2012/01/26 Thu
 1月25日、社保審・介護給付費分科会で諮問・答申された2012年度報酬改定案。

 私なりの批判 連載2回目。



居宅介護支援

「自立支援型のケアマネジメントの推進」を口実に例を見ない厳罰主義を盛り込んだ。

 (運営基準減算)
所定単位数に70/100を乗じた単位数 ⇒ 所定単位数に50/100を乗じた単位数
【運営基準減算が2ヶ月以上継続している場合】
所定単位数に50/100を乗じた単位数 ⇒ 所定単位数は算定しない


 1回目はいきなり 半額カット、そして2ヶ月目は全額カットである。サービス担当者会議やモニタリングが不適切とされると報酬全額返還となる。
 せいいっぱい利用者の相談にのり、サービス調整をして支援をおこなっても、運営基準違反を指摘されれば、「報酬ゼロ」という仕打ちである。これは「減算」ではなく、全否定である。
 
 ケアマネジャーの労働を全否定し、「不正事業所」並みに厳しい措置である。これが、自治体レベルでは、いっそうきびしい運営基準の適用と指導監査を通じた締め付けにつながる危険性がある。

 一方で特定事業所加算の額はそのままにしておいて、
・地域包括支援センターから支援が困難な事例を紹介された場合においても、居宅介護支援を提供していること。 
を特定事業所加算(Ⅱ)の要件に加え、「支援困難ケース」の対応を義務化する。
 「改善」と言える加算は、入院時情報連携加算、退院・退所加算、緊急時等居宅カンファレンス加算(新規)など医療連携ばかりである。

 なお、指定基準の見直しでは、
○ 介護予防支援の業務の委託について、一の居宅介護支援事業者に委託することができる件数(現行は、居宅介護支援事業所の介護支援専門員1人あたり8件以内)の制限を廃止すること。
 とされ、いわゆる8件制限は撤廃されたが、地域包括支援センター(介護予防支援事業所)から、わずなか委託料で予防プランを押し付けられる構図はそのまま、委託件数が無制限になっただけである。これも自治体によっては、今後「地域包括ケアの拠点」の役割をはたすことになる地域包括支援センターの本来業務強化のため、予防プランはすべて居宅介護支援事業所へ委託、という風潮になりかねない。

 ケアマネジャーは安い委託料で予防プランばかり押し付けられ、要介護者のプランは厳しいチェックと減算で締め付けられ、特定事業所加算を選択すれば「支援困難ケース」も大量に地域包括支援センターから押し付けれれることになりはしないだろうか。

 前回の報酬改定では、認知症高齢者加算や独居加算といったケアマネジャーの労力を評価する措置があったが、今回はそのような暖かさは微塵も感じられない。


 まさに ケアマネジャーへの厳罰主義と仕事押しつけ である

 (つづく)
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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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