2014/05/27 Tue
5月27日午前、介護保険料に怒る一揆の会、年金者組合大阪府本部、全大阪生活と健康を守る会連合会、新婦人大阪府本部は、連名で介護保険制度改善を求める要求書を大阪府知事あてに提出した。

大阪府介護支援課に共同要求書を手渡す年金者組合大阪府米田副委員長(5月27日 大阪府庁別館)




2014年5月27日

大阪府知事  松井 一郎  様

全日本年金者組合大阪府本部
執行委員長  永井 守彦
全大阪生活と健康を守る会連合会
    会長 大口 耕吉郎
新日本婦人の会大阪府本部
 会長 川本 幹子
介護保険料に怒る一揆の会
 代表  宮崎 守正


  介護保険制度改善に向けての共同要求書
 
 現在、国においても法改正を含む介護保険制度の見直しが検討されています。

私たちは、介護保険料賦課決定処分に対する集団不服審査請求を毎年行っていますが、大阪府は、「制度問題に関する要望については大阪府において対応させていただく」と繰り返し述べてこられました。
 私たちは、介護保険制度の改善に向けての共同要求を取りまとめましたので、貴府においてすべての要求について回答を行い、解決に向けた話し合いの場を設定されるよう求めます。


1 介護保険料について

①第6期介護保険料の上昇を抑え、高齢者が無理なく負担できる水準とするため大阪府として必要な措置を講じること
 なお、第5期の府内市町村の介護保険財政見込みについて明らかにすること

②介護保険法改正により、低所得者の保険料軽減に対して公費投入の道が開かれたことを受けて、大阪府として、積極的に、国に対し、国庫負担の引き上げを働きかけること

③調整交付金が5%(全国平均)を下回る場合は、その差額分を公費で負担し、保険料の高齢者負担を増加させないにすること

④厚生労働省が従来示してきた「減免3原則」は、法改正案によりその根拠が完全に消滅したので、大阪府として国に対して、減免3原則の撤回を求めること。
 また、府内各市町村が高齢者の保険料負担を軽減するため、一般会計から繰り入れを行うことについて、大阪府として介入・干渉を行わないこと

⑤低所得者の介護保険料を軽減し、とくに第1、第2段階については、基準額の0.1程度以下となるようにすること

⑥本人非課税でも世帯に課税者がいるため保険料が高くなる矛盾を解消するため、非課税者については、個人単位で軽減をはかること

⑦介護保険料の減免制度を大幅に拡充すること。府内市町村の減免制度の格差を解消するため、大阪府として指導を行うこと
1)独自の低所得者減免を制度化していない自治体を一掃すること
2)年収150万円(単身の場合)以下の世帯はすべて減免の対象とすること
3)資産・扶養要件及び保険料完納要件を撤廃し、申請手続きを簡素化し利用しやすい制度とすること
 なお、府内市町村の独自減免制度の状況について大阪府として明らかにすること

⑧介護保険料の年金天引き(特別徴収)の強制をやめ、納付方法については選択制とすること。大阪府として国に政令改正を求めること

⑨介護保険料説明は、高齢者にわかりづらいものとなっているので、大阪府として、高齢者にわかりやすい懇切丁寧な情報提供等を行うよう各市町村を指導すること
 なお、府内市町村の介護保険料についての広報・説明の状況について大阪府として明らかにすること

⑩大阪府介護保険財政安定化基金については、廃止し、各市町村の介護保険料軽減のために活用すること。とくに、2012年度に取り崩し大阪府に返還された分は市町村に保険料軽減財源として全額交付すること。
なお、財政安定化基金の現在の運用状況及び今後の見通しについて明らかにすること


⑪大阪府介護保険審査会の被保険者代表委員については、広く公募を行い、被保険者の意見を広く取り入れること


2 介護サービス等について

①国の介護保険制度見直し案のうち、「要支援者のホームヘルパー・デイサービスの保険給付外し」「特別養護老人ホーム入所対象者からの要介護1,2の除外」「利用料の2割負担化」「施設利用者への食費・部屋代補助対象要件への資産・配偶者所得の追加」については、大阪府として反対すること

②行き場のない高齢者をなくすために、特別養護老人ホームなど施設・居住系サービスを大幅に拡充すること。大阪府として、市町村と協力し、詳細な実態調査を行い、必要数を明確にしたうえで年次的に整備を行うこと
 なお、現在の特別養護老人ホーム入所待機者の状況(要介護度別人数及び待機場所等の詳細)について明らかにすること

③サービス付き高齢者向け住宅をはじめ、府内で急増している高齢者住宅については、大阪府として実態を把握して、悪質なものについてはきびしく規制すること
 なお、サービス付き高齢者住宅の府内における整備状況について明らかにすること

④劣悪な環境に宿泊させるいわゆる「お泊りデイ」については、大阪府として実態を把握し、厳しく規制すること。宿泊・滞在ニーズに応えるために短期入所施設を整備し、低廉な負担で安心して泊まれるようにすること
 なお、宿泊サービスを行っているデイサービス事業所の状況について大阪府として把握している状況を明らかにすること


以上

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Category: 介護保険料
2014/05/25 Sun
 月2回ペース、今年12月には考え方整理
 来年4月介護報酬改定の議論が始まった。今年12月中旬には「報酬・基準に関する基本的な考え方」の整理・取りまとめをおこない、来年1月には介護報酬改定案の諮問・答申の予定という。(4月28日 社会保障審議会介護給付費分科会)
 昨年12月の介護保険部会「見直し意見」で示された事項を中心に月2回ペースで、議論を行うという。
 夏ごろまでは、定期巡回など地域包括ケアにかかるサービスやケアマネジメント、処遇改善などをテーマに議論。秋から12月には在宅、施設サービスなどの各論を議論という。
 介護保険法改悪の「中味」を決める内容の議論だけに、これに対する取組が重要である。

 定期巡回、普及せず 基準緩和 集合住宅引下げ
 2回目にあたる 社会保障審議会介護給付費分科会(第101回)が5月23日開かれ、定期巡回サービスや小規模多機能居宅介護、複合型サービスなどについて、議論した。
 
 前回介護報酬改定で地域包括ケアの「目玉」として登場した「定期巡回・随時対応型サービス」についての議論では、改めて問題が浮かび上がった。

 今年3月末時点で「定期巡回・随時対応サービス」を提供している事業所が、全国で434ヵ所。実施しているのは196保険者。事業所数は434ヵ所、利用者数は6792人2012年度にスタートしてから丸2年。これまでのところ、順調に普及しているとはいえない結果にとどまっている。
定期巡回普及進まず

 そこで、出たのは、看護職員など人員基準の緩和などで、参入促進を図ろうという議論。同時に、集合住宅(住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅)など1つの建物に暮らす利用者だけを対象とする事業所について、厚生労働省は引き下げも視野に報酬を見直す検討も打ち出されている。
 厚労省の言い分は、「広く地域の利用者を対象にする事業所と比べて、移動にかかる時間が短くて済み、コストを低く抑えられるため。決まった利用者だけを対象に事業を行うのではなく、地域全体のニーズに応える展開を促す狙いもある」というものだ。
 しかし、あれだけ、地域包括ケアの要と宣伝しながら、普及しないのは、もっと根本的な要因がある。それに目を向けず、「基準緩和による参入促進」というのはあまりにも安易である。
 しかも、集合住宅の利用者についての報酬引き下げは、医療の2の枚になる危険性すらある。
 今年4月の診療報酬改定で同一建物患者の訪問診療にかかる報酬が大幅に引下げられた。「在宅時医学総合管理料」(在総管)などの点数が4月以降、従来の4分の1以下に。基本報酬の「訪問診療料」もほぼ半額になった。
訪問診療引下げ
 これにより、極端な場合、医師の訪問による医療が受けられなくなる「無医村」ならぬ「無医住宅」「無医ホーム」になりかねない。
 サービス付き高齢者向け住宅は、60万戸以上へも建設を促進しながら、診療報酬に続いて介護報酬の「同一建物」を理由に大幅に引き下げれば、梯子を外す結果とならないだろうか。
 しかも、これは、定期巡回サービスだけでなく、訪問介護などにすでに前回報酬改定で一部導入されており、今回の報酬改定で、医療のように大幅な減額に発展した場合、サービス付き高齢者住宅に訪問する事業者が激減し、「無医住宅」から、さらに「サービスなし住宅」になりかねない。

