力需要を)乗り切れるかどうかは関西府県民の努力次第。相当厳しいライフスタイルの変更をお願いすることになる。その負担が受け入れられないなら、再稼働は仕方がない」と述べ、節電策に住民の支持が得られない場合、再稼働を容認する意向を示した。
 関西電力は今夏の電力需給について、ピーク時の7月に供給力が需要に比べて19・3%不足するとしたデータを発表している。
 橋下市長は関電のデータの検証を求めているが、「検証を待っていたら対策が遅れる。今(関電が)出している数字を基に、今夏の節電策を考えざるを得ない」と述べ、再稼働しない場合を想定した今夏の節電策をまとめるよう関西広域連合に要請する考えだ。
(2012年4月26日12時35分 読売新聞)


 関西の住民が「節電に耐えなければ再稼働容認」という、無責任でしかも関西住民の「負担」=自己責任ですべてを押し付ける論法である。しかも、関電の「19.3%電力不足」という過剰な数字を丸のみにしたうえでの議論である。

橋下市長「大飯原発の再稼働なければ増税も」
 大阪市の橋下徹市長は26日、関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働が認められない場合、代替エネルギー促進などにかかる行政コストの確保のため、「増税も検討しなければいけない」と述べた。
 橋下氏は関西広域連合の7府県2政令市の首長による委員会で発言し、「もし再稼働を認めなければ(府県民に)応分の負担がある」とし、新たに発生する住民負担分を明示することを提案した。
(2012年4月27日07時13分 読売新聞)


 さらに、今度は、再稼働しなければ、節電だけでのなく「増税」負担まで持ち出し、住民をどう喝する始末である。

 政府・民主党には、声高に「再稼働反対」を叫び、「衆議院選挙で政権交代」などといいながら、肝心の原発し再稼働は「関西住民が節電に耐え、増税負担に耐えなけれな 再稼働容認」とでも言い出しかねない言い草である。

 ファシストと政治的詐欺・ペテンは裏表の関係である。

 こんな男をいつまでも持ち上げるマスコミに踊らされてはならない。


 
Category: 時局争論
2012/04/25 Wed
 まるで、大飯原発再稼働に反対する国民の代表のような演出で、マスコミもこぞって持ち上げる。

大飯再稼働:橋下氏に政権は反発、埋まらぬ溝
毎日新聞 2012年04月25日 00時47分(最終更新 04月25日 02時08分)
 関西電力の大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐり、大阪市の橋下徹市長と大阪府の松井一郎知事は24日、藤村修官房長官と首相官邸で会談し、原発の安全性に関する8提案を受け入れるよう直談判したが、藤村氏は「再稼働は妥当」との政府の判断に変更はないと伝えた。国政進出を狙う橋下氏は野田政権との対決姿勢を強め、政権側も態度を硬化させつつあり、両者の溝は埋まりそうにない。
 10分の予定だった会談は25分に及んだ。「政治家が安全宣言をしたのは絶対におかしい。原子力安全委員会に安全性のコメントを出させるべきだ」。再稼働の撤回を求める橋下氏に、藤村氏は「政治家が安全を宣言しているわけではない。安全性はあくまで専門的、技術的な観点から判断されている」と反論。議論は平行線に終わった。
 政府側は当初、橋下氏は再稼働に強硬に反対しないと見ていた。関西電力管内の電力需給が厳しいことから、再稼働を事実上容認するのではないかとの情報があったためだ。しかし、野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら3閣僚が6日に「安全性に関する判断基準」をまとめてから、橋下氏は批判を強めていった。

