2010/09/06 Mon
 9月5日、「第5回ヘルパーのつどいin奈良」に招かれた。

 ここ毎年この集会にお招きいただいているが、今年は記念講演というものを仰せつかった。

 昨年、この集会にきたとき、いくつかの「ローカルルール」をきいた。

 
・「同居家族のいる利用者への生活援助」--奈良市では、ケアプランを市に3カ月ごとに届けることが条件とのこと!
・「散歩の同行介助」は最近、認められたが、①自宅の周辺に範囲は限定 ②他に通所系サービスを利用している方はダメ ③週1回以上通院など外出介助を受けている人もダメ! 
・「買い物外出介助」も、これまで、月1回ヘルパーの服を買いに行くことことを楽しみにしていたが、「洋服の好みをヘルパーが聞いて買い物代行にしなさい」と指導を受けた!


 集会前の打ち合わせで、奈良市の通知文と「算定届出書」を見せてもらった。

 同居家族のいる利用者に訪問介護で生活援助を提供する場合、「生活援助単位算定届出書(同居家族有り・やむを得ない事情)」を市役所に提出することになっている。提出書類は「届出書2枚、アセスメント、ケアプラン(第1表、第2表)、サービス担当者会議の内容、サービス利用票(第7表)、訪問介護計画書」とされている。
 新規に提供する場合と、家族構成やサービス利用内容に変化が生じたときも再度提出が必要で、プランの変更時期にも提出が必要とされている。他にも「生活援助単位算定届出書(日中独居・介護疲れ等)」という届け出もあるようである。
 この場合でも、トイレ・浴室等のいわゆる共有部分のそうじ等はできない。
 共有部分ができる場合は、同居家族が、18歳未満の児童又は障害者自立支援法のヘルパー派遣決定者の場合のみとされ、「共有部分の生活援助単位算定算定届出書(障害者自立支援法に基づく居宅介護の支給決定者と同居・18歳未満の子供とのみ同居」の提出が必要とされている。

 生活援助だけでない。身体介護の「自立生活支援のための見守り的援助」の場合も「算定届出書」が必要とされている。「利用者とともに家事を行う」「散歩に同行する」などの場合である。

 散歩についても、利用者が
・週に1回も外出(通院含む)をしていない
・デイサービス・デイケア等利用していない
・外出する機会がない
等に限定され、
 「目的」に下肢筋力防止の歩行訓練が入っていれば、訪問看護・訪問リハビリしか認めない
「範囲」も
 ・週1回程度、1回30分と限定している

 
 さらに驚いたのは、奈良市内のケアマネジャーの多くは、介護保険法に基づくこれを当然の手続きとして「ローカルルールと感じていない」ということであった。

 
 訪問介護のサービス行為の内容によって、事前に保険者の「算定届出書」の提出を義務付け、そうでないと算定を認めない、などという規定は介護保険法令にも厚労省通知にも一切ない、完全なローカルルールである。

 また、その算定要件にも、明らかに国とも異なる独自の規制が数多く存在する。
 集会の中では「奈良県に聞いてOKというものが奈良市に聞くとダメと言われた」との発言もあった。

 記念講演では、「この奈良市のローカルルール通知をケアマネジャーやヘルパーの力で見直しさせていくことから第1歩が始まる」と強調させていただいた。

 ヘルパーの集いは、80人以上のヘルパーの参加で大盛況、4例の実践報告も利用者の在宅生活を支える感動的なものばかりであった。

 奈良のヘルパーさんたちの取り組みがこの理不尽なローカルルールを是正させていくことを期待したい。

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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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