2011/12/11 Sun
ヘルパー・ケアマネ・市民運動全国活動交流集会の二日目は分科会。

①定期巡回サービス・医療行為・在宅介護を考える分科会
②軽度者の介護保険外しを考える分科会
③介護改善・地域づくり市民運動分科会

に分かれて午前中3時間みっちりと語り学びあう企画である。

 私は、③分科会「介護改善・地域づくり市民運動分科会」に参加。

第5期計画で「総合事業」導入を署名運動と対市交渉で今年8月に断念させた広島市の「介護保障を求めるひろしまの会」のレポート。さらに 市議会への陳情など活発な取り組みで「総合事業」導入中止に追い込んだ札幌市社保協の報告。昨年発足したばかりの北九州市の「よりよい介護をめざす連絡会」のレポートは、保険料滞納者への過酷な制裁措置で必要なサービスも受けられず、亡くなっていった要介護者の厳しい実態も明らかにされた。

 いずれも、ここ数年間、私も学習会にお招きいただいた地方である。

 ほかに、地元京都、千葉県などからも報告があり、愛知県、三重県からも発言があった。

 全国各地に介護改善の運動が一堂に会すると大したものである。制度改悪に立ち向かいながら、手を取り合って介護保障をめざす息吹がつたわってくる。

以下、分科会で私が報告させていただいた「問題提起」である。


冬の京都で介護を語りつながろう ヘルパー・ケアマネ・市民運動全国活動交流集会
③介護改善・地域づくり市民運動分科会  問題提起
                
   大阪社保協 介護保険対策委員 日下部雅喜
 
12年目になる介護保険制度は、いま、重要な局面をむかえています。介護保険法改定と第5期事業計画はその実施時期の2012年4月を前に検討・準備の最終局面となっています。同時に2012年度以降も「社会保障・税一体改革」の一環として介護分野は新たな制度改悪が検討されています。
 全国各地での地域社保協や介護関係者、市民による介護改善を求める市民運動は、より大きな発展が求められています。
 この分科会では、「介護改善・地域づくり」をテーマとした住民運動の初めての全国的な交流の場です。
分科会の目的
 分科会では、
①さまざまな形態と経験をもつ介護改善の地域運動について相互に交流しあう
②それぞれの運動の経験を共有し、今後の地域における運動の発展のための学びを行う
③今の情勢にふさわしい運動の課題と取組み方法について討論を通じて明らかにする
 ことを目的に行います。
介護改善・地域づくり市民運動の特徴と課題
 この分科会に持ち寄られたレポートをもとに運動の特徴と課題について述べると以下のようになります。
第1に、都道府県レベルでの運動です。社保協などによる全県的な自治体キャラバンを通した自治体調査や懇談によって「全県状況」を明らかにし各市町村の運動の基礎をつくる活動がきわめて重要であることです。市町村での運動が「孤軍奮闘」状態にならないためにもこの全県的な取組みはきわめて重要です。
第2に、市町村における運動の在り方です。地域社保協がそのまま運動体になる場合や独自の「会」を結成して活動する場合もありますが、重要なことはケアマネジャーやヘルパーなど地域の介護関係者が主体的にこの運動に参加し、介護事業者の中に影響力をもつことです。そして、自治体当局に対しては、現場の実態や利用者家族の声をもとに具体的な課題で継続的な話合いを行い成果を積み上げることです。とくに訪問介護の「ローカルルール問題」などでは、こうした地域運動が介護サービスの質や行政指導をチェックし改善するという大きな役割を果たしています。
第3に、介護保険見直しとの関係です。今回の見直しで制度化された要支援者切り捨てのための「総合事業」は導入するかどうかも自治体判断とされているだけに、地域の介護改善運動の出番というべき情勢です。第5期介護保険事業計画では、介護保険料の大幅引上げや「地域包括ケア」問題もあり、介護保険財政の分析や事業計画策定へのかかわりもきわめて重要です。市町村レベルでそうした課題に対応できる「活動家」の育成が運動の鍵になっています。この意味でも「学び」と「調査」そして自治体当局との「関係づくり」が重要です。そうしたことを担える「人」がいるかどうかがきわめて重要です。
介護保険制度が10年を超え、失望とあきらめが広がるなかでも介護関係者や市民の中には「なんとかしてほしい!」との思いもひろがっています。ぜひ地域で、こうした声に応えて、多様な方法でその町の「介護改善・地域づくり」をめざす運動を始めたり、再建することが求められています。介護保険が大きく改悪されようとしている時、ある意味では運動にとっては出番でありチャンスでもあるのです。「誰かがやってくれる」のでなく「誰が始めるか」です。
第4に、介護保険の当事者である利用者・家族、そして高齢者の運動参加です。介護保険はますます複雑でわかりにくくなっています。一方で利用者負担も一般高齢者の介護保険料負担もますます重くなって入り、介護保険制度に対する不信と怒りは潜在的には大きく広がっています。介護改善の市民運動は、ケアマネ・ヘルパーなど専門職や介護関係者だけでなく、高齢者にもわかりやすい運動となる必要があります。とくに介護保険料問題は年金生活者にとって切実な問題であるだけに、積極的に取組む必要があります。
この分科会を契機に全国的な交流・情報交換の場を
 介護保険制度の大改悪が狙われ、その多くが自治体レベルでの運動課題となる今日の情勢の下で、全国的な対政府・国会に向けての運動とともに、自治体レベルでの「介護改善・地域づくり」をめざす住民運動の発展が重要となっています。本日の分科会を契機に
 ①各地の取組み(ニュース発行、自治体要求、交渉・懇談)の報告
 ②自治体の制度・施策(介護保険料改定、事業計画、減免制度など)の情報交換
 などを日常的におこなってはいかがでしょうか。
 そのために、「情報交流」の登録や、情報発信・受診の方法等について検討したいと思います。

 


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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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