2014/09/13 Sat
9月1日午前、中央社保協の呼びかけで、改定介護保険問題についての厚生労働省老健局のレクチャーが行われた。
当方から事前質問を提出させていただき、その回答及び質疑応答を行った。
 改定介護保険の焦点についても厚労省担当課の「本音」を垣間見ることができた。


その⑧ 総合事業のケアマネジメント A・B・Cの3ランク
 
 これまで、要支援者のケアマネジメントは、地域包括支援センター(指定介護予防事業所)が実施し、居宅介護支援事業所(ケアプランセンター)にも一部委託してきた。
 新総合事業が実施されると、訪問看護など予防給付に残ったサービスを利用せず、総合事業サービスのみ利用する要支援者等は、総合事業のケアマネジメントの対象になる。
 厚生労働省の新総合事業ガイドライン案は、ケアマネジメントについて、「サービスの多様化」に対応して ①原則的なプロセス(ケアマネジメントA)、②簡略化したプロセス(ケアマネジメントB)、③初回のみのプロセス(ケアマネジメントC)の3ランクに分けた。
 訪問・通所サービスは、現行相当、A型、B型、C型と分けられ、さらにケアマネジメントもA・B・Cと、ややこしいことこの上ない。「サービスA=ケアマネジメントA」ではない。
 荒っぽく言うと
  現行相当サービス及びサービスA(指定事業者)とサービスC ⇒ ケアマネジメントA(原則的プロセス)
  サービスA(委託方式)                        ⇒ ケアマネジメントB(簡略化プロセス)
  サービスB(住民ボランティア等への補助方式)          ⇒ ケアマネジメントC(初回のみ)
 という対応関係と読み取れる。しかも、ケアマネジメントの事業単価もそれぞれ異なる。

 そこで、事前質問
(2)ケアマネジメントについて
 ①介護予防ケアマネジメントについて、ケアマネジメントB(簡略化型)の単価について、具体的にどのような額を想定しているか


厚生労働省の回答は丁寧に説明してくれた。
 回答)ケアメネジメントもサービスの多様化の濃淡に応じてA~Cに分類した(ガイドライン案66頁)。現行相当サービスは現行と同じような「ケアマネジメントA」。サービスB型利用(住民主体の支援)につなげていく場合は、初回のみでモニタリングは行わない「ケアマネジメントC」で対応する。これはある程度自己管理できる方を想定している。
 サービス A型またはサービスB型を利用して、ケアマネジメントCまで簡素化できない多様なサービスについては、一定簡素化した「ケアマネジメントB」で対応と考えている。
総合事業の対象者は、現行の要支援者であるので、すべて地域包括支援センターがケアマネジメントを担当する。一定の範囲で居宅介護支援事業者に委託できるが、できるだけ、予防促進のため、地域包括支援センターが関与することが望ましいと考えている。
質問については、「ケアマネジメントB」は、ガイドライン72頁記載のとおり基本報酬からサービス担当者会議分とモニタリング分を差し引くとあるが、それが具体的にいくらになるかは、7月28日の課長会議では、適宜市町村が設定していただくという考え方をお示しした。


 ケアマネジメントBというのは、サービス担当者会議を省略したケアプランの作成と、モニタリングは3ヶ月以上の間隔をあけるという簡略化したケアマネジメントである。この「手抜き」ケアマネジメントは、指定事業者以外の主体が市町村からの委託を受ける「サービスA」(緩和基準サービス)と、「サービスB」(住民ボランティア)など補助による事業に対応したものである。毎月の給付管理がなく、ケアマネジメントに対する「報酬」は基本報酬からサービス担当者会議とモニタリングの分を差し引いた金額になるとされたが、この厚労省の回答は、いくら差し引くかは「市町村判断」ということになる。
 そんないい加減なことで、すまないと思うので、多分、今後「差引額」も目安を示すことになるとは思うが、この場では厚労省担当者(振興課)は一切言わなかった。

 ガイドライン案は、表がたくさんあって、しかも微妙に食い違いがあり、分かりにくいので、私の方で、多少乱暴になるが、総合事業の訪問・通所サービス類型とケアマネジメントについて、一つの表にまとめ、事前質問とともに、厚労省に見てもらい、「こういう整理でよいか」と質問してみた。
②訪問型サービス等内容ごとに対応するケアマネジメントは下表のようなものと考えてよいか
訪問型サービス通所型サービスの内容ごとの実施方法


厚労省の回答は次のようなものだった。
回答)概ねこの整理で構わないと考える。補足をさせていただく。
①A型 無資格者可 ではあるが、一定の研修を受けていただくということを 補足させていただく。
②ケアマネジメントBの欄はサービス担当者会議も適宜省略して構わないということである。
③ケアマネジメントCだが、モニタリングは基本的にないが、状態の変化を見逃さない仕組みを一緒にやっていただきたい。突然の利用中止で連絡が取れないなどの場合は地域包括支援センターに連絡をとる態勢を作っていただきたい。そうした取り組みとセットでケアマネジメントCをやっていただくということである。


 概略的に言えば、私の整理した表のとおりだと言う。 補足説明も厚労省の「心配」がにじみ出ている。
 厚労省は「無資格者」という表現は、「一定の研修受講者」とどうしても言い替えたいらしい。
 また、ケアマネジメントCについては、いかにも言い訳がましい。
 ケアマネジメントCなどというが、プランは作成しない。アセスメントを実施し、ケアマネジメントの結果(「本人の生活の目標」「維持・改善すべき課題」「その課題の解決への具体的対策」等を記載」)を利用者に説明し、理解してもらった上で、住民主体の支援等につなげるというものだ。ケアプランもなし、その後のモニタリングも行わず放置するもので、おおよそケアマネジメントなどと呼べる代物ではない。これを、「状態の変化を見逃さない仕組みを作ってモニタリングの代わりにしてほしい」というのである。住民ボランティアにそこまで求めるか!と言いたくなる。

(つづく)

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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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