2011/06/07 Tue
 衆議院で、民主、自民、公明、みんな の賛成で可決された介護保険法等「改正」法案。今週、参議院での審議が行われる。
 参議院公報  によれば、本日6月7日の議事日程は以下のとおり。
 厚生労働委員会 午前十時 第四十三委員会室
                (分館四階)
    会議に付する案件
   国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案(第百七十四回国会閣法第四一号)
   介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案(閣法第五〇号)(衆議院送付)   
   子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案(第百七十六回国会参第三号)
   社会保障及び労働問題等に関する調査
 
厚生労働委員会理事会
      午前九時五十分 第四十三理事会室
                (分館四階)


 参議院議員からの情報では、
 「6月7日に二時間、一般質疑をおこないその後、介護保険法の趣旨説明がおこなわれます。質疑は木曜日からおこなわれると思いますが、正式には火曜日の理事会で決定されることになります。」 とのことである。

 わずかな時間での審議で、全国の介護関係者や利用者・家族もまったく知らないところで介護保険「改正」法案が審議・通過していく。

 はっきり言って、関係者の運動も極めて不十分で、一体何が問題で、対決点がなにかも明らかになっていない。


 そこで、参議院段階での、重点要求をまとめてみた。大阪社保協要求として、大阪府選出の参議院議員と厚生労働委員会の委員に送付する予定である。



介護保険法等「改正」法案に対する要望 
 現在参議院で審議されている介護保険法等「改正」法案には、多くの問題が含まれていますが、以下の点については、今後の介護サービスに重大な影響を与える危険性があるので、参議院段階で修正されるよう要望いたします。



1 「要支援者」へのサービスを除外する改定をやめること
理由: 現在、「要支援」と認定された人は、介護保険給付として、訪問・通所などのサービス(介護予防サービス)を受ける権利があります。改正法案には、市町村の判断で、要支援者を介護保険給付の対象から外し、新設する「介護予防・日常生活支援総合事業」(総合事業)に移すことができる仕組みが盛り込まれています。「総合事業」の訪問・通所サービスはその内容も自治体任せで財源も不十分であることから大幅なサービス切り下げになる可能性があります。要支援者の保険給付受給権を奪い、給付費を削減することは、利用者の生活に重大な支障を及ぼします。
  衆議院での附帯決議で、これについて、利用者の「選択・利用の意思の最大限尊重」「財源確保・適切な実施」が指摘されました。しかし、「総合事業」は、質が担保されず、利用者の意思が尊重される保障もありません。法案から「介護予防・日常生活支援総合事業」によって、要支援者の保険給付を除外できる条項を削除することを求めます。

2 介護職員の医療行為従事を認める改定をやめること
理由:法案では、「介護福祉士及び一定の研修を受けた介護職員等」が、一定の条件の下にたんの吸引等の行為を実施できるとする改定が盛り込まれています。
たんの吸引・経管栄養は、医行為に該当し、医師法等により、医師、看護職員のみが実施可能とされています。これまで、介護現場で看護職員等の体制が不十分であるため「例外」として認めてきた扱いを、今回、法改正により、広く介護職員に門戸を開き、医療的ケアへの従事を認める第一歩となるものです。  
衆議院での附帯決議では、「知識・技術の十分な習得」「安全管理体制の整備」、「実施状況について定期的な検証」が指摘されましたが、国のこれまでの検討では、わずかな研修のみで従事させることを想定しています。医療的知識・技術についての専門教育と訓練も受け介護職員を医療的ケアに従事させることは利用者の命にかかわる重大な問題です。介護現場で必要な医療的ケアは、看護職員の十分な配置など医療体制の充実によって確保すべきです。
法案から、介護職員への医行為従事を認める「社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正条項」を削除するよう求めます。

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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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