 しかし、この男が「脱原発」を口にしたのは 昨年4月がはじめてである。

 福島原発事故以降の「にわか脱原発」の一人である。

 多くの人は、福島原発事故で、はじめて原発の危険性と日本政府の「安全神話」のウソに気が付き、本気で考え、行動している。

 しかし、この男 は 違う。

 「維新政治塾」開講、「船中八策」 そして、来るべき衆議院選挙での「国政進出」。

 この男 特有の感覚で、「原発」を争点に 現民主党政権を「徹底対決」の構図を作れば、「政権奪取」も可能と踏んでいるのであろう。

 原発再稼働問題でも、安全性そのものよりも「統治機構」や「ガバナンス」を問題にし、必ず「政権」問題へと話を強引にもっていく。

 自ら提案した「再稼働8条件」についても、「無視してもらっていい。次の選挙で国民に決めてもらう」と言い放つ。

 ここに本質が表れている。

 危険な原発再稼働が呼び起こす キケンな「維新」 ファシズムの国政進出。

 この点からも 大飯原発再稼働は 国民のたたかいによって 断固ストップさせなければなならい。

 原発問題を 橋下・維新の ファシズム台頭の 道具にさせてはならない。  

 
 
Category: 時局争論
2012/04/22 Sun
 3月21日は和歌山市、22日は三重県桑名市で介護報酬改定学習会に招かれた。

学習会の案内チラシ和歌山チラシ833


 和歌山市は「介護保険改善実行委員会」主催で「どうする45分!」を主要テーマでヘルパーの時間問題が中心。市内の事業者アンケートを4月~5月にかけて取り組み、和歌山市とも話合いを行うという。
 利用者に必要なサービス時間の確保への努力と同時に行政の指導責任を追及していくことの重要性を指摘させていただいた。
 
 三重県桑名市では、「小規模ケアネットワーク三重」の定期総会の学習会。小規模デイサービスや宅老所の事業者が中心で、小規模とデイサービスに厳しい切捨てを強行した介護報酬には怒りと戸惑い、そして「経営を続けられるかという不安が渦巻く。
 小規模ならでのすぐれたケアの実践を広げること、そして、国に声を上げることが大切と強調させていただいた。

 時間短縮・切り下げの訪問介護と、長時間化・切り下げの通所介護。
 いずれも在宅ケアの中心的なサービスを狙い撃ちにした報酬改悪。

 地域での多様な共同が今こそ求められる。

 桑名市からの帰り道 駅前で 「焼きハマグリ」をいただいた。Image832ハマグリ
Category: 介護保険見直し
2012/04/20 Fri
 今月29日に、介護報酬改定を問う集会が京都で開かれる。
 近畿のみなさん。ぜひご参加を。私も基調報告でお話しいたします。各地の現場交流、利用者家族の発言もあります。

 詳しくは 大阪社保協案内へ 




初夏の京都で介護を語りつながろう
「介護報酬改定を問う…これで良いのか在宅介護?」


 4 月1 日から介護保険は第5 期に入り、介護保険料は大幅アップ、介護サービスではホームヘルパ
ーが行う生活援助は基本時間が45 分に設定され、「ホームヘルプは利用するな」と言わんばかり。デ
イサービスは報酬を大幅に引き下げられ事業所は経営の危機に直面しています。
「利用者本位」「尊厳」「介護の社会化」という言葉はいまや死語となりました。高い保険料を払い
要介護認定を受けても利用料が払えず介護保険をあきらめる高齢者が後をたたず、「孤立死」「孤独死」
を引き起こしています。そして支える介護労働者も年々賃金が下がり、不安定な雇用状態では到底介
護職として働いてはいけません。
利用者さんが住み慣れた地域で在宅生活が送れるよう、高齢者・利用者・市民のみなさんと介護従
事者がともに介護報酬を学び、誰もが安心して利用できる介護保障制度に作り変えて行くための運動
を起こして行こうと集いを企画しました。ぜひご参加ください。
★日時2012 年4 月29 日(日)13時30 分~16 時30 分まで
★会場ラボール京都2 階ホール受付開始13:00~
〒604-8854京都市中京区壬生仙念町30-2 Tel 075-801-5311
★企画13 時30 分開会あいさつ
13 時40 分-14 時30 分
①基調報告「介護報酬改定で何が変わったのか?」
日下部雅喜・大阪社保協介護保険対策委員
14 時40 分-16 時40 分
②実態報告(リレートーク)
1.利用者・家族2.ヘルパー3.デイサービス4.ケアマネ
③中間報告「地域の取り組み」今までの活動報告
④アピール文採択:今後の取り組みについて…
※集いの後、デモも予定しています。ぜひご一緒に声をあげましょう。
★参加費・資料代¥1000 円(当日会場受付でお支払いください)
★主催京都ヘルパー連絡会
大阪社保協・よりよい介護をめざすケアマネ・ヘルパーの会
事務局大阪社会保障推進協議会
Tel 06-6354-8662 fax06-6357-0846
メールosakasha@poppy.ocn.ne.jp
Category: 介護保険見直し
2012/04/15 Sun
 4月15日 滋賀県甲賀市での学習会に招かれた。

