2012/09/07 Fri
 第45回公的扶助研究全国セミナー2日目は、金沢大学で分科会・講座。

 実は、私はいまだに金沢大学は、金沢城内にあると思っていたが、1995年に郊外に移転していたことを初めて知った。
 
 金沢駅前から満員の臨時バスで立ったまま揺られること40分。山を切り開いてつくったような広大な金沢大学キャンパスである。

 私の担当は、「 政策研究講座2~福祉・介護・医療をめぐる政策動向と高齢者・障害者の暮らし」の第1講。

 この講座は、昨年まで、介護保険分科会、障害者分科会として開かれていたものを「政策研究講座」として一本化したもの。
【第一講】「介護保険をめぐる政策動向と現場従事者の役割・課題」
日下部雅喜(堺市南保健福祉総合センター)
【第二講】「障がい者福祉をめぐる政策動向と今後の展望を考える」
二見清一さん(足立区中部福祉事務所)
【第三講】「社会福祉基礎構造“改革”の軌跡と現局面をどのようにとらえるか」
横山寿一さん(金沢大学)

 という顔ぶれ。

 参加者の大半が生活保護ケースワーカーであったこともあり、三つの講義が終わったのちの討論では、高齢者・障がい者も含めて、生活困難者に対する「相談・援助」について議論が及んだ。
 
 介護保険から始まる社会福祉基礎構造改革は、サービスの市場化営利化による公的セクターの消滅だけでなく、相談援助の公的責任が縮小の一途をたどっている。

 措置権を失った高齢者や障がい者だけでない。措置権を強固に持っている生活保護でも、
「一人120ケースも担当し、人事異動でころころかわる生保ケースワーカーは、高齢者はケアマネにお任せ」とう実態も述べられた。

 確かに、在宅の要介護高齢者の中には、ケアマネジャーが日常生活全般を支えることによって、在宅生活が可能になっている人も多い。単身、老老世帯、認知症の方の中には、「ケアマネジャーがいなかったら地域で暮らせなかっただろう」という人もいる。

 しかし、生保ケースワーカーは公務員で、強固な役所組織の一員で、給与・身分も保障されているのに比べ(一部の非正規ケースワーカーは例外として)、ケアマネジャーは、民間の零細事業所で収支赤字、身分・給与は公務員とは比較にならないほど低く不安定である。
 そんな彼ら彼女らが、身を削って、高齢者の生活全体を支えるために奔走する。そして、支援困難ケースからも逃げられない。

 社会福祉基礎構造改革で、進行した相談援助職の、民営化は、このケアマネジャーの存在に光をあて、公的責任で抜本的に改善することなしにははじまらないのではないか。


 
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Category: 社会保障問題
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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