2016/10/25 Tue
10月22日午後大阪介護支援専門員協会堺市北区支部の学習会にお招きいただいた。7月23日に続き第2回目である。
  この学習会を企画され私に声をかけていただいた方はもういない。9月14日に急逝された。55歳。一人息子を残したままこの世を去られた。母親としてさぞかし心残りのことだったろう。
 彼女が、大阪介護支援専門員協会堺市北区支部長として、私を当時の職場(堺市南区役所介護保険係)まで訪ねて来られたのは昨年末であった。
「北区のケアマネ研修で、介護保険改定とケアマネジャーについて話して欲しい。7月と10月の2回でお願いします。」
 私は、少ししぶった。「もうすぐ堺市役所を辞めるし、介護支援専門員協会で私のような制度批判、行政批判の話しはそぐわないのではありませんか」
 彼女は「日下部さんの自由な立場で言いたいことを言ってもらってかまいません。ケアマネはそれが聴きたいんです」と言われた。
 そして、今年7月23日の学習会。テーマは「どうなる?介護保険 新総合事業」。私が送った100ページ近いパワーポイントの資料を、彼女は何と自宅のパソコンプリンターで参加者全員分をカラー印刷された。2日間くらいかけて、途中でプリンターのインクがなくなれば買いに走ったそうである。
  後で、私が「縮小して白黒でコピーすれば簡単なのに」と言うと、彼女は「せっかく資料、カラーで大きく印刷した見やすい資料でケアマネさんに見て欲しかったから」と言われた。
 こんなに学習会参加者のことを考えている主催者はめったにいない。
  この7月23日の学習会当日の午前に彼女は病院で「がん」の告知を受けたそうである。にもかかわらず、まったくおくびにも出さず学習会を段取りして、懇親会まで仕切った。
 その後すぐに入院。まわりのケアマネさんには「10月の学習会までには帰ってくるからね」と言っていたそうである。
 私とはFBでつながっていたが、そんな重篤な病気とは思いもよらず「また10月の学習会で会えるだろう」なんて思っていた。
 9月3日のFBの書き込みには、
「みんなも、頑張ってる❗
高齢の利用者さまも頑張っておられる」・・
「私もみなさまのご期待に添えるよう、毎日頑張ってます❗
もう少しお待ちくださいね👍」
とあった。そして、これを最後にFBの書き込みは終わった。
 
 そして突然
「母・・・・・儀 かねてより入院加療中でございましたが去る9月14日午前11時32分 55歳の生涯を閉じました
ここに故人が生前中賜りましたご厚誼に対し遺族一同心よりお礼申し上げます」
という息子さんの名による書き込みがされた。
 数日後、北区支部の副支部長のケアマネさんから「学習会は予定どおりやります。支部長は『10月の学習会は行く』と言っていましたから。」当日は学習会開始の前に、別の会場で「お別れ会」を開くという。
 そして、10月22日。午後1時30分から開かれた「お別れ会」には介護支援専門員協会堺市ブロックの各支部長さんをはじめ多くのケアマネさんが参列し、献花した。
 午後3時からは会場を移して「大阪介護支援専門員協会堺市北区支部 学習会」。
 
  「総合事業・介護保険見直しーケアマネジャーの課題を考える」のテーマ。
  主催の責任者だった彼女が最後まで、気にかけておられたというこの学習会。精いっぱいお話しをさせていただいた。
地域のケアマネ仲間と利用者さんのことを最後まで気にかけておられた尊いケアマネジャー。
 安らかにお眠りください。
  