 単なる介護保険学習会ではない。「特養増設」を市に求める署名運動のスタート集会である。

看板Image831

 486人もの特養入所申込者がいるのに同市の特養は 384人の定員しかなく、第5期計画でも100人分そこそこしか増設計画はないという。

 この日「甲賀市に特別養護老人ホームの増設を実現する会」が発足し、人口10万人の甲賀市でその1割にあたる1万人にあたる署名運動を7月を目標に取り組むという。

 たんなる「特養づくり運動」でない。

 甲賀市長あての署名の要望項目には、
「入所したい(させたい)ときに入所できるだけの特別養護老人ホームを甲賀市内5か所に500床以上増設してください。」と、
行政責任で、すべての待機者を解消することをめざす運動である。

 集会には市内の特養の施設長、職員も参加され、市民・高齢者と手を携えて歩む運動となった。

 国の「施設」否定、在宅偏重の「地域包括ケア」路線に、切実な住民要求をもとに行政責任を問う、おそらくは全国で初めての住民運動である。


甲賀市に特別養護老人ホームの増設を求める
署名運動への賛同のお願い
「特養への入所申し込みをしているがもう何年も待たされている」「入所できそうもないのであきらめている」こんな思いはされていませんか。
「安心して老後を過ごしたい」これはだれもの思いです。「介護の社会化」「家族の介護への負担の軽減と解放」をうたい文句として2000年に介護保険制度がスタートして12年がたちました。しかし、今日、要介護者は増加の一途をたどる一方で施設整備は大きく立ち遅れています。
 特に、特別養護老人ホームの施設整備が遅れ、甲賀市では現在5か所の特別養護老人ホームがあるものの、その入所定員は284人で、486人(実数)もの方が入所待ちとなっています。今年(2012年)4月に水口に100床の特別養護老人ホームが開設され、さらに甲賀市の第5期介護保険事業計画では今年4月から3年間で103床増やす計画となっていますが、今後ますます入所希望者の増加が見込まれ、現在の待機者すら入所できない状況が予測されています。
 このままでは、「入所したくても入所できない」「親の介護のために仕事を辞めなくてはならない」人々がさらに増えることになってしまいます。高齢者が高齢者を介護する「老老介護」や認知症の方が認知症の方を介護する「認認介護」など深刻な事態をより一層深刻にしてしまうことも十分予測されます。
こうした事態を回避し、だれでもが「入所したい(させたい)ときに入所できる」だけの特別養護老人ホームをつくらせようと、「特別養護老人ホームの増設を実現する会(仮称)」を結成し、甲賀市長に対する要望署名に取り組むことにしました。
 つきましては、この署名運動に賛同いただきますとともに、ご協力・ご支援をいただきますようお願い致します。
Category: 介護保険見直し
2012/04/14 Sat
 4月13日の大阪社保協「緊急介護報酬学習会」。

 急な企画だったが、150人の参加者で会場いっぱいになった。

 私のテーマは「報酬改定の問題点と 利用者本位の対応~訪問介護・通所介護を中心に」というもので、これに居宅介護支援も加えて、95分でお話させていただいた。

 もっとも中心に話したのは「訪問介護の時間区分問題」。

 厚労省が突如打ち出し強行した「45分」の時間区分変更。その狙いは
①報酬の切り下げ
②サービスの短時間化
③生活援助の否定への第一歩
④定期巡回サービスに重点
 介護報酬上で事業者を誘導し、この4つの実現を図ることが本当の狙い 

