2012/03/11 Sun
 昨日(3月10日)午後は、堺市の介護保険を考える会の学習会。

~コンプライアンス・指導監査に強いケアマネジャーになろう!
「報酬改定(運営基準減算強化)と
指導監督権限の堺市移譲について学ぶ学習会」


 という名称で、学習会案内は、
「平成24年度介護報酬改定では、居宅介護支援には運営基準減算の強化が盛り込まれようとしています。また、法改正により、今まで大阪府の権限であった事業者指定と指導監督が今年4月から堺市に移譲されることになりました。これらについては、今まで行政から十分な説明がなされておらず、関係者の中には戸惑いもあります。また、報酬改定における「減算強化」については、居宅介護支援事業所の中に不安も広がっています。
当会では、市内のケアマネジャーのみなさんが、利用者のために生き生きと安心して仕事ができる環境が大切と考え、別紙の「介護支援専門員アンケート」と併せて、下記の学習会を企画しました。アンケートの集計結果もこの場で発表する予定であり、アンケートで出される質問についての堺市の答えについても求めていくことにしています。」
 
と書いた。

 定員100人のところへ、次から次へと申込FAXが寄せられ、締切日よりはるか前に 200人を超えてしまった。会場の収容能力から150人が限界。
 事務局では電話・FAXで 遅い申込者には「お断り」を、多数参加申込の事業所には人数調整をお願いした。

 そして 学習会。 定刻には会場いっぱい。椅子だけの人も多数。
 考える会報酬改定参加者112.3.10

司会者も各報告者もケアマネさんばかり。まさに手作りの学習会である。
脊古さん挨拶1

学習会は、1月に行った堺市内ケアマネジャーアンケート報告。
そして、2月に堺市に質問書を出し、堺市介護保険課から届いた「指定・指導監督権限移譲についての堺市の回答」の報告。この回答は学習会の前日3月9日の夕方にやっといただいた。寝る時間を削って、資料にまとめパワーポイントにされた。
 考える会学習会堺市指導監督1

堺市回答の中で、
「平成24年4月以降の体制等について
・介護保険サービス事業所に関する指定及び指導事務については、新しい課を立ち上げる予定。なお、ケアプラン点検については、これまでどおり介護保険課で行う。
・居宅サービス事業所の新規指定については、平成24年5月1日指定の分から堺市で行う。変更届等も含めて、4月以降にHPに掲載する。」
 
 については、参加者はほとんどが初耳だった。堺市からこれまで何の説明もなかったので当然であろう。

 さらに、堺市回答のさいごの
「平成24年度は報酬改定の年であり、基準や通知も発出されたところであることから、今後もQ&A等が随時発出されるため、情報収集に努めていただきたい。(堺市としても同じタイミングでしかわからない)」 
 との説明には、参加者からは、「情報収集に努めよ、っていうだけで堺市からの情報提供はしないの?」「報酬改定情報は堺市も同じタイミングでしか分からないって言うけどよその自治体では3月に報酬改定説明会やるところもあるのに」とのつぶやきもあった。

 次は、「運営基準減算で 特定事業所加算(Ⅱ)返還の 教訓」と題した報告。考える会運営基準減算1
 特定事業所加算Ⅱをとっている事業所が、堺市の実地指導で、利用者1名の、通院等乗降介助をサービスに加えたことに係るプラン変更の一連の手続きをしていなかったとして、運営基準減算を平成22年12月~平成23年4月まで発生しその間事業所の全利用者85人分の特定事業所加算が返還(過誤調整)となり、減収総合計140万円となったという報告に、参加者は衝撃を受けた。

私からは「2012年度報酬改定とケアマネジャーの課題」と題して、1時間半あまりお話させていただいた。
 考える会報酬改定全体風景112.3.10_0026

 報酬改定の概要と、とくに居宅介護支援の減算強化と各種加算について報告した。ここまでは参加者もだいたい知っていたようだ。
 しかし、ケアマネジャーの仕事にかかわることでも知られていないことが多かった

たとえば独居高齢者加算の扱いである。
老企36号通知改正案では
 「現行 住民票上でも単独世帯であることの確認を行っている場合   
 ⇒改正案  介護支援専門員のアセスメントにより、利用者が単身で居住していると認められる場合」

