2014/02/22 Sat
私と同期のある女性の管理職の方から「日下部さんのこと、この本に載ってますよ」と見せられた本。「家事労働ハラスメント」(竹信三恵子著)。私のブログ記事「ヘルパー生活援助45分大実験会」が紹介してある。
事前に何の連絡もなく書かれているので、イヤミの一つでも言おうと思って読んだが、すばらしい!
家事労働の担い手の女性問題について、1980年代からの男女雇用機会均等法までさかのぼり、ワーキングプア、非正規雇用、派遣労働問題など、非常に明快!
いやあ、こんなすばらしい本に私の拙いブログ記事を使っていただいて光栄の限りです。
男性も含めて一読の価値ありです。

 「家事労働ハラスメント」とは、家事労働を貶めて、労働時間などの設計から排除し、家事労働に携わる働き手を忌避し買いたたくことだという。
 
 社会的な労働は、評価され、賃金(対価)が支払われる。しかし、人間が生き、働くためには、日々の食事を用意し、子どもや高齢者をケアするといったもうひとつの労働、家事労働がある。この労働を、だれが、どのように分担するかは、その社会の働き方、福祉、産業に至るまで影響を及ぼす。
 家事労働は無視され、時に蔑視され、これを担っている女性は、十分に外で働けないため、経済力や発言力を奪われがちな状態が続いている、これが「家事労働ハラスメント」だというのである。

 とくにこの指摘は賛同である。

 ワーク・ライフ・バランス政策の根幹は、家事労働の再分配にある。ワーク(賃労働)とライフ(無償労働)の二つの領域のバランスをとるということは、働きながら家事もできるなんらかの労働時間政策が必要ということを意味するからだ。日本のように、ワーク・ライフ・バランスが保てないような長時間労働が慣行として横行している社会では、これをいったん矯正してあるべき姿に戻すための労働時間規制が不可欠だ。こうした労働時間の適正化を前提に、女性は、抱え込んだ家事労働の一部を、男性と保育所や介護施設などの行政サービスに委ね、浮いた時間で賃労働を増やして経済力をつける。男性は、家事労働の一部を引き受けることで人間的な暮らしを回復しつつ、女性による有償労働で自身の賃金の減少分を補う。こうした道筋でワーク・ライフ・バランスは進むはずだ。

家事労働ハラスメント ―― 生きづらさの根にあるもの ――


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Category: 時局争論
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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