2012/06/13 Wed
「ケアマネジメントの実践について~ケアマネジャーの立場から適正なケアプランの実践を目指す~」

 こんなテーマの研修レジメを拝見した。しかし、内容を読み進むうちに ?? の連続である。


 「国においては、少子高齢化社会進捗の中、税収等が見込まれない現状において、介護保険利用の拡大により給付等の増大が確実と見込まれる将来、その適正な介護保険の運用が益々重要となっております。その中におけるケアプラン点検については、必然とその強化がされていくものであると同時に『本来の自立支援へ向かうケアマネジメント』が非常に大切となっております。」
 とあからさまに ケアプラン点検の目的は給付抑制であることを強調している。

さらに

「介護保険は地域住民がサービスを利用した分だけ、保険料が増大する仕組みです。すなわち、住民の社会連帯を前提として給付と負担が地域レベルで対応する仕組みです。したがって、今後は住民の意識改革における健康づくり等による、未然の行いによる介護予防の視点が重要となります。また、必要でないサービス継続は重点的に排除する視点が重要です。本来のサービスとは、必要な人に、必要なものを、必要なだけ供給することが当然です。(保険者機能の強化による、立ち入り調査等の常設化)…」
「介護サービスを使わないのであれば、その分だけ介護保険財政の増大は抑制できます。この当初からの仕組みは、発達途上である介護保険制度に対する意識転換のひとつの大きな要素です。」


 と給付適正化の必要性を延々のべる。

「ケアマネジメントの徹底が必要な理由」として

「介護サービスの給付量の多い者は要介護度が悪化する確率が高いとの検証もされています。ここにケアプランの適正化が重要であるとの根拠があります。」
「…限られた財源(身の丈にあった仕組み)を効率的かつ公平に使うために、利用者を含めた関係者がサービスを適正に使用するという自覚を持つ姿勢こそが、今後の持続可能な介護保険制度の重要な側面になるのではないかと思われます。」


 とまあ、まるで どこかの自治体の役人の文書と思いきや

 なんと 肩書きは「日本介護支援専門員協会 総務・倫理委員会 倫理委員長」とある。県の介護支援専門員協会顧問でもある。

 この地方では、ケアプラン点検を 介護支援専門員協会に委託して行っているとのことであるが、もし、このような観点で 点検が 本当に行われているとしたら、利用者とケアマネジャーはたまらないだろう。

 「利用者本位」も「尊厳の保持」もなく、ましてや「その人らしい暮らし」など そっちのけで、ひたすら「無駄なサービスはないか」といった点検になってはいないだろうか。

 これでは、厚労省の「ケアマネジャーの気づきを促す」というケアプラン点検支援マニュアルのほうがよほどましである。

 介護支援専門員の職能団体に このような 思想がはびこっているのが 介護保険の不幸の一つである。

 
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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

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2012/06/13 08:14:44(Wed)

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プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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