2013/08/11 Sun

 「堺市」が存続するか、維新・「大阪都」に飲み込まれ廃止・消滅させられるのか。
 9月の堺市長選挙は、堺市にとって歴史的政治戦である。

 前回(2009年9月)の堺市長選挙は、自民・公明・民主の推薦する2期8年の現職、木原敬介市長を当時の橋下大阪府知事が、自らの部下であった大阪府元政策企画部長・竹山修身氏を全面支援し、大勝利を収めた。

   
   【2009年9月堺市長選挙結果】
   136.212 竹山修身 橋下知事(当時)が全面支援
   89.006 木原敬介 現職。自民・公明・民主推薦 
   48,631 小林宏至 住みよい堺市をつくる会。共産支持


  この堺市長選挙を振り返って橋下はこう述べている
 「自分の部下だった竹山氏の改革マインドやビジョンには共感していましたし、既存の政党とあえて対決することで、自分がどれくらい府民に支持されているかのかを見極めよう、その結果いかんによっては議会の勢力図も変わるだろうとの狙いでした。思い切って勝負に出たのです。ここで躓いていたら、僕はおそらく府知事として終わっていただろうと思います。幸いにも堺市長選挙で竹山氏が勝利しました。その勝利で府議会の反応も大きく変わったのです。」(「体制維新-大阪都」橋下徹・堺屋太一 91頁)

 当時、府庁舎のWTC移転を府議会から否決されて八方ふさがりだった橋下が、堺市長選挙で「勝負」に出て、そして勝ったのである。

 その実績と既存政党を相手に勝利した自信をバックにこう言ってのける
 「議論は尽くします。しかし議論だけではどうしても決着しないことがある。その時には多数決、権力闘争となります。政治はやはり闘いです。堺市長選挙の結果がきっかけとなって、府議会の勢力図が大きく変わった。究極的には選挙の勝利こそ改革のエネルギーなのです。議員も首長も選挙で選ばれる者は、最後には有権者の反応に応じる。これこそが民主主義そのものです。」(同書 91頁)

 ここに、橋下・維新の「民意を得た」と選挙での勝利を振りかざす独裁政治の出発点がある。

 一方、自民・公明・民主の「オール与党」の推薦をうけながら破れた木原氏は
「高い人気を背景に、マスコミを総動員して展開されたパフォーマンスと大衆扇動」「自分の言いなりにならない首長は、たとえ実績のある政令市の市長でも潰す」「知事という公権力が、政令指定都市の市長選挙に介入」「民主主義の冒涜」(「我、知事に敗れたり 2009年9月堺市長選」木原敬介 「はじめに」より)
 と悔し涙にくれる結果となった。


 そして、4年。橋下は、この堺市長選挙の勝利を土台に、「維新の会」結成、そして「大阪都構想」を旗印に大阪市長選挙を制して、大阪府と大阪市を支配し国政にも進出するにいたった。


 木原氏は
「堺は、過去3度の侵略と破壊から再生した経験と有しています。一にでも早く「堺」が自由と自治に目覚め、人間としての尊厳と品位を保ち、勇気と情熱を持って蘇り、真に堺を愛する人々の手によって、これまで堺が成し遂げた成果を受け継ぎ、発展させていただけることを念じてやみません」(同書)

 とのべたが、皮肉なことに、4年前、橋下の「刺客」であった竹山氏が今度は、大阪都構想に反対し、橋下・維新に敢然と立ち向かうことになった。

 竹山氏は今年2月の市長選出馬への決意でこう述べている
 私が一番心配しているのは大阪都構想です。
堺を2つや3つに分割して、堺市を消滅させてしまうことは、何としても阻止したい。「堺は一つ」、「堺のことは堺で決める」を合言葉に、市民の皆さんとともに幅広い運動を盛り上げていきたいと考えております。
市議会は平成の会合衆(えごうしゅう)、そして私は会合衆の代表であるというふうに思っております。輝かしい歴史を持つ堺の発展のために、一身を捧げる所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。
(2013年2月23日竹山おさみ通信)

