2014/09/17 Wed
 9月1日午前、中央社保協の呼びかけで、改定介護保険問題についての厚生労働省老健局のレクチャーが行われた。
当方から事前質問を提出させていただき、その回答及び質疑応答を行った。
 改定介護保険の焦点についても厚労省担当課の「本音」を垣間見ることができた。


の⑪ 介護保険料軽減への一般財源投入 国制度は構わないが、市町村独自はダメという身勝手

今回の介護保険法改定で唯一「改善」というべきは、「低所得者の介護保険料軽減への公費投入」である。65歳以上の第1号介護保険料は、所得段階別
定額制だが、低所得者軽減分は他の高齢者の保険料で賄うという「相互扶助」が原則で、減免制度を含む保険料で軽減への公費投入は制度としてはなかった。そればかりか厚生労働省は、市町村が独自に一般財源を繰り入れることについても、「高齢者の助け合いを否定することになり、適切でない」と指導してきた。
それが、今回の改定では、低所得者(非課税世帯)の介護保険料を、最大で 現行5割軽減→7割軽減へと拡大し、その財源に公費投入を行うとした。
財源は消費税増税分であり、消費税引き上げに伴う低所得者対策という側面もあった。ただ、従来の国の「相互扶助主義」を部分的には転換させ、公費投入の穴を開けたことは評価できる。
そこで質問。
5 介護保険料
新法142条の規定により、低所得者保険料軽減の財源を公費(一般財源)で補てんする仕組みが新たに導入されたが、これを超える繰り入れを市町村が行うことについて法的な制約はあるか。また制裁措置等は想定しているか


厚生労働省(介護保険計画課)の回答は次のようなものであった。
回答) 今回の制度改正において、公費を投入して低所得者の保険料軽減を行うことになり、保険料軽減に要する費用を特別会計に繰り入れることにはなる。これは、消費税引き上げによる財源の確保を踏まえ、国、都道府県、市町村がそれぞれ負担を行うとするものである。このため、制度化された以外の保険料減免を行う場合は、被保険者間の公平性の確保、健全な介護保険財政の運営等、財政規律の保持の観点から、従前から申し上げているとおり、保険料減免分に対する一般財源の投入については、適当ではないと考えるため、引き続き、いわゆる「3原則」の遵守に関し、各保険者において適切に対応していただきたいと考えている。ただし、ご質問の「法的な制約」や「制裁措置」があるものではない。


法的制約もなく制裁措置もないが、国制度以上のことは不適切という、究極の地方自治否定、中央官庁集権主義の典型のような回答である。

少し角度を変えて質問。
質問)7月28日の会議資料は、保険料の単独減免についてのものであった、第6期介護保険料の基準額そのものについては述べていないが、この点はどうか

厚労省回答
答)単独減免に限らず、一般財源を投入することによって保険料を軽減するのは、同じように望ましくないと考えている。制度そのものでは想定していない。

まことに勝手な回答を繰り返す。国民健康保険では一般会計繰り入れは常態化しており、厚労省も認めている。そこで質問。
質問)改正介護保険法142条は国保法と全く同じつくりになっている。国保では一般財源のからの繰り入れが広く行われているのに介護保険だけ認めないというのはおおかしい。厚労省としてどう整理しているのか。

厚労省は、半ば感情的になって次のような回答。
答)国保にはそのような実態はあるが、介護はそのようにするつもりはない。あくまで介護保険は公費半分で給付と負担の明確化として始まった制度なのでそこを崩すつもりはまったくない。

法律がどうであろうが、国保がどうであろうが、地方自治がどうであろうが、「つもりはない」のひとこと。頑なな厚労省である。この石頭は地方自治の力で打ち破る敷かない。
法的な制約や制裁措置があるものではないことは認めているのであるから、要は力である。

(おわり)
 
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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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