2014/09/08 Mon
9月1日午前、中央社保協の呼びかけで、改定介護保険問題についての厚生労働省老健局のレクチャーが行われた。
当方から事前質問を提出させていただき、その回答及び質疑応答を行った。
 改定介護保険の焦点についても厚労省担当課の「本音」を垣間見ることができた。



その③ 特別養護老人ホーム 要介護1,2の特例入所 市町村関与はバラバラ?

 介護保険法改悪によって、2015年4月以降は、原則として特別養護老人ホームは「要介護3」以上でないと入所できなくなる。
 しかし、要介護1.2でも「特例入所」がある。
 7月の全国介護保険担当課長会議では、要介護1、2の人については「やむを得ない事情により、特養以外での生活が著しく困難であると認められる場合には、市町村の関与の下、特例的に、入所を認める」とした。
 その例として①知的障害・精神障害等も伴って、地域での安定した生活を続けることが困難②家族等による虐待が深刻であり、心身の安全・安心の確保が不可欠③認知症高齢者であり、常時の適切な見守り・介護が必要 をあげ、「詳細については今後検討」としている。
 厚労省は、「市町村の関与」の具体的方法について、施設が要介護1,2の入所申込者を市町村に報告し、市町村はそれに対し「意見を表明」するとしてる。市町村が入所申込者(待機者)の具体的な状況を把握していない限り、的確な「意見表明」はできない。

 そこで当方が出した事前質問

3 特別養護老人ホームの重点化について
 「市町村の意見書」の内容はどのような記載内容を想定しているのか



回答) 今回の法改正によって27年4月から、原則 要介護3以上で特別養護老人ホーム入所対象者は線引きさせていただくが、要介護1、2でも止むを得ない事情等がある場合は、市町村の関与の下に特例入所が認められることになった。ただ、措置でなく契約なので止むを得ない事情も含めて入所は施設の判断になる。公平性を確保するために市町村の関与が必要になる。7月の全国介護保険担当課長会議では、その関与の一例として市町村が意見書を提出する方法を示した。市町村の職員が施設の入所検討委員会に出席して意見を述べることも可である。意見書以外の連絡ツールに載せて行くことも可能と考えている。具体的な形をどうするかは、これから関係者の方と引き続き検討していくことにしているので、意見書の内容をどうするかは、詰まっていない。

と、はなはだ中途半端な回答である。
こちらが、聞きたいのは、どんな意見書の様式かということでない。市町村が意見を述べようと思えば、特養入所申込者の状況を把握していなければならない。しかし、現状では、特養入所は、個人で申込み、契約するしくみのため、市町村はその実状さえ把握しない。「自己責任」化している。
厚労省の今年3月の公表でも特養入所申込者は52万人。そのうち要介護1、2は、17万8000人で、34%を占める。
市町村が特養入所申込者の状況を責任持って把握すること。そして、特養の整備を含めた放置しない対応が求められる。

やりとりの末の厚労省回答は次のようなものであった。
回答)回答)市町村がしっかり判断すべき という意見もあるが、施設が判断するという作り付けなので 入所指針を改正して、実施していただくことになるが、制度的にはバラバラになる可能性があると思っている。 技術的助言として勘案事項は示すが 省令になるか ガイドライン になるかはわからない。

52万人もの入所待機者を放置しておきながら、市町村で「バラバラ」な対応になるとは、お気楽なものである。

(つづく)






スポンサーサイト
Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索