2010/10/22 Fri
介護保険見直しで、レスパイトケアの目玉として、「お泊りデイ」が打ち出されているが、宅老所を営んできたメンバーらが、その危険性を指摘している。

以下 キャリアブレインニュース引用


「お泊まりデイ」への保険適用「貧困ビジネスが飛び付く」

 宅老所などの業者で組織する「お泊りデイの制度化を心配する介護現場の会」のメンバーは10月18日、厚生労働省を訪れ、宿泊が可能なデイサービス(お泊まりデイサービス)を介護保険の適用としないことなどを求める要望書を担当者に手渡した。その後、記者会見したメンバーらは、「(お泊まりデイが介護保険の給付対象となれば)貧困ビジネスが飛び付く」と警鐘を鳴らした。

 要望書では、お泊まりデイサービスが国の制度に組み込まれること自体は「歓迎する」としながらも、要介護者ではなく、家族介護者支援(レスパイトケア)のために導入が検討されている点を、「当事者に必要のない宿泊が増え、家で暮らせなくなる高齢者を増やすことになる」と問題視。さらに、介護保険サービスとして宿泊単価が点数化された場合、「多くの利用者が保険で定められた限度額を超えてしまい、他のサービスを利用できなくなる恐れがある」とも指摘している。

 その上で、お泊まりデイサービスの制度化に先立ち、▽認知症通所介護事業所でモデル事業を実施し、財源は一般福祉財源で賄う▽ショートステイの在り方を抜本的に検討し直す―などを提案。また、お泊まりデイサービスが制度化されたとしても、宅老所など宿泊サービスを行う自主事業を制限しないよう求めてもいる。

 同会の下村恵美子氏(宅老所「よりあい」代表)は会見で、お泊まりデイサービスが介護保険の給付対象となれば、事業者が収益を上げるため、宿泊利用者を抱え込む可能性もあると指摘。「当然、空きベッドは少なくなるから、本来の目的である緊急避難の場としての性格が失われる。また、現状のショートステイと同様、施設入居への待機場所となる恐れもある」と訴えた





 その通りである。
 介護保険見直しを議論している社会保障審議会介護保険部会でも、「一泊500円」の格安お泊りデイの実態とこれに対する行政の対応の甘さを指摘する発言もあった。

 そのデイでは、宿泊は男女同室の雑魚寝状態という。行き場のない高齢者が泊まりという名目で詰め込まれる。

 行政はデイ本体は介護保険事業なので、指導に入ったが、保険外事業の「泊まり」は不問だったという。

 私も知っている「下宿併設型デイ」では、デイサービスなのに送迎車を保有していないところもある。究極の「囲い込みデイ」である。

 だいたい、宿泊・滞在機能をもたないことを前提の設備・人員体制のサービスに宿泊機能を持たそうとする発想自体が問題である。
 入所施設やショートステイがいつでも利用できる状態にあるなら、延長デイやお泊りも問題にならないが、大量の入所施設待機者、圧倒的に少ないショートステイの中で、お泊りデイが「介護難民収容所」にならないという保障はない。

 また、小規模多機能居宅介護の中には、「泊まり」をはるかに超えて、「入所施設化」し、遠方から、それも他の保険者の地区から名目だけ市内に住民票を移動し、入居させ、利用者をかき集めるという例もある。

 今回、お泊りデイを制度対象にすることにより、あの手この手の貧困ビジネスが「合法的」に算入し、行き場のない高齢者が食い物にされる危険性大である。
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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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