となり、住民票確認からやっと解放されること は 多くのケアマネは知らなかった。

 さらに、
 老企第22号通知改正案
で 運営基準に定める手順について 「緊急的なサービス利用等やむを得ない場合や、効果的・効率的に行うことを前提とするものであれば、業務の順序について拘束するものではない。」との一文がはいったこと
 アセスメントの際の居宅訪問面接について「利用者が入院中であることなど物理的な理由がある場合を除き」とされたこと
 サービス担当者会議に換えて意見照会で済ませられる事由に「居宅サービス計画の変更から間もない場合で利用者の状態に大きな変化が見られない場合等」 が入ったことなども 多くのケアマネは知らされていなかった。

 また、ケアプラン変更の一連の手続きを省略できるものに新たに「介護支援専門員が基準第十三条第三号から第十一号までに掲げる一連の業務を行う必要性がないと判断したもの」 の一文が入ったことも 驚いていた。

 そして いよいよ 介護報酬改定とケアマネジャーの役割。

 訪問介護の時間見直しはケアマネにとっても深刻である。
 私が「生活援助は45分にしないといけないなんて厚労省もいっていません」として
 「○なお、訪問介護の時間区分の見直しの内容に関し、一部に全てのサービスを「45分未満」で提供しなければならないかのような誤解をされている面があるが、見直し後においても適切なアセスメントとケアマネジメントに基づき、現在行われている60分程度のサービスを実施することは可能である。」「今般の見直しはあくまでも介護報酬における評価を行う際の区分の見直しの変更であり、これまで提供されてきたサービスを、利用者の意向等を踏まえずに、新たな時間区分に適合させることを強いるものであってはならず、適切なアセスメントとケアマネジメントに基づき、利用者のニーズに応じたサービスを提供する趣旨であることに十分留意されたい。」
 と2月23日の全国担当課長会議の資料を引用して強調したが、参加者の感想文には「知らなかった」という声が多く寄せられた。

 報酬改定は、ケアマネジャーや事業所は3月に対応しなければならないことがたくさんある。そんなときにきちんとした情報提供なしにはケアマネジャーは本来の役割を果たせない。 
 大阪府も3月中の説明会は予定していない。怠慢行政をしておいて、ケアマネジャーに「情報収集に努めよ」はないだろう。

 私たちが寝る時間も削って準備し開催した学習会。定員の倍以上のケアマネジャーが参加を申込み、土曜の午後に150人が資料代500円を払って参加された。
 本来行政がきちんと情報提供されておればこんなに来ないだろう。

 
 私は最後に、ケアマネジャーさんへのメッセージで締めくくった

  介護報酬改定  今こそケアマネジャーの役割発揮を
 ①「待ち」の姿勢、サービス事業者いいなりではケアマネジャーの存在意義にかかわる
 ②問題と矛盾に満ちた報酬改定に対し、いかに利用者本位を貫き、調整するか
  ⇒アセスメント・マネジメント力を発揮するとき
 ③次期改定でのケアマネジャーの役割否定、資格制度改悪許さないためにもがんばりどき



 ケアマネジャーが生き生き、 思いっきり 働けてこそ  よりよい介護が実現する 

 これが 私が一番 いいたいことであった。
スポンサーサイト
Category: 介護保険見直し

どりーむ >>URL

大事な時期

介護報酬改定ばかりに目が行きがちなこのときに、
とても、大事な学習会であったように思います。

私の連絡会のblogにリンクさせていただいてよろしいでしょうか?
お願いします。

Edit | 2012/03/11(Sun) 23:09:01

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき) >>URL

Re: 大事な時期

 コメントありがとうございます

 報告している私の方が学ばせていただいた学習会でした。
 
 利用者の状態よりも 報酬改定から ものを考える これが マチガイのもと だと 私も気がついた学習会でした。 おそらく150人の参加したケアマネさんの大半も同じ思いだったと思います。
 いままでで 一番 よかった学習会でした。

> 私の連絡会のblogにリンクさせていただいてよろしいでしょうか?

 どうぞ どうそ リンクしてください。

Edit | 2012/03/12(Mon) 00:21:25

匿名 >>URL

No title

いろいろなことを知らないケアマネジャーが多かったようですが、そこは叱咤激励していただきたいものです。

もちろん、それをいいことに説明会も開かないというのは論外ですね。。。

Edit | 2012/03/12(Mon) 11:39:36

 >>

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Edit | 2012/03/12(Mon) 21:29:36

 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索