 早くも、危険な議論が始まろうとしている。






 5月23日の社会保障審議会介護給付費分科会で示された定期巡回・随時対応サービスについての
主な論点
○24時間365日対応できる機能を維持しつつ、サービス提供実態に則った体制とする観点から、訪問看護事業所との連携、看護職員の配置要件、看護師によるアセスメントについてどう考えるか。
○通所サービス利用時の報酬算定(減算)についてどう考えるか。
○看取りに取り組む体制づくりを、さらにどう進めていくか。
○こうしたことと、区分支給限度基準額との関係についてどう考えるか。
○地域の人的資源の有効活用を図る観点からオペレーターについて、特に人材が不足する夜間・早朝等における配置基準や資格・兼務要件・特別養護老人ホームや老人保健施設による定期巡回・随時対応サービスへの参入促進に資する兼務要件についてどう考えるか。
○介護・医療連携推進会議及び外部評価のあり方についてどう考えるか。
○同一の集合住宅の利用者とそれ以外の住居の利用者に対するサービスの提供実態を踏まえ、介護報酬についてどう考えるか。
○定期巡回・随時対応サービスの普及とあわせ、1日複数回サービス提供する選択肢として、訪問介護における身体介護の20分未満の報酬区分についてどう考えるか。
○定期巡回・随時対応サービスの普及を図る観点から、保険者やケアマネジャーの定期巡回・随時対応サービスに対する認知度の向上についてどう考えるか。





 4月28日第100回社会保障審議会介護保険部会に示された検討スケジュール
介護給付費分科会における今後の検討の進め方について(案)
【平成26年】
4月~夏頃
総論、事業者団体等ヒアリング
24年度・26年度改定の審議に際して指摘があった事項や25年12月介護保険部会意見書に盛り込まれた事項を中心におおむね月2回のペースで議論
<テーマ>
・定期巡回・随時対応サービス、複合型サービス
・認知症への対応
・在宅・施設サービスにおける医療提供の在り方
・高齢者の住まい(集合住宅におけるサービス提供を含む)
・リハビリ、予防サービス
・ケアマネジメント
・区分支給限度基準額
・補足給付の基準費用額
・処遇改善
・地域区分
など
秋頃~12月
在宅サービス、施設・居住系サービスについて議論(各論)
(※消費税率引上げ時の対応については、医療保険における議論の動向も踏まえつつ議論)
12月中旬
報酬・基準に関する基本的な考え方の整理・取りまとめ
平成27年度政府予算編成
【平成27年】
1月介護報酬改定案諮問・答申
4月介護報酬改定
(※4月施行分のほか、消費税率引上げがあれば併せて対応)
Category: 介護保険見直し
2014/05/24 Sat
 今国会では、医療介護一括改悪法案とともに、介護職員の処遇改善に関する法案が審議されている。
 
 今年3月28日、民主・みんな・結い・共産・生活・社民の野党6党は、「介護・障害福祉従事者の人材確保に関する特別措置法案」を共同で衆院に提出した。
 同法案は、
① 介護・障害福祉従事者の賃金を引き上げる事業者に対して、助成金を都道府県知事が支給
② 助成金の支給に要する費用は全額国が都道府県に交付
③ 平均1カ月当たり1万円賃金を上昇させる
というものである。
 
【参考介護・障害福祉従事者の人材確保に関する特別措置法案要綱

 全産業平均に比べて、介護・福祉労働者の賃金が10万円も低く、2025年には、現在より約100万人の介護労働者が必要になることから、人材確保のために賃金・労働条件の大幅な改善は不可欠である。6野党共同提案は、政府の責任と財源負担での介護従事者等の処遇改善を明確にさせるためのものであった。
 しかし、その対象範囲が現行の処遇改善加算の対象事業所にとどまっていること、「一人あたり月1万円の賃上げ」という想定が、あまりにも低いことなど、不十分性をもっていた。この「1万円」という目標が、過去の介護報酬「プラス改定」で1万5千円、処遇改善交付金(処遇改善加算)で1万5千円、合計3万円の「賃金改善実績」という政府の評価と合わせて、旧民主党政権公約の「4万円賃上げ」にツジツマをあわせようというものである。
 
 衆議院厚生労働委員会の審議を通じて、「全会一致」をはかるとして、5月16日に同法案は提案者が「撤回」し、新たに「介護・障害福祉従事者の人材確保のための介護・障害福祉従事者の処遇改善に関する法律案」を委員会提出の法案とすることとなった。そしてこの法案は、5月20日に衆議院本会議で全会一致可決、参議院に送られている。

 【参考 介護・障害福祉従事者の人材確保のための介護・障害福祉従事者の処遇改善に関する法律案

 この法案は、具体的内容は一切なく、「平成27年4月1日まで」に、「介護・障害福祉従事者の賃金水準その他の事情を勘案」、「処遇の改善に資するための施策の在り方についてその財源の確保も含め検討」し、「必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」とだけの内容である。
 2008年の通常国会でも、当時の民主党が「2万円賃上げ」法案を提出し、衆議院の委員会で「撤回」し、今回とほとんど同じ内容の「介護従事者等の人材確保のための介護従事者等の処遇改善に関する法律」となったという経過がある。具体的内容がなかったものの、「介護従事者処遇改善」が重点施策となり、2009年度介護報酬の初めての「プラス改定」、同年10月からの「介護職員処遇改善交付金」など、一連の処遇改善策に結び付いた。

 この「全会一致」の法案は、今国会で成立することになるが、まったく内容がないだけでなく、前回の法律にはなかった「財源の確保も含め検討」という表現も入っていることから、今後のたたかいが重要である。

 介護保険制度改悪に反対し、利用者サービスを守る運動とともに、介護労働者、福祉労働者の賃金・労働条件の大幅改善を政府に求める運動が急務である。



  介護・障害福祉従事者の人材確保のための介護・障害福祉従事者の処遇改善に関する法律案
 政府は、高齢者等並びに障害者及び障害児が安心して暮らすことができる社会を実現するためにこれらの者に対する介護又は障害福祉に関するサービスに従事する者(以下「介護・障害福祉従事者」という。)が重要な役割を担っていることに鑑み、これらのサービスを担う優れた人材の確保を図るため、平成二十七年四月一日までに、介護・障害福祉従事者の賃金水準その他の事情を勘案し、介護・障害福祉従事者の賃金をはじめとする処遇の改善に資するための施策の在り方についてその財源の確保も含め検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
   附 則
 (施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。
 (介護従事者等の人材確保のための介護従事者等の処遇改善に関する法律の廃止)
2 介護従事者等の人材確保のための介護従事者等の処遇改善に関する法律(平成二十年法律第四十四号)は、廃止する。

    
Category: 介護保険見直し
2014/05/21 Wed
5月21日、参議院本会議では医療・介護改悪法案の田村厚生労働大臣の趣旨説明が行われたが、議員に事前に配られた資料に誤りが見つり、紛糾した上、質疑に入らず、散会となった。
医療介護改悪法案は、参院選審議の初日からズッコケたことととなった。
参議院本会議は午前10時から、医療・介護の一括改悪法案について、各党の質疑が行われることになっていた。しかし、本会議の冒頭、田村厚生労働大臣が法案の趣旨説明を行った際、議員に事前に配られた資料に、別の法律昨年の国会で成立した「社会保障改革プログラム法」の説明が記載されていることが判明。