であることは間違いない。

その厚労省が、2月以降は、言い方を「変化」させている。

「これまでどおりの時間可能」「45分は誤解」といったトーンである。2月23日の全国課長会議資料や3月16日のQ&Aもすべてこの内容である。

 とくに3月16日のQ&Aでは「この見直しにより、これまで提供されてきたサービスを利用者の意向等を踏まえずに、新たな時間区分に適合させることを強いるものであってはならず、適切なアセスメントとケアマネジメントに基づき、見直し以前に提供されていた60分程度のサービスや90分程度のサービスを45 分以上の生活援助として位置付け、見直し後も継続して提供することは可能
 
 と「90分も可能」と明記した。


 これをどう見て どう対応するか。

 第一は、厚労省の現場実態無視の時間短縮策が破たんしたことである。言いかえれば厚労省の論拠が崩れたこと、そして全国からの抗議と怒り、私たちの声が厚労省を追い詰めていることである。これは、時間短縮させないために「活用」できる側面でもある。
 しかし、第二に、問題点として、口先だけの言い訳と責任逃れにとどまっていることである。自ら打ち出し報酬を切り下げた時間短縮策を、「事業者の誤解」のせいにするという責任逃れである。そして何よりも、報酬区分の45分は撤回も修正もされていないので、現実問題として長時間の提供が困難になっていることである。

 今後の課題として重要になるのは、厚労省説明の「活用」できる部分は徹底して活用し、介護現場での時間短縮による利用者サービス削減をできるかぎりくいとめることである。
 そのためには、各都道府県、自治体が、「これまでどおり時間提供できる」「利用者の意向を無視した短縮はしてはならない」との「周知徹底通知」を行うことである。

 60分程度の生活援助については、これで、事実上短縮を跳ね返すことが可能であろう。

 問題は「90分程度」の扱いである。

 学習会の参加者からも「これまでどおり90分可能」との話には、多くのケアマネジャー、サービス提供責任者からは「報酬が下がっているのにそんなにムリ」と言いたげな表情であった。

 ここからは、国に向けての「報酬切り下げを撤回し、90分サービスが事業者の一方的負担でなく提供できるようにせよ」という「運動課題」と、90分サービスが必要な利用者のサービス時間をどうするか という「対応課題」が絡んでくる。

 私の結論は
 
 少なくとも事業所として一律に「90分はしない」ということを方針化するのはやめるべきである。これは厚労省Q&Aからも明らかである。

 報酬改定を機会に利用者と今後の提供時間を相談するのは必要であろう、その場合、やはり90分程度は必要な利用者にどう対応するか。
 どうしても必要な方には、90分程度提供する という「決断」があってしかるべきだと思う。個々の利用者ごとに「収支」を勘定するのでなく、事業所全体として収支が均衡すればよいのである。

 こうした「利用者本位」の姿勢が根底にあってこそ、社会に対し「ホームヘルプサービスの短時間化反対」と訴え、国に対し「必要な時間提供できる介護報酬にせよ」と要求することができる。

 報酬改定を受けて、先を争うように、時間短縮に走るのでなく、必要な時間は、引き続き提供する、という基本姿勢を明確にして 現実に可能な対応をすること、その上で事業者経営を考えることが大切であろう。


 と、いうような趣旨の話を 私はしたが、学習会参加者からは、一応拍手はあったが、反応はいまひとつ。


 しかし、学習会の後半、「利用者の家族」であり「しんぶん赤旗の記者」でもあるというの両方の立場の方からの発言は、説得力があった。

 遠距離介護していた母親を3月に亡くしたばかりという彼女の発言。

 残された認知症の一人暮らしの父親の生活は、毎日のヘルパーの訪問で成り立っている。にもかかわらず、事業者は4月以降 「これまでの60分を45分に、90分を70分に 短縮する」と言ってきている。

 「父親は認知症だが、ヘルパーといろいろな話をするのが社会との唯一の接点。デイはかごの鳥になるいようで行きたくない、と拒否しているが、毎日来るいろいろなヘルパーと話をすることが父親の生きがいにさえなっている。時間短縮は この貴重な貴重な時間を奪ってしまう

 彼女自身が、記者として取材してきた、厚労省の時間短縮案のエビデンスとなった研究内容のずさんさと合わせて話された この発言には、ケアマネジャー、サービス提供責任者も 共感の拍手であった。

