2010/09/02 Thu

こんな文書がある。

「次期介護保険事業期間である第5期(平成24年~26年度)においては、次の理由により保険料の大幅な上昇が予測される。第5期における保険料の上昇に関わる要素として、高齢者、とりわけ後期高齢者や要介護(要支援)認定者数の増加による保険給付の自然増や第4期の介護報酬改定(3%プラス改定)の影響がある。さらに介護保険料への影響が懸念されるのが、平成21年度からの介護職員の処遇改善(1人あたり月額1.5万円)の財源、加えて現政権の公約である1人当たり4万円までの引き上げに必要な財源で、仮にこれらも含めて介護保険制度の枠内で賄うとして、機械的に試算すれば、府内においては、平均の月額保険料4,588円(第4期)が5,527円(第5期)となると見込まれる(939円増、+20.4%)
 [第5期保険料の機械的な試算]
 第4期保険料      4,588円(大阪府内平均)
 自然増           610円(給付費上昇率4.18%:平成19→20年度の割合)
 報酬改定(3%)       76円
 処遇改善(1.5万円分)   94円
 同(さらに2.5万円分)  159円
(合計)第5期保険料   5,527円」


 今年3月に大阪府が作成した「大阪府高齢者施策戦略レポート2010」の中に記載されている。このレポートでは、この試算を受けて、「保険料」の「改革提言」として、「世帯でなく個人を賦課」「段階制から定額制と定率制を組みわせた制度」などの提言を展開している。

 その提言の検討は、さておき、問題はこの「第5期保険料額試算」である。
 介護職員処遇改善交付金は、全額国庫負担であり、2011年度以降も、「継続する方向」と長妻厚生労働大臣が表明している。ところが、大阪府はこれをわざわざ、全額介護保険給付費にもってきている。
 さらに、現政権公約の「4万円」の残額に相当する2.4万円分も全額保険給付費に入れている。これは、現時点では国は、その内容を明らかにしておらず、また、長妻大臣はじめ厚生労働省幹部の言動からは、実行するかどうかも疑わしい。ところが、大阪府はこれも保険給付費に算入している。

 現在よりも20%以上も上げ、月5500円を超える介護保険料は高齢者の負担能力を超えたものであり、到底許されるものではない。ましてや、政府ですら言っていなことを「機械的試算」などと、勝手に保険料計算にくわて、このままでは「大幅にあげるぞ」と 脅迫する、極めて悪質な試算である。
     
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Category: 介護保険料
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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