「第一」が二つある趣旨説明文書。厚生労働省の官僚が、資料作成の際に、前国会の資料を誤って切り貼りしたものだ

野党側の抗議により、山崎参議院議長が本会議の休憩を宣言。結局、この日は質疑を行わず、午後の本会議で予定されていた、難病患者に対する医療費の助成制度についての法案などの採決も見送られた。

議長席に詰め寄る野党議員

田村厚生労働大臣は、「あってはならない誤りで、誠に申し訳ない。2度とこのようなことがないよう省内で徹底していきたい」と陳謝したとのことだ。
しかし、19本もの医療と介護に関する法律を一括して改悪しようという政府方針と、衆議院厚生労働委員会での強行採決に示される、ごう慢な姿勢が、趣旨説明資料の「コピペミス」という前代未聞の事態を生んだ根本原因である。
「大臣陳謝」などでは済まされない。改悪法案を撤回することが、「まともな」国会議論の前提である。
Category: 介護保険見直し
2014/05/19 Mon
 5月18日午後、堺市の介護保険を考える会主催の「介護保険見直し問題学修会」が開かれた。100人以上が参加。

すべて地元のケアマネさん達の手作りの学習会。


学習会資料



 学習会では、この間取り組んできた「ケアプラン点検改善の提言の報告」とともに、「介護保険見直しの動向について報告」を私から1時間20分ほどさせていただいた。
 介護保険見直しについては、要支援サービス問題を中心に、ケアマネージャーの皆さんはものすごい危機感を持っていることが改めて浮き彫りになった。

以下は、事前に行ったケアマネジャーアンケートに書かれた意見。厚労省はこうした現場の声にこそ耳を傾けるべきである。

介護保険制度見直しについてご意見
○事業所の運営上、受けるところがなくなるのでは… どんどん報酬切り下げになるのが予測される。そこに受託した以上は、どんどん責任や 義務を持たせるのか。
○制度の見直しの度に不安が増す。介護支援専門員として、10年以上心休まる日がなく走り続けてきたが、仕事量に反して「やりがい」がなくなってきた。見直しの度の説明時、いつもケアマネジャーの責任のように苦情をぶつけてこられる。長く担当していても、信頼関係が保てない時がある。ケアプラン料が自己負担にならない事を願います。
○改正の為の集団指導が毎回遅すぎて仕事に支障が出ている。
市町村事業がどう整備されるか知りたい。
○サービス事業所の方が、ご利用者に「要支援になれば今後ケアマネは担当できないし、サービスも受けられない」と、言ったような不安を煽るような話をされていたと耳にしました。内容をきちっと理解しないまま先走った言動であると思いますが、ケアマネとしてもせめて正しく情報をお伝えできるようにしたいと思います。
○この制度はそもそも社会で、“要介護の方々を支えあう”を発足した制度で、全く裏切られた思いです。度々の改正は利用制限や切り捨てでした。保険料はupしています。利用できる方は増えています。軽度の方を切り捨てることは、結局“要介護”を増やすことであり、重度化は必然です。要支援を保険の対象から外すことに反対します。更に認定が厳しくなり、現在の“要介護Ⅰ”相当が要支援へ、軽く認定されるのではと先々心配しています。
○予防訪問介護の利用者は、老々夫婦や独居で家事等の援助が家族等から受けにくい状況である。今の費用と同等で、同じ内容が「地域支援事業」で継続出来ないと生活に困る。また予防デイサービス利用者は家族と同居や支援を受けられる人が多く、寝たきりになりたくないと意欲的な方が多い。その様な方すべてが、地域支援事業の受け皿に入れるのか。
○要支援者にとって、周囲との兼合いも考え、支援量を選択できる制度が必要。 「経費削減」は重要な事ですが、経費削減する為にありもしない支援を代替えしている。制度見直しになっていくように思えて仕方ない。
○いつも情報が後手になるので、利用者やサービス事業者は不安を感じている。今回、地域支援事業に要支援者を移行するのであれば、利用者や現場の声を反映させて頂きたい。
○机上の空論にならないで欲しい。
○保険の支出が大変なのは分かるが、ちまちまと弱い所がより苦しむ改正(改悪)は辞めて欲しいと思います。又、加算や単位の変化は事務的にも体力的にも消耗するので、頻繁にはして欲しくないです。
Category: 介護保険見直し
2014/05/17 Sat
「こんな制度改悪は、介護保険料サギや!」 高齢者の怒りが会場に渦巻いた。
5月16日午後、介護保険に怒る一揆の会、年金者組合大阪府本部、全大阪生活と健康を守る会連合会、新婦人大阪府本部の共催で「介護保険改悪やめろ!介護保険料引き上げ反対 学習決起集会」が開かれた。



「介護保険改悪と第6期介護保険料をめぐる課題」について報告させていただいた。
続いて、ケアマネジャーの芝山さんが、介護保険改悪問題と利用者の実態を発言された。
堺市生健会の森本さんは13年に及ぶ不服審査請求運動について発言。


一揆の会の宮崎さんからは、高齢者大会などについての訴え。

年金者組合大阪府本部の米田さんからは「行動提起」があった。


討論では、6人の人から次つぎと質問や意見が出され、とても熱い集会となった。
「今年の不服審査請求は、去年の2倍を」という提起に、「改悪案のひどさに対して2倍目標では、構えが小さい」との発言も出されるほど、たたかう決意あふれる集会であった。

閉会挨拶は、今回始めて、共催に加わった新婦人大阪府本部の沖野さん。


/大阪グリーン会館ホール
Category: 介護保険料
2014/05/17 Sat
 介護保険改悪案の目玉である、要支援者のサービス(ホームヘルプとデイサービス)の保険給付外しと、市町村事業(新総合事業)への移行。厚労省は、これまで、「必要な方には、専門的サービスが提供される」と繰り返し説明してきた。ここで言う「専門的サービス」とは「既存の介護事業所の訪問介護員等」によって提供されるサービスとも答えてきた。

 厚労省は、「必要な人は専門的なサービスを引き続き受けられる」としながら、その対象者については、「市町村等のケアマネジメントによる」と繰り返すばかりで、どのような状態象の人が専門的サービスが「必要な人」かは、一切明言してこなかった。
 
 5月14日の衆議院厚生労働委員会で、与党によって、審議打ち切り強行採決がされる直前に、田村憲久厚労相は、その「対象者象」について、はじめて明らかにした。
 田村厚生労働大臣答弁 
どういう人かといえば、日常生活に支障が生じる認知症の人、自分の生活管理ができない人、コミュニケーションなどの社会性が構築できない人、退院直後で集中的に支援が必要な人

 要するに 認知症の人や、「支援困難者」「社会的孤立者」などに限定される という考えのようである。

大多数を排除の危険 要支援外し新基準
(↑この動画の一番最後の厚生労働大臣との質疑応答)



 共産党の高橋千鶴子議員の
 「大多数の人は除かれるということではないのか
との質問には
 田村厚生労働大臣は
 「いままで受けている人は受けられる。(新規の人について)必要かどうかは『専門職』が判断する

 経過措置として、従来の要支援の利用者には、これまでのサービスを継続することはあっても、新規の利用者は、厚生労働大臣答弁にあるような状態象の人かどうかの基準で、判断する、というものである。

 厚生労働省が、従来説明してきた「必要な人にはこれまでどおりのサービス」とは、明らかに異なる厚生労働大臣答弁。
 
 要支援者からのサービス取り上げの本質がいよいよ明らかになってきた。

 医療介護改悪法案は、5月15日、衆議院本会議で自民公明などの賛成多数で可決し、参議院への審議は移る。断じて成立させてはならない。
Category: 介護保険見直し
2014/05/16 Fri
 認知症で身元不明になっていた女性の7年間の生活費など1000万円を、再開した家族に請求するかどうかの問題で、館林市は「請求しない」と判断したようです。全国からの抗議と問合せが相次いでいたこともあり、「特例」、「人道的措置」としての判断。
 まずは、最悪の事態は避けられたが、認知症高齢者の徘徊、行方不明問題では、「発見」「見守り」と同時に、こうした「事後」の負担が本人・家族に負わされることのないような公的仕組みづくりが求められています。
 
