2014/09/09 Tue
9月1日午前、中央社保協の呼びかけで、改定介護保険問題についての厚生労働省老健局のレクチャーが行われた。
当方から事前質問を提出させていただき、その回答及び質疑応答を行った。
 改定介護保険の焦点についても厚労省担当課の「本音」を垣間見ることができた。



その④ 新総合事業のサービス類型 指定事業者の「基準緩和サービス」は設けなくても可

 改定介護保険の最大の「目玉」=要支援の訪問介護・通所介護の保険外しと「新総合事業」。中でも、新たな通所型サービス、訪問型サービスは、何が何だか分からないという声をよく聞く。

 厚生労働省が7月28日に示したガイドライン案では、予防給付の訪問介護(ホームヘルプサービス)と通所介護(デイサービス)の移行先となる「訪問型サービス」「通所型サービス」について4タイプに分け、その提供主体と実施方法を示した。
①現行の訪問介護等に相当するサービス 【指定事業者】
②緩和した基準(訪問型・通所型サービスA) 【指定事業者または委託】
③ボランティアなど(訪問型・通所型サービスB) 【補助】
④保健師などによる従来の2次予防事業相当(サービスC)【直営または委託】
 
「現行基準相当サービス」は、指定事業者による、事実上のサービス継続であるが、もうひとつ「緩和した基準によるサービス」なるものがある。(訪問サービスA、通所サービスA)

 これは大問題である。 この「緩和した基準によるサービス」(サービスA)が、専門性を問わない「無資格者」を大量に雇用(登録)することを奨励していることである。「訪問サービス」では、「一定の研修」さえ受ければ、ヘルパー資格なしで訪問サービスができ、「訪問事業責任者」も無資格者でも可でとされている。「通所サービスA」にいたっては、看護職員も生活相談員も機能訓練指導員もおく必要がなく、単に「従事者」(資格不問)が「利用者15人に1人」とされているのみである。この「サービスA」は、ホームヘルプ・デイサービスに「無基準」・「無資格者」によるサービスを混入することによって、専門性を薄め、掘り崩していくことになる。

そこで、当方の事前質問

4 総合事業
(1)サービスの類型について
①サービス類型については市町村が基準を定めることになっているが、「緩和した基準によるサービス」については、指定事業者の中に混乱を招く恐れがあるとして、まったく設けずに「現行基準相当サービス」のみの指定とすることはできるか


厚労省の回答は、次のとおり。
回答)①現行相当サービスは、経過措置によるみなし指定はにより、総合事業実施後もこれまでと同じように実施できる。②訪問型サービスA、通所型サービスAは、事業者指定によることができるほか、委託事業としても実施できることを考えている。③訪問型サービスBと⑤訪問型サービスDは、住民団体の自主的活動を損なわない程度の一定の補助により実施することを想定している。
今回のサービスの類型として、示している類型は典型例であり、すべて設けなければいけないということではない。したがって、「②緩和した基準サービス」だけを設けない、ということは制度的には可能である。
ただし、予防給付の見直しは、多様なニーズに応えるサービスの創出や元気な高齢者の社会参加促進という支え手に回っていう目的もあるので、出来るだけ多様な類型を多く設定していただきたいと考えている。経過措置期間を活用しながら事業設計していただきたい。


質疑のなかで、さらに念押しで聞いた。
質問)質問の趣旨は、多様なサービス全体のことでなく、指定事業者について②の「緩和基準サービス」を設けないことは制度的に可能か、ということである。この点はどうか。

厚労省は、あっさりと、
答)制度的には可能である。ただし、多様な担い手を増やすという意味では意味があると考えている。雇用かボランティアでいくかという選択肢だと思う。

さらにしつこく質問。
質問)現行相当サービスは、制度実施時は「みなし指定」となるが、基準緩和のサービスAは、市町村がその基準を作って指定しないと実施できない。そして、市町村の判断で実施しない場合もありうる、こういう理解で良いか。

答)そのとおりである。

(つづく)
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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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