2011/11/20 Sun
「第12回ホームヘルパーのつどい in京都」。200人以上のヘルパーさんが集まった。
記念講演は 認知症の人と家族の会の勝田さん(社会保障審議会介護給付費分科会委員)。当事者不在で介護現場とかけなはれた議論の実態を告発され、11月24日には、一定のとりまとめ案が示される。今こそ、声を上げるとき、と訴えられた。Image726勝田さん1

午後からは、分科会「定期巡回随時対応型訪問介護看護で在宅生活は支えられるか?~地域包括ケアとホームヘルパーの役割」に参加し、ヘルパーさんたちと定期巡回サービス問題とことん語り合った。

 そこでの事例


90歳代女性 要介護4の認知症 一人暮らし 年金収入と貯金取崩しで生活

週間サービス計画
ホームヘルパー(訪問介護)
①身体1生活1(ヘルパーさんと一緒に調理洗濯炊事などをその時の身体の状態に合わせて。掃除 買い物代行など)週4回
②身体1(デイの送り出し支援など)週3回
③身体1(夕食の配膳 服薬介助など)毎日
④認知症対応型通所介護=週3回利用。
生まれ育った地域にあるデイサービスへ通う。
⑤居宅療養管理指導=訪問歯科による、虫歯治療及び口腔ケア指導(月4回)
※限度額が足りずに毎月自費サービスが発生している

地域の社会資源活用
・週3回馴染の牛乳屋さんからビンに入った牛乳とヨーグルトを届けて貰う。
・土曜日は地域の社会福祉協議会からお弁当を届けて貰う。
・二週間に一度日常生活自立支援事業より生活費を届けて貰う。

定期巡回随時サービスしか使えなかったらこの利用者さんの在宅生活はどうなる?
①まず、認知症状の重いKさんは緊急コールを押す事が可能であるのか?
②日常生活圏域内の事業所しか使えなくなり、馴染のホームヘルパーの訪問が保障されない上に選ぶ事すらできない。生活を維持して行く権利を奪われる可能性もある?
③細切れなヘルパー派遣により、本人の全体的な日常生活の把握が困難になる。健康状態や日々の生活状況が見えにくくなるのでは?
④生き生きとヘルパーと一緒にしていた家事動作が時間の制約で出来なくなり、認知症状が進み、出来ていた家事動作が出来なくなるのでは?
⑤10分~15分程度のヘルパー訪問が大半となる場合、時間の制約が掛かると家事支援が出来なくなる。(わずか15分程度の訪問で掃除や調理洗濯ができますか?)
⑥年金暮らしには非常に重い負担となる。
包括定額払い方式の介護報酬になると、事業所によってはサービス提供を控える事業所もあるのでは?ますます、自費サービスが増えるのではないか?


現行の訪問介護サービスと定期巡回随時訪問の新制度を併用し利用できればKさんの生活はどう変わる?   *但し、区分支給限度額の底上げをした上で時間と援助の制約を設けない形で・・・
①定期の訪問だけではなくポイント的な安否確認や健康確認を始め、例えば夏場の暑さによる水分不足などにおける脱水症状などの危険を回避し病気の悪化を予防できる効果に期待が持てる。
現在、夜間の見守り支援や就寝介助の支援が組めない状況を改善する事ができ、より一層Kさんの生活安定を図る上での改善に期待が持てる?
②声掛けが増える事で、誰もいない不安から一人で過ごす時間が短くなり精神面の安定を図る事の期待が持てる?
③体調が悪くなった時など発見が早いと、
ヘルパーから訪問看護に伝えるなど、訪問体制を取る事で健康状態の確認が取り易く、主治医とタイムリーに話を勧められ、緊急対応が可能となる。他職種と連携を図る事で最期まで住み慣れた自宅での生活が可能になる?
 

制度改正に向けて
  私たちヘルパーやケアマネの思い

この認知症の利用者さんの生きる喜びを奪う介護保険制度であってはならない。細切れな短時間の支援では生活が成り立たない。
認知症があっても住み慣れた家で過ごす事、支えてくれる馴染のヘルパーなどが安心して利用できる、「利用者主体」の制度に作り変えて行く、私たち介護現場が声を上げなければいけないと思います。




現実の利用者に定期巡回サービスを当てはめて、その問題点と可能性を考えるすばらしい報告であった。




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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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