 やはり、「利用者」である。これを二の次にして対応してはならない。 
Category: 介護保険見直し
2012/04/12 Thu
「訪問介護サービスにおける「生活援助中心の時間区分」の見直しに伴うサービス提供についてご注意ください」

 平成24年4月の厚生労働省による介護報酬改定において、訪問介護サービスにおける生活援助中心の時間区分が「20分以上45分未満」と「45分以上」の2区分に見直されていますが、今回の見直しは必要なサービス量に上限等を設けるものではありません。
 つきましては、適正な介護サービスの提供を目的に、指定居宅介護支援事業所、指定予防介護支援事業所、指定訪問介護事業所等の管理者に向けて発した、「平成24年度介護報酬改定による生活援助中心サービスの時間区分の見直しについて(通知)」を掲載しておりますので、ご留意ください。


 以上 大阪市HPより引用

 大阪市は、やっと、訪問介護の報酬 時間区分変更問題で事業者向け「指導通知」を出した。
 
 厚労省が全国担当課長会議を開いたのが2月23日、報酬改定Q&Aを出したのが3月16日。その間大阪市は何もせず無為無策。(3月21日の説明会では大阪市は「口頭」で説明した、としているが)

  大阪市内のケアマネジャーや利用者から様々な訪問介護の生活援助時間切り下げの苦情や相談が持ち込まれている事例
 ・生活援助は45分になりましたとヘルパー事業所から言われた
 ・これまでの1時間半は 45分2回でないとダメで2時間あける必要があるので、午前中は掃除と洗たくで、洗濯機が終わったらそのままヘルパーが帰って「午後1時から洗濯干し」というプランと言われた
 ・介護保険は45分で終わりでそのあとは15分500円の自費サービスにさせられた
 ・要支援は4月からは全員60分以内に決まったと説明された


 3月27日に行った 介護保険料に怒る一揆の会、年金者組合、大生連の交渉では、大阪市に対し、
 こんな利用者の意向を無視した強引で一律な時間短縮が広がっているのは、大阪市がまともな説明をしないからだと、指摘し、 「川崎市や広島市がやっているような事業者向け通知を大阪市としても出せ」と迫った。


 大阪市は「4月1日以降 やるかどうかも含めて課内で検討します」と約束。

 4月7日に 「45分問題での通知は来週出す。来週中にホームページにアップ予定」との回答をよこした。

いろいろ不十分な点はあるが、通知の中で
「不当にサービス提供時間の制限を設け契約することは、指導・監査の対象となりかねないところであり、さらに利用者に不正な自己負担を求めることは、基準省令違反が強く疑われるものであるので、適正な介護サービスを提供できるよう、関係法令を厳守」
 と明記したことは、自治体としての指導責任をある程度表明したものとして評価できる。

 大阪の高齢者の交渉で実現したこの通知、大阪全体へ、全国へ広げる必要がある。


 

                         大福第81号
                                      平成24年4月11日
指定介護保険事業者管理者各位
                                  大阪市福祉局高齢者施策部
                                       介護保険課長
                                    事業者指導担当課長

  
   平成24年度介護報酬改定による生活援助中心サービスの時間区分の見直しについて(通知)

 平素から本市介護保険制度の適正な運営にご協力いただきありがとうございます。
 さて、平成24年4月の介護報酬改定に伴い、訪問介護サービスにおける生活援助中心の時間区分が「20分以上45分未満」と「45分以上」の2区分に見直されています。
今回の見直しは、介護報酬の評価を行う際の時間区分の変更であり、必要なサービス量に上限等を設けようとするものではありません。
 そもそも介護サービスは、利用者個々の状況に応じて、介護支援専門員とサービス提供責任者による適切なアセスメント及びケアマネジメントに基づき、利用者のニーズに応じた必要な量のサービスが提供されるべきものです。
 今回の「見直し」により、これまで提供されてきたサービスについて、利用者の意向等を踏まえずに、新たな時間区分に無理に適合させるようなことがあってはならず、適切なアセスメントとケアマネジメントに基づき、これまで提供されていた60分程度のサービスや90分程度のサービスを、「45分以上」の生活援助として位置付け、「見直し」後も継続して提供することが可能ですので、くれぐれもご注意ください。
 また、適切なアセスメントに基づき、これまで提供されてきた介護サービス等の内容をあらためて見直した結果、介護サービスを変更する必要が生じた場合には、サービス担当者会議の開催等が必要ですので併せてご注意ください。
 なお、不当にサービス提供時間の制限を設け契約することは、指導・監査の対象となりかねないところであり、さらに利用者に不正な自己負担を求めることは、基準省令違反が強く疑われるものであるので、適正な介護サービスを提供できるよう、関係法令を厳守されるよう申し添えます。

