2013/10/28 Mon
なん年ぶりかで区役所の窓口に来られたケアマネさん。たしか6~7年前に同じカウンターで涙を流されたことがある。
今日は「わあ、久しぶりですね~」とにこやかだったが、その時は、必死にそして涙ながらに訴えられた。
難病で全身麻痺し、わずかに動く左手でパソコンを操作している利用者さん。
「 朝ヘルパーが訪問した時、体調と気分がよかったら、その場で判断して散歩に連れ出したい」
「そんなケアプラン認めていただけませんか?」

というような訴えだった。当時は、ヘルパーの散歩介助は完全に「❌」で、大阪府も堺市もコチコチの対応をしていた。
「個人」としての私は、この対応には反対していたが、「市職員」として仕事で対応するには「市」としての立場でしか言えない。本庁にもかけあってみた。「利用者の状況から判断して散歩介助は最適と考えられる。何とか認められないか」食い下がったが、答えは「NO」。仕方なく、そのままケアマネさんに答えた。
そうしたら「こんなに一生懸命生きておられる利用者さんに、わずか20分ほどの散歩もさせられないなんて、何のための介護保険ですか!」「もうこの利用者さんは長くないんです。時間がないんです!」と涙を流して訴えられた。
私は、ケアマネさんに詰め寄られながらも「役人は情けない」と思ったものだ。
利用者のために、ここまで怒って涙を流せるケアマネってすばらしい、と心底 思ったものである。

これが原動力になって、当時の「散歩もダメ」「通院帰りの寄り道もダメ」という 大阪府の「訪問介護Q&A」を撤回させる運動に取り組んだ。
そして2年後、大阪府は私たちの要求を認め訪問介護Q&Aは全面的に書き換えられ、国も厚生労働省が散歩介助を可能とする通知を出すにいたった。

今日は、笑顔いっぱいのケアマネさんだったが、私は、利用者のために流したこのケアマネさんの涙は忘れることができない。
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Category: 雑感・雑記
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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