2010/12/03 Fri
 2週間に一人が孤独死するまち。

泉北ニュータウン(以下、ニュータウンをNTと略記)は大阪府南部の堺市・和泉市に広がる人口14万、世帯数5万7千、面積1700haの大規模住宅都市である。規模的には、日本最大の多摩NTには及ばないが、同じ大阪府にある千里NTを大きく上回り、日本最大規模のNTと言える。1967年に入居開始、70年に建設事業終了、入居開始から40年を経過している。…
 ②「孤独死」の多発と居住者の孤立:泉北NTのデータを見ると、人口は減少しているのに世帯数が増加し続けていて、その原因として高齢者を中心に独居者が増加していることが指摘できる。それと関連して泉北NTではいわゆる「孤独死」(独居者の変死)が多発する傾向にあり、この5年で03年25人、04年38人、05年47人、06年36人、07年33名、計179名を数えている。とりわけ泉北NTの特徴は府営住宅居住者の「孤独死」が計112名と6割を超えていることである。これは③で述べるように、府営住宅居住者の流動性の激しさと貧困が孤立を招いていると予測される。
③府営住宅における貧困と孤立…
「泉北ニュータウンの現状と居住・福祉―独居高齢者の生活実態と「孤独死」問題を中心に―」羽衣国際大学 棚山 研、羽衣国際大学 木脇 奈智子、中部学院大学 新井 康友 2007年)

 1年に30人が孤独死とすれば、2週間に1人が孤独死していることになる。

 高度成長期に集中的な住宅開発が行われたために、若年層の流出と高齢化が急速にすすむのがニュータウンの特徴である。しかも、公営の集合住宅には、高齢者と低所得者が多く、人口の流動性もはげしい。

 この地域で「孤立させない地域づくり」の取り組みが進められている。
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関係機関が協力して「孤立をさせない地域をめざして」パンフレットや、「高齢者相談窓口・施設案内」が作成され、「ストップ孤立死」チラシも配布され、住民による見守り・訪問活動も取り組まれている。

 また、自らが主体的に老いや死に対する心構えや準備の意識を高めてもらう手段の一つとして、「エンディングノート 私の老い支度~いざという時に、大切な人に伝えたい」も作成・配布されている。

 貧困と孤立化の進行、地域の人口流動の激しさなどが、ニュータウンの超高齢社会に大きな影を落としている。

 「地域包括ケア」を、ニュータウンで実現していく課題は多い。 
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Category: 雑感・雑記
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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