2010/11/15 Mon
介護保険見直しの目玉「地域包括ケア」。

私は実現可能性のない「ニセモノ」だと思うが、その「方法論」には、活用すべきものがいくつかある。

その一つが「日常生活圏域調査」と次期介護保険事業計画策定にあたっての「日常生活圏域部会」である。

この二つは、保険者である市町村がその気にならないとできない。

日常生活圏域調査を例にとろう。

「軽度認知症、虚弱、閉じこもり等の傾向の見られる高齢者が、どこに、どの程度生活しておられるのかが把握でき、地域ごとの高齢者の課題が鮮明になり、各課題に即した的確な対応手法を計画ベースで検討できるようになったといった評価をいただいていることから、高齢者のニーズをより的確に把握する有効な手法として、是非、日常生活圏域ニーズ調査を実施していただきたい。」

 第5期介護保険事業(支援)計画の策定準備及び地域支援事業の見直しに係る会議(平成22年10月27日)での厚労省の資料である。

 中学校区程度のすべての日常生活圏域で日本中で、こうした調査が自治体の責任でなされ、その結果に基づき地域住民や利用者家族や事業者も入って「わが町の介護の在り方」を考える会議ができればすばらしい。

しかし、その出発点の「日常生活圏域調査」が、はなはだ心もとない。

 厚労省資料では、「実施地域  市町村が設定している日常生活圏域の中から選定した圏域を実施地域とします。
 なお、全圏域の悉皆調査ではなく、選定した一部の圏域における抽出による調査でも差し支えありません。」

となっている。この調査は本来、すべての地域ですべての高齢者を対象に行わなければ意義はない。はじめから抽出・モデル調査でお茶を濁しても可、としている。

 自治体の中には、「30分以内にヘルパーが訪問できる、というのが地域包括ケアの趣旨だから、うちの市は車を使えばだいたい30分でヘルパーはどこでもいけるから、これまでどおりの全市対象の抽出調査で構わない」と言ってのけるところもあるという。

 まさに、実現可能性のない「地域包括ケア」は、厚労省から 地方の無気力・ことなかれ・その日ぐらしの公務員の手に係ると、何の意味もないものになる。
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Category: 介護保険見直し

kigoken >>URL

その通りですね・・・過去の実践ですが・・・

>「軽度認知症、虚弱、閉じこもり等の傾向の見られる高齢者が、どこに、どの程度生活しておられるのかが把握でき、地域ごとの高齢者の課題が鮮明になり、各課題に即した的確な対応手法を計画ベースで検討できるようになったといった評価をいただいていることから、高齢者のニーズをより的確に把握する有効な手法として、是非、日常生活圏域ニーズ調査を実施していただきたい。」

当時の在宅介護支援センターソーシャルワーカーとして・・・もしかして・・・制度から抜けた方がないかと・・・、現在の担当エリアの三倍強の実態調査を行なっていました。

介護保険法がスタートしてから「地域包括支援センター」も出来ましたが、『在宅介護支援センター』も併殺されていることで独立開業当時『ガッカリ』した想いがあります。
制度運用上、増やすのは簡単(必要性)なのでしょうが、原点に向かって減らす(整理)ことは容易ではないようですね。

それらのことも加味しての政策であっていただきたいと思っています。

Edit | 2010/11/17(Wed) 22:02:24

 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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