 5月14日には、認知症の人と家族の会 が、今年4月24日の、JRの認知症の人の事故に関する名古屋高裁の判決に対して、見解を発表されました。
 鉄道事故の損害賠償を死亡した認知症高齢者の家族に求めた一審判決から、賠償額が減額されたとは言え家族の責任を問うたことには変わりはなく、「再び下された非情な判決は時代錯誤」と批判しています。「家族の会」としては最高裁においてこれまでの判決が取り消されることを期待するとしています。同時に、認知症の人の徘徊は家族が完全に防ぎきれるものではなく、また、鉄道会社においても軌道内への侵入を100%防ぎきれないと思われるので、このことによる損害の補填については社会的な救済制度が必要と、訴えています。
 認知症列車事故名古屋高裁判決に対する見解

 認知症高齢者の「身元不明」期間の保護に要する費用についても、同様の公的な救済制度が求められていると思います。 

毎日新聞


認知症:女性7年間不明…館林市、生活費請求せず

毎日新聞 2014年05月16日 21時06分

 東京都台東区の認知症の女性(67)が2007年に群馬県館林市内で保護され、今月12日まで身元不明のまま民間介護施設に入所していた問題で、館林市は16日、これまでかかった7年間の生活費を女性側に請求しない方針を決めた。市は「認知症に起因し、社会全体で考えるべき問題。人道的見地から、請求すべきでない」と判断し、特例措置を示した。【尾崎修二】

 ◇1000万円「人道的配慮」

 市や入居していた介護施設などによると、女性は身元不明状態だったため、仮の名前で住民票が作成された。収入や資産がないものとして、生活費や介護費用は生活保護で賄われてきた。7年間の費用総額は1000万円以上とみられる。

 生活保護受給者に無申告の資産や年金があることが判明した場合、その分の保護費は返還を請求されるのが一般的。館林市は「認知症の人が増え続け、今回のことはこれからも起こりうる深刻な事例」として慎重に対応を検討していた。

 市は、7年前に女性を保護した経緯について、「人命を守るのは当然の責務。人道的見地から施設入所措置をした」と総括したうえで、かかった経費を請求しない方針を決めた。全国的にも前例がないため、今後、女性の資力などを確認し、国や県と協議したうえで正式に決定する。

 市の担当者は「資力が判明した場合に返還を求めるのは本来の形ではあるが、今回は別の話。ましてご家族は7年ぶりに再会したばかり」と話した。

 ◇難しい判断、「特例」強調

 高齢化社会を迎える中、群馬県館林市のようなケースは今後増えることが予想される。だが、保護中の生活費が請求されないとなれば、いなくなった認知症患者を家族が熱心に捜さないというような事態も懸念され、自治体は難しい判断を迫られそうだ。

 市は、生活費を請求しない判断について、人道的見地からの「特例」を強調する。女性は本名が言えず、群馬県警が「迷い人」として全国の警察に手配する際、下着に書かれていた名前を間違って記入した。このため、家族から家出人届があったにもかかわらず、身元の判明が遅れたという事情もあった。

 さらに、女性の家族が生活費を請求される可能性が報道されると、市には苦情や問い合わせが相次ぎ、市の業務に支障が出た。「火消し」のため、国や県との調整が終わる前に、方針表明を急いだ面もあるという。




【参考】 公益社団法人認知症の人と家族の会の認知症列車事故 名古屋高裁判決に対する見解

再び下された非情な判決は時代錯誤ー
家族を責めず社会的救済制度をこそ提起すべき




認知症列車事故 名古屋高裁判決に対する見解
 2014年5月14日公益社団法人認知症の人と家族の会
 4月24日、名古屋高裁は、昨夏の同地裁一審判決に続き、再び介護家族に責任があるとする判決を下しました。一審判決と比べて、長男が外されて妻だけの責任となり、賠償額が半分の359万円になったとしても、「徘徊を防がずJRに損害を与えたのは家族の責任」と断じた一審判決と、本質はなんら変わっていません。
 家族にとっては、裁判所が認知症の人と介護の実態に目をつぶり、二度にわたって家族を責めたと感じる非情な判決です。
 「家族の会」は、昨年12月に、「認知症の人の徘徊は防ぎきれない家族に責任を押し付けた一審判決は取り消すべき」とする見解(別紙参考)を発表し、それは遺族側の弁護士を通じて裁判所に書証提出もされていました。また、日本神経学会、神経治療学会、認知症学会、老年医学会、老年精神医学会が連名で「地裁の判決は介護の現状にそぐわない内容」と批判する声明を出していました。さらに一審判決を報じた報道内容も、そこに出てくる識者の意見も、「家族に酷な判決」という論調がほとんどでした。
 また、今年3月、厚労省は、特別養護老人ホームの入所待機者数をそれまでの40万人から52万人に修正しました。そのうえ、入所は原則要介護3以上にされようとしています。在宅介護の困難さはいっそう大きくなっているのです。
このような状況下での今回の高裁判決は一審に続く時代錯誤と言わなければなりません。高裁は、家族を責めるのではなく、一審判決を破棄し、このような場合の社会的救済制度の検討をこそ提起するべきであったのです。
 認知症の人の徘徊による事故とそこから発生する第三者の損害の救済について、「家族の会」は次のように考え、社会としての取り組みが進むことをあらためて強く求めるものです。「認知症の人の徘徊を家族が防ぎきれないのと同じように、鉄道会社も認知症の人が軌道内に立ち入ることは完全には防ぎきれない。事故は起こりうるし、誰もが、またどの鉄道会社もが当事者になる可能性がある。事故発生時の損害については、当事者どうしの責任にするのでなく、社会的に救済する制度を設けるべきである。その制度を設けるために、国が主導し早急に検討を始めるべきである。」
 そのこととともに、認知症の人の徘徊事故を減らすためには、鉄道会社を含む関係者と地域における認知症への理解や見守り活動を進める取組みが重要であり、安心して介護が出来る介護保険制度の充実と使いやすさを進めることもまた大切です。「家族の会」はそれらの課題に今後も積極的に取組んでいきます。
 
追記:この見解の発表直前に、JR東海は判決を不服として上告すると発表しました。認知症の人の徘徊による事故について社会的に対策を検討するべきときであるのに、自社の損害額のみに拘泥する態度は社会的責任を自覚していないと言わざるをえません。
以 上

Category: 介護保険見直し
2014/05/15 Thu
これはあまりにもひどい話です。止めて欲しいですね。これでは認知症の徘徊が自己責任になってしまいます。7年間も発見できなかった警察や行政の責任は問われないのでしょうか。



毎日新聞http://sp.mainichi.jp/select/news/20140515k0000m040142000c.html
認知症女性:7年不明 家族に生活費1000万円超請求か
群馬県館林市も苦慮


 東京都台東区の認知症の女性(67)が2007年に群馬県館林市内で保護され、今月12日まで身元不明のまま民間介護施設に入所していた問題で、女性の7年間の生活費が、市から家族に請求される可能性のあることが分かった。7年間の生活費総額は1000万円を超えるとみられ、市は国や県と協議し慎重に対処するとしている。

 館林市や介護施設によると、07年10月に女性が保護されてから数週間は、一時的な保護措置として市が費用を全額負担した。その後、施設を居住先として仮の名前で市が住民票を作成、生活保護費を支給した。収入や資産、年金給付、親族による援助はいずれもないとみなした。

 女性は保護当時は「要介護3」で、約4年前から寝たきりになり、現在は最も重い「要介護5」と認定されている。しかし介護保険は適用されず、介護費用の全額が生活保護の介護扶助として施設側に支払われてきた。