 問合せ先
 大阪市福祉局高齢者施策部介護保険課保険給付グループ
 電話:06-6208-8033



Category: 介護保険見直し
2012/04/08 Sun
 介護報酬改定のヘルパー生活援助45分問題で、「しんぶん赤旗」暮らし家庭欄 に4月4日・7日の2回に分けて掲載された記事の原稿。


 どうなる生活援助―4月からの介護報酬改定で―
 この4月から介護報酬が改定されました。大阪社会保障推進協議会(大阪社保協)には、改定に関連したさまざまな質問が寄せられています。大阪社保協の介護保険対策委員、日下部雅喜さんから、改定にともなって、ヘルパーの訪問介護による生活援助はどうなるのか寄稿してもらいました。

 厚労省、時間も報酬も削減 サービス短縮の動き急
「介護保険改正でヘルパーの訪問は45分以内になりました」-こんなことがあちこちで言われ、ヘルパーの援助で暮らしているお年寄りもびっくりさせました。
 「とても無理」と現場のヘルパー
 介護報酬の改定で、これまで「1時間」で区切られてきたヘルパーの生活援助(掃除、洗濯、調理、買物など家事支援)が、「45分」とされました。介護報酬も大幅に切り下げられ、45分未満では1,900円(1単位10円で計算。以下同じ)、45分以上でも2,350円で打ち止めとなりました。(表参照)

表)訪問介護(ホームヘルプ)の生活援助の介護報酬改定
    (3月まで)              (4月改定)
30分~60分  2,190円  →  20分~45分  1,900円
60分以上    2,910円  →   45分以上   2,350円
     ※1単位10円で計算(地域によって1単位10円~11.26円)

 
「今でも訪問で掃除や調理、買物で1時間半でも足りないのに、とても無理」と現場のヘルパーは言います。ある利用者は「自分できないことを週1回のヘルパーさんにやってもらい、残りを毎日必死の思いで暮らしているのに、これからは1時間以上できないと言われた」と悔し涙をうかべました。

 厚生労働省は、報酬改定の審議の中では、「洗濯は平均16.6分」などというデータを出し、「短時間で提供が可能」などと説明していました。今年1月、厚生労働省の審議会で介護報酬改定案が答申され、ヘルパーの生活援助の時間区分が45分にされることが明らかになると、全国から厚生労働省に苦情や問い合わせが寄せられました。こうした関係者の反対の声や運動の広がりに対し、厚労省は「45分以内しかできないというのは誤解」「介護報酬上の時間区分を変えただけで、いままでどおりの時間サービス提供できる」と言い訳に回るようになりました。厚労省が2月23日に開いた全国担当課長会議では、「利用者の意向等を踏まえずに、新たな時間区分に適合させることを強いるものであってはならない」とし、こうした趣旨について周知徹底するように指示しました。

 時間区分変えず 周知徹底もせず
 しかし、介護報酬の時間区分の45分はそのままで報酬額も大幅に下がっていることからヘルパー事業所は、1時間以上のサービスを避けるようになり、要支援の方へのヘルパーの訪問時間までも短縮する動きが急速に広がっています。厚労省が「これまでどおりの時間提供できる」とした説明も、多くの自治体は利用者や事業者に周知せず、ヘルパーの生活時間の強引な切り下げを放置することになったのです。