 
 「自由と自治」に目覚め、堺を愛し、勇気と情熱を持って「一身を捧げる」というならば、堺市民として支持し、竹山氏を先頭に、維新の「堺侵略」と闘うのは当然であろう。

 マスコミは「変節」や「ねじれ」を強調するが、真の対決点は、「堺市を守るかどうか」である。


 そして、このたたかいは全く予断を許さない。

 今年7月の参議院選挙での堺市での大阪選挙区各政党候補の得票は、維新10万票に対し、公明7万、自民7万、共産4万、民主3万である。

 「反維新」の共同が事実上できつつあるとはいうものの、公明は態度を明らかにせず、また、マスコミの橋下・維新への注目度も依然として高い。

 劇場型政治屋や大衆扇動でなく、「わが町・堺市をどうするのか」を真摯に問う、地に足のついた市民の暮らしの目線での選挙が求められている。


【2013年7月参議院議員選挙 大阪選挙区各党の堺市での得票数】
(維新) 東とおる      101,046
(公明) 杉ひさたけ   73,105
(共産) たつみコータロー 43,864
(自民) 柳本卓治 73,411
(民主) 梅村さとし 31,150




 堺市長選 政党、国政とねじれ 維新は西林氏擁立、自民共は現職支援毎日新聞 2013年08月11日 大阪朝刊

 大阪維新の会(代表、橋下徹・大阪市長)は10日、任期満了に伴う堺市長選(9月15日告示、29日投開票)で、維新堺市議団幹事長の西林克敏氏(43)を公認候補として擁立することを決めた。この日あった堺選出の所属議員による会合で了承した。市長選は、維新が実現を目指す「大阪都構想」に対し、反対の立場で再選を目指す竹山修身市長(63)と、西林氏との一騎打ちとなる見通しだ。選挙戦の構図は2009年の前回選から大きく様変わりし、国政と大阪府政での政党関係のねじれも絡み合う。【高瀬浩平、服部陽、山下貴史】

 「完全に裏切られた」。橋下氏は先月29日、前回全面支援した竹山氏が都構想への反対を強めることを批判した。ただ、竹山氏を当選に導いたのも自身だけに「堺市民に謝らないといけない」立場だ。これに対し竹山氏は2日後、「矛盾がいろいろ出ている。自治の流れと違う」と都構想批判をさらに強めている。
 竹山氏の言動は「裏切り」か。前回選が09年9月で、橋下氏の都構想提唱が10年1月。竹山氏は「前回選時に影も形もなかった」と言い、橋下氏は「細かい話はしていないが『大阪が一つにまとまらないといけない』と話していた」と反論する。
 一方、西林氏は10日、記者団に「都構想の議論を始めないと堺市民が不幸になる」と、推進の立場を強調した。しかし、維新側も前回とは立場を変えている。西林氏や、選対本部長の馬場伸幸衆院議員(日本維新の会)は前回、自民党市議として現職の木原敬介氏を推し、橋下氏側と対立。その半年余り後の10年4月、西林、馬場両氏は維新に参加した。
 政党も立場を変えている。前回は自民、民主、公明の各党が木原氏を支援、共産は新人の小林宏至氏を推した。しかし、先月27日にあった竹山氏の事務所開きには、自民、民主の堺市議が出席。「堺市を託せるのは竹山市長以外にいない」などと、前回対決した竹山氏を持ち上げた。共産も、都構想反対では一致しているとして、自主的に支持する方針だ。国政では対立する3党が、市長選では「反維新」で共闘する。
 先月の参院選の市内比例票で、維新、自民に次ぐ約7万票を得た公明は、国政での「自公」と大阪での「維公」のねじれに苦慮する。両陣営から秋波を送られているが、一方に肩入れした際の悪影響を懸念しており、地元の党関係者は「中立で行くしかない」。自主投票の可能性が高まっている。

堺市長選挙支援の見通し




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Category: 堺市政問題
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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