 関係者によると、女性の生活にかかる費用は保護当初より増え、現在は月額30万円近くとみられる。7年間では総額1000万円以上に上る見通しという。

 館林市の担当者は「本人や家族に資産があることが判明した場合、市が立て替えた費用の返還をお願いするのが原則」と説明する。一方で「前例がなく、我々の対応が今後のモデルになり得る。県や国の指導を仰ぎ、どのように対処すべきか慎重に判断したい」と話している。

 田村憲久厚生労働相は13日の閣議後会見で、この女性の生活費の負担について「どういう解決方法があるのか検討する」と述べた。群馬県内のある行政関係者は「今回のケースを知って『認知症の家族を見捨てても、行政が金を出して施設が世話をしてくれる』と考える人が出てこないか心配だ」と話す。【尾崎修二】

 ◇家族が全額はおかしい、国がガイドラインを

 社会的弱者の保護制度に詳しい結城康博・淑徳大教授(社会福祉学)の話 認知症の女性を必死に捜していた家族が、施設入所に要した費用を全額支払うことになるのはおかしい。認知症の行方不明者が1万人を超えている時代だから、保護した認知症の人の生活費を国や市町村が負担するのは公共サービスの一環だ。家族に全額請求されるようなことになれば、認知症の人を外出させないようにする流れができてしまうのではないか。国がガイドラインをつくるべきだ。

2014年05月15日 07時47分

Category: 介護保険見直し
2014/05/11 Sun
5月10日、「介護に笑顔を 北海道連絡会」の主催で「 安心できる介護制度をめざす学習会」が開かれました。


北海道では、この連絡会が、昨年から「要支援者の保険外し」「特養の入居制限」に反対するアピールへの賛同を呼びかけ、北海道社会福祉協議会事務局長や自治体首長をはじめ、800団体もの賛同を集め、道内の市町村の3分の1以上の60を超える自治体議会で介護保険改悪に反対または異議をとなえる意見書を採択してきました。こうした自治体議会意見書は全国で210にのぼっていますが、そのうち4分の1以上が北海道ということになります。


学習会では、「地域で今!私たちにできること」のテーマで、改悪介護保険のもとで自治体に対してどのような要求をしていくかなどについて、「新総合事業」による要支援サービス問題を中心に、私からお話させていただきました。


「行動提起」では、重大局面を迎えている医療介護改悪法案撤回めざし、衆議院厚生労働委員会の議員に対して緊急FAX送付が呼びかけられました。


衆議院厚生労働委員会の委員名簿も配布。

機敏で、幅広く粘り強く運動する。北海道のような運動を全国各地で取り組むことが必要との思いを強くしました。
Category: 介護保険見直し
2014/05/10 Sat
衆議院厚生労働委員会で審議中の医療介護の一体改悪法案の審議が重大局面を迎えている。

与党から14日、総理大臣が入っての質疑、そして委員会裁決との案が昨日示されたとのこと。12日の月曜日に地方公聴会が大阪で開かれるというのにろくに審議もしないまま強行突破は許せない。

ということで、私も微力ながら、地方公聴会の公述人の人との打ち合わせやら学習会など、頑張らせていただく。

10日は北海道で学習会

16日は、大阪市内で介護保険料に怒る一揆の会などの学習決起集会


そして18日は、堺市内でケアマネジャー対象の学習会


精いっぱい頑張らせていただきます。

Category: 介護保険見直し
2014/05/03 Sat
 4月25日、大阪社保協が企画し、中央社保協も呼びかけて開かれた「介護保険見直し案に関する厚生労働省レクチャ―」は厚生労働省の老健局振興課、介護保険計画課、老健局高齢者支援課が事前の質問書に対する「回答」を行い、質疑応答を行った。

 その⑫ 総合事業 どんな姿になるかは市町村次第

 予防給付の訪問介護・通所介護の移行先になる「新たな総合事業」は、2015年4月実施。しかし、猶予措置により、2017年4月実施も可能とされている。市町村が実施するのに必要な事項を示すというガイドラインはいつになるのか?
事前質問
実施時期について
①新総合事業ガイドライン案はいつ提示するのか

厚労省回答
回答)総合事業のガイドラインは、最終的には年度内であるが、 現在検討中であるので、ある程度固まったらお示しし、その上で最終的に年度内に決定することになる。

市町村担当者よ。慌てることはない。ガイドラインを読んで考えてからどうするかゆっくり考えるべきだと思うのだが。

厚労省が、今回打ち出した「みなし指定」なる、超手抜き技。「予防給付(訪問介護・通所介護)の指定を受けている事業所は、総合事業の事業所指定を受けたものとみなす」
これについて事前質問
②新総合事業実施時の対応について
・「みなし指定」は全ての既存指定事業所に適用されるのか(市町村判断で一部を除外することは可能か)


厚労省回答は
回答)みなし指定は、一部の既存事業所を除外するというようなことはない。すべての既存指定事業所に適用されるものである。
と、これだけは明快。予防給付の指定を受けていた全ての訪問介護・通所介護事業所が総合事業に自動的に引きずり込まれることになる。

さらに厚労省資料のわけのわからない円滑移行措置についても事前質問
・「新規認定者から移行する」(同資料379頁)など柔軟な扱いとは、既認定者は要支援の更新認定を受けたのちも予防給付が継続するという趣旨か

厚労省回答
回答)新規認定者から移行する 総合事業を実施した後に要支援認定を受けられた方は、原則として総合事業に移行していただくことになるが、例外的なパターンもあるので詳細は検討中。

これもわけがわからない回答。

総合事業実施後、既存の訪問介護事業所と通所介護事業所がどのようになるのか、よくわからないので、最後の質疑応答で質問してみた
質問)訪問介護が3つにわかれて総合事業(訪問型サービス)に移行するという図と法案の1号訪問事業の関係がよくわからない。①既存の訪問介護事業所は現在とほぼ同じ条件で見なし指定を受ける ②ボランティアなどは市町村の委託事業となる ③既存の事業所は無資格者の生活支援サービスの指定などを受けることもできる というごちゃまぜのような形になるのか。



厚労省回答は
回答)端的にいうとそうである。法的な位置づけとして「市町村が事業を実施する」のが基本であって、市町村が実施すべきものを直営以外にいろいろなNPO・社協などの団体や既存の介護事業所に委託してやっていただくということである。今回市町村の負担を考慮して指定という形も考えた。実施には様々なやり方があり、これに対し事業費を支払うということが市町村の役割となる。これまで保険給付として一律の基準で縛っていたのを少しゆるくしていろいろなやり方でやれるようにしたというのが今回の改正である。

 指定と委託、従来に訪問介護事業所も無資格者の生活支援サービスも、ボランティアなどもごちゃまぜになるのか という質問に「そうである」と回答した厚労省。レクチャー会場は笑い声に包まれた。
 
 しかし、こんなごちゃごちゃな姿では、もはや訪問介護も通所介護も解体・変質するであろう。

 たとえ、法案が国会で通って、総合事業に移行しても、既存の訪問介護・通所介護事業所をこれまでと同じ基準で運営し、事業費もこれまでの報酬単価と同じ額を保障することも市町村裁量でできるのではないか。

 そこで最後の質問
質問)市町村によっては、ごちゃごちゃにせず、非常にシンプルな形、例えば、既存の訪問介護事業所を既存の基準で見なし指定して、既存と同じ単価を支払うだけということもあり得るか。

厚労省の回答
回答)こちら(厚労省)の意図とは関係なく、そういう形はあり得ると思う。

そうである! 厚労省の意図に反し、市町村が、予防給付のサービス水準を維持し、事業所運営と、利用者を守り抜く立場に立ちきれば、利用者サービスは守ることは可能である。

 当面、国会での介護保険改悪法通過阻止のたたかい、そして、その後は、政令・省令やガイドラインなどをめぐって厚労省とトコトンやり合い、最後は、市町村が主戦場である。

(おわり)


