2011/10/26 Wed
 定期巡回・随時対応サービスは、厚労省が社保審・介護給付費分科会で検討中ですが、その内容と問題点と明らかにし、具体的な改善要求と対応について考えます。

4 オペレーションセンターとオペレーター

 定期巡回・随時対応サービスは、短時間の一日複数回の「定期訪問」に加え、いざというとき、必要なときにいつでも駆けつけてくれる「随時対応・随時訪問」が「命」というべきサービスである。「地域包括ケア研究会報告」でも、24時間365日、安心・安全を支えるサービスが提供されることが単身の中重度者の地域での生活を支えるとされている。
 そのための設備が、利用者からの随時のコールを受け付ける「オペレーションセンター」である。
 
ところが、厚労省案では、
「オペレーションセンターの設置は設備基準としては求めず、地域を巡回しながら適切に随時のコールに対応する形態を認めてはどうか。」
 と、基準からオペレーションセンターを外してしまい、地域を回りながらコールを受け付けるという形にしようとしている。これで「適切」なコール対応ができるであろうか。現在の夜間対応型訪問介護は、オペレーションセンターは設備基準に入っており、利用者が少ない等の例外を除いては、設置しなければならない。

  また、オペレーターの資格についても
「人材確保の観点から、介護職員基礎研修修了者、訪問介護員1級課程修了者、実務経験3年以上の訪問介護員2級課程修了者(訪問介護のサービス提供責任者と同様の要件)まで範囲を拡大してはどうか。」
 オペレーターは、単なる電話番でなく、コールから瞬時に利用者の状態を判断し、訪問の要否等の判断を含めた随時の対応方法を判断する能力を求められる。このため、現在の夜間対応型では、オペレーター従事者は、看護師、准看護師、介護福祉士、医師、保健師、社会福祉士、介護支援専門員でなければならない、とされてる。これを緩和し、サービス提供責任者であればだれでも可としたのである。
 そして、夜間対応型訪問介護では、「専従」(相談業務以外は兼務不可)とされていたものを、厚労省案では、
「常時利用者からのコールを受け付ける体制の確保を原則とした上で、人材の有効活用を図る観点から当該事業所の他の職務との兼務を認めてはどうか。」
 と専従要件を緩和してしまった。
 

 さらに、利用者にくばるべき「コール端末」「通信機器」についても、
「利用者がコールを行う際の機器やオペレーターがコールを受ける際の機器について、市場に流通している通信機器等の活用を図ってはどうか。」

 と通常の家庭電話でも、携帯電話でも構わないとしている。こうした扱いは現行の夜間対応型訪問介護では認められていない。定期巡回・随時対応サービスでは、利用者からのコール体制の確保について物理的にもはなはだ軽視していると言える。

(つづく)


 
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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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