2016/07/08 Fri
7月8日堺社保協が堺市と交渉


問題多い「担い手登録型サービス」 ケアプラン支援会議は「白紙」
7月8日、堺社会保障推進協議会は、来年から始まる「総合事業案」について堺市高齢施策推進課と交渉(意見交換)を行いました。
堺市では、昨年から堺社保協が市内の介護事業者にも呼び掛けて、総合事業がよりましなものになるよう交渉を重ねてきました。その結果、当初の当局案が修正され、「緩和型サービスは実施しない」との案になっていました。7月11日開催予定の堺市社会福祉審議会高齢者福祉専門分科会に最終案が示されることを受けての交渉となりました。
4月時点の案と同一
社保協側の「7月11日に示す案はこれまでと変更があるか」との質問に対し堺市側は「4月にお示しした案と同一です」と回答しました。交渉は、その案をめぐって行われました。
シルバー人材センターが住民主体?
堺市の示した「国の例示と堺市の考え方」では、通所型・訪問型とも「緩和した基準によるサービス」(A型)は、「実施しない」とし、「住民主体」(B型)に対応するものとして「担い手登録型サービス」なるものを持ち出しています。
交渉の中では「シルバー人材センターも一つの想定」、「参入する団体は法人格が必要」、「最低賃金は守ってもらう」と、住民主体とはかなりかけ離れた内容であることが明らかになりました。「どちらかといえば国のAとBの中間」などという説明も飛び出しました。
現行相当サービスだけで総合事業移行しても何も問題がなく、堺市は緩和型サービスを否定したものの、苦し紛れに「住民主体サービス」を位置付けようとし、シルバー人材センターや一部のNPOを呼び込もうとしていますが、内容はとても「住民主体」などと言えるものではなく、極めて問題が多いものです。
堺市の総合事業案(3月29日時点)







 生活支援の担い手の養成研修は「大阪府」に準じたい
「担い手登録型への参入はいつごろから募集するのか」との質問には、「12月くらいを目途に考えているが、それよりも現行相当を固めることが先だと考えている」と回答。さらに、6時間×2日となっている養成研修の案について質問すると「堺市が委託して実施する」としながら、カリキュラムなどは、「大阪府が市町村に呼びかけて作っているワーキングチームでの結論に委ねたい」と答え、時間数や内容について、すべて「大阪府任せ」のような無責任な姿勢をしめしました。
生活援助の「現行相当型」と「担い手登録型」に違いは
堺市案は、生活援助でも「ヘルパー等有資格者によるサービスは必要」と明記しながら、無資格者サービスである「担い手登録型」の生活援助について、国基準の「家事援助サービスの内容を柔軟にしたサービス」という表現になっていました。これについて、社保協側は「担い手登録型が担う生活援助は、現行のヘルパーのサービスの対象外の内容とし、区別すべきだ」と指摘しました。
 担い手登録型と併用すると現行相当サービスの報酬が下がる
堺市案では、現行相当サービスについて、報酬は現行どおりで月額包括単位を原則としていますが、「1回あたり単価」も設定し、月途中での利用開始や終了の場合は、回数あたり単価を使用するとしました。問題は、「担い手登録型サービスを利用する場合」も現行相当サービスは「1回当たり単価」になるとしていることです。
例)訪問型サービス
週1回程度  1月につき1168単位
回数  1回につき 266単位
※曜日によるが、半分近い曜日は月4回
266単位×4回=月1064単位にしかならない。
月5回の場合は 1168単位を超えることはできない。
この方法だと、「現行相当サービス」を使いながら、「担い手登録型」を併用した場合、まるまる一月サービス提供しても曜日によっては現在よりも報酬が下がることになります。
社保協側は、「月途中での利用開始・中止の場合は1回当たり報酬というのは理屈として分かるが、担い手登録型と併用した場合、1回当たり報酬で事業所が減収になるというのは理解できない」とし、案から削除を求めました。
これに対し堺市側は「検討する」とさえ言わなかったため、社保協側からは「なぜ検討すると約束できないのか」との声が上がりました。
多様なサービスは「置き換え」でなく「プラスアルファ」とすべき
堺市案は、これまでの交渉の結果、「現行相当サービスと多様なサービスの併用可能」としてきましたが、このようなやり方は「置き換え」です。社保協側は、「担い手登録」の生活援助の内容・位置づけも含めてこの案を修正し、現在のヘルパーが制度的に提供できないサービスを多様なサービスが補う「プラスアルファ方式」とするよう強く求めました。
ケアプラン支援会議は白紙だが、「何かやりたい」
堺市が地域包括支援センター管理者会議で示した「自立支援型ケアマネジメントへの転換」をはかるとした「ケアプラン支援会議」には、多くのケアマネジャーから、「まるでケアマネジャーが自立支援のプランを作成していないかのような言い方だ」「利用者を見たこともないリハビリ職がどのような助言をするのか」など、多くの批判は相次ぎました。
堺市側は、「ケアプラン支援会議は、地域包括の管理者会議の中で示したもののケアマネジャーからの反発が強いのでこのまま実施できない。白紙の状態」としながら、「しかし何かをしなければいけないと考えている」と答えました。
堺社保協側は、「白紙と言うならきっぱりと白紙撤回し、ケアマネジャーの意見を一から聞いてケアマネジャー支援は検討しなおすべきだ」と指摘しました。
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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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