Category: 介護保険見直し
2014/05/03 Sat
4月25日、大阪社保協が企画し、中央社保協も呼びかけて開かれた「介護保険見直し案に関する厚生労働省レクチャ―」は厚生労働省の老健局振興課、介護保険計画課、老健局高齢者支援課が事前の質問書に対する「回答」を行い、質疑応答を行った。

その⑪.要支援認定申請をさせない「水際作戦」は本当にないのか


 現行の要支援者に対する訪問介護、通所介護を保険給付からはずし、総合事業に移すことで、厚労省は、「総合事業のみ利用の場合は、基本チェックリストのみで判断」とし、要支援認定を受けなくても利用できると説明している。
 いったいどういう扱いになるのか。

事前質問
介護予防・生活支援サービス事業対象者判定について
介護予防・生活支援サービス事業対象者は、「基本チェックリストを対面で用いるなどにより判定」(同資料377頁)とされているが
①対象者判定の具体的は方法はどうなるのか(市町村窓口で申請を行い、その場で市町村職員が基本チェックリストで対面調査を行うなどの方法を想定しているか)


厚労省の回答は
回答)まだ検討中であるが、基本的にはチェックリストは個別サービスを受ける手段になるので自らチェックして「対象者です」ということではなく、 対面で、その人の状態象を見つつ職員が記入することを考えている。

 生活支援サービスの利用対象者かどうかの判定だから、保険者(市町村)がやる、という理屈である。これまでの基本チェックリストの扱いとは全然違うことになる。

この点は質疑応答でさらに質問
質問)基本チェックリストは、現在は、高齢者自身が自分で記入して出しているが、総合事業では、職員がチェックリストに記載するということで扱いがかわるということか。
回答)そのとおり。基本チェックリストの扱いは変わる。

さらに具体的にきく
質問)例えばヘルパーを利用したい、という高齢者は、現行では、まず、市町村の窓口で要介護・要支援認定申請をして、訪問調査を受けるが、総合事業では、窓口で「ヘルパーなら総合事業なので認定がなくても受けられる」と説明し、その場で職員が基本チェックリストを記入し判定する、ということになるのか。
回答)基本的には、窓口に来ていただいて対面で行うという方法を考えているが具体的なやり方については、今後考えていきたい。

厚労省は気楽にいうが、役所の窓口で、いきなり「チェックリスト」での対面調査とは、市民も職員も大変である。そこで委託の可能性はないのか聞く
質問)現行の要介護・要支援認定は、市町村が決定権を持っているので、基本チェックリストによる判定でも市町村だけがやるという理解でよいか。
回答)サービスの決定になるので、最終的には市町村の決定になる。

また、「最終的に決定」とごまかす。それなら委託はありか?
質問)基本チェックリストに基づく判定は、地域包括支援センターに委託することもあるのか。
回答)市町村窓口もあるし委託の地域包括支援センターの場合もある。しかし、最終的には市町村が判定する。
 「窓口」まで地域包括支援センターに委託するということか。

さらに、障害者サービスの例を出して質問したが
質問)チェックリストによる判定だが、障害者サービスのように事業所がある程度決めて市町村に持っていくことをしているが、同じように居宅介護支援事業所でチェックリストによる判定をすることを考えているか

厚労省は
回答)原則的には、市町村窓口か地域包括支援センターである。それをどこまで例外を広げるかはこれから検討する。
どうやら、地域包括支援センター委託までのようである。

窓口に本人が来ない場合の「対面チェクリスト」はどうするのか?
質問)基本チェックリストは面接で行うというが、代行申請で窓口で本人に会えない場合は、地域包括支援センターまたは市町村の職員が本人のところへ行って面接するということか。
厚労省は
回答)代行申請等の場合はどうするかは検討中である。
どうやら、利用者宅訪問調査はできるだけ避けたいようである。

危惧されるのは、要介護・要支援認定申請そのものを窓口で断り、チェックリスト判定を誘導するような「水際作戦」の危険である。
事前質問
②基本チェックリスト判定のみで利用が可能となると、自治体窓口で、要支援認定申請そのものを受付しないなどの「水際作戦」の危険性があるが、厚労省としてこれについての対策を検討しているか

厚労省は
回答)要支援認定は、今まで通り申請があれば受け付けるものなので、そのような水際作戦はないと考えている。
とタテマエだけでごまかそうとする。同じ厚労省所管の生活保護では、あれほど申請させない「水際作戦」が問題になったが、これも制度の趣旨は「申請があれば受け付ける」である。

質疑応答で念押しをしておく
質問)水際作戦はないというが、相談に行った時、認定申請の意思を示した場合は必ず受け付けるということか。
回答)要支援認定の意思を示していただいた場合はきちんと受け付けるという対応である。


(つづく)



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2014/05/03 Sat
4月25日、大阪社保協が企画し、中央社保協も呼びかけて開かれた「介護保険見直し案に関する厚生労働省レクチャ―」は厚生労働省の老健局振興課、介護保険計画課、老健局高齢者支援課が事前の質問書に対する「回答」を行い、質疑応答を行った。

その⑩ 総合事業の利用者負担と「限度額」


保険給付でなくなる総合事業の「介護予防・生活支援サービス」。利用者負担はどうなるのか。市町村事業ならば市町村独自ゼロにすることも可能なはずである。そこで事前質問
利用料について
 介護予防・生活支援サービスの利用料について、市町村による設定としながら、「下限については、要介護者の利用者負担割合を下回らないような仕組み」(同資料378頁)とあるが
○訪問型サービス、通所型サービスについて、既存事業所のサービス利用料を市町村独自で軽減することは可能か


厚労省回答は
回答)利用料については、基本的には要介護の利用者負担を下回らない仕組みにしようと考えている。したがって、既存サービスを提供する場合、 本来1割負担となるもの5%負担にするといったことは望ましくない
 あれだけ「市町村お任せ」を連発しながら、これだけは「1割負担」を下回ることは認めない、と断言する。

さらに事前質問
「住民主体の生活支援サービスについては実費のみ負担するケースも想定」(同資料380頁)としているが
○「実費」とは、サービスにかかる費用を全額利用者負担にする場合もあるということか


厚労省回答は
回答)例えば、配食サービスで 「弁当代500円 見守り代200円」の場合 でいうと、は弁当代の実費500円を利用者負担としてし、見守り代は、負担なしということを指している。
というものだった。

そして、介護保険の保険給付(在宅サービス)に付けられている「区分支給限度額」については、保険給付でない総合事業については適用は本来おかしい。そこで事前質問
限度額
 利用限度額については、「現在の要支援者の限度額を勘案した額を勘案した額で管理を行う」(同資料378頁)としているが
 ①要支援認定者については、現在の区分支給限度基準額を用いて、サービス量についても「単位」数で算定するということか

回答)限度額は要支援認定者については、基本的には単位で算定することになると考えている。
給付から外しておきながら、限度額はしっかり適用するというのである。しかも「単位」で算定とは、ますますわけがわからない。

さらに事前質問
②要支援認定を受けない人の限度額はどの程度を設定するのか


厚労省は
回答)検討段階でありお示しできない。

とノーコメント。

質疑応答で、さらに突っ込むが
質問)限度額の額だが、認定を受けていない人は、現行の要支援1または2の限度額を上限とするということなのか。
回答)限度額は、どういう形にしようか額も含めて検討中である。要支援認定者は給付の限度額で定めていることを基準で考えているが認定を受けていない人はどうするかは決まっていない。
一切答えない厚労省であった。

この事前質問も
③要支援認定を受けない人は現行では被保険者証に限度額の記載がないが、どのような方法によって限度額を表示するのか
回答)検討段階であり、実務的なこともこれから詰めて行くところである。

