2010/11/14 Sun
 昨日名古屋に行ったので、そちら方面の「寝た専賃」(寝たきり専用賃貸住宅)の事情を少し調べてみた。

 愛知県もけっこうあちこちに出来ているようである。

 名古屋市内にある「寝たきり専用賃貸住宅」

 要介護4・5で、経管栄養という重度の高齢者が対象

 見学者の手記によると
 ・玄関は鍵がかかっている
 ・居室は明り取りの小窓しかない4畳半ほどの部屋。洗面所もトイレも収納棚ない
 ・緊急の際に人を呼ぶナースコールすらない
 ・介護スタッフは3時間に1度巡回するのみ
 ・経管栄養の人しか入居しないから食堂はない
 ・浴室は寝たままで入れる機械浴が設置された浴室
 ・利用料は月に13万(要介護4なら18万)
 ・入居金として約61万円が必要

  ここを見学した方は「誰とも話さず、食べる楽しみもなく、寝たきりのまま最後を待つ日々を思うと、暗澹たる思いがする。」と書いておられる。

 この寝たきり専用賃貸住宅を運営している会社は
「創意工夫を積み重ね、重度要介護者の方が在宅環境で人生の終の住家として暮らすことが可能な『寝たきり老人専用住宅』の開発に成功しました」と豪語している。
 詳しくは、メディカルスイート のHPを参照のこと。

 このメディカルスイートは メディカルスイート大曽根、 メディカルスイート形原、 メディカルスイート名和 、メディカルスイート平針、 MSコスモス苑 、メディカルスイート岐阜中、 メディカルスイート岐阜南、 メディカルスイート岐阜西、 メディカルスイート岐阜北 と 愛知県、岐阜県に つぎつぎと 高齢者住宅を開設している。

 このメディカルスイートで働いていたという方のコメントも紹介されている。
「数年前、メデカルスイート関連施設で働いていました。確かにここは・・・入居者の方の事を思っている職員もいましたが、入居者の方たちが、殆ど発語できない上に、外部からの目も殆どないという異常に閉ざされた空間のため、一部の職員が良い様に振舞っていました。2度と関わりたくはありません。色々な意味で、外部からのメスが必要な施設だと思います。」

他にも、愛知県では、
・「要介護5で経管栄養の方」というのが入居条件(口から食べる人は入居できない)だが、要介護4の場合は応相談。という寝たきり専用住宅
・提携機関である訪問看護・訪問介護・福祉用具貸与しか、使うことができない
・食事の「経口摂取」スタッフの人出の関係で不可
・入居時の持ち物として指定してあるのが、下着、靴下のみで、上着などの普通の服が入っていない
・胃ろう、経鼻胃官、気管切開、人工呼吸器、在宅酸素、末梢点滴、中心静脈栄養、埋め込み型中心静脈栄養、インシュリン注射、膀胱留置カテーテル、人工肛門、導尿、吸引、MRSA、結核、肝炎」は受け入れ可
・居室にナースコールはなし

というような 寝たきり専用賃貸住宅が 紹介されている。

 大阪にもあるだろうが、「寝たきり専用」を前面に出している高齢者住宅は、あまり聞かない。

 この間の和歌山もそうだが、地域の事情によってかなりちがうのだろうか。

 
 最重度の医療依存度の高い高齢者ばかりを選んで入居させ、ナースコールもない居室に入れ、定期巡回だけで、食堂やリビングでの会話もなく、ただただ、死ぬのを待つような処遇 としかいいようのない、寝たきり専用賃貸住宅。

 このような住宅であっても、病院を退院させれ、介護保険施設人にも入れない 要介護者の家族にとっては「やっと入れるありがたい施設」との声もあるようだ。

 安易に「集合住宅での24時間地域巡回型訪問サービス」と厚労省はいうが、この実態を理解してのことであろうか。
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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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