2010/08/15 Sun
 8月15日は「終戦記念日」とされている。

 正しい意味では、日本帝国主義が15年にわたる侵略戦争に敗北した「敗戦の日」というべきであるが、「不戦の決意」と国民的合意を新たにする日としての意義はあろう。

 出征、戦死、「英霊」、そして、空襲など、戦争の惨禍を思い起こすさまざまな行事や報道がこの時期には集中する。

 ところで、不戦の決意に欠かせないのは、日本に侵略された諸国の人々に思いをはせる国際的な思考ではないだろうか。
 
 日本人の戦死者、戦争犠牲者に思いをはせるだけでなく、アジアで2000万人とも言われる日本の侵略戦争犠牲者のことを抜きにした「終戦」は著しく偏ったものになるだろう。


 朝鮮人民にとって8月15日は、第二次世界大戦の終結のみならず、日本の植民地支配からの解放(「光復」)を意味する。

 韓国では、「光復節」(カンボッチョル)とよばれている。

 在日韓国人の方々の努力によって設立運営されている特別養護老人ホームでは、8月15日には、在日韓国人のお年寄りたちが、「万歳」(マンセー)と、その日を祝っている。

 当然のことだと思う。

 菅内閣が10日に閣議決定した談話は、韓国併合条約(1910年)、100年にあたり、「謝罪」を改めて表明した。

 しかし、その内容は1995年の村山談話の水準から一歩も出ないだけでなく、韓国に限定された不十分なものである。
 さらに、日本が、併合時に朝鮮から強奪した「朝鮮王室儀軌」などの貴重な図書を、「返還」でなく、「お渡しする」などとし、「盗人たけだけしい」との国際的な批判をよんでいる。

 
 日本の侵略戦争によって犠牲となった2000万人のアジア諸国人民。そして、植民地支配は、韓国にとどまらず朝鮮半島全域、台湾におよび、占領し、軍靴で踏みにじった地域は東南アジアにまでおよぶ。

 8月15日は、自国の戦争犠牲者だけでなく、アジア諸国全体に対する日本の戦争責任を明らかにすることなしには、本当の意味で「不戦の決意」とはならないのではないだろうか。

 ましてや、「謝罪外交は国益を損なう」などという、恥知らずで偏狭な主張は論外である。
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Category: 時局争論
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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