ハッキリしているのは、保険給付から外れても ①利用者負担は1割を下回らない ②限度額管理をされる このふたつだけである。

利用者にとって、何一つメリットはなさそうなのが総合事業である。

(つづく)
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2014/05/03 Sat
4月25日、大阪社保協が企画し、中央社保協も呼びかけて開かれた「介護保険見直し案に関する厚生労働省レクチャ―」は厚生労働省の老健局振興課、介護保険計画課、老健局高齢者支援課が事前の質問書に対する「回答」を行い、質疑応答を行った。

その⑨ 総合事業のケアマネジメント


総合事業移行後の要支援の利用者の「サービス選択権」についての事前質問
④新規の要支援認定者を含めて、利用者の希望に基づく「サービス選択権」についてはどのように保障されるのか
厚労省回答
回答)現行も適切なケアマネジメントを経た上で利用しているものであり、今後も地域包括支援センターのケアマネジメントを通じて必要なサービスにつなげることは変わりない。本人の意向、置かれている環境、状態象を勘案して適切なサービスが提供される。

 厚労省資料には、「新しくサービスを受ける者には、ボランティア、NPOなど多様なサービスの提供を推進」と明記しているが、それには触れずにこの回答である。
 
 すべては「適切なマネジメント」である。
 そこで、総合事業のケアマネジメントについての事前質問
総合事業(介護予防・生活支援サービス)のマネジメントについて
 「地域包括支援センター等が、利用者の意向や状態象等を踏まえ、ケアマネジメントに基づき総合事業と予防給付の適切な利用を支援」(同資料377頁)とあり、新法案115条の45の3では、要支援者以外の「第1号介護予防支援事業」についても指定事業者による実施が可能となっているが
 ①これは既存の居宅介護支援事業者も指定を受けることを想定した規定なのか(地域包括支援センター以外に第1号介護予防支援事業の指定を受けることを想定しているか)


厚労省回答
回答)総合事業のケアマネジメントは地域包括支援センターが行うことが原則であり、 そこから現在と同じように居宅介護支援事業所が委託を受けることはあるかと思うが、基本的には地域包括支援センターがケアマネジメントを行う仕組みを考えている。
 総合事業ケアプランも地域包括支援センター一元管理の仕組みは堅持である。

それなら、予防給付のケアマネジメントとどう変わるのか事前質問
②総合事業のケアマネジメントの具体的な取扱はどのようなものか(予防プランの様式、アセスメント、モニタリング、担当者会議等は、どのようなものを想定しているか)

厚労省回答
回答)基本は現行をベースとするが、プランの様式やサービス担当者会議をどう位置付けるかとかは、「必要に応じて」ということになるが、そのあり方については、考えているところである。

 何だ、何も決まっていない、ということ、しかし、「必要に応じて」ということは、現在よりも手抜きになり、プラン料は大幅に下がる可能性があるだろう。

(つづく)



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2014/05/03 Sat
4月25日、大阪社保協が企画し、中央社保協も呼びかけて開かれた「介護保険見直し案に関する厚生労働省レクチャ―」は厚生労働省の老健局振興課、介護保険計画課、老健局高齢者支援課が事前の質問書に対する「回答」を行い、質疑応答を行った。

その⑧ 総合事業で、利用者は「これまでと同じサービス」がうけられるのか

予防給付から「総合事業」に移った場合、「利用者はどうなるのか」 一番大きな問題である。

事前質問
利用手続き及び利用者のサービス選択権について
「専門的なサービスを必要とする人には専門的サービスの提供」(同資料377頁)、「ケアマネジメントで必要性が認められれば、事業移行後でも、必要に応じて既存サービス相当のサービス利用が可能」(同資料380頁)としているが
①現に予防訪問介護、予防通所介護を利用している人は、事業移行後も希望する場合は、現行と同一のサービスが利用できると解釈してよいか


厚労省回答
回答)今現行でサービスを利用している人については、希望してかつ適切なケアマネジメントを経た上で同一のサービスが利用できると考えている。
ちょっときくと、「同一のサービスが利用できる」と言っているように聞こえる答弁。

しかし、だまされてはいけない。
質疑応答でのやりとり
質問)適切なケアマネジメントで専門的サービスを受けられるということだが、本人が「専門職からサービスを受けたい」と希望している場合は受けられるのか
回答)本人の意向を尊重しつつ適切なケアマネジメントで適切なサービスにつなげていく。認知症や統合失調症などで、地域の支え合いでは対応できない場合は、既存の事業所によるサービス提供となる。


「意向は尊重」するが、最後は「適切なマネジメント」。最終的に本人希望が通るのか、
さらに質疑応答
質問)市町村が「あなたは専門職によるサービスでなく地域の支え合いが適切だ」と判断しても本人の意向によって決められるのか
回答)本人の意向も踏まえて地域包括支援センターの適切なマネジメントによって決められるということである。

「本人の意向」は「踏まえる」だけなのか。さらに食い下がるって質問
質問)本人の意向と市町村の判断が違った場合はどうなるのか
回答)今のケアマネジメントと同じで、本人の意向も踏まえ、適切なケアマネジメントによって決定するということである。
結局回答になっていない。

そこで、角度を変えて本人希望で「セルフケアプラン」での利用はどうか
質問)予防給付で認められるセルフケアプランは認められるのか
回答)ケアマネジメントをどうするかまだ明確に定まっているわけでないのでセルフケアプランをどう扱うかもまだ決まっていない。
えーっ! セルフケアプランはダメ ということもあり得るのか。

さらに、「今までのサービス」で、生活援助や、デイサービスでのレクレーションは、既存事業所によるサービスが引き続き利用できるか。
事前質問
②訪問介護の「生活援助」についても、「専門的サービス」として、既存の事業所の訪問介護員により現行どおり提供できるか

厚労省は
回答)①と同様と考えている。

さらに質疑応答で突っ込んでみる
質問)厚労省が社会保障審議会介護保険部会に示された資料(イメージ図)の中には昨年10月までは、「身体介護等の訪問介護」とあって、途中から「身体介護・生活援助」と変わったが、生活援助についても専門的サービスという理解でよいか。
回答)今、提供している介護事業所のサービスをいたずらに排除するつもりはない。身体介護とか機能訓練と書いたのはあくまで例示であって、生活援助もそうだし、機能訓練以外の要素も専門サービス入ると考えている。
ほう!生活援助も排除しないのだな!これは重要な確認。生活援助を「非専門的サービス」として、無資格者に回すことをさせないためにも、この答弁は押さえておこう。

通所介護についての事前質問
③通所介護の「機能訓練等以外」のサービスについても、既存の通所介護事業所で現行どおり提供できるか

厚労省は
回答)機能訓練はあくまで例示であって、市町村の判断で既存の事業所で現行どおりサービスが提供することも可能であると考えている
それなら「機能訓練等」と、わざわざ資料に書くな!と言いたい。

質疑応答でさらに念押しをする。
質問)機能訓練以外の現行通所介護事業所では、アクティビティや事業所によって大工仕事やマージャンなどもやっているところもあるが、そうしたことも含めてすべて「専門的サービス」に入ることはあり得るか。
回答)あり得ると思う。状態象に応じて適切なサービスを提供するということであり、そうしたものも専門サービスになると考えられる。
「あり得る」とよう言った。 デイサービスのカラオケやマージャンも「専門的サービス」として、今までの事業所で利用でき得る という答弁。これも押さえておこう。

(つづく)
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2014/05/02 Fri
4月25日、大阪社保協が企画し、中央社保協も呼びかけて開かれた「介護保険見直し案に関する厚生労働省レクチャ―」は厚生労働省の老健局振興課、介護保険計画課、老健局高齢者支援課が事前の質問書に対する「回答」を行い、質疑応答を行った。

