2014/09/16 Tue
 9月1日午前、中央社保協の呼びかけで、改定介護保険問題についての厚生労働省老健局のレクチャーが行われた。
当方から事前質問を提出させていただき、その回答及び質疑応答を行った。
 改定介護保険の焦点についても厚労省担当課の「本音」を垣間見ることができた。


その⑩ 総合事業の事業費 「上限管理」
 新総合事業は地域支援事業の一部であり、これには事業費に「上限額」が設定されている。 これまで地域支援事業費は、介護給付費の「3%以内」とされていた。ガイドライン案では、「介護予防訪問介護等の移行分をまかなえるよう地域支援事業の上限を見直す」としている。しかし、総合事業の上限については、その市町村の「75歳以上高齢者数の伸び以下」の増加率しか認めないとしている。
 予防給付では、毎年5~6%の自然増予測がなされていたが、後期高齢者の伸び(3~4%)以下に抑え込まれ、市町村は、現行相当サービスから、より費用の低い「緩和基準」のサービスA、さらに安上がりな「住民主体」のサービスBへと利用者を移行させていくことになる。
 もし、事業実施後「結果として上限を超えた場合」どうなるか。ガイドライン案では「一定の特殊事情を勘案して認める」としながら、「多様なサービスへの移行促進を図る等費用の効率化に向け政策努力したが、結果として上限以上となった場合で、その後住民主体の取組等が確実に促進され費用の伸びが低減していく見込みである場合」を一例にあげている。
 まさに、上限管理で、市町村を追い込み、指定事業者サービスから「住民主体サービス」への移行を強要する仕組みである。

 この点について、厚生労働省への質問。
(7)上限管理について
 市町村の総合事業が「上限」を超え、厚労省が「認める」特殊事情にも該当しないとされた場合の財政負担は最終的にどうなるのか。また、その場合、何らかの制裁措置はあるのか


厚生労働省の回答。
 回答)地域支援事業は、市町村の実情に応じた取り組み可能であるが、現行の上限額は介護給付費見込み額の3%、さらに事業ごとで「介護予防事業」、「包括的支援事業・任意事業」それぞれ給付見込み額の2%を上限とされている。現行でも上限を超えた場合は一般会計か1号被保険者保険料を財源として事業を行うとしている。
 今後、どうなるかという質問だが、上限額はガイドライン案122頁に計算式を示している。
総合事業の上限
=【①当該市町村の事業開始の前年度の(予防給付(介護予防訪問介護、介護予防通所介護、介護予防支援)+介護予防事業)の総額】  × 【②当該市町村の75歳以上高齢者の伸び】
 これを超えた場合、一律に、市町村の持ち出しか、といえば、個別の事情で対応する。事前の判断で上限を超える場合は、一定の事情を勘案して認める。事後についても一定の事情を勘案して認める。とくに施行時は、少し緩やかな範囲で不測の事態に対応する。


 やりとりの中では、「上限管理」を強調しながらも「個別判断する 」 「 施行時は緩やかに対応したい」とあいまいな返答に終始した。

 こちらから改めて質問。
限度額を超えた場合、一般財源から繰り入れることは可能か

これについて、厚生労働省は、第1号保険料を財源とした事業で対応と合わせ、
過去のQAにもあるように一般財源で対応することは可能である。
と回答した。

 いずれにしても、「上限額」を超過した場合は市町村の責任、という態度である。

(つづく)
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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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