2012/03/07 Wed
 大阪府の平成24年度予算案の中に「介護保険財政安定化基金特別活用事業」というのがある。

 大阪府に積み上げられた介護保険財政安定化基金(介護保険埋蔵金)約194億円の一部を取り崩し、3分の1を(35億3638万円)国庫へ返し、3分の1を市町村へ交付する。そして残り3分の1が、大阪府の一般会計に入る。

 問題はその使い道である。

 介護保険料に怒る一揆の会は、①基金全額を取り崩せ ②府拠出分も全額保険料軽減財源として市町村に交付せよ と要求してきた。

 昨年11月に行った大阪府担当課との交渉では、担当課は「大阪府拠出分もある程度保険料軽減に充てられるよう担当課としては要求している」と述べていた。実際は、大阪府分の2分の1を保険料軽減に、残り2分の1を地域包括ケア推進財源に という予算要求であった。

 ところが、その後の財政課の予算査定の中で、「保険料軽減分はゼロ」に。そして、地域包括ケア推進の財源もわずか6億円に削られた。
 「介護保険財政安定化基金特別活用事業」では、
 平成24年度から26年度の3年間、毎年2億円を「市町村が地域包括ケアシステムの構築」を推進できるよう、「地域福祉・子育て支援交付金」に 3年間( H24~H26)の「介護保険特別枠」を設け、 市町村 からの提案により 、介護予防・認知症予防(重度化予防)等の推進に取り組む事業に対し交付金を交付する (政令市・中核市を除く)
 とある。

 大阪市などの政令市、東大阪市など中核市は1円も回ってこない。

 残り29億円はどこへ使うのか、全く記載されていない。

 大阪府の担当課に聞くと「財政課からの説明では、介護保険給付の大阪府負担分に使うとのことです」。

 大阪府負担分(12.5%)は、法定分であり、いわば義務的な経費であり、一般財源から支出すべきものである。
 財政安定化基金取り崩しで府に入った金を、保険料軽減に1円も回さないどころか、大半をフトコロに取り込み、介護保険給付の府負担分に使います というのである。

 大阪市議会での橋下市長が答弁した「松井知事の判断(子どもを応援する政策に使いたい)」とこ全く違う。
 まさに詐欺のような話である。

 改正介護保険法 附則第10条第5項の、都道府県は「介護保険に関する事業に要する経費に充てるよう努めなければならない」という規定は、こんな詐欺的な活用ができるのであろうか。
 本来は、介護保険料軽減や、介護保険事業の充実のために使うのが趣旨であって、都道府県の義務的法定負担分に使うことなど想定していないはずである。
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Category: 介護保険料
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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