2010/12/23 Thu
昨晩(12月22日)は、今年最後の学習会。

大阪市西成区社会保障推進協議会の「介護保険制度問題を考える学習会」。

加盟団体や地域の介護事業者の方など40人が参加された。

11月末の改悪メニューの社保審介護保険部会「見直し意見」取りまとめから、政府与党内でのすったもんだが続いたうえに、高齢者医療制度改革ととともに「見送り」も伝えられる中での学習会なので、「介護保険10年の現実」と改悪メニューに込められた狙いに重点を置いてお話させていただいた。

 とくに、大阪社保協の「提言」についても簡単に触れさせていただいた。

以下、私のレジメから

介護保険制度は もう限界! 真の介護保障めざして 7つの提言

1要介護認定は廃止、 当面簡素化と負担限度額の改善○要支援1、2を廃止し、要介護に一本化し、3段階程度の区分とし支給限度額も全面改正する
○区分支給限度額の水準は在宅で家族介護なしで生活できるものとする
○要介護認定の有効期間については、事務負担と利用者に負担軽減の観点から5年程度に延長し、認定審査会の意見で有効期間の期限なしも可とする
○要介護認定廃止に向け、居宅サービスの給付の範囲を判定する仕組みを検討するための場を設置し関係者の議論と合意に基づき制度化する

2介護保険施設と 居住系サービスの緊急整備 
○自治体の責任による施設・居住系のニーズ調査を実施し、これに基づき整備計画を策定し、年限を区切って施設整備をおこなう、そのための施設整備費の国庫負担制度を復活させる
○施設入居者等の居住費・滞在費・食費については、2005年改悪以前に戻すとともに、グループホームなど居住系サービスについても居住費軽減措置を行う
○療養型医療施設廃止は撤回し、必要な病床数を確保する

3ケアマネジャーの公正・中立性と裁量が担保できる報酬抜本改善と地位向上
○現行要支援のケアプランを地域包括支援センター(介護予防支援事業所)が作成する仕組みをやめて、軽度も含めてケアマネジャーに支援を一本化する
○居宅介護支援の報酬は、独立事業所で十分に生活と経営が可能な水準を保障する報酬に抜本的に引き上げる
○ケアマネジャーの過度な事務負担を解消するとともに、不当に規制する仕組み(自治体の給付費調査、ケアプラン点検など)を改め、研修制度を改善する
○すべての居宅サービスについては原則ケアマネジャーの専門的判断と裁量を尊重する仕組みとルールをつくる

4利用者負担の軽減、低所得者の負担能力に応じた軽減措置の制度化
○非課税者・低年金・無年金者を対象に、新たな軽減措置を制度化し、無料もしくは利用者が無理なく負担できる範囲に軽減する
○高額介護サービス費は、その上限額を引き下げるとともに、所得段階は「個人単位」とする

5介護労働者の賃金労働条件の抜本改善 交付金の改善拡充を 
○介護職員処遇改善交付金は、対象を全介護労働者に拡大し、賃金改善も「月額4万円以上」とし、交付手続きを簡素化し2012年度以降も継続する
○介護労働者の賃金については全産業平均である「年収450万円(常勤型)を確保できるまで公費・使途限定の処遇改善措置を行う

6第1号保険料の抑制 公費投入 財政安定化基金の廃止
○国の負担割合(25%)を大幅に引き上げ50%負担に戻す
○報酬改定や給付増による第1号介護保険料の上昇を抑えるために、国及び地方レベルで公費が投入できる仕組みをつくる。
○各都道府県にある埋蔵金(財政安定化基金。09年度で2848億円積立、運用はわずか2.8パーセント)を廃止し、取り崩し額は全額第1号被保険者に還元する

7介護保険料の抜本見直しを
○各自治体のとり過ぎ介護保険料の積立(介護給付費準備基金。08年度で全国4050億円あった)についても廃止し、全額高齢者に還元する。以降は基金積み立て制度は設けず、余った保険料は高齢者に還元、不足が出た年度は一般会計からに繰り入れで対応する
○第1号保険料は、「非課税者は賦課徴収なし」を原則とし、課税者のみ徴収とし、段階別定額制をやめて所得割を基本とする
○第1号保険料の特別徴収(年金天引き)は、被保険者の希望による「選択制」とし、保険料滞納者に対するペナルティは原則廃止する

介護保険はもう限界、介護保険の終焉を
・高齢者介護を保険方式で行っているのは世界では圧倒的少数派
・現行の介護保険制度は、介護ニーズの爆発的増加に対応できる仕組みではなくなっている
・「介護の危機」を解決できず、「負担と給付の均衡」をとるためと給付減と負担増に走り、「介護の破滅」へと進もうとする介護保険制度はもう限界

・憲法第25条を踏まえた「権利としての介護保障」の実現をめざし、「高齢者の尊厳」「介護の社会化」「自立支援」といった、現行介護保険制度では 果たし得なかった理念を実現するために、国民的なたたかいをはじめようではありませんか。
・10年間奮闘してきたすべての介護関係者の貴重な経験と蓄積を生かし「利用者本位」の実現する公的介護保障の新たな制度ができるとき、介護保険制度はその歴史的役割を終えるでしょう。


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Category: 介護保険見直し
 
 
 
 
 
 
 
 

プロフィール

福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)

Author:福祉・介護オンブズマン管理者 日下部雅喜(くさかべまさき)
 福祉・介護オンブズネットおおさか事務局長
 介護保険料に怒る一揆の会事務局長
 大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員
 
 

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