 「これまでどおりできる」指導する自治体も
 介護報酬改定実施を目前にした3月、ケアマネジャーやホープヘルパーの事業所では、4月からの生活援助のサービス時間をどうするかが問題になりました。一部には「経営上の事情」を優先させて、強引に時間を削る事業所も出ています。
 厚労省は、「45分では生活援助はできない」という現場からの声を受けて、3月16日付けで「介護報酬改定に関するQ&A」を出しました。
 その中では、「適切なアセスメントとケアマネジメントに基づき、見直し以前に提供されていた60 分程度のサービスや90 分程度のサービスを45分以上の生活援助として位置付け、見直し後も継続して提供することは可能である。」と明記しました。また、要支援の方へのホームヘルプサービスの提供時間については「今回の改定において変更はない」とし「サービスの提供に一律に上限を設けること」について「不適切」としています。
 これを受けて川崎市や広島市では、生活援助の時間について、不適切なサービス時間短縮について「指導の対象となります」とした指導通知を出しています。

 これらは、関係者の「生活援助時間を削るな」の声により、行政が動かざるを得なかったことを示しています。しかし、多くの自治体ではこのような周知・指導は行われず、介護報酬の時間区分の45分への短縮により、ヘルパーの生活援助時間が削られています。
 今後、厚労省Q&Aを踏まえて、各自治体に「これまでどおりの時間提供できる」という責任ある指導を行わせることが重要です。そして、何よりも、時間短縮の原因となっている不当な介護報酬の時間区分切り下げを撤回させ、利用者に必要なサービス時間を確保できるために、事業者・ヘルパー・ケアマネジャーと利用者・家族が手を携えて国に向けて運動していくことが大切です。

 【資料】自治体の「指導通知」
川崎市の介護保険課長通知(3月12日)
「例えば事業所側の規定により一律に60分を超える場合には自費徴収を行うとする等の取扱いは認められません。このようなケースは、発見次第指導・監査の対象となります」
広島市の介護保険課長通知(3月22日)
「一律に45分未満のサービス提供へ変更している、との苦情を受けております。このような、利用者等の意向を踏まえない対応は不適切であり、指導の対象となります。」
「介護予防訪問介護のサービス提供時間は、今回の改定において変更はありません。 これまでと同様1回のサービス提供時間に一律に上限を設けることは不適切であり、指導の対象となります。」



Category: 介護保険見直し
2012/04/07 Sat
 介護報酬改定のヘルパーの生活援助で、利用者の意向を無視した強引な時間短縮が相次いでいる問題で無為無策をつづけていた大阪市。
  (当ブログ 大ボケの 大阪市介護保険課 参照)

 厚労省ですら「これまでどおり60分、90分提供することは可能」としていることから、3月27日に、介護保険料に怒る一揆の会などで行った交渉で
「川崎市や広島市がやっているような事業者向け通知を大阪市としても出せ」と迫り、「大阪市としての事業者向け通知については、後日改めて返答する」と約束させていた。

 これについて、4月6日に、大阪市介護保険課から電話で回答があった。

 内容は
・45分問題での通知は来週出す。来週中にホームページにアップ予定
・さらに訪問介護と居宅介護支援事業所には個別に郵送する
・内容は決裁がおりてないので示せないが、川崎市のニュアンスを柔らかくした内容(監査指導の対象になるという部分)になる
・今月18日19日25日の集団指導では口頭で説明する

 とのことだった。

 4月に入ってやっと指導通知を出すという 動きの鈍さ、内容についても川崎市よりも「やわらかい」という手ぬるさは あるが、やっと 大阪市も動いた。

 3月27日の大阪市交渉は、一揆の会や年金者組合の高齢者ばかりで、ケアマネジャーもヘルパーも参加していない交渉である。それでも、高齢者が実態をあげ、他自治体の例も活用しながら、声をあげてきちんと追及すれば、行政は動かざるを得ない ことを示した。
  貴重なこの成果を大阪府内各地、そして全国の自治体へ広げ、行政の「説明・指導責任」を果たさせ、「生活援助45分」の短縮に歯止めをかけることが重要である。
 ケアマネジャーやヘルパーは もっともっと 自治体を追及すべきであろう。

Category: 介護保険見直し

プロフィール

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索