2010/09/09 Thu
神戸市で開かれた「第43回公的扶助研究全国セミナー」に参加している。今日から3日間の日程。

記念講演は、湯浅誠さん(元年越派遣村村長、現内閣府参与)。

貧困の歴史的・構造的な分析ともに、公的な支援の在り方として「パーソナル・サポート」を提案されている。
「対象や制度やに合わせて問題を限定化してとらえて支援する(又は他の支援機関に回す)のではなく、クライエントの抱える問題の全体を構造的に把握したうえで、支援策をクライエントのニーズに合わせてオーダーメイドで調整、調達、開拓するコーディネイトの重要性」に着目し、「このような支援を『パーソナル・サポート・サービス』として検討する」というものである。

 「制度から人間を見る」のでなく、「人間から制度を見る」発想である。湯浅氏によれば、この「パーソナル・サポーター」は、10年、15年かかって支援の人材を育成することに見合うような処遇として、チーフサポーターであれば年収八百万円くらいを想定した制度だとのことである。

 まさに、縦割り・ばらばらの機関と制度を横断的に「利用者本位」で調整し、継続的に支援するという大胆な問題提起である。しかもその仕事は、現在「良質のケースワーカーなどが個人的に手弁当で担ってきた領域を制度化」するものという。

 介護保険では、継続的・包括的マネジメントが強調されているが、それをはるかに上回る、利用者にまるごと「寄り添う支援」の制度化である。

 今後の議論を期待したい。
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Category: 社会保障問題
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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