その⑦ 新たな総合事業の「介護予防・生活支援サービス事業」 

 予防給付から「移行」するとされている「介護・予防生活支援サービス事業」は
①訪問型サービス (ここに既存の訪問介護事業所も入る。ほかに、NPO・民間事業者等の生活支援サービス、住民ボランティアによるゴミ出し等の生活支援サービス)
②通所型サービス (ここに既存の通所介護事業所も入る、ほかにNPO・民間事業者等のミニデイ、コミュニティサロン、住民主体の運動・交流の場、リハビリ・栄養・口腔ケア等の教室等)
③生活支援サービス (配食・見守り等)
 と介護予防マネジメントから構成される。

事前質問
「生活支援サービス」((同法案同条項同号にいう「第1号生活支援事業」)について、「配食、見守り等」とあるが、訪問型サービスにおける「生活支援サービス」とどう区別されるのか

厚労省は
回答)生活支援サービスについては、端的に言えば「配食」「 見守り」等に特化したものをさしている。訪問してサービスをするものとは異なると考えている。
訪問以外の生活支援サービスは、結局「配食・見守り」だけということのようである。

そこで、既存の事業所が、総合事業に移った場合の事業費単価についての、事前質問
これら「介護予防・日常生活支援サービス」のうち、とくに「専門サービス」については、「専門サービスにふさわしい単価」(同資料377頁)とあるが、具体的にはどのようなものか(既存の訪問介護、通所介護と同一基準のサービスを指し、事業単価も既存の予防給付の報酬の額を保障すると解釈してよいか)
厚労省は
回答)最終的に市町村に定めていただくことになるので、現段階でいくらと述べられないが、「ヘルパーなど専門職の方が提供するのにふさわしい単価を市町村において定めてください」ということになる。
と甚だ無責任な「市町村任せ」の態度である。今の介護報酬でもヘルパーなど介護職員は低賃金で事業所は人材確保に苦しんでいる。「専門職にふさわしい単価」という限りは、現行以下などあり得ないが、そうは言わないのが厚労省である。

さらに、既存事業所以外の「多様な主体」のほうについての事前質問

既存事業所以外の「住民主体の多様なサービス」について
①サービスの「質の確保」はどのように行うのか

厚労省の回答
回答)事業を提供するに当たっては基本的に指定したり、委託によって提供することになり、指定の際の基準や委託の基準を市町村が定めるので、その中においてサービスの質は担保されると考えている。認知症の人など対応が難しい人については、ケアマネジメントに基づいて、いままでと同じ訪問介護事業所などにつなげることができる。そうしたことを通じてサービスの質の確保をすることはできると考えている。
これも市町村の「委託基準」「指定基準まかせ」。そして困難事例は、「今までの事業所へ」とはぐらかす。

さらに事故の責任についての事前質問
②その提供により「事故」が起こった場合の賠償責任はどのように定めるのか
厚労省は
回答)今までも指定事業所は事故の責任はその事業所が、市町村が実施する事業であれば市町村が責任を負うという形になっている。多様な主体の事業であっても市町村事業であるならば市町村が賠償の責任を負うことは変わらない。
市町村事業だから市町村責任だという。厚労省の責任は? といいたい。

ところが、法案では、この総合事業の「介護予防・生活支援サービス事業」に、現行介護保険事業者に対するものと同じ「指定、指導監督」の仕組みを設けている。
 事前質問
「指定事業者」に対する指定及び指導監督について
 ○「第1号事業」を行なう者について、介護保険の事業者指定と類似した指定・指導監督の仕組みを導入(法案第115条の5から9)しているが、「住民主体の多様な生活支援サービス」などについてもその対象となり得るのか

厚労省回答
回答)市町村判断によって、既存の事業所以外に住民主体の多様なサービスを指定してサービスを実施してもらうこともあり得ると考えている。そして、それを指導監督することもあり得ると考えている。
住民ボランティアを指定事業所にして、「指導監督する」だと!何をたわごとを言うか。


質疑応答でこんな質問が出された
質問)多様な生活支援サービスの重層的な展開のサロン、交流の場の実施主体となる住民ボランティアは、無償で労力を提供している。これを指定して、既存の事業所と同じ扱いにすることについては無理があると思うがどうか。

厚労省は
回答)「指定をできる」という規定なので、無理に指定にしなくても、市町村から委託を受けて事業を行うこともできる。たしかにボランティアが指定になじまないかもしれない。事業所やNPOがなじむかなと考えている。

しかし、「なじまない」というボランティアも指定・指導監督できるようにするのが今回の法案である。

まさに、わけのわからん法案にわけのわからん答弁を繰り返す厚労省である。


(つづく)
Category: 介護保険見直し
2014/05/01 Thu
 4月25日、大阪社保協が企画し、中央社保協も呼びかけて開かれた「介護保険見直し案に関する厚生労働省レクチャ―」は厚生労働省の老健局振興課、介護保険計画課、老健局高齢者支援課が事前の質問書に対する「回答」を行い、質疑応答を行った。

その⑥ 予防給付・総合事業 わけのわからない厚労省答弁

今回の介護保険改悪の中心的問題である予防給付の見直しと新たな総合事業については、時間をかけて質疑を行った。

まずは事前質問
(1)「介護予防・日常生活支援サービス事業」の内容について「予防給付の訪問介護と通所介護から移行するサービスについては、国が基準を示すことを検討」(同資料378頁)とあるが、
①「訪問型サービス」(法案115条の45第1号にいう「第1号訪問事業」)について、「既存の訪問介護事業所による身体介護・生活援助の訪問介護」(同資料377頁)も含まれるとあるが、現行の介護予防訪問介護と同一の基準により提供されるサービスを指すのか
②「通所型サービス」(同法案同条にいう「第1号通所事業」)について「既存の通所介護事業所による機能訓練等の通所介護」も含まれるとあるが、現行の介護予防通所介護と同じ内容なのか。とくに機能訓練以外ではどのようなサービスを指すのか


厚労省老健局振興課の回答
回答)現在検討段階のものが多いが、①②について、基本的に現行の訪問介護・通所介護の事業所が提供しているようなサービスのようなものを想定している。こうしたものについては、法的な効果はどういうようなものになるかは分からないが、国が基準をお示しすることを考えている。

いまひとつはっきりしない答えなので、さらに質疑応答でつっこむ
質問)厚労省が示すイメージ図の一番上に「既存の事業所による訪問介護の提供」となるが、この「既存の」という部分の基準は予防給付の訪問介護と通所介護から移行するサービスとして「国が基準を示す」とあるが、これが現在の予防の指定事業所と同一の基準になるという解釈でよいのか
回答)イメージは同じようなもので考えていただいてよい。
「同じような」「イメージ」とは、超あいまいである。

さらに、事業所についての影響を聞く。
質問)例えば、既存の事業所がヘルパー資格を持たない無資格者を雇用して、「生活支援サービス」を同じ事業所が提供し、これを訪問型サービス(1号訪問事業)として指定するというようなこともあるのか。

回答)それは、サービスの類型が分かれることになると思うが、今までのヘルパー資格者(訪問介護員2級とか初任者研修修了者等)が提供するサービスは、「専門職が提供する専門サービス」にふさわしい単価になり、そうでない無資格者の提供するサービスは、その内容に応じた単価になる。指定が二つに分かれるのか、単価が二つできるのか、そこはまだ検討しているところだが、サービスの提供者が違えばサービス内容もちがうはずなので同じ単価にはならないだろうと思う

ヘルパー事業者が「無資格者」を雇用してサービス提供も可能と! ただし、単価は大幅に下がる。これは訪問介護解体の道ではないか。


質問)国は指針を示すことになっているが、そこではどのように示すのか。
回答)サービスの内容に応じてサービスの単価が違うという考え方である。
ここでも単価をバラバラにそして 無資格者は下げるということか。

質問)既存の指定事業所が有資格者による訪問介護以外に、NPOなどがやるとされている「生活支援サービス」を提供する事業の指定を2重に受けて実施するということもあり得るのか。
回答)それはあり得ると考えている。
訪問介護事業所が、「多様なサービス」の担い手に?!


(つづく)
Category: 介護保険見直し

プロフィール

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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