2012/02/18 Sat
 福岡県民医連の「介護報酬改定学習会」にお招きいただいた。
 今年2回目の九州である。福岡県と佐賀県から介護事業所・施設の方が120名ほど参加された。
 
 1月25日の介護報酬改定案の答申をベースに2月15日の厚労省レクチャーの内容と、最新の厚労省説明資料も使って1時間半あまり介護報酬改定案の「問題点」についてお話させていただいた。

 話の中で協調したのは、介護報酬改定は、現時点では「決定」ではまだないこと。厚労省は2月24日までパブリックコメントを行っているし、告示・省令の公布は3月10日頃、解釈通知は3月中であるから、ぎりぎり最後まで「問題点」を指摘し、少しでも修正させていくために行動すべき時期だということである。

 質問も多く出された。
 
 「訪問介護の生活援助短縮、今から利用者にどう説明したらいいのか」
 「事業所によっては、『45分以上』の扱いを『60分以内』としたりするところもある。同じ利用者に複数入っている場合、事業所間で扱いが違うと混乱する。国は上限の時間の基準を示すことはないか」
 
 たしかに、事業所と介護現場ではこうした切実かつ、現実的な問題に頭を悩ませられることになる。

 厚労省は、平然と「国は時間を短くしてください、とは言っていません。報酬の評価を変えただけです。あとは、利用者と事業者間の問題です」というだろう。

 下がった報酬のもとで 事業者に問題解決を押し付け、結果的にサービス時間の短縮化を促進させ、利用者の不満の矢面には事業者とヘルパーが立たされる。こんな構図である。

 厚労省は、「適切なアセスメントとマネジメントに基づくサービスの見直し」を推奨しているが、その内容は、
 
【現在】 60分程度の生活援助(229単位/回) 
 ↓○サービスの効率化、○利用者負担の軽減
【見直し後】20分~45分程度の生活援助(190単位/回)(※)比較的短時間のサービス


 また、こんな事例も
【現在】 60分程度の生活援助(229単位/回)
 ↓従来のサービスの継続
【見直し後】60分~70分程度の生活援助(235単位/回)(※)報酬上の適正な評価(+6単位)

 
さらに、こんな事例も
【現在】90分程度の生活援助(291単位/回)
 ↓○サービスの効率化、○利用者負担の軽減
【見直し後】60分~70分程度の生活援助(235単位/回)

さらにさらに こんな事例も
【現在】90分程度の生活援助(291単位/回)
↓適切なプランの見直し
【見直し後】45分程度の生活援助×2回(190単位×2回=380単位)(※)生活のリズムに合わせて複数回の訪問

 まさに、「机上の空論」「時間のいじくり」である。
 
短くできない家事はどうするのか
負担が増える利用者はどうなるのか
ヘルパーの給与は
こんな見直しを3月中にできる余裕があるのか

現場の この 怒りと戸惑いの声、そして、利用者とサービスの生の実態を 厚労省に突き付けるときである。







 



 
  
スポンサーサイト
Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索