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Category: 活動日誌
2016/10/02 Sun
「介護保険は詐欺だ! 」と告発した公務員―木っ端役人の「仕事」と「たたかい」を発刊した。
目次
序章 わたしのふたつの顔―「介護保険窓口の木っ端役人」と「介護保険告発の活動家」
第1章 たった一人で反乱 2000年、堺福祉会の不正を告発
第2章 堺市を舞台とした福祉・介護の不正とのたたかい
第3章 大阪社保協(福祉・介護オンブズネット、介護保険対策委員会)の活動
第4章 介護保険料を告発し続けた16年間
第5章 役所の中で解決しなければ住民とともに わが公務員人生
第6章 平和運動、自治体労働運動―私の思想遍歴
終章 介護保険は詐欺である
はじめに
「介護保険は詐欺である」。
ひと昔前なら、こんなことを言えば「あなた、気は確かですか?」と言われただろう。ましてや堺市の区役所介護保険窓口で仕事をしている堺市職員(地方公務員)が言えばなおさらである。
私は今年(2016年)3月に堺市を定年退職し、公務員でなくなったが、現職の時から「介護保険は国家的詐欺」と告発してたたかってきた。この本は、公務員の私が、なぜ、介護保険制度を「詐欺」と断じるに至ったのか、そして、なぜ、役所の中にいながら介護保険を告発してたたかうことができたのかについて書いたものである。
そのキーワードは、公務員ならだれもが「宣誓」する「国民主権」「憲法擁護」である。
転機となったのは2000年4月の不正告発である。「たった一人で反乱」(第1章)で書いたようにクビ覚悟で行った刑事告発によって役所のしがらみから自分を解き放つことができた。失ったものも多かったが、「堺市を舞台とした福祉・介護の不正とのたたかい」(第2章)では、現職公務員としての福祉・介護オンブズマン活動を心おきなく展開することができた。さらに、「大阪社保協の活動」(第3章)を通じて、国・厚生労働省と立ち向かい、大阪府内、全国各地にともにたたかう多くの仲間たちを得ることができた。
そして、介護保険料の仕事をしながら、それを通じて知った高齢者の怒りと声なき声を力に故福井宥さんの遺志を継いで介護保険料一揆や介護保険料裁判をはじめ「介護保険料を告発し続けた16年間」(第4章)は、私の公務員生活で最も充実した時期であった。
私は、堺市役所に入った23歳の時から、「憲法遵守」を誓った公務員と現実の職場と仕事の断絶に愕然としながら、「役所の中で解決しなければ住民とともに」(第5章)たたかうのが住民の利益にかなう道であることを学んできた。一方、暗中模索と過ちだらけの「思想・活動遍歴」(第6章)の持ち主でもあるので正直に告白させていただいた。
「介護保険は詐欺である」。今、この発言に対して、多くの方が「そうかも知れない」「このままでは本当に詐欺になる」と共感されるようになった。それだけ介護保険制度は悪くなってきた。さらに、現政権が進めようとしている「社会保障改革」の路線がこのまま強行されれば、高い介護保険料だけ取って、実際はほとんど使えない制度へと介護保険は改悪されていくだろう。この道だけは何としても押しとどめたい。
将来、この本が「退職公務員のたわごと」と一笑されるような、明るい未来になることを念じている。
元堺市職員   日下部雅喜
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日本機関紙出版センター 
2016/10/02 Sun
日下部雅喜の講師活動  2016年10月
10月4日(火)午後6時30分~8時30分 宝塚市西公民館セミナー室
第12回社会保障をよくする宝塚の会総会・学習会
「どうなる 介護保険・総合事業」
10月7日(金)午後1時30分~4時 高知城ホール
第44回中央社会保障学校 社会保障入門講座 分科会②介護
「介護保険基礎講座」
10月8日(土)午後2時~3時 交野市立青年の家
交野社会保障推進協議会総会学習会
「介護保険制度について」
10月14日(金)午後6時30分~8時 奈良県文化会館
奈良県社会保障推進協議会 学習会
「介護保険 総合事業の現状と課題」
10月15日(土)午後1時30分~4時 神戸市勤労会館308
社会保障に取り組む新組織結成総会記念講演
「どうなる 介護保険制度―何から始めるか」
10月16日(日)午後2時~4時 サンスクエア堺 第5会議室
堺労連・おおさかヘルパー労組連絡会 堺・介護ではたらくなかまの学習交流会パート4
「介護保険制度と地域の現状について」
10月19日(水)午後6時30分~9時 泉佐野市立生涯学習センター多目的室
大阪社会保障推進協議会泉州ブロック・学習決起集会
「介護保険新総合事業の現行相当サービス報酬切り下げ許さず、利用者と事業者を守るために」
10月22日(土)午前11時~12時 松原市役所
松原市退職者会 学習会
「介護保険で老後は安心か」
10月22日(土) 午後1時~3時 堺市北区 デイサービスセンターもず
大阪介護支援専門員協会 堺市北区支部学習会
「介護保険 総合事業の動向とケアマネジャーの課題」
10月28日(金) 午後7時~9時 京都市北区 原谷こぶしの里
社会福祉法人七野会・福祉保育労原谷こぶしの里分会 介護保険改定学習会
「どうなる介護保険改定 総合事業」
10月30日(日)午後1時30分~4時30分 和歌山市勤労者総合センター6階ホール
介護保険の改善をめざす和歌山実行委員会 学習会
「介護保険改定に地域からどう立ち向かうか~総合事業と次期改定」
Category: 活動日誌

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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