2011/05/15 Sun
政府の「社会保障改革に関する集中検討会議」に厚労省が、「改革の方向性と具体策」を提出したと報じられている
 厚労省HP

 制度改革の柱は「世代間の公平」と「共助」である。

「世代間の公平」とは、現在の社会保障を高齢者に「手厚い」として、今後は若者の雇用支援や子育て支援に移していくというものである。要は、世代間分断による高齢者医療・介護の抑制・切り捨てである。

 さらに「共助」は、前提として「自分の生活は自分で守る」という自助を前提にしつつ、国民相互の助け合い=保険料をベースにした社会保険で、税負担は補完的役割という位置づけである。

 介護では、「介護提供体制の効率化・重点化」が前面にだされ、

・ 24 時間安心のサービス提供を可能とする地域包括ケアシステムの確立
とケアマネージャーの資質向上等のケアマネジメントの機能強化
・ 在宅サービスの充実・強化やサービス付き高齢者住宅等の居住系サービ
スの整備など、要介護者の増加に対応した介護サービスの量的拡充を通じて、特別養護老人ホームの待機者解消を図る
・ 軽症者への予防事業、リハビリテーションの重点的提供等を通じた介護予防及び重症化予防への重点化
・ 介護職員等の人材確保と資質向上のためのキャリアパスの整備、処遇改善等


といった「方向性」が書きならべられている。

そして、「震災」に便乗し、「国民の助け合い」を前面にだしていることも大きな特徴である。
 
以下、厚労省の説明

東日本大震災の被災地に、改めて社会保障の原義を再認識させられました。
被災者が支え合う姿、全国からのボランティアが支援する姿は、「家族や地域のコミュニティの大切さ」「人々の絆やつながり」「仲間同士の信頼」「共に助け合う精神」など、日本人と日本社会の中に継承されている無形の資産です。
海外から称賛され、その重要性を再認識させられた無形の資産は、日本の誇るべき「社会資本」(ソーシャル・キャピタル)「絆」ではないでしょうか。
このような意味で「共に助け合う」ことこそが、社会保障が本来目指すべき姿であると考えます。
「安定」「共助」「公平性」を担保する社会保障改革を実現するためには、「共に助け合う」「絆」という「社会資本」を復元することが必要です。
そのことによって「給付の重点化」「選択と集中」「優先順位の明確化」という課題をクリアすることができるようになり、社会保障の機能強化が実現します。


 もともと、この「社会保障改革」は、消費税増税の地ならしとして、国民を納得させる社会保障の姿を示すはずであった。これが、震災に便乗して、これまで以上に「給付の効率化・重点化」(要するに給付削減)、「選択と集中」(要するに軽度者切り捨て)を強く打ち出すようになった。

 これでは、火事場ドロボー国家である。
スポンサーサイト
Category: 社会保障問題
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索