2013/01/23 Wed
 ケアマネ公務災害裁判の内容について、知りたいという声があるので、私が、2012年末に 大阪地方裁判所第5民事部に提出した陳述書を順次紹介します。

陳述書 日下部雅喜  その①



第1 私の経歴及び原告との関係

1.経歴
 私は、1979年に堺市に福祉行政職として採用され障害福祉課に配属され、その後民生総務課で社会福祉施設等の指導監査を担当した後、2000年4月に南保健福祉総合センター地域福祉課に配属され、今日まで介護保険係員として介護保険に関する業務を担当してきました。
 また、労働組合(堺市職員労働組合)の役員も長年従事し、2000年以降は、市民グループである「福祉・介護オンブズマン」にもボランティアで参加し、介護事業における不正告発の活動などにかかわってきました。

2.原告との関係
 原告のKさんとは、2000年4月から2006年3月まで同じ南保健福祉総合センター地域福祉課介護保険係に所属していました。介護認定調査員のKさんと私たち事務職員は、要介護認定申請をされた方の訪問調査の日程調整や介護認定審査会の準備、さらに認定結果の問合せ対応のための認定調査内容についての確認など日常的に深く連携する関係にありました。
 私が堺市職員労働組合社会福祉支部の執行委員をしていたこともあり、勤務条件についての問い合わせに応じるなど、公務内外を問わずKさんと会話をする機会は多くありました。Kさんが堺市の非常勤職員として週3日働きながら、他の日に堺市立病院のアルバイトをする際にも相談に応じたことがあります。また、2004年の年末にKさんがある民間事業所で常勤職員として働くために堺市を退職する意向を示した時には、その事業所が問題のある事業所であったことから引きとめたこともありました。
 2006年4月以降のKさんの職場(事業者指導室)の業務については、公務以外に、組合活動及び自主的な活動(福祉・介護オンブズマン)を通じてかかわりをもってきました。 2006年12月にKさんが、上司から「雇い止め通告」を受けた時から本件の相談に本格的に応じるようになり、Kさんの「釈明書」作成にも全面的にかかわり、2007年1月に当時の福祉推進部長に提出する際にも同席しました。
 Kさんの「元気な頃」と「発症に至る過程」そして「発症後」の姿を間近で見てきた者として、意見を述べます。

第2 経過について(業務及び職場環境と発症)

1 元気な頃のKさんについて
 Kさんは、1999年9月から堺市南保健福祉総合センターで介護認定調査員(週3日の非常勤職員)として勤務され、同じ時期にケアマネジャーの試験にも合格されていました。
 介護認定調査員は基本給が約13万円で保険料などを控除されると手取り額が11万円程度になってしまうため、母子家庭の生計中心者であったKさんは、副業しなければ生活が成り立たない状態でした。こうした事情で、週3日の勤務日以外の日に、市立堺病院や診療所で看護師のアルバイトをされたり、民間事業所での非常勤ケアマネジャーとして勤務したりされていました。
 当時の職場では、介護認定調査員は15人ほどおられました。女性ばかりで、10年以上堺市に勤務した非常勤ヘルパーからの移行者が多数を占め、Kさんのような「看護職・公募採用」は片身が狭く、年齢も若いこともあり、職場の人間関係ではかなりの苦労があったと思います。また、いくつもの副業をかけもち、3人の子を抱えての生活は大変だったようです。
 しかし、私から見ても、常に明るく、ある意味で上手く立ち回り、そんな大変さなど微塵も感じさせない勤務態度でした。Kさんがいるだけで周囲が明るくなるような印象さえありました。また、仕事もしっかりこなされており、Kさんの行った要介護認定調査の調査票は特記事項も詳しく的確に書かれており、また、施設を訪問しての調査は、他の調査員が1人の対象者しか調査しない1回も訪問で3人も調査してくるなど、「すごいな」と思ったこともありました。同じ介護保険係の職員としても「安心して訪問調査を任せられる調査員さん」の一人でした。
 今から思うと本当に「強い女性」であり「母親」であると同時に「優秀な調査員」だったと思います。
6年間そのように元気に働き、生活してきたKさんを、病気に追い込み、働けない状態まで追い込んだ真の原因と責任について明らかにしていただくのが今回の裁判であると思っています。